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純文学作家「色川武大」=阿佐田哲也が戦後の焼け野原を舞台に描く、本邦ギャンブル小説の最高峰! 終戦直後、焼け野原の上野のドヤ街で「ドサ健」と出会い、一気に博打にのめりこんだ主人公の「坊や哲」。 チンチロリンや麻雀の技、いかさまの腕を磨いた哲が「出目徳」や「女衒の達」「上州虎」ら仕事師と渡り合い、生き残りをかけて激闘する阿佐田哲也のピカレスクロマンの最高傑作! 解説・先崎学
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Posted by ブクログ
人間椅子のメンバーおススメだったので、前から気になっていた本書を読んでみた。 麻雀はほとんど分からないので、牌の話は斜め読みしたが、とにかくストーリーに引き込まれてしまった。 戦後がどうにかイメージできる世代なので、当時の雰囲気や一癖も二癖もある登場人物たちの生き方が面白い。 では麻雀を覚えた...続きを読むくなるかというと、こんな人たちのいる世界には怖くて入っていけないなぁと思う。 (90)
久々に読みましたが、何度読んでも面白い。 登場人物はみんな、まともじゃない状況に追い込まれるんじゃなくて、まともじゃない状況に自ら飛び込んでいく。そういう意味で、全員が破綻している。 でもドサ健は、頭一つ抜けて破綻してるな〜。
映画を久しぶりに見て、面白かったので原作を紐解く。映像そのままの展開で、麻雀好きにはたまらないストーリーだね。
ピカレスク‐しょうせつ【-小説】 召使や詐欺師など下層階級出身の主人公がさまざまな社会や事件に出会った経験をのべる小説。諷刺・ユーモアの要素が多い。16世紀スペインの「ラサリーリョ=デ=トルメスの生涯」に始まり、17世紀に流行。悪者小説。悪漢小説。悪党小説。 <「広辞苑 第4版」より>
先にマンガを読んでしまっているので、知っている話も多いが、生のパワーをビリビリと感じる。たとえ、雀士ならずとも。
青春小説の傑作中の傑作。 和田誠さん原作の映画もよかったです。 が、やはり原作の小説は偉大です。 僕の青春はこの本とともにあったと言っても過言ではありません。 僕の人生に与えたであろう影響も計り知れません。 人間は泣きながら裸で生まれてきて 一人静かに孤独に死んでゆく生き物です。 しかし、その...続きを読むはかない人生の中で 血沸き肉踊るような激しい世界を生きずして どうして死ねようか、そんな本です。 最初に手にとってから20年30年と経ち 僕自身のほぼ半分が過ぎました。 ところが今読んでも、やっぱりドキドキします。 心の奥深くが揺さぶられます。 魂の本です。 こんな小説を書いた阿佐田さん(色川さん)にたいして 畏敬の念を抱かずにいられません。
麻雀が分からなくても面白い。それは只の麻雀小説じゃないから。人間の本能に呼びかけるなにかがあるから。 実際、麻雀あんまやってない。いかさまばかりやってる。だから麻雀のルールがあんまわからなくても面白い。 とはいえ、この賭博というくだらないことに命を懸けてる男たちの生き生きとしている姿はなんだ...続きを読むろう。どうしてこれだけ魅力的なんだろう。 それだけ博打・ギャンブルというものが人間の本能に響くものだからだろう。ルールがわからなくても面白いと思っちゃうところ、人間はギャンブルに本質的に魅了されているのである。 IR法案でもいいじゃない。
いやぁ面白い。しかし麻雀だったのか?男がいかにだらしがないかっていつもの話じゃないか。くだらない生き物ほど必死になるってね、そりゃぁ生きているだけめっけもん。クズみたいなもんだから必死に燃やそうとする。それが熱くないわけないものな。
映画やマンガにもなっている有名作品。原作は未読だったが、たしかにすごい作品だ。 ひりひりとした緊張感、博打にしか生を感じることができない男たち、そして男に翻弄されながらも力強く生きる女たち。戦後のロマンだ。 意外にも映画がほぼ原作に忠実だったこと。いい映画化だったのだと再評価した。
青春小説。 現代ではカイジとかが究極の状況を用意して、近い作品を作ってますが、アレ系は無理矢理な舞台を作り出して極限状況の心理戦をやってます。 しかし焼け跡バラックで行われる麻雀放浪記は、自然に極限下で戦っております。負けたら裸にされて死にます。それが自然。そんなやつらがウヨウヨ生きてきた時代をカイ...続きを読むジの会長とか、アカギのワシズとかが勝ち残ってきたのだとしたら、現代の緩みっぷりに耐えきれないんでしょう。そのときの焦燥が忘れられない亡霊となって、興奮させてくれる舞台を作り続けるのではないか、と。 作者の実体験がかなり含まれてるらしい。出て来るやつはゴトしかしない。二の二の天保とか本当にやってたらしいがよく殺されなかったもんだ、と思います。
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