小野一光のレビュー一覧
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読み終えて、どっと疲れた。得体の知れない怪物との戦いを終えたような消耗がある。その怪物は我々の日常生活に紛れ、こちらを伺っているのだ。
この犯人を言い表す言葉は恐らく存在しない。「邪悪」すら生ぬるい。おそらく遺伝子の中に人を騙し、追い詰め、死に追いやる要素が紛れていた。そうとでも考えないとやっていけ...続きを読むPosted by ブクログ -
筆者の個人的な感情は出来るだけないように、事実とされていることを残しておかなければという強い意志を感じた。流れがわかりやすくどうやって進んでいったかがとても理解出来ない事件なのに頭のなかにすっと入ってきた。Posted by ブクログ
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生い立ちから事件を経て判決まで事実が淡々と列挙されており、著者の推測や憶測は皆無でノンフィクションとして読み応えがある。淡々と事実の列挙であることから、事件の凄惨さや異常性をひしひしと感じる。読んでいて気分が悪くなることが多々ある。
某有名芸人がバラエティ番組で松永死刑囚が裁判で爆笑をとったなどと吹...続きを読むPosted by ブクログ -
著者の余計な憶測や感情が一切なくてとても読みやすく、わかりやすい内容。本当のドキュメント。
この事件を聞いた誰しもが『なぜ一家は逃げられなかったのか?』という疑問に行き着くと思う。それを知りたくて読んだわけだが、やっぱりわからなかった。その従わざるを得ない理由を理解はできるが共感や納得はしない。松永...続きを読むPosted by ブクログ -
これぞドキュメント!というように、事件の内容、当事者それぞれの行動や思考が記載されていました。
読んでいる途中でフィクションではないか、いやそうであってほしい、と思わせるような事件で、情報量も膨大で、それをここまで読みやすく分かりやすく書かれていることに感動しました。
関係する人があまりにも多いの...続きを読むPosted by ブクログ -
この本を読む方はすでに豊田正義の『消された一家』を読んだことがあるか、あるいは当事件をモデルにした小説や漫画を読んでいるかも知れない。本書は裁判記録や関係者への取材を多く引用し、そのためにやや物語調に書かれている『消された一家』より読みづらいと思うかも知れない(あと単純にページ数も多い)。しかしそれ...続きを読むPosted by ブクログ
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NHKスペシャルの再放送を見て読書。
おぞましい事件を事細かにルポされている良書。事件の特殊性による取材のしづらさ、関係者の多さを何とかまとめている感じ。
このような事件が現代日本で起きたことが恐ろしい。Posted by ブクログ -
病んでる作品ばかりで
生々しかった
特に
うらみんはあなたのこと、ちゃんと見てるからねの登録者300万人超えの人気チャンネルの法で裁けない裏側が
すごい世界で圧倒された -
全告白 後妻業の女 筧千佐子の正体。小野 一光先生の著書。お金のために何の罪もない人の命を平然と奪うような人がいるとすればそれは人でなし。欲深くて自分の利益だけを考えている人を非難する我利我利亡者という言葉があるけれど我利我利亡者ほど恐ろしいものはない。人でなしを人でなしと非難して我利我利亡者を我利...続きを読むPosted by ブクログ
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2020年10月12日記述
新版 家族喰い
尼崎連続変死事件の真相
小野一光氏による著作。
2017年8月10日第1刷。
単行本として2013年11月に太田出版にて発行された。
本文庫は単行本に加筆修正の上、新たに文庫版補章を付したものです。
文庫版補章初出
週刊文春2016年8月25日号、9月1...続きを読むPosted by ブクログ -
売春島に売られた桜子、堕ちた高慢セレブ妻の壮絶な人生がなぜか深く印象的。他にも深い話が多く収録されてた。
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「あの女だけは絶対に許さない」
いじめられっこの少女は今やチャンネル登録者数300万人超えのVtubeの話が
インパクトあり強烈でした。 -
取材を通した死刑囚の人となりが書かれています。
どの人も特異で興味深かったです。
特に最初の大牟田4人殺害事件が印象的でした。
面会した息子が流されやすいわりに仲間思いなんですよね。
DVするし殺人犯だから「いいやつ」とは絶対言いたくないですけど。Posted by ブクログ -
【もし悪魔という存在を具現化するとしたら,それは一目見てわかる邪悪な顔ではなく,このような屈託のない顔をしているだろう】(文中より引用)
家族間での殺害といった特異な手法により,日本中を震撼させることになった尼崎連続変死事件。留置所内で自殺した角田美代子の生い立ちをたどりながら,いかにしてこの凄惨...続きを読むPosted by ブクログ -
我々の記憶に新しい、被疑者自殺で全貌解明が絶望的となった“尼崎連続変死事件”。その真相に迫った執念のルポ。
マスコミが挙って報道した事件当時、被害者の数も逮捕者の数も多く、またその殆どが“1人の女を介した親戚関係”にあるという、とんでもない事件だったのは記憶していたものの、新聞などで人物相関図を見...続きを読むPosted by ブクログ -
小説「後妻業」、映画「後妻業の女」の両方を鑑賞して本書を読んでみた。事実が完全にフィクションを超えていた。
事件の発端は2014年、夫の殺人容疑で筧千佐子が逮捕されたことだった。警察が彼女の過去を調べてみると、彼女と関係を持った高齢の男性が次々と死亡していたことが明らかになる。その数、なんと11名...続きを読むPosted by ブクログ