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Posted by ブクログ 2012年10月01日
正直、最後まで読み切るのに辛くって息苦しい作品でした。それがこの作品の完成度の高さを物語っています。 「人間の価値はなにを為したかではなく、何を為そうとしたかだ」 この作品のテーマそして内容を凝縮した言葉であります。 浄瑠璃の世界を語っていますがが、現代の私たちにも当てはまる普遍的な内容だと思います...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年10月13日
これは辛い小説だなぁ。
主人公の中藤冲也は武士の身分を捨て、浄瑠璃という芸の世界に生きることを選ぶ。
彼の作る端唄は独特の節まわしを持ち江戸のみならず、遠国でも持て囃されるような才能の持ち主であったが、それに奢ることなく冲也節という新たな芸術の完成だけに専念する。
これと決めた道に突き進む人生...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年05月27日
どうしてこうなった…
人間誰しも独りぼっちかもしれないが、それに気付かず一生を終えることだって出来ただろうに…そんな環境におったじゃないですかー
どうにか軌道修正できるように願っているのに、まったく思い通りに行かない、持ち直したかと思えばガクンと落っこちる、その繰り返しがリアルで、冲也に身近な人を重...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年10月20日
長年の懸案であった、山本周五郎の長編三部作の最後の一つをやっつけた。義と倫理の『樅の木は残った』、天命の『ながい坂』は、とうに(はるか30年以上も前に)読んだのであったが、芸事の『虚空遍歴』は、今までとってあったのだ。ただ読むと、芸に入れ込んだ浄瑠璃師の、身を摺り込んでいく姿の描写。しかし、全体とし...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年11月25日
「人間のすることでむだ骨折りだということはなに一つないと思います。」おけい
「死ぬことはこの世から消えてなくなることではなく、その人間が生きていた、という事実を証明するものなのだ、死は、人間の一生にしめ括りをつけ、その生涯を完成させるものだ、消滅ではなく完成だ」中也
解説を見ると、山本周五郎自身を...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年04月25日
おけいは一歩間違えればストーカー。
矢島濤石はツンデレ。
そして中藤沖也は作者の
不器用で頑固な部分を
表しているように感じた。
中藤が死を意識したときのセリフ
(「―もしも死ぬとしたら、少しでも仕事を
進めておかなくてはならない」)は
作者自身が亡くなる前の気持ちを
表現しているように思え...続きを読む
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