山ん中の獅見朋成雄

山ん中の獅見朋成雄

492円 (税込)

2pt

中学生の獅見朋成雄(しみともなるお)はオリンピックを目指せるほどの駿足だった。だが、肩から背中にかけて鬣(たてがみ)のような毛が生えていた成雄は世間の注目を嫌い、より人間的であることを目指して一人の書家に弟子入りをする。人里離れた山奥で連日墨を磨り続けるうちに、次第に日常を逸脱していく、成雄の青春、ライドオン! (講談社文庫)

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山ん中の獅見朋成雄 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2011年05月16日

    普通の小説と思いきや途中からどんどんおかしな展開になっていきますが、いえいえ、それでも舞城らしくぐいぐいと、山ん中でのアリエナイ空間が当たり前のように、どんどん進んでいって、成雄も成雄で適応していって、それでもやっぱり、ちゃんと進むべき道を歩く、いや、突っ走る物語。

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    Posted by ブクログ 2009年10月07日

    なんだか平和な感じです。いや、これも結構なことをやっていらっしゃるから、平和というのは危ない気もしなくもないのですが、やっぱり「煙か土か食い物」とか「九十九十九」と比べるとのほほんとしてます、舞城さんの中では。それでも十分面白いですよ!一気に読んでしまう。私も一日で読みました。やっぱり舞城さん素敵。

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    Posted by ブクログ 2019年10月22日

    久しぶりの舞城ワールドを楽しんだ。

    本作品も福井が舞台で福井弁で、いつもながらの圧倒的文圧で見開き2ページが文字で埋め尽くされてて、スピード感満載で、擬音だらけだけど的確なので本当に音が聞こえてくるようで、それでいて純文学ぽくもあってでも最後の方は結構しっちゃかめっちゃかで、しっちゃかめっちゃかな...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年01月25日

    舞城王太郎にしては読みやすいように感じる作品(笑) 色々と謎は残るけど,ミステリでもないしまぁそれはいっか,と割り切れば面白く読めます。分量的にもさくっと読む分にはいいかと。

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    Posted by ブクログ 2015年11月15日

    背中に鬣のある成雄くんが、書道家に弟子入りしたり馬を追っかけたり変な集落に迷い込んじゃったりして走りまくる。けれど他の舞城作品に比べれば穏やかで、少しファンタジーっぽくもある。

    ……などと呑気に読んでいたら、さらっとグロくなってさらさらっと自分が自分でなくなってしまい、うわぁ油断した、やられた、と...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年11月17日

    鬣とカニバリズムとエトセトラ。めまぐるしく変わるスピーディーな展開で成雄の疾走は続く。そのままのスピード感で終わったのが気に入った

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    Posted by ブクログ 2011年10月10日

    らしい青春小説!独特の感じがかなり薄いです。が、読みやすいです。
    若者がくさくさと悩んだり試して見たりする末に舞城王太郎的エンドを迎えます。
    この人の書く人物からは、先真っ暗でもとりあえず進めば?という勇気を貰えます。

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    Posted by ブクログ 2011年06月23日

    まず特異な文体にやられます。次に独特の擬音にやられて、唐突すぎる展開の数々にとどめを刺されて、完全に物語世界に引き込まれます。かなり無茶な展開が数多くありますが、読み終わって振り返ってみるとしっかり筋が通ってるように思えるから不思議です。九十九十九よりはぶっとんでませんが。音、匂い、味など五感の表現...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2010年01月30日

    まずもって、舞城王太郎の魅力は文体につきるといっても過言ではあるまい。
    というのも、舞城の作品からこの文体を取り去ると、なんじゃこれ、というような「誤解」を、何よりも先に、受けてしまうからである。

    いつもと同じように、福井の田舎から物語は始まる。
    そして、ある青春真っ直中の少年の、ひたすら疾走する...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年11月22日

    なんだか幸せな気分になる。
    これが、舞城王太郎の小説を読んだときの読後感である。
    この物語も今までと同じような語り口で、SF小説のような展開で話が進んでいく。
    しかし、言いたいことは伝わる。
    はっきりとした形を取ることは出来なくても、しっかり伝わってくるのである。
    と、主張してみたところで、何も分か...続きを読む

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