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隠売女(売春)の罪で36人が検挙された。彼女らに前代未聞の刑“吉原送り”が敢行されようとしている。しかも、奉行所は彼女らを入札で吉原者に値をつけさせて、その金を御金蔵に納めるという。世間の非難を浴びるであろう刑に反対する紋蔵は一計を案じるが……。表題作「四両二分の女」ほか全8編収録。
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Posted by ブクログ
目次 ・男運 ・制外の役 ・四両二分の女 ・銀一枚 ・猫ばば男の報復 ・腐儒者大東桃昏 ・湯島天神一の富 ・名誉回復の恩賞 自分の器量に値段がつけられたら、そしてそれがダントツにお安かったら、ショックだよねえ。 紋蔵がしたかったのは、お上が女性を吉原に売って、そのお金を国庫に入れる(御金蔵に納める...続きを読む)ことの是非を、庶民の口を通して突きつけること。 けれど庶民はそんなことどうでもよかった。 高値で買われた女の顔や、安値の女の顔を興味本位で見に行っては騒ぎ立てるだけ。 紋蔵のしたことは、思いがけずに苦い結果を生んでしまった。 「腐儒者大東桃昏」は面白かった。 融通の利かない儒者が、儒者としての自分の生き方を通し切った結果、人生180度変わるという…。 逆に「湯島天神一の富」の勝馬龍水という男、融通無下に善悪を行きつ戻りつ、捉えどころがないくせに器の大きさが痛快。 今後も出てくると愉快だと思う。 ついに出世が約束された紋蔵だけど、この先もシリーズとしては物書き同心になっているので、また空手形なのでは?と思いつつ、次を楽しみに待つ。
なんだか普通の捕り物帳になってしまいましたね。 佐藤さん、物堅いですし、公証はしっかりしてるし、それはそれで凄いのですけど。 このシリーズの魅力は、居眠りという奇病ゆえに人から軽んじられる主人公・紋蔵が、普通は丸めている肩を、ここぞという場面で凛々しく立ち回る姿に有ったのですが。。。 なんだか...続きを読む紋蔵が格好良すぎるのです。上司からも頼られて。 そうなると、単なる捕り物帳なんですよね。。。。 この物語の最後で、紋蔵は念願の定周り同心になってしまいます。 う〜〜ん、どうしようかな。
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佐藤雅美
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