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群雄割拠、他国からの侵略も絶えないイタリアにあって、一千年もの長きにわたり交易で欧州を席巻、自由と独立を守りつづけた海洋国家ヴェネツィア。地中海に名をとどろかせた高度な統治の内容と、そこに生きる人々の叡知、そしてついには衰亡へと向かう壮大なドラマを詳述する。執筆当時を回想したメイキングを新たに収録。 ※当電子版は単行本上巻(新潮文庫第1巻~第3巻)と同じ内容です。地図・年表なども含みます。
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Posted by ブクログ
史上最も長い政体を保ったヴェネツィア共和国の1000年の歴史を語る塩野七生女史の長編。 地中海史において、強国として君臨し続けたにもかかわらず、日本でその歴史を記載した書籍があまり多くないだけに、通史を読みやすく構成してくれた女史の力量に感謝。
ARIAでヴェネツィア・ヴェネツィアに興味がわき手を出した一品。 『ローマ人の物語』で有名な塩野七生さんの作品。 海洋国家ヴェネツィアがいかに成立し、どうして長きに渡って繁栄できたのかが分かりやすく書かれています。現代日本の示唆になるようなことも書かれているのでは、と思います。 『ARIA』とこ...続きを読むの『海の都の物語』を読んで、更にヴェネツィアに興味がわき、是非一度訪れてみたいと思うようになりました。
私をイタリアマニアの巣窟へ陥れた一冊。ここの本から不思議でなおかつ美しい海の都に魅入られた私。ある意味私の本を読む姿勢を変えた名著。
ヴェネツィアの歴史 英雄を作らないという共和国を創ったヴェネツィア人 その起源から特異的な制度を詳細に語る
(手持ち) ほとんど全著作をもっている塩野さんの本のなかでこの本はアメリカに持ってきました。交商国家だったヴェネツィアの歴史と日本が比べられることが多く、「元気がない」と言われて久しい日本を外から見ている間にもう一度考えて見たかったのです。 ヴェネツィアは最後に文化的に爛熟し、ナポレオンの攻撃でその...続きを読む栄華に幕を引きました。日本が最近サブカルチャーで「文化大国」となりつつあるのがその予兆だとしたら。。。方や数世紀の栄華、方や数十年の繁栄。 だから、日本がんばろう、と思うのです。
塩野七生 「海の都の物語」ヴェネツィア共和国の通史 ヴェネツィア の千年の歴史を振り返り、戦争の英雄がいないのに、なぜ千年の長い間を生きのびたのかを紐解いている。 著者は、ヴェネツィアの私企業のような国家経営観に目付けしている。カリスマ的英雄で彩られるローマ史と比較すると、ヴェネツィア史は 地...続きを読む味であるが、その地味さが生きのびた理由であるとする論調 ヴェネツィア の国家経営の特性 *宗教やイデオロギーの違いに重きを置かず「はじめに商売ありき」の商業至上主義 *初めから自給自足を諦め、不足の経営資源は交換する〜自給自足を目的とすると 植民地主義に進む *国家の意思決定において、マクシミンルール(最悪の結果が最もましなものを選ぶ)を採用する *共和国政体により国家の組織力を高める 宗教と距離を置き、ローマ教会の圧力を排除しつつ、自国の組織力強化のため、政治のプロ階級を育て、議員の終身制や世襲制に取り組んだ ヴェネツィアの民主主義の取り入れ方は 興味深い
ヴェネチア共和国の興亡史。この人の地中海シリーズと言えば、『コンスタンティノープルの陥落』『ロードス島の攻防』『レパントの海戦』の3部作が有名だけど、そのバックグラウンドとして当時の地中海世界を知るのに最高の1冊。この本を持ってヴェネチアに住んでみたくなる。 下巻はヴェネチアが「亡」に向かうからか、...続きを読む上巻ほどの高揚感がないのが難点。 しかしカテゴリ分けに悩む一冊やなぁ。
ローマ帝国滅亡後のヨーロッパが気になり 読みまくってます。この手の本を。 ヴェネチアに関する興亡を描く上巻だけど まず地政学的な思考の勉強になります。 この本は。 ローマ時代を把握してから読んだほうがいいけど 読んでみなはれ〜。
古代ローマに関する本は多いが、ヴェネツィアに関する本は未だ少ない。 その意味だけでも読む価値はあると思う。 観光都市ではない頃のヴェネツィアがわかる。 ローマ人の物語より簡潔で読みやすい。
国王の時代に「共和国」として生き続けた都市国家ヴェネツィア。その成り立ちから終焉までを塩野さんが愛情を込めつつも冷静に描き出しています。ここに描かれているヴェネツィアは、非常に頭の良い悪く言えばずる賢い(笑)したたかな国家です。情報のスピードと貴重さを知り尽くし「キリスト教徒であるまえにヴェネツィア...続きを読む市民」であることを誇りとした共和国。国を守るための政治とは、決して綺麗事ではないのです。
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▲海の都の物語 ヴェネツィア共和国の一千年(上)―塩野七生ルネサンス著作集4― ページトップヘ