沼田真佑のレビュー一覧
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•『ラサンドーハ手稿』高原英里
この作品が最初で良かった。退廃的な世界観、暗い路地裏から話しかけてくる仮面たち、ひょっとして私たちの世界でも起きているかもしれないよと錯覚させるような精神が入れ替わるストーリー。百点満点です。
•『串』マーサ•ナカムラ
奇妙なお役目がグロい!
連綿と続いていくんだな...続きを読むPosted by ブクログ -
芥川賞受賞作品
生活の中にある人との繋がりが自身にとって、本当に必要なものか、なぜ続くのか考えた。他人の希薄さやそれでも求める人間の弱さ、信じきれない微妙な不安が細かい描写から浮かび上がってくる。Posted by ブクログ -
嫌いでは無いというのが正直な感想。
3作品とも最後にどうなるのかわからないところも考える楽しみがある。
LGBTやDVの内容ももっと身近に考えなければならないと感じた。
沼田真佑さんの他の作品も読んでみたくなった。Posted by ブクログ -
岩手出身です。
他県の人が岩手に移り住んだらこんなイメージなんだ、という感じですね。盛岡を綺麗に描写してくれて嬉しい。方言の使い方も上手。
人の捉え方は表裏一体。だから影裏。
映画はまだみてません。映画館通り行きたいなぁ。川徳を冷やかしてフェザンで買い物したい。一階のタリーズはまだあるのかな。Posted by ブクログ -
映画「影裏」は小説では書ききっていないところまで描写しているのね。ということが分かった。
「陶片」の、「…世界は臆病者で溢れている」という一文のためだけに読んで良かったと思う。Posted by ブクログ -
芥川賞作品。
盛岡の自然描写の表現が見事。
丁寧でとても美しい。
人間の弱さ、生き辛さが大袈裟でなく描かれている。
他の2篇もマイノリティの心情が良く伝わってきて、面白かった。Posted by ブクログ -
様々なマイノリティーと共に身近な人間関係が描かれていく三編。
美しく豊富な言葉と、静かにスッと突き刺さる文章で構成されていた。
三編の主人公に共通した生きづらさのようなものに感情を刺激される。特に『陶片』の最後の数ページにグラグラと揺さぶられて夢中になった。Posted by ブクログ -
森の濃い香りが漂ってきそうな 丁寧な風景描写が印象的な表題作。著者のことは存じ上げなかったのですが、映画化、芥川賞受賞作ということで手に取ってみました。読後、幸せとは? 普通とは? 常識とは? 揺さぶられて不安な気持ちになりました。Posted by ブクログ