『EX-ARM エクスアーム』ハードで楽しいSFクライムバトルの魅力を紹介!女の子がかわいい! 学園ラブコメもあるよ!(ネタバレ注意)

表紙から某SF作品を連想し、「ちょっと難しいSF系?」と構えてしまった方、安心してください。かわいい女の子、いっぱいいます。同居ラブコメ回、学園ラブコメ回、水着ラブコメ回、全部あります。巻き起こるハーレム展開、飛び交うラッキースケベ(ポロリもあるよ)を、ハードな近未来設定でまとめ上げたSFクライムバトル――それが本作、『EX-ARM エクスアーム』です。
2019年8月からは『グランドジャンプむちゃ』(集英社)で新章『EX-ARM EXA エクスアーム エクサ』がスタートし、2020年夏にはTVアニメ化も控える本作。今回は、読まなきゃわからない! 原作:HiRock先生&漫画:古味慎也先生の『EX-ARM エクスアーム』の魅力を紹介します。
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※当記事に記載の内容は全て「ぶくまる編集部調べ」です。また、当記事にはネタバレを含みます。
『EX-ARM エクスアーム』 1~14巻 HiRock・古味慎也 / 集英社
目次
『EX-ARM エクスアーム』のあらすじ
2014年に生きる夏目アキラは、極度の機械アレルギーのせいで、スマホも使えないという冴えない男子高校生。そんな自分を変えたいと悩んでいたある日、不良に絡まれた少女を助けるため道へ飛び出し交通事故にあってしまう。
目覚めた世界は、なんと2030年。事故により、脳だけが無傷で残されたアキラは、機械を介し、かろうじて外界と関わることが可能な状態となっていた。
世界は大きく様変わりしていた。2020年 EX-ARM と呼ばれる謎の兵器によって起こされたオリンピックテロからいまだ復興しきれない東京は、総面積の17%が消滅し、多くの街がスラム化。その一方で科学技術は格段に進化し、アンドロイドが人間の生活に欠かせない存在に。
そんな世界で、アキラは自分があらゆる機械を自在に操れる特殊能力を持つ「EX-ARM No.00-α」の保有者(ホルダー)であることを告げられる。彼が生かされ続ける条件は、警視庁EX-ARM対策課に協力しつつ世に犯罪兵器として出回る「EX-ARM」シリーズをすべて回収すること。アキラの戦いがはじまった――。
登場人物
夏目アキラ
主人公。極度の機械アレルギーに悩む一方、なぜか機械に触るだけで壊れているところがわかってしまう謎の力がある。
2030年の世界では、脳のみが残され機械で装甲された状態で目覚める。警視庁EX-ARM対策課の士牙から「我々の兵器となり貴様の仲間を回収するのであれば 貴様を生かしておいてやる」と脅迫され、協力を余儀なくされることに。
どんな機械もハッキングできる
脳のみとなってしまった代わりに「EX-ARM No.00-α」の保有者となったことで、他の機械を自在にハッキングできるという特殊能力が備わったアキラ。その力の一端を紹介します。
例えば船に接続すれば、船内のこまごました機械はもちろん、船全体と一体化し自在に操ることも可能。すごい!
