アミガサとエーテルの最終決戦が2巻にして始まるという異例の展開。
両陣営の最大戦力がぶつかり合い、そして散ってゆく。あっけなく。
スキニーの死に様が唐突というか、淡白というか。それは彼女の登場から退場までの時間の短さによるもので、読者である自分の感情移入が足りていないのが原因なのだけど、違う衝撃で
...続きを読むした。きっと、戦いになれば個人の情熱や信念の強さは関係なく、彼我の戦力差であっさり死んでしまうということを描きたかったのではないでしょうか。
なので、復活したことは残念。
自暴自棄にも見えるダンテの戦い方は危ういのだけどなぁ。アオイと再会した時に、五体満足でいられるのかどうか。アオイもただ助けられるだけのヒロインではないと思うので、彼女の方の戦いも気にはなるところです。今回の作戦でも、重要な役割果たしましたし。
対アミガサ用プラスチック弾。
そういえば、キノコが木材を分解することができるようになったので、石炭が現在では生成できないと聞きました。地球の歴史で大きな役割を果たしたキノコです。プラスチックは分解できないので、銀の弾丸としたのでしょうね。
そんなプラスチックを分解できる細菌が発生したとかいうニュースがあるそうで。自然の進化って予想がつかない。
アミガサの首魁である博士が真の力を発揮した結果、人間の無力に沈むエーテル首魁のグラント。絶望の中で見えたビジョンに映ったものは希望なのか。
最終決戦に敗北したものたちの逃避行が始まるのか。
管理社会に感じた虚しさの1巻。圧倒的な戦力差に打ちのめされた2巻。
絶望を次々と与えてくれる「菌と鉄」です。