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文明はなぜ爆発的な進歩を遂げ、近代ヨーロッパは世界の覇権を握ったのか? 帝国・科学・資本を中心に未来への幻想が生まれる歴史を解く。文明は人類を幸福にしたのか? ついに文庫化!
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Posted by ブクログ
訳者のあとがきを読むと上下巻の内容をすべてまとめてくれているのがわかる。あとがきを最後にして振り返って読むのも良し、あとがきを先に読んで大筋を理解するのも良し。マクロな視点で歴史を考察しているところが、単に歴史好きなわたしの視点に付加価値を与えてくれた。
現生人類(ホモ・サピエンス)の約7万年前から現在にいたるまでの歩みを、歴史と哲学を自由自在に行き来しながら物語る。 本書の内容もまた、著者が想像した1つの物語である、という点には充分注意する必要があるけれど、でも、その物語がめっぽう面白い! さまざまな歴史を縦横無尽に取り出しながら進む記述は、不思...続きを読む議と要点が絞られていて展開にスピード感があるので、飽きずに読めます。この厚さだからこそ、一気読みがおすすめ。 〈緊張や対立、解決不能のジレンマがどの文化にとってもスパイスの役割を果たすとしたら、どの文化に属する人間も必ず、矛盾する信念を抱き、相容れない価値観に引き裂かれることになる。これはどの文化にとっても本質的な特徴なので、「認知的不協和」という呼び名さえついている。認知的不協和は人間の心の欠陥と考えられることが多い。だが、じつは必須の長所なのだ。矛盾する信念や価値観を持てなかったとしたら、人類の文化を打ち立てて維持することはおそらく不可能だっただろう。〉 という一節が、心に残る。 副題にもなっている「人類の幸福」は、目を凝らしてその正体を見ようとすればするほど、霧のように消えてしまう。でも、もし、何かを考えつくり、維持していくことが前向きに生きることだとしたら、矛盾や葛藤こそ、その原動力なのかもしれない。
全世界で話題になった書籍。全体的に非常に興味深く読むことができたが、なかでもおもしろかったのは「認知革命」の話。第2章の章題はズバリ「虚構が協力を可能にした」で、どういうことかといえば、宗教も法律も会社もすべては「虚構」であり、それを信じたことが今日のサピエンスの繁栄に繫がっているという。説明を聞い...続きを読むてなるほどと思った。認識したことはなかったが、この世はすべて「虚構」なのだ。このことを知ることができただけでも大きな学びであった。むろん、上下巻にわたる大作なのでほかにも示唆に富む内容で満ち溢れているのだが、とにかく充実した読書体験をすることができた。
なるほど、売れるわけだ。 全編を通してウィットに富んでいる。非常に難しいことを述べているから内容を十全に理解できている気はしないが、冗談めかした口調や(むろんこれは訳者に負うところも大きいだろうが)身近で分かりやすい卓抜な例のおかげでさくさくと読み進めることができるし、何となくでも分かったような気分...続きを読むになれる。 とはいえ、誰でも気軽に読めるというものではないだろう。 上下巻4部20章から成る本書だが、サピエンスという響きから連想される有史以前の、原始的な世界について書かれたのは第2部の前半まで。このあたり(第1部)までは高校生くらいならついてこれるのではないだろうか。 ただ第2部に入って神話について触れ出し、さらに宗教や資本主義について本格的に論じ始められると、ある程度の歴史的、社会的なバックボーンが求められていく。 知人が「途中で挫折した」と言っていたが、察するところこの辺りで読み進められなくなったのではないか。 (個人的にはこうしたテーマについて読み慣れているので、私はなんとか読み進めることができた) そして最終的に科学について語られ始めると、読者にとっても問題はぐっと身近になる。最終的に筆者から提示される未来像を前に、誰しもが考え込むはずだ。 「我々サピエンスはどこへ向かうべきなのか?」と。 最後まで我慢して読むとまた面白いですよ。