アルマとシンクロできる
でも脳みそだけの装甲状態じゃ、正直活動に限界あるよね……。見た目もなんか地味! しかし警視庁的にはEX-ARMの力は強すぎるため、おいそれとは自由に活動させられない――。
そこで、EX-ARM対策課のアンドロイドであるアルマと限定的にシンクロするためのプロテクトが設定されます。解除キーとなるある行動をとることで、アキラはアルマのボディを使って現実世界を動くことができるように。一体どうやって? こうです。
お目付け役の美波の遺伝子コードがキー、だからキスすることで……という、正直おいしい設定です。
そんなアキラが自覚する特技は、ラブコメ主人公の王道・家事。アルマのボディを使って美波たちに料理をサービスする一幕も。
上園美波
交通課巡査からアキラとの出会いを経てEX-ARM対策課へ異動となった婦警。正義感が強く、直情型で向こう見ず。お目付け役としてアルマを付けられているにも関わらず、自称「私とアルマは交通課の“ゴールデンコンビ”」。実はテロリストに家族を殺された過去を持つが、どんなときも明るくふるまっている。
なんでも乗れる
高い戦闘能力もさることながら、美波のスペシャルな特技は、エンジニアだった父親譲りのあらゆる乗り物を乗りこなす力。ボート、車、バイク、ヘリまでお手のもので、ヘリで逃げる爆破犯を追いかけたときは、アクロバットな飛行技術を披露。
ラッキースケベに巻き込まれがち
本作では正統派ラブコメヒロインとしても活躍する彼女は、アキラのラッキースケベに巻き込まれ率もぶっちぎり。高確率でポロリも披露する羽目に……。
1巻ではEX-ARM No.08に捉えられ、「処女」と言い切られるなど、アキラと関わったことでヒロイン的な災難度が爆上がりに。合掌。
アルマ
警視庁と、アンドロイド開発の主力企業である「入谷重工」の共同開発により生み出されたアンドロイド「“アルマシリーズ”プロトタイプ」。超人的な戦闘能力を持ち、見た目の美しさから潜入捜査に駆り出されることも多い。アンドロイドとして道具に徹することになんら疑問を持つことはなかったが、アキラと関わるうちに心境の変化が起きる。
とにかく強い
戦闘能力がハンパない。
なんでも着こなす
人間以上に魅力的な容姿を活かし、潜入捜査で見せるコスプレも見どころのひとつ。バニーガールに扮した「EX-ARMオークション編」では、人間の女性を差し置いて男心を射止めてしまうひと幕も。
士牙(しが)総司
警視庁EX-ARM対策課課長。国防軍出身の元軍人で、EX-ARM保有者を「人類の敵」として憎んでおり、彼らをすべて確保することを目的に動く。常に鉄面皮を崩さないが、5巻の「仮面舞踏会編」では、家族が意識不明の状態で寝たきりとなっていることが明かされている。
鹿王院(ろくおういん)千景
警視庁EX-ARM対策主任。士牙の補佐を冷静に務める、デキる女。名前から想像する通りのお嬢様育ちゆえに家事は苦手で、ペントハウスにある自室は散らかり放題。風紀に関してはうるさく、アリサとしばしば衝突している。FPS系のゲームが得意。
アリサ姫神
入谷重工から派遣されているEX-ARM対策課専属エンジニア。17歳でカリフォルニア工科大学の学位を取得した天才ながら、白衣の下はアロハシャツにホットパンツという自由ないで立ちで、千景をイラつかせている。棒付きキャンディーを加えながらデータ解析するのが癖で、興奮するとキャンディーをかみ砕く。
宗像香織
2014年ではアキラの兄、夏目柊一の恋人だった女性。2030年の現在では、アンドロイド開発をけん引する入谷重工のCEOとなっている。2014年の世界で、アキラにイヤホンを直してもらったことがある。
夏目柊一
アキラの兄。冴えないアキラと対照的に東大に入った秀才で、アンドロイドの研究を行っていた。香織のデスクには今なお柊一との思い出の写真が飾られており、すでにこの世にいないことをうかがわせるが……。
SFでありラブコメである『EX-ARM エクスアーム』の魅力
「EX-ARM」とは?
