岡崎京子のレビュー一覧

  • 愛の生活
    1992~1993年『ヤングロゼ』に掲載された長編。
    絵柄にはまだ80年代末のテイストが残っているが、
    物語は相当に痛いことになっている。
    不器用な人たちが感情をぶつけ合ったりスルーしたり。
    ただ、最後に救いが残されていてホッとする。
  • pink 新装版
    すべての仕事は売春である。

    東京という街で普通に暮らして、普通に壊れてしまった女の子の
    愛と資本主義をめぐるお話。

    印象的な言葉ばっかり。
  • チワワちゃん
    ああ、95年の空気だな、という短編集。

    物語が終わった後に我々はどこへ向かうべきなのか、ということをいろいろな人が考えていた。なんでも無い日常へ戻ろう、と言った人は多かったのだけれど、岡崎京子もその一人だったのだなと確認できた。

    僕らが日常へ戻れたかどうか、はまた別問題。
  • 岡崎京子未刊作品集森
    森の続き読みたすぎる…せめてあらすじだけでも知りたい…。
    うわああああ。
    へルタースケルターのカットよかったなー。
  • 岡崎京子未刊作品集森
    お勧めできない女の子の生き方、ばかりが描かれている。傷つきやすく、ふさがらない。広がっていく傷のままで放り出される物語ばかり。
    未刊の「森」の続きが知りたい。
  • うたかたの日々
    原作読んだのだいぶ前だけど…。そして岡崎さん初めて読んだけど、
    頭の中に残っていたイメージと合っていて、良かった。
    読後感も、悲しいけど、つらくはない。
    物語性のあるマンガ、好きです。
  • pink 新装版
    POP?というか本の表紙に書いてあった「マンガは文学になった」って言葉がぴったりな感じ。

    最後がちょっと、、、、悲しい。けどそこがいいかも!
  • pink 新装版
    個人的に,それでもいいじゃん!生きてればいいじゃん!ていう気がして救われたマンガです。
    女の子は,可愛いもの,綺麗なもの,気持ちのいいものが好きで。
    弱いようで逞しくって,でもやっぱり弱くって残酷で。

    話の展開よりも,主人公のユミちゃんのちょっとしたモノローグが好きです。こうして「普通に」こわれて...続きを読む
  • うたかたの日々
    ボリス・ヴィアンの「うたかたの日々」をタイトル買いしたのはいつのことでしょう?
    パステルカラーの花の額に飾られた美しい詩、のような小説。
    恋愛夢物語が、どんどん痛く、悲しくなっていって、読み返すのが怖いくらいでした。

    その、名著を、岡崎京子が漫画化。

    フランス語に訳して、パリジェンヌに読ませたい...続きを読む
  • UNTITLED アンタイトルド
    クラシックな作りの芝居や丁寧に作られた映画が好きなのに、
    彼女が夢から無造作に引っ張っ出してくるような物語がやっぱり好きなのです。
  • 危険な二人
    セイコとヨウコの物語。ピロシくんがセイコちゃんと話してる時に「ど、どうしよう、オレ、こーゆータイプの人、好きなんだけど、どーゆー話すんだ?」ってなっちゃってる部分が、これ、すごいわかるなぁ、と思って読んでた。というのが印象的な部分。だったりするわけで。得てして、タイプの人とはファーストコンタクトでは...続きを読む
  • チワワちゃん
    ある日バラバラにされてゴミ袋に入れられた遺体となってみつかった女の子は、私たちがあの時期いっしょに遊んでいた「チワワちゃん」だったーーー。
    家に泊まりにきたことだってあるのに、考えみれば本名も知らなかったチワワちゃん。いつも笑ってたけどときどきさびしそうで、いろんな男の子と寝まくっていて、グラビアモ...続きを読む
  • チワワちゃん
    岡崎京子の短編集。
    目次
    LOVE,PEACE&MIRACLE
    夏の思い出
    チョコレートマーブルちゃん
    GIRL OF THE YEAR
    チワワちゃん
    空を見上げるーあとがきにかえてー
    好き?好き?大好き?

    殺されたチワワちゃんの思い出を友人が語っていく中で構成されていくチワワちゃん像。
    社会学的...続きを読む
  • ヘルタースケルター
    ぐろいー

    会社の先輩から借りた漫画。
    岡崎京子知らないなんて漫画好きとは言えないね。
    安野モヨコがどれだけ影響を受けてるかわかる。

    お勧め。
  • 私は貴兄のオモチャなの
    初めて岡崎京子の良さがわかりました。
    あと一歩踏み込んだらくどくなる!って寸前で
    スパっと切り返してくれるから気持ち良い。
    リアルな部分は淡々と、重すぎんようちょいちょい空気抜いて、
    そのバランスが上手やのーと思いますた。
  • 秋の日は釣瓶落とし
    何度も読んで何度も泣く作品。全てはエゴでしかない。ミツルさんも、ハルミも、ノブオさんも、全てはエゴでしかない。だけれど、ノブオとハルミとお母さんと赤ちゃんが一緒にいる場面を見てすごく泣いた。ハルミはずっとミツルさんを一生愛していると錯覚して生きるだろう。全てはエゴだけれど、全てはこうやって過ぎて行っ...続きを読む
  • うたかたの日々
    ボリス・ヴィアン著の世界で一番悲しい恋愛小説と言われた「うたかたの日々」の漫画化。

    フランス文学は正直、性にあわない。
  • 私は貴兄のオモチャなの
    ギャグ調の作品集。ちょっと不気味な雰囲気がスパイスに効いてます。岡崎京子作品は結構読んだけど、私的にはリバースエッジの次に好きな作品になってます。
  • 愛の生活
    「あたしも そう。きっと他人のことなんか愛せないのよ。自分のことばっか。自分のことしか考えられない。」
  • 秋の日は釣瓶落とし
    初単行本化だそうで。あー、間違いなく岡崎京子だなぁ、と思った。そうですねー、幸せの薄っぺらさっていうのですかね。幸せというあやふやなもの(ある種の幻想)が薄氷の上に浮いているさまから始まり、そこからゆるやかに美しく堕ちていく、壊れていく、散っていく。そんなさまを描く。でもね、ただ単に堕ちていった先は...続きを読む