伊藤亜紗のレビュー一覧

  • 目の見えない人は世界をどう見ているのか
    「障害を面白がる」という様々に誤解を生みそうなスタンスの重要性を、具体的な事例を多数挙げつつ説いている。「見る」という認識作用は、必ずしも「眼」という器官で「見る」ことに限られない、ということを実例をもって示していて、目から鱗である。
  • 体はゆく できるを科学する〈テクノロジー×身体〉
    目の見えない人は~を書いた人だったと読み終わって気づきました

    できる、とはどういうことなのか?
    できるようになる、とは?
    といったことが科学的視点から考えられていてとても面白いです
    たしかに、意識しなくてもできるようになっていることは沢山あるよなぁと思いながら読みました

    エレクトーンを習っていた...続きを読む
  • 体はゆく できるを科学する〈テクノロジー×身体〉
    これまでの筆者の本とは少し様子の違う内容となっています。主に体の学習やできるようになることについて、最近のテクノロジーを通して見えてきたことについて書いている印象です。
    紹介されているテクノロジーが興味深いことはもちろん、それを通して身体がどのように学習をしており、できるがどのように作られていくのか...続きを読む
  • 目の見えない人は世界をどう見ているのか
    まさに「目の開かれる」ような本。薄く、文体もやさしく、読みやすかった。
    「情報」と「意味」の違いは、他の分野にも用いることができる視点だと思う。
    近所であれば、ソーシャルビューに一度参加してみたい。
  • 感性でよむ西洋美術
    大塚国際美術館に行くにあたり、今まで全く縁のなかった西洋美術について色々勉強していた時に出会った本。
    ギリシャ神話や聖書、画家たちの経歴などを知ることで鑑賞に厚みが出てはきたけれど、この本に書かれてあるような視点こそ、美術鑑賞には必要不可欠な要素だと思う。世界史が好きで、それと結び付けて鑑賞出来たら...続きを読む
  • 目の見えない人は世界をどう見ているのか
    もともと生物学を目指した人がアートを専攻してこの本を書いたと…なかなか面白い経歴の持ち主。目の見えない人の感覚をうまく想像することができた。すっかり当たり前になってしまっていることが身の回りにも多くて、新たな視点に気づかされた
  • 体はゆく できるを科学する〈テクノロジー×身体〉
    5人の理工学者の体を使った研究がどれも面白く役に立つ様子も素晴らしい。特に脳との関連が強く障害者や機能を失ってのリハビリなどへの貢献など、期待が高まる。
    お猿のしっぽを動かす実験は特に面白かったです。
    体が「できるようになる」ということの不思議さに魅せられました。
  • きみの体は何者か ──なぜ思い通りにならないのか?
    会話体でするすると読め、吃音について知ることができる。対象読者を過信しすぎない難易度と分量に感心する。ひろく中学生に読んでもらおうと思ったらこの程度のゆるさが必要。難しすぎ盛り込みすぎの子ども向け本があふれている中、しっかりと子どもを見ている人が書いている(もしくは編集している)のだろうなと感じる。
  • 体はゆく できるを科学する〈テクノロジー×身体〉
    「できる」ということはどういうことなのか、科学的な視点から論じている本。

    五人の科学者へのインタビューをもとに、著者が考える「できる」論が書かれていて、興味深い話が盛りだくさんでした。

    ピアニストの脳と指と「できる」ということ、桑田真澄の投球コントロールから得られること、リアルタイムにコーチング...続きを読む
  • 体はゆく できるを科学する〈テクノロジー×身体〉
    テクノロジーが身体の機能み拡大させていく。テクノロジーと身体反応との循環というかフィードバックがあるんですね。そのテクノロジーをどういう風に使っていくか、という発想も面白い。長嶋監督の指導の仕方も、意外と本質を捉えた指導かもしれませんね。変動の中の再現性。脳の可塑性。
  • 目の見えない人は世界をどう見ているのか
    タイトルのとおり、目の見えない人から見た世界がどのようなものか、空間、感覚、運動、言葉、ユーモアの観点から紹介した本。

