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終戦後まもない昭和二十年十月、東京。坊や哲(哲也)の物語はここから始まる――。職にあぶれ街をさまよう哲は、麻雀の主のような男出目徳に出会い、徐々に技(イカサマ)を駆使した高レートの麻雀に惹かれていく。出目徳の下でイカサマ技術を覚えた哲は、長年のライバルドサ健のみならず出目徳すらも凌駕しようと、上野下車坂の「喜楽荘」で勝負を挑む。有り金全てを賭けた真剣勝負の勝者は……!? 麻雀史のみならず小説史にその名を残す金字塔「麻雀放浪記」の第一弾。
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Posted by ブクログ
再々々々々々々々々読… 初めて読んだ10代の頃から約40年、何度読み返したか分からない。私は史上最高の傑作の一つだと思っている。 さて、本作は麻雀小説かと言われるとそうであるがそうでもない。戦後の様子を描いた青春群像でもあり、ピカレスクロマンでもあるのだ。 この作品に出てくる無頼な博打打ち達は悉く性...続きを読む格破綻者であり、博打でしか生きている実感を感じられないはぐれものだ。だからこそ生の、生きている臭いがプンプンとする。彼らは全身全霊を賭けて生きている。戦後の復興期に少しずつ安定を求める人々が増えている中で、彼らだけは獣であろうとした。 彼らは多分近くに寄ると耐えられないような獣の臭いを発散しているだろう。言動も野卑で常識もマナーもない。でも、それなのに、この何とも言えない潔さは何だろう。眉を顰めながらも彼らの一挙手一投足から目が離せない。 現代に生きる私たちには決して出来ない、アウトローとしての生き方。それは昨今の節操も思想もない犯罪者とは全く違う、彼らなりの一本芯の通ったアウトローとしての矜持。それを感じるから読む手が止まらないのだと思う。 余談だが、亡くなった和田誠さんが初監督した「麻雀放浪記」は日本映画史上に残る名作だ。映画をこよなく愛し、本作を愛した和田誠だからこそ撮れた至極の映像作品。特に鹿賀丈史のドサ健と高品格の出目徳はハマり過ぎていて他の俳優ではあり得ないと思わせるほど。 今夜は本作を読み直した余韻に浸りながら、映画「麻雀放浪記」を観ようと思う。
不幸じゃない生き方ってのは、つまり安全な生き方って奴があるだけだな。安全に生きるために、他のことをみんな犠牲にするんだーードサ健 俺たたちゃこれで生きてるんだ。死ぬまでやるのさ。負けるってのは、つまり死ぬときのことなんだーードサ健 面白えね!博打はこれだから面白れぇ。死ぬも生きるもサイの目ひとつ...続きを読む、どうせなら、こんなふうに簡単に死にてえものさーー上州虎 戦争が終わって間もない、焼け跡そのままの東京で悪漢無頼の博徒達が出し抜き出し抜かれ、陥し入れ、嵌められ… 信じられるのはこの身ひとつ。博打で負けたら同じ博打で勝ち返す以外に生きる道なし!! ドサ健格好良いぜ!!そしてまゆみはいい女だぜ!
麻雀小説の金字塔4部作の第一弾『青春編』。戦後焼け野原となった東京で博打を生業とする男たちの社会があり、少年『坊や哲』もその世界に魅かれて身を投じることになる。人としては破綻している連中だが、ギャンブルに関しては大まじめ、全身全霊を傾けて取り組む姿にはニヤついてしまう。「この世界の人間関係は、ボスと...続きを読む、奴隷と、敵と、この三つしかないのよ。」他、名セリフも満載。麻雀を知らなくてもおもしろい、おすすめ。バラック小屋のめし処『かにや』で銀シャリの朝げを食べてみたい。 参考)麻雀放浪記(一)青春編、(二)風雲編、(三)激闘編、(四) 番外編
博打打ちのお話。騙し騙されの世界に美徳なんかない。皆泥臭く生きているんだ。いくらウデがよくても、結局は死んだ奴が負け。死ねば周りに喰われてしまう。博打を打つことに命がけで、平然と人を騙し利用するそのいやらしさに惹かれる。
何が面白いのかうまく説明できないけどとにかく面白い。続きが気になって夢中になる、という面白さではない。ただなんとなく読んでいて面白いのだ。面白いというより楽しいといった表現の方がふさわしいのかもしれない。 イカサマ技を決め、見事に相手を出し抜いたときの爽快感はたまらない。コンビプレイもなかなか熱い。...続きを読む イカサマは熟練のバイニンによる職人技。それはまさに芸術である。種も仕掛けもないと言ってマジックを披露し、見るものを魅了するのと似たものがある。 自分もオックスのママに手取り足取り麻雀の極意を教えていただきたい。 麻雀を知っていた方が何倍も楽しめるが、知らなくても十分楽しめるんじゃないかと思う。 とにかく男たちの熱い戦いが、ここにはある!
最高だ。面白い。面白ければ全て良し。 意外と文もきちんとしていて、麻雀以外の臨場感、戦後の空気ってのが楽しめる。 おもしろい。 ----(後日加筆) 麻雀小説だからって舐めたらいけない。 全四巻だが、一巻に関してだけ言うと神掛かっている。 博打から出る人間の本性みたいなところが上手く描写されて...続きを読むいる。 それぞれのキャラクターがしっかりと立っている。 哲学がある。普通の生活でなく、ギャンブルという負ければ終わりの生活から生まれる、どぎつい哲学が。 とにかくかっこいいし、深い。 まあ、問題は麻雀がさっぱり分からないと難しいという点で。 麻雀をしていて得したな、という事と言えば。 大学時代に一夜を明かせる友達ができたこと。 そして、この小説を楽しめたということ。 そのくらい良い小説。 ちなみに、筆者の阿佐田哲也氏は、色川武大という名前でちゃんとした純文学も書いている。
まあ、好きな本です。 何回でも読み返しちゃう。 麻雀小説っていってんのに、チンチロリンから始まったり。 阿佐田さんの小説は書き出しと終わりが最高にかっこよい。 麻雀知らない人にこれをすすめても読まないと思うんだけども。 麻雀知らない人が呼んでも絶対に楽しめると思うよ。 正直わかってない手もあ...続きを読むるんだもの。
何も捨てるものが無いということを突き詰めると男はここまでカッコ良くなるのだ。俺にはこういう生き方は絶対に出来ないからこそ、引き込まれる。
こーれはもう最高です。絶対一度は読むべきだと思う。引き込まれる。 漫画の哲也は化け物(敵)いっぱいでてきますが 笑 雰囲気別物です。淡々とした文だけど本当ドキドキワクワクしてくるっていうか‥とにかく面白い。
無頼だよな(w 超おもろい! どん底から何かを生み出す人の作品というのは、やはりすごいのである。
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「麻雀放浪記2020」
2019年4月5日公開 出演:斎藤工、もも、ベッキー
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麻雀放浪記
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阿佐田哲也
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