ずっとずっと待ち望んでた隠の王、最終巻です。
虹一としじまの願い、あの人の野望、帳先生や雷鳴の決意、それぞれみんなが望む未来に囲まれて、壬晴はどんな選択をするのか。どんな結末になるのか、全く想像がつかなくて読むのすごいどきどきしました。
正直、壬晴が森羅万象を使って宵風が生き返って、虹一たちもみん
...続きを読むなが死ぬまで一緒にいて、みんなが死ぬときに死のうっていうこおに決めて、宵風は雪見とあの部屋にまた住んで。そんな風に終わってくれたらいいなって思ってたんです。むちゃくちゃですけど。
だって本当に宵風が消えてしまってから悲しくて、もっともっとみんなと笑いながら不器用でも生きるって楽しいなってたくさん感じてほしかった。
でもやっぱり、それは彼らの信念とか決意は無視してる形で、私個人のエゴなんですよね、実際そういう終わり方だったら少しがっかりしちゃうなって思う。
素晴らしい最終巻だった。
言葉ではいい表せない。自分の文章力では伝えられないけれどもうほんとうに隠の王読んでてよかったって思いました。
宵風を思い出してくれてありがとう、
宵風を、壬晴や雪見のもとへ返してくれてありがとう。
壬晴と宵風は不思議な関係ですよね。恋人という感じでもないし、友人というには愛が深すぎる。私は二人は双子か、鏡に映った自分みたいな関係な感じがします。
以前言いかけて、結局いえなかった「ただいま」「おかえり」をやっと言えた宵風と雪見。このシーン、すごく好きです。涙腺壊れた。ドアの前で宵風を見送る壬晴の晴れ晴れとした慈愛み満ちた笑顔。宵風の根幹には、雪見とあの部屋があるんだなあって思って、切ないのと同時にほっこりしました。不器用にだけどお互い家族並みに大切に思ってる二人が再会できて、雪見が「宵風」を思い出してくれて、よかった、本当によかったー
それから壬晴の選択。森羅万象は使わないって、決めたのすごいなあって思います。他人の命の采配が自分の手にあるって、ものすごく恐ろしいことで、死なないようにすることができるのにあえて森羅の誘いを断った壬晴。しかも自分のために、自分の意志で。ずっといままで周囲の人の意見にゆらゆら揺れてた、無関心でいようと努めてた壬晴が・・・。成長したなあ、っていうか、より強く優しくなってくれたなあって思いました。
変わる人もいれば変わらない人もいて、例えば風魔小太郎や一季さんのことも無理やりいい人とかにしないところが、好きです。
一季さん、この漫画で最強なのでは・・・。
とにかく隠の王、最終巻発売おめでとうございます。鎌谷先生、おつかれさまでした。切なくて、でもあったかくて、もやもや考えさせられるところもクスっと笑える小ネタも満載の隠の王大好きでした。いやこれからもずっと大好きです。人生のバイブルにします。笑
背表紙と、表紙カバーの折ったところ?と目次ページが素敵ですね。壬晴が手を振る先には、宵風がにっこり笑って立っていると信じています。