井波律子のレビュー一覧

  • 新版 一陽来復 中国古典に四季を味わう
     まえがきで、2009年に定年退職したこと、同年に母親を亡くしたことが述べられる。著者は花を育て、台所に立ちながら、亡き母とのこれまでを振り返る。季節はめぐり、著者の中で母と過ごした時が熟成されていく。ディランのノーベル文学賞受賞を難ずる人たちに向けて詩経を例に出しながら「ディランは紛れもなく詩の原...続きを読む
  • 読切り三国志
    三国志キャラの活躍の内容そのものは、あらかじめみっちりと頭に入っていても、こういうリズミカルでこころ踊る文章でアレンジされてると、やっぱり楽しく一気読みしてしまう。井波律子氏の三国志関連の文書は、妙な癖もなく、バランスが良くて快い。
  • 中国名言集 一日一言
    何歳になっても人は悩み、迷い、そして困り果てる。そんな時に支え、励まし、示唆を与えてくれる。中国の成句や名言から、時代や国を超えた不易のパワーをもらった感じ。
  • 論語入門

    私も孔子に弟子入りしたい。
    この先生に教わりたい。

    本書を読み終えた瞬間、そう思った。

    だって孔子の顔が見えたんだもの。
    キラッキラした瞳で空を見上げる孔子の顔が。
    目の前に。

    読んでいる最中、自分は入門したてのペーペーの弟子で、先輩弟子たちから「先生って〇〇でね、こうおっしゃってたんだよ」...続きを読む
  • 三国志演義 (一)

    三国志演義を読んで

    学生時代に一度読みました。今回は説明も詳しく解りやすく更に三国志が好きになりました。吉川英治や北方謙三さんの三国志も読みましたがやはり三国志演義が基本になつているからこそ楽しく読めたのと思います。
  • 論語入門
     人生初の論語ということで分かりやすそうなものを選んだ.
     論語そのものの内容は正直あらゆるところで言われている理想論の塊で
    特に面白いと思うような考え方はなかった.
     ただ,今後論語の思想を引用した上で「孔子様が言ってた」と言えば説得力は
    出そうかなという感じではある.
     わずかに感じられた孔子様...続きを読む
  • 故事成句でたどる楽しい中国史
    読みやすくて、ためになる本です。
    「逆鱗に触れる」などの言葉がどうやって登場したかを歴史を見ながら教えてくれます。おすすめの一冊です。
    それにしても昔の中国は本当に同じ事を繰り返してますね。栄枯盛衰盛者必衰なんですかね。日本もそうか。
  • 新版 一陽来復 中国古典に四季を味わう
    漢詩を紹介しつつ、1年間の季節の花や行事を巡る歳時記のような趣向の本。冬の間に咲く花の表や99日分の塗り絵が紹介されていて、昔の人の知恵すごいと思いつつ、この冬を乗り越えた。花を愛でたい気持ちになる。
    新聞の連載だったらしく、季節が巡って3年分あるので、同じような話もあるんだけど、1年ってそういうも...続きを読む
  • 裏切り者の中国史
    タイトルの裏切り者に惹かれて購入。秦檜、呉三桂など有名な裏切り者なこともあれば、伍子胥、司馬懿は普通は裏切り者とは呼ばれないよね、と思うような人物を、時の政権への裏切りという観点で、その思想や行動を評価し直してみる、といった取り組みと感じた。
    各章のタイトルに取り上げられた人物の評価を中心にしながら...続きを読む
  • 新版 一陽来復 中国古典に四季を味わう
    井波先生の著書は小学生の時に三國志演義について書かれた本を読んだきりだった。その時は三國志関連の本を書いた他の著者とは少し違った、何か血の通った暖かみのある文章を書く人だな、といった感想を持った(気がする)

