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全米ベストセラー、人気若手作家による9・11文学の金字塔、ついに邦訳。9歳の少年オスカーは、ある鍵にぴったり合う錠前を見つけるために、ママには内緒でニューヨークじゅうを探しまわっている。その謎の鍵は、あの日に死んだパパのものだった……。全米が笑い、感動して、心の奥深くから癒された、時代の悲劇と再生の物語。ヴィジュアル・ライティングの手法で編まれる新しい読書体験も話題に。
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Posted by ブクログ
文字通り「ものすごくうるさく」て「ありえないほど」訳がわからなくて、1ページあたりの情報量が多い本書。今年の7月に神保町の書店、豊崎由美さんの棚でこの本を見つけた時は、その夥しい付箋や書込みの量に驚いたけれど読んでいる間は全然気にならず、むしろ赤くて細い線の文字や鉤括弧、棒線に励まされるような不思議...続きを読むな気持ちになった。もし、同名映画を観ていなかったら、そして実際に豊崎由美さんが所有していた本じゃなかったら途中でギブアップしていたかもしれないが、結末を知っているからこそ今のタイミングで読めて良かった。「圧倒的な力で襲いかかってくる歴史の悲劇に愛するものを奪われ、それでも立ち直ろうとする家族の姿」 訳者あとがきにある文章が忘れられない。 #豊崎由美 #PASSAGE
レビュアーの多くがこの物語を9.11について特化して語るのは当然だとしても、私はもっとシンプルに、きわめてオーソドックスに“エディプスコンプレックス”について書かれたものだと感じた。 だからオスカーについても「ちょっと変わった」なんて思わなかった。 逆に、少し斜めから物を言ったり、覚えたてのちょっと...続きを読む小難しい単語を日常会話で差し挟んだり、徹底的に“自分理論”にこだわったり、自分の周りの大人の頭の上を越えて雲の上の“すごい人”にあこがれたり…といったことなどを、自分にもあったなあと思い返して、たぶんフォア氏にも同じようにあったんだろなと、読みながら笑みがこぼれた。 とは言っても、オスカーは誰もが共通する少年像で描かれてるのではない。父をテロで急に失うという体験は、もちろん私も含めて大多数の男子が経験する(した)ものではない。 オスカーはたぶん、前日に父親からベッドで語られた「第六行政区」の話を、話半分に聞いていたと思う。 なんで?そんなありえない話を?いま自分にしようとするの? ?は頭のなかでいっぱい、でもあえて聞き返す気も起らない。そもそも、自分はパパが思う以上に知識や思考が上回っていて、ぼくなら、もっともっと面白い話を知ってるし、もっともっと役に立つ発明もできるし、The Beatlesで一番好きな歌は“Iam the walrus”て言えるトンガった感性を持ってる…っていうプライドが、その時は支配してたんだと思う。 だけど実は、それはみんな、パパの存在が当たり前にあったから、できたこと。 突然の喪失-パパが急にいなくなってからは、自分のよりどころだったものが全く無くなってしまったことに気付いた。 そこから、自分と相対し、乗り越えるべき最も身近なものを断たれたオスカーが、「パパがほんとうに言いたかったこと」とか「パパはぼくにどんな大人になってほしかったのか」とか、いろんなものを探し求めるための“精神的成長へのロードムービー”がはじまった… でもこの物語は、少年の追い求めの旅だけじゃない。おじいさん、おばあさん、ママ、それぞれの大人も、それぞれの喪失を抱え、失われたものはもう元にもどらないのは大人は重々にわかっていて苦しみもがくけど、それでもその喪失を抱えて生き続ける姿も描かれる。 それぞれ事情はEXTREMELY複雑で、乗り越えるのはINCREDIBLY困難だけど、それでもそれぞれの人物が人生の歩を進めようとする姿が、オスカーがコンプレックスを自分なりに見つめ、とらえ、理解しようとする姿と一体となって最後に向けて収束していくところはここちよく読めた。この本は分厚くて、話が交錯していて読みづらい所もあるけど、ぜひ最後までがんばって読み進めてほしい。 テロや戦争、または天災による大切なものの喪失というテーマももちろん重要だが、世界に数多く存在するだろう、父親との距離感に何か説明困難なもの抱いている少年のうち何人かは、こういう読み方もするのかなと思って、あえてレビューに書いてみた。
アメリカ同時多発テロから一年後のニューヨーク。父親をテロで亡くした8歳の少年オスカーが主人公。 ネットや本でいろいろな知識を詰め込んでいて8歳にしては物知りで、独特のユーモアセンスを持っているオスカー。 でも、エレベーターに乗るのが怖い、ジェットコースターにも乗れない。友だちも(たぶん)少ない。自...続きを読む傷癖もある。 父親の突然の死をどう受け止めていいのか、わからずにいる。 ある日、父のクローゼットから鍵と「Black」と書かれたメモを見つけ、NY中のブラック姓の人間に、鍵の事を、父の事を尋ねてまわることを決める。 いなくなってしまった父親に近づくために――。 父の影を求めて奮闘する少年の姿が健気で壊れそうで、なんとも切ない。ちょっとヘンだけどとてもいい子で、読みながら、どうにかして力になれないだろうかと本気で思ってしまう。 そして、オスカー少年の探索の物語の間に、オスカーの祖父母の物語が挿入されていて、それがまた一風変わっているけれども胸を打つ。 悲しみと愛情とが同じくらいにあふれていて、ちょっとしたユーモアに救われて、最後にはオスカー少年と出会えてよかったと感謝したくなるような、そんな小説です。
