ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
4pt
中学校の国語の時間。「走れメロス」の音読テープに耳をふさいだ森見少年は、その後、くっついたり離れたりを繰り返しながらも、太宰の世界に惹かれていった――。読者を楽しませることをなによりも大切に考えた太宰治の作品群から、「ヘンテコであること」「愉快であること」に主眼を置いて選んだ19篇。「生誕百年」に贈る、最高にステキで面白い、太宰治の「傑作」選!
アプリ試し読みはこちら
Posted by ブクログ
純文学の中で唯一触れることが多かった太宰治の作品集でしたので、これは迷わずにシュバッと手に取ることができました。 それに加えて森見さんが、世間一般とは異なる太宰治の別の顔(暗い話ばかり書いてたわけじゃないんだよ、愉快傑作なものもあるんだよ、ほら見てみー、といったもの)を切り開きつつ親切に教えてくれて...続きを読むすこぶる楽しかったです。 太宰治がもっと好きになれて、中学の時以来読んでなかった走れメロスがまた別の味で読めてよかったです。また読むべや。
長らく積んであった、森見登美彦による太宰治傑作選。 これまで太宰治は教科書の「走れメロス」と「人間失格」しか読んだことがなかった。読んだとは言っても、「人間失格」なんて本当に読んだかどうか思い出せなくて、一応読んでみて、端から端まで読み終わって、「そうそうそういう終わり方だった。うん、やっぱ前にも...続きを読む読んだなこれ」と思うくらい、要するに「読んだ」と宣言するのがはばかられるくらい、まるで身についていなかった。 実はその「人間失格」の再読を、この本とほぼ平行して行った。そっちは森見登美彦とは無関係の、真面目な作品集だ。 (もちろん森見登美彦が不真面目な仕事をしているという意味ではない) そして、主にこちらの傑作選によって、太宰治のイメージがずいぶんと変わり、ぐーんと好感が持てるようになった。 森見登美彦が太宰治を好きなこと、つまり影響を受けているのであろうことは、「新釈 走れメロス」なんていうパロディ(?)の短編集を出しているので、一応分かっているつもりだった。 でも! ここまでダイレクトに太宰治のスピリットを受け継いでいるとは、思いも寄らないことだった。 編集後記に、うんうん、なるほど、うんうん、わかるわかる、と頷く。森見登美彦にしかできない選集だろうと思う。 太宰治は陰気ではない。こんなにユーモアを持っていて、こんなに書くことを楽しんでいて、こんなにまっとうな人間だったのだ。たまに何だか露悪的すぎるだけだ。自殺してしまうなんて残念だ。 そうして読み終わると、不思議なことに、これまでちっとも身に入らなかった「人間失格」も、すーっと染みこんできた。 単に歳を重ねたせいかもしれないし、なにもかも森見登美彦の計略通りかもしれない。
太宰に深く興味を持つようになったきっかけである傑作選です。もともと森見さんの小説と勘違いしてしまい購入したことがきっかけでした。人間失格と走れメロスしか読んだことのなかった私にとって、この傑作選におさめられている太宰のユーモアに富んだ作品たちを読むことができたのはとても幸いなことでした。
太宰のアンソロジー色んな観点からたっくさん出てるけど、はじめての人に何か一冊、と言われたらこの本をあげたいなあ。愉快だから。 解説も笑っちゃた、佐渡とか。いいなあ。
太宰作品の素晴らしさはもちろんのこと、森見さんがそれぞれの作品をひとつひとつ、大事にしていることで読者としてより愛着が湧いた。
森見さんが選んだ太宰治の傑作の数々です。 春休みの家族旅行中にお供にしていたのですが、面白くて、わーっと読めてしまいました。 あっ こんな太宰もいたんだ!って発見があります。『斜陽』とか『人間失格』とかの暗い話よりも、私はこの傑作選に入ってる話のほうが親しみやすいので好みです。「初めての太宰」に良...続きを読むいかもしれないです(´^ω^`) 『失敗園』『カチカチ山』『貨幣』『ロマネスク』『満願』『畜犬談』『親友交歓』『黄村先生言行録』などなど、大好きな話がたくさんできました。 なにより、森見さんの編集後記が良いです。このひと太宰大好きなんだろうなあ、と。
「畜犬談」が面白すぎて声に出して笑った。他、「黄村先生言行録」の、太宰治の心の中でされるツッコミが面白い。 星野源とか朝井リョウのくだらないエッセイが好きな人は、きっと好きになると思う。 森見登美彦は最後に「走れメロス」をもってきてくれてたけど、私はやっぱり好きじゃない。 中学生の頃読んだ時と印象...続きを読むが変わったことと言えば、最後はちゃんとオチつけてるなあ、と思ったくらい。
自虐的な太宰の文章のリズムがとても心地よかった。太宰の作品は暗いものばかりだと思っていたが考えを改めた。どの作品も面白かったが、ロマネスクと畜犬談、親友交歓は特に面白かった。女の決闘なども、なるほどなあとか思いながら楽しく読める、本当に読者に向けた解説文だと思った。
太宰治の印象が変わる一冊。 作者も編集後記で述べているが、自殺やらなにやらでネガティブで暗い印象を抱かれがちな太宰(がち、と書いたが、世間の人たちはそうではないのかも知らん)は、こんなにもユニークで、リズミカルで、面白い作品を書いているということを、この本を通じて感じることができる。そして、太宰治の...続きを読む、人間観察眼と、それをありありと言葉にして描き出して読み手にぶっ刺してくる表現力の凄さに感嘆する。 森見氏の編集後記と本編とを代わる代わるに読むと、さらに味わえるのかな?とも思った。 お気に入り?という言葉を使うのは、少し違うが、特に印象に残ったのは「親友交歓」。うへー、こんなやつ来よったらたまらんたまらん、と、もう読みながら顔をしかめたくなるような内容からの、痛烈なラスト一行。
太宰治というと、新潮文庫版の「人間失格」の真っ黒い表紙からの連想で、なんだかとにかく真っ黒い印象でしたが、こんなにユーモラスな文章も書く人だと知って嬉しくなりました。 本書の中では「畜犬談」が好きです。 「犬の心理を計りかねて、ただ行き当たりばったり、無闇矢鱈に御機嫌をとっているうちに、ここに意外の...続きを読む現象が現れた。私は、犬に好かれてしまったのである。」なんて、絶妙のリズムでおもわず笑ってしまいました。
レビューをもっと見る
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
新刊やセール情報をお知らせします。
奇想と微笑~太宰治傑作選~
新刊情報をお知らせします。
森見登美彦
フォロー機能について
「光文社文庫」の最新刊一覧へ
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
シャーロック・ホームズの凱旋
有頂天家族 (1)
夜は短し歩けよ乙女
熱帯
新釈 走れメロス 他四篇
四畳半神話大系
恋文の技術
有頂天家族
「森見登美彦」のこれもおすすめ一覧へ
▲奇想と微笑~太宰治傑作選~ ページトップヘ