    その後長い年月を経て、日経夕刊のコラムを目にするようになりいつしかその連載を楽しみにする様...続きを読む
  • 新版 一陽来復 中国古典に四季を味わう
    私の知的好奇心を満たせてくれた1冊。
    2010年から2013年にかけて、2つの新聞に連載された、中国古典に四季を味わうエッセイの数々。
    井波さんの亡くされた親への思いを、中国古典詩や歳時記が寄り添い、ベランダの花木と共に癒してくれているように感じた。
    私にとっては、李白の「静夜思」が、とても懐かしか...続きを読む
  • 読切り三国志
    この一冊で三国志の流れが分かる。曹操の台頭から呉の滅亡まで章立てで分かりやすく解説。各章の末尾に中心人物の項目もあるのが親切。
    中立な様で賈詡の事はけっこう嫌っているようなモノが伝わる(項目としても扱われていない)。
    本書にある様に曹操、劉備、関羽、張飛、諸葛亮といったメイン級の人物が去ると寂寥感が...続きを読む
  • 酒池肉林 中国の贅沢三昧
    人間のおぞましさを垣間見た。欲望は追いかけても満足することはない。その結果破滅を招く。国が滅びる前には、散財する王が現れるらしい。そして、一度取り壊され、新たな世が生まれる。歴史ってこういうものなんだろな。
  • 史記・三国志英雄列伝 戦いでたどる勇者たちの歴史
    名だたる英雄や彼らにちなんだ歴史・格言をとてもやさしい説明や図で紹介してくれる良書でした(*^^*)

     始皇帝や李陵は元々興味もあり、少しばかりは関連の本も読んでます。李陵は中島敦さんの小説が好きというのもありますね。

     始皇帝は徐福伝説で蓬莱(日本)へ不老不死の薬を探しに行かせたことこととかね...続きを読む
  • 中国名言集 一日一言
    『論語』『老子』『荘子』『三国志』『史記』…。中国で著された様々な書物の中から、時代を超えて人々の心に響く名言を選りすぐり、解説を付した書籍。以下、例。
    ・千里の行は足下に始まる           『老子』
    ・君子の交わりは淡きこと水の如し       『荘子』
    ・泰山は土壌を譲らず 故に能く其の...続きを読む
  • 故事成句でたどる楽しい中国史
    面白い!故事成句の起源を学ぼうと読み始めたが、むしろ歴史の流れと人物の関係性が生々しく伝わってくる。三国志を読みたくなった。ただし、内容について詳しく触れている本ではないので、この本で関心を持った時代についての書籍への橋渡しと捉えた方がいいかも。ちなみに当初の目的については、ほぼ達成されず。
  • 中国奇想小説集
    牡丹灯籠の奴とか、白川静先生の本に出て来る「現実の人間より純情」なのが出てくるやつとか、武田雅哉先生が支那の「オーラルな文化」を説明意する際に出したあれとかが入ってゐて便利。
     娘さんの部屋にある如意ってふと、あのー。説明がないのはいいっつうか悪いっつうか。
     面白かったですはい。
  • 中国名言集 一日一言
    一年366日(うるう年)分の名言集を集めたもの。知らない事も多かったが、やはり昔の名言は奥が深い。何度も読み返して理解を深め、深みのある人間に少しでも近づきたいと思う。
  • 中国奇想小説集
    愛想のない表紙とタイトル(スミマセン)で、どうかな〜読めるかな〜と思っていたが意外や意外。不思議な話、奇妙な話がたくさん入っていて面白かった。
    中でも、書生の口から美少女が、美少女の口から若い男が、若い男の口から20歳くらいの女が…という『籠のなかの小宇宙』は入れ子話の中でも秀逸では。

    ドッペルゲ...続きを読む
  • 中国奇想小説集
    大変面白かったです。六朝から清の時代までの選りすぐりの物語が紹介されています。途中に挟まれる解説も興味深く読めました。『牡丹灯記』など、日本に渡ってきて他の創作の元となった話も多く収録されており、それらが元となった話もまた読みたくなりました。