岡崎京子のレビュー一覧

  • ヘルタースケルター
    これは持てるものと持たざるものの話だ。
    一世を風靡するスーパーモデルりりこは全身整形の秘密を持ち、カメラの前では視聴者の理想通りの偶像を演じるが、ひとたびプライベートになれば付き人を性的に虐待し周囲に当たり散らすタチの悪い女。
    何故彼女がそうなったのかがストーリーの進行と同時に紐解かれていくのだが、...続きを読む
  • カトゥーンズ

    大好きな漫画です

    もう30年近く本棚の一番いい場所に飾ってある漫画です。
    ちなみに漫画や本は5万冊ありますが。。です。
    何が面白いのかと言われると困るのですが。
    読んでいると人生の懐かしさを感じるオムニバス形式の漫画です。
    20歳の頃は、この漫画、藤子不二雄先生に訴えられたりしないのかしら。。
    みたいなことを考えてま...続きを読む
  • ヘルタースケルター
    昔から超有名な作品だし、その存在はずっと前から知っていたのだが、本当に怖そうでスルーしていた岡崎京子の「ヘルタースケルター」。
    感想が言葉にならんなあ。ただ、まとわりつくような、すっげえイヤな気持ちになったのは間違いない。
    じゃあ読まない方がいいのかといえば、そんなことは全然なくて絶対読んだ方がいい...続きを読む
  • ヘテロセクシャル

    岡崎京子さんの作品の中でもかなり好きな作品でした。
    どのお話の女の子も強いようで弱くて、嫉妬や悲しみに共感できる描写が多かったです。
    この作品の描写はちょっと残酷だったりもしたけど、彼女たちの気持ちは少なからずみんなわかる部分があるんじゃないだろうか。
    だれかを愛するのに一方的になってしまって気付...続きを読む
  • pink 新装版
    こういう風に住みたいっていう感情がすごくよく分かる。日々を構成する音楽とか映画とか部屋のにおいとか夜の帰り道とかそういうもの全部が自分の思い通りだったら幸せなのにって考える。
  • リバーズ・エッジ オリジナル復刻版

    "平坦な戦場"ってものすごくしっくりくる言葉だな。
    学校でくだらないお喋りをして、なんとなく恋人を作ってみる。平坦な毎日だけど、毎日が戦い。
    生き延びるために、何かを探したくて死体を宝物にしたり。
    ギリギリのところで保たれてた何かがふいにぷつっとキレる瞬間が恐ろしかった。それもいつか忘れてなかった...続きを読む
  • リバーズ・エッジ オリジナル復刻版
    岡崎京子の代表作であり映画化もされた「リバーズ・エッジ」のオリジナル復刻版。

    前に読んだのはいつかが思い出せないが、再読してみて思うのは、我々が想像し得るレベルの惨劇はどこかで必ず起こるが、我々はその全てを知覚できるわけではない、ということだ。であるがこそ、人間は狂わずに生きていくことができる。ド...続きを読む
  • 危険な二人

    乙女でゴーカイで一途な二人

    港野ヨーコと森田セーコが真実のラブを求めていく作品。
    この二人は「チワワちゃん」収録の「夏の思い出」にも登場します。
    似てるようで違う二人の友情とラブの物語。
    安野モヨコのハッピーマニアは確実にこれを意識してると思う。
  • リバーズ・エッジ オリジナル復刻版
    痛々しい。自分はもう、こんな世界には住めないと思うが、若き時代にちょっとした偶然があれば、と思う。20世紀末日本社会に生まれるべくして生まれた傑作だと思う
  • ヘルタースケルター
    苛烈のひと言に尽きる。「剥き出しの女」感はんぱない。岡崎京子初読みでした。今現在でもここまで人を揺さぶれる作品ってほんとうにすごいとおもう。
  • ヘルタースケルター
    岡崎京子が描く女の子はいつだってリアルだ。
    「自然体で」「私らしく」「ありのままで」なんて、最近よく聞く耳ざわりのいい、でもどこか空虚なコトバも、岡崎京子にかかれば一刀両断だ。

    「バーカ!! なわけねーだろ!!」
    「あたしがどんな思いで 今の体重をキープしてるか」
    「お腹すかせて目が冴えて眠れなく...続きを読む
  • ヘルタースケルター
    名作です。
    マネージャーの女の子とその彼氏が墜ちていく感じもいいし、
    御曹司の御坊っちゃん夫婦もすごくよい。
    映画は絶対観ないけどたぶん酷いんだろうな。
  • ヘルタースケルター
    映画を観て、それから漫画へ。
    読んでいるといかに映画が漫画を忠実に再現していたかが分かる。リスペクトを持っていたんだなぁ、と。

    りり子は本当にかわいそうな、かわいい子。
    作られた美しさはいつの間にか形を失う。悲しいけど。
    でも美しくしさを持って生まれなかった人間はそれを欲しがるし、美に対してとても...続きを読む
  • pink 新装版
    岡崎京子さん好きー。

    「幸せなんて、当然じゃない」

    そういってのける主人公が格好いい。


     「女の子ってどーしてこーゆーフリルのついたぼーりょくを振るうんだろう」

    激しく同感。


     結構前のお話なのに、身につまされるようで。

    愛と資本主義のお話らしい。

    彼女の見た資本主義と、今の資本主...続きを読む
  • pink 新装版
    今まで読んだ岡崎京子作品では一番読みやすかった。
    ユミちゃんもその周りの人たちも、関わりたくないけどどうしようもなく魅力的。
    正に愛と資本主義の物語。
  • チワワちゃん
    「チワワちゃん」は有吉佐和子の「悪女について」からヒントを得たのだろうか。
    1人の女性が死に、彼女を知る人の証言のみで進んでいくという手法が全く同じ。
    他の作品は、岡崎作品でありがちというか、他にも似たようなのあったなって感じ。
  • 私は貴兄のオモチャなの
    短編集。

    表題作と「3つ数えろ」が好きです。
    暴力と純粋。

    暴力的、快楽的なSEXは、必ずしも欲望どおりではないということ。行為だけをとらえて、汚らわしい、いやらしいという人は、"SEXに過剰な期待をしすぎている”。

    受け入れること。拒むこと。
    そのせつなさとここちよさ。罪悪感と幸福感。
    時に...続きを読む
  • 東京ガールズブラボー 下
    この漫画は、自分が上京するきっかけとなったひとつです。

    当時、10代も終わりを迎えようとしていた自分は札幌へ進学したばかりで、まばゆい北の大都市での生活に浮かれている最中でした。そんな日々の中で愛読していたオシャレ感度抜群の雑誌『cutie』の連載でこの作品に出会ったのです。あの頃の『cutie』...続きを読む
  • 私は貴兄のオモチャなの
    短編4本。「I wanna be your dog」泣いた。
    「3つ数えろ」。世紀のベストカップルですなぁ。こういうのが理想的だと思います。最後まで幸せに暮らせたみたいでめでたし。
  • pink 新装版
    血まみれ白雪姫 in 20th century。

    pink はお姫さまの好きな色。
    お姫さまのしあわせの色。
    やさしかったお母さんの爪の色。
    経血と精液が混じりあう色。

    働き者のお姫さまは売春します。
    「お金でこんなキレイなもんが買えるんなら
     あたしはいくらでも働くんだ。
     よし! 明日もがん...続きを読む