この本は面白い!
ホモサピエンスの出アフリカは7万年から6万年前と考えられているのに、日本には砂原遺跡(約12から11万年前)や金取遺跡(9万年前から8万年前)の遺跡があり、サピエンスの日本上陸には、12万年前説と4万年前説がある。
これについては人類学的見地からは、4万年前以前の石器を遺したの
...続きを読むは、デニソワ人などの旧人であるという説と4万年前以前の石器はあてにならないという説があるが、日本には1万箇所以上の旧石器時代の遺跡があるというのだから驚きだ。
この本では、日本列島にこのように多くの人類が居住していた理由を地形と気候から明らかにしている。現在の異常気象も深刻であるが、今から2万年前のウイスコンシン氷期では現在よりも6度も気温が低く、海面は120mから140m低かったようだ。
このような時代に日本列島に多くのサピエンスが居住してナウマンゾウなどの大型哺乳動物を絶滅させたのだ。
この著者の「日本史の謎は地形で解ける」シリーズは全部で4冊出版されており最初の本を読んではいたが、この4冊目の本はスケールが大きくてとても面白かった。2冊目の文明文化編と3冊目の環境民俗編も読みたいと思う。
この本は「日本人の起源編」である。