    見えない人の不自由さばかりを想像し、気の毒だと思いがちだが、それは見える人からの感じ方に過ぎず、見えない人の方がむしろ自由な楽しみ方をしている面もあること、視覚がないから死角がな...続きを読む
  • 体はゆく できるを科学する〈テクノロジー×身体〉

    「はじめに」からグイグイ引き込まれる内容だ

    バーチャルリアリティを使ってけん玉の技をトレーニングする
    球の動く速度はかなり遅い
    このトレーニングにより、96.4%が技を習得したという

    (TVでもこういうの見たぞ!ご高齢の方のリハビリだ
    負荷をかけたトレーニングをさせたいが、故障してしまう...続きを読む
  • 体はゆく できるを科学する〈テクノロジー×身体〉
    脳と体の関係について、おもしろそうな本であったため読書
    テクノロジーと人間の体の可能性について

    メモ
    ・体のゆるさが体の可能性を拡張している
    ・自分の体を完全にはコントロールできないからこそ、新しいことができるようになる。
  • 目の見えない人は世界をどう見ているのか
    見えないという障害を持っている人に手を差し伸べるという考え方を持っていることで壁が生じてしまっているのだなと思った。様々な場面で人はサポートを受けており、障害の有無にかかわらず、助けを得ることは生活していく上で必要なことである。障害を持ちながら生きていくということはうまく周囲のサポートを得られること...続きを読む
  • 体はゆく できるを科学する〈テクノロジー×身体〉
    伊藤亜紗さんの「見えないスポーツ図鑑」は期待外れだったが、本書は面白かった。
    楽器演奏やスポーツ技術の習得に苦労した経験のある人や、今苦労している人には新鮮な視点が得られるだろう。

    桑田真澄の投球フォームのデータには驚いた。
    30球ほど「同じフォームで」投げて貰ったところ、大学や社会人の投手よりズ...続きを読む
  • 感性でよむ西洋美術
    西洋美術の入門書と言っても良いんじゃないでしょうかね。

    実は、西洋絵画が好きで、コロナ禍前は、良く美術館に行っていました。コロナ禍になってからは、ちょっと足が遠のいていますが。

    美術館では、横にある解説を読みながら絵画を見るわけですが、やっぱりさぁ、それだと頭に入らないわけですよ。常日頃「あぁ、...続きを読む
  • 体はゆく できるを科学する〈テクノロジー×身体〉
    けんだま練習のAIのことをちらっと聞いて、興味を持った。
    身体ができないことを、科学技術の力でできるようになるとはどういうことだろう?

    できるようになるというのが、「自分の輪郭の書き換え」ということであって、他者と比較してディスられるものではないという意見に共感。

    桑田のピッチングフォームのこと...続きを読む
  • 目の見えない人は世界をどう見ているのか
    これは新しい視点。確かに障害と言う字の如く、健常者からすればハンデがあると言うイメージが植え付けられている。本書はそうではなく、捉え方によっては自由な事なんだよ、と。
    確かに視覚情報はかなり比重があり、他の感覚がなくてもかなりの物事を理解出来る反面、他の感覚でないとわからない事が見えなくなる。これは...続きを読む
  • 体はゆく できるを科学する〈テクノロジー×身体〉
    「できるようになる」は面白くて不気味。
    テクノロジーとの付き合い方を考えるきっかけにしてほしいとのこと。

    意識化されないレベルの「できる」を解明し、脳に学習させる方法やツールを模索するような研究が紹介されている。

    例えば、オンサイトでのリアルタイムコーチング。動作の予兆から未来を予測するという脳...続きを読む
  • 感性でよむ西洋美術
    巻頭に、本篇中で言及されている美術作品の写真が配されている。親切。内容の良さも合わせ、かなりお得な一冊。初っ端から示唆に富み、美術展ではつい解説に目が行ってしまう自分なんかは、ちょっと反省というか後悔もあったりして。今後の鑑賞に活かすべく、美術史とかそれぞれの特徴とか、いろいろ勉強になりました。下記...続きを読む