作中では、“制作者製造年月日流通経路すべてが不明の兵器シリーズ”と紹介されている「EX-ARM」。人体に組み込むことで超人的な能力を発揮する。各EX-ARMにはナンバーがふられており、ナンバーごとに発揮されるパワーの個性は異なり、その使い手は「所持者(ホルダー)」と呼ばれている。作中に登場した一部を紹介します。
【さまざまなEX-ARM保有者のパワーの一例】
No.08:透過能力
No.09:人間を爆弾化
No.10:鉄の原子振動を操る
No.13:空間の入れ替え
No.17:すべてを切り裂く力
No.20:変身能力
No.23:複製能力
No.28:空間から音を消す力
アキラ=EX-ARM No.00-αを含む、すべてのEX-ARMが2020年の東京オリンピック開催直前に起きた大規模テロに絡んでいることが分かっており、中でも“最凶のEX-ARM”と呼ばれているのが、重力操作を行う力を持つNo.11。物語が進むうち、No.11は意外な姿で登場します。いったい、所持者(ホルダー)は誰なのか? それが物語の大きなカギに。
そんな骨太な物語の推進力となるのが、練り込まれた物語設定と、キャラクターの魅力です。
魅力① SF愛にあふれたガジェット
アンドロイド、サイバネティクス技術、クローン、電脳世界とガジェットが全編を彩る本作からは、作者の深いSF愛が感じられます。
『攻殻機動隊』(講談社)『AKIRA』『新世紀エヴァンゲリオン』(KADOKAWA)など往年の名作のオマージュもいたるところに散りばめられており、ファンの“萌え心”がくすぐられるのも一興。また、登場するマシンやパワードスーツのデザインがいちいちかっこいいのも燃える!
魅力② EX-ARM保有者を倒すための知恵比べ
EX-ARM保有者は超人的な能力を持つため、単純な直接攻撃では倒せません。彼らを確保するため、アキラをはじめEX-ARM対策課がどのような作戦を講じるかが本作最大の見どころです。例えばモノをすり抜けられる能力を持つEX-ARM No.08との対決では、アキラが敵は前にしかすり抜けられないことに気づいて、制圧することに成功。
ごく普通の高校生だったアキラが、知恵を絞って勝機をつかんでいく展開も、本作の大きな魅力でもあります。
魅力③ とにかく女の子がかわいい
上記で紹介しただけでも、圧倒的ヒロインキャラ・美波、クールキャラ・アルマ、お姉さまキャラ・千景、エキセントリックキャラ・アリサとバラエティに富んだ女性キャラクターが勢ぞろい。
さらに、見た目は子ども、頭脳は量子コンピュータのユグドラシル、お嬢様の葉山翠里と、魅力的な新キャラも次々登場します。
そして彼女たちとの、息をするように差しはさまれていくラブコメ展開が、巻を追うごとにハードさを増すバトル展開の一服の清涼剤に。
すでに夢物語ではない? アンドロイドの悲哀に考えさせられる
アンドロイドの存在が当たり前となった未来に、2014年から突如放り込まれたアキラは、まるで人間のように見える彼女たちが酷使され、使い捨てられる様にいちいち心を痛めてしまいます。そんなアキラの気持ちは、やがて彼がシンクロするアルマにも少なからぬ影響を与えることに。アンドロイドの葛藤や悲哀が描かれていくのも、本作のポイントです。
東京オリンピック後の世界という、現実と地続きの東京が描かれていることもあり、2030年の出来事が単なる未来の夢物語と片付けられない一面も。『攻殻機動隊』や『ブレードランナー』で描かれた世界が、だんだんと身近に迫っていることを感じざるをえません。
終わりに
アキラは、果たして全身を無事に取り戻すことができるのか? アキラとオリンピックテロを引き起こしたEX-ARM No.11 との関係は?
特に7巻以降の『EX-ARM オークション編』では、次々強敵が現れ、激戦に次ぐ激戦と目を離せない展開に。
そして2019年9月号から『グランドジャンプむちゃ』(集英社)で連載がはじまった新章『EX-ARM EXA エクスアーム エクサ』では、EX-ARM No.11をめぐる戦いがいったんの収束を迎えた5年後の世界が描かれます。ぜひ『EX-ARM エクスアーム』14巻を予習し、新章に追いつきましょう!

