グローバルな世界に現在生きていながら、 グローバルにできていることなんてない、 と思うことがあります。 紛争にしろ地球温暖化にしろ貧困にしろ、 協力しないと解決できないと解っている、 でもしないんですよね。 Mit einem Ziele. — Hat man sein warum? des Le...続きを読むbens, so verträgt man sich fast mit jedem wie? (Friedrich Wilhelm Nietzsche) 生きる理由を持つ者は、 殆どどんな生き方でも耐えられる。 人類の歴史を大局的にみた場合、地球の命運を左右できる力を持ってしまったのは、早過ぎたかも知れません。 身の丈が追いついていないような。 でも、かつて火を手懐けた時もそうだったのかも。 生きる理由を正しく持つことができれば、虚構であっても、虚構であればこそ耐えられるのが人類なのかな、と。
あとがきに書かれている通り、読書の醍醐味の一つは、目から鱗が落ちる体験をすること、であり、それを感じさせてくれる本。 下巻のテーマの一つはは科学の発展と帝国主義、資本主義がどのように結びついたか、である。 科学の発展により、人間は力を手に入れた。それにより、未知の世界の探求が叶うようになる。さらに、...続きを読む未知の探究はさらに自らを強力にすることに人類は気づく。よって、帝国主義は覇権の拡大のため、科学に協力を続ける。 また、科学はエネルギー資源に関する、従来の自然的な限界を克服した。それにより、科学は従来の経済の自然的限界を克服し、経済はどんどん拡大する。よって、資本主義は科学に協力をする。 今を生きる我々は、経済は永遠に拡大し続ける。という虚構を信じて生きている。 下巻のテーマの二つ目は、人類の幸福について、である。 未だかつてないほど、安全、かつ、豊かな私達は史上最高に幸福な人類なのか?答えるのは容易ではないが、少なくとも完全なる幸福を将来においても実現できそうにない、ということはわかる。 そして、最後にこれからの人類は何を目指すのか?という問いで本書が終わる。 AIの進化に対する危機意識は、昨今喧しいが、その一端が理解できる最終章。今までとは違った視点での歴史、進化史を見せてくれる本。
先月上巻を読んだ「サピエンス全史」の下巻を読み終わりました。上巻よりも下巻の方が面白かったです。 まあ学生のときとか歴史だの地理だの真面目に学んだことないのですが、多神教から一神教への遷移とか、大航海時代と科学の発展が密接に関係していたとか、帝国主義と資本主義とは密接に関連していて、戦争の資金を集...続きを読むめるのに資本主義的な手法が使われていたとか、資本主義の登場以前は経済とは拡大しないものだというのが常識だったとか、特に中盤あたりは今まで聞いたことない面白いトピックがたくさんありました。 最後の方は人間の幸せとは何か、という話題になって、その中ではずいぶん仏教推しっぽい雰囲気を感じました。あとは、この本が書かれた時点(2014年)では「現代は人類史上かつてないほど平和」という意見が書かれていましたが、2024年の現在だとちょっと情勢があやしくなっているところがまた悲しくもあります。著者はイスラエル人なようなので、そのあたりもまた・・・。
人類の統一(上巻から続き) 宗教という超人間的秩序/ 歴史の必然と謎めいた選択 科学革命 無知の発見と近代科学の成立/科学と帝国の融合/ 拡大するパイという資本主義のマジック/ 産業の推進力/ 国家と市場経済がもたらした世界平和...続きを読む/ 文明は人間を幸福にしたのか/ 超ホモ・サピエンスの時代へ より良いもの、より強いものが生き残ってきた地球上の歴史。サピエンスも時々の選択を経て「今」があり、これからがあるのだろう。 明るい未来へ続くのか、暗い未来へ続くのか………
科学、経済、国家、家族、自分の常識が崩れる。幸せとは何か?快楽か生きる意義か?訳がわからん。だけど読んで良かった。面白かった。
以前に読み終えた本ですが、人間はフィクションを経由しないと生きられない、虚構の中にいるいうことが強く印象に残っていて、今、再度読書沼にはまろうとしてる中、SF思考という言葉と出会い、はまりつつあるのですが、SFは無駄な読書ではないなと、ふとこのことを思い出したので、本棚に加えました。 ちなみに、S...続きを読むFもいろいろあるけれど、科学的物理的知識ほとんどないので、読み進めると自分の無知に悲しくなるのと同時に、昔習ったかも、、、とか、新たに知ることとか、先のことを考えてみることとか、いろいろ感じることの多いジャンルの本です。ぜひ皆さんに読んでいただきたいです。
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