凄い小説だった。主人公の少年が撮影した写真や、もはやデザインにも近しい手紙風の挿話が含まれていたり、読むことが正しく映画的で体験ともいえるような本だった。 911で父親を亡くした少年、ドレスデンの爆撃で恋人を失い、言葉の発し方も失ったその祖父、祖父の恋人の妹であり、祖父に去られてしまう祖母の三者の...続きを読む話。それぞれ文体は違うが、全てが失った大切な物を軸に語られる。心が痛すぎて、何度か読み進めることが出来なくなってしまった。 主人公の利発な少年がユーモアの効いた軽い語り口で物語を展開させるが、ふとした独白や、別の人の視点になった時、よく泣いていることが分かる。その見せ方もすごい。 さらには言葉の発し方を失った祖父と、その祖母が離別するシーンの映画的な書き方。ジェスチャーで伝えなければならないがゆえに、その痛ましい情景が浮かんでくる。 もちろん、最終的には三者それぞれ再生する。911の悲劇と真正面から向かいあい、それを乗り越えようとした、それだけのパワーのある小説だった。
映画公開前に読んでおきたかったので。読み終えて、『エブリシング・イズ・イルミネイテッド』と同じ作者さんだということを知って驚いたし、なるほど!と納得した。『エブリシング~』は映画を観ただけですが、重たい主題をカラッと軽快に描くのが得意な作家さんなのだなと思った。原書がどうなっているかはわかりませんが...続きを読む、赤いペンで文章に丸がしてあるページがあったり、文字が重なって真っ黒になっているページがあったり、目にも楽しかった。
ものすごく繊細で、ありえないほど力強い 9.11で父親を亡くした少年オスカーが、父の遺品である謎の鍵の鍵穴を探して、ニューヨークの街を冒険する。オスカーと母、祖母と祖父それぞれの、深く深く傷ついた魂の物語です。 生きる意味を失ったオスカーの、大人びていてひねくれた、でもとても純粋で子供らしい語りが、...続きを読む独特のコミカルなユーモアを放っていて(原文で読んだので、訳文ではニュアンスがどうなっているのか分かりませんが)、それがよけいいたいけで、途方もなく辛いのだけれど、写真や文字や色の視覚的な効果が随所に配してあって、そのバランス感覚がとてもうまい! 鍵の謎、祖母と祖父の手紙、語られない母の気持ち、その全てがすこしずつ繋がっていって、一気に読めます。ラストもいい。 9.11がベースになっているが、愛する人を失った全ての人に向けて書かれた物語です。
正直、一回読んだだけだと良さを捉えきれない。まだ一回しか読んでないので、もう一回読んでみようと思う。 父親を失った子供が探し物の冒険を繰り広げるのが中心で、そこにおばあちゃんやおじいちゃんの手紙が絡んでくる。ただ、この手紙が物語を理解する上での曲者で、代名詞だらけで途中でこんがらがってくる。おまえ、...続きを読むあの人、おじいちゃん、おばあちゃん、お母さん、お父さんなどなど。そういう構成なんだと知った上で読んでいれば、混乱も防げただろうけど。 伏線回収に爽快感を感じる人には合わないかも。現実通り、見失ったものは見失ったまま。当たり前だけど。 途中までパニクりながら読んでいたが、それでも最後は分かる。良い。
映画がものすごくよかったので、ぜひ原作も読みたいと思って読んだんだけど、いや小説もよかったんだけど、映画はすごくエンターテイメントにキュートに巧みにつくったなあと感心したような。ストーリーも細かいところはけっこう違っていて、映画は本当にうまくオスカーの話を中心にまとめてあって、おじいさんやおばあさん...続きを読むの過去の話は出てこなかったり。確かに、映画でおじいさんおばあさんが体験したドレスデン爆撃まで描いていたら長すぎて焦点がぼけるし、わかりづらかっただろうなと。 そして原作はすごく実験的というか「しかけ」みたいなものが多くて、写真や図版がはさみ込まれていたり、白紙とかひとことだけのページとか、行間がだんだんせばまっていくページとかがあったり。表現も詩のようだったり、正直、読みにくいところも多かった。わたしはそもそもそういう実験的というか変わった手法で書かれたものが苦手ということもあって。。。 やっぱりどうしても映画の印象が大きすぎて、正しく小説を評価できないというか、小説だけの感想を書けない感じだけど、あの映画のストーリーをつくったというだけでもすばらしいなあと。
一編の長編だが、短編小説を読んでいるような気になる小説。 わざと行間を詰めていったり、何枚もの写真を逆回しで載せたりと、装幀がかなり凝っているので、そんな仕掛けも楽しめる一冊。
終始、ワクワクしました。 一人の少年が、9.11での深い悲しみから立ち直るまでの経緯を冒険的に描いたお話。 ニューヨークという舞台が、ある意味すでに「冒険」ぽいですよね。 読み終えて、もう一度タイトルの意味を考えると、とても感慨深いと思います。
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