青弓社作品一覧

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  • ワーグナーの力
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    1巻2,640円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 独特の物語性と圧倒的な音楽の力で聴く者の心を激しく揺さぶるワーグナー作品を『ニーベルングの指環』を中心に紹介しながら、音楽の面からだけではなく、文学やジェンダー、戦後の受容史などの視角からも解析して、その魅力と問題性を多角的に問い直す。

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  • 妖怪は繁殖する
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 村・記憶・世間話の世界から飛び出して、小説・コミックス・映画・フィギュアなど、さまざまな文化現象のなかで増殖しつづける妖怪たち。私たちは、どのように妖怪を愛で/忌んでいるのか。妖怪の現在形から現代の闇を透かし見る「ナイトメア叢書」第3巻。

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  • 幻想文学、近代の魔界へ
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 現代の文化環境に広く浸透し、魔的な魅力で心をくすぐる幻想文学。夏目漱石から怪談・映画・ミステリ小説・ゲームまでを射程に収め、「幻想」が成立する場=魔界を見定めて近代へと遡って、多様な視角から闇を探索する「ナイトメア叢書」第2巻。

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  • まるごと三味線の本
    5.0
    伝統音楽の様々な三味線、津軽三味線、沖縄の三線、西洋音楽に越境する三味線…。三味線の渡来・普及・分化、青森から沖縄まで各地の三味線紀行、演奏や鑑賞のコツ、素材や製造法、名器などを解説。この一冊で三味線がわかる。

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  • 沖縄の世間話 大城初子と大城茂子の語り
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ムラの原風景を伝える古い祭祀と、文明開化と、戦争と──。不思議な話、幽霊の話、昔話と伝説など、変貌いちじるしい沖縄に生きる人々の生活と時代の息づかいが、大城初子、大城茂子の2人の語りによって再生する沖縄の世間話・口承民話集。

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  • 浦安の世間話 前田治郎助の語り
    5.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 下総国葛飾郡当代島村と呼ばれた江戸前の漁村から東京ディズニーランドを擁する都市へと大きな変貌を遂げた浦安──。そのムラの原風景、人々の暮らしぶりを、漁師として生きた前田治郎助翁の朴直な語りによって再生する貴重な世間話を集成。

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  • テレビだョ!全員集合 自作自演の1970年代
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 草創期独特の熱気に包まれていた60年代とMANZAIブームで幕を開ける華々しい80年代とに挟まれ、奇妙なまでに静かな印象がある70年代のテレビ文化。だがその時代のテレビをめぐる一つ一つの出来事を見ていくと、「テレビの外部」を映していたテレビがテレビ自身を自作自演するようになった歴史的プロセスが浮かび上がってくる。テレビ史の転換点としての70年代を照射するメディア論。

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  • ポスト・ヒューマン・ボディーズ
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 身体を、一本の輪郭線によって閉じられた均質な空間としてではなく、異質なものとの接合を歓待するボーダレスな布置として、表象すること。世紀を超えて変容する身体の「いま」を映画・コミックス・現代美術などにさぐる、カルチュラル・スタディーズの最前線。

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  • 宗教のなかの女性史
    -
    1巻2,640円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 神道、仏教、キリスト教、新宗教、天皇制……。日本の宗教とその精神風土を俯瞰し、古来から宗教が果たしてきた「差別」と「救い」という宗教の二面性を考察し、女性にとっての宗教の意味、フェミニズムと宗教の可能性と将来をさぐる。

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  • 現代宗教と社会倫理 天理教と立正佼成会の福祉活動を中心に
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 社会改革をめざす宗教運動か、個人の修養の重視か。「解放の神学」を志すカトリック教会の神父が、天理教と立正佼成会を中心に、日本の新宗教の社会福祉活動にみられるその倫理観や社会問題意識のありようを考察する異色の書き下ろし論考。

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  • 失われざる十年の記憶 一九九〇年代の社会学
    -
    経済不況、雇用の流動化、新自由主義の台頭、敗戦後五十年、インターネットの普及、趣味の多様化-「失われた十年」として記憶される一九九〇年代の一面的な理解にあらがい、浜崎あゆみ、アイドル、『セーラームーン』『スワロウテイル』、SF・サイコ小説、神戸連続児童殺傷事件などを読み込みながら、この時代がはらんでいた可能性をすくい上げる。

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  • 占領期のキーワード100 1945-1952
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    1巻2,640円 (税込)
    敗戦とそれに続く占領という一大変革期。社会では新たな価値観を示す新語、アメリカから輪入された外来語、考案された和製英語、混乱期特有の隠語や略語が飛び交っていた。そのなかから重要なキーワードを100個選び、言葉の意味を社会背景を交えて丁寧に解説する。類語や関連語、使用例なども提示して、いまも使っている言葉の成り立ちを知るための読む事典。

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  • 現代台湾鬼譚 海を渡った「学校の怪談」
    3.7
    日本語の「幽霊」を意味する中国語「鬼」は、現代の台湾でどのように語られ、恐怖の対象になっているのか。海を渡って日本から台湾に広まって台湾流にアレンジされた怪談・怪異を実例=怖い話とともに紹介して、台湾のオカルト事情に迫る。

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  • 山田風太郎・降臨 忍法帖と明治伝奇小説以前
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    1巻2,640円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 忍法帖シリーズや明治伝奇ものなどで一世を風靡し、根強い人気をもつ山田風太郎。デビューした敗戦直後から一九六〇年代半ばまでの探偵小説時代の作品群を読み解いて、その魅力を掘り起こし、いまだ知られざる奇才・風太郎の源泉に迫る。

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  • 柳田「民俗学」への底流 柳田国男と「爐邊叢書」の人々
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 地方の郷土研究家との交流と出版事業を通して柳田国男が意図した「人脈形成」「情報収集」の内実を探り、民俗学確立への柳田の方法論を考察する。

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  • メディア論的思考 端末市民の連帯意識とその深層
    -
    1巻2,640円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 20世紀が生み出した電子メディアのテクノロジーは「個人」を「端末市民」へと抽象化し、一方、その「超=国家性」によってインターネットという新しい「連帯」の形態を作り出す。ネットワーク社会に生きる端末市民をめぐる論文集。

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  • 富士山コスモロジー
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 『万葉集』の時代から現代まで、水の山、火の山として崇拝され、歌に詠まれ、絵画に描かれ、神仏の山として信仰されてきた富士山。その富士山への心性史を再現し、富士山に託してきた思想・信仰・美学の全容を解明する。

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  • 何のための〈宗教〉か? 現代宗教の抑圧と自由
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 林立する新宗教教団と多発する宗教「事件」。現代社会にとって教団・宗教とはいったいなんなのか? 天理教、金光教、真如苑、創価学会などを検証し、「支配と従属」の関係と権威主義を問い、そこからの信徒の「自立」の可能性を模索する。

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  • 図書館の自由を考える
    -
    1巻2,640円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 図書館は国民の知る権利の保障装置であり、その自由は守られなければならない──捜査機関や社会的勢力による介入事件などをもとに、図書館のかかえるさまざまな課題を考察する。「図書館の自由」という概念の確立に向けての提起。

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  • 〈責任〉のゆくえ システムに刑法は追いつくか
    -
    1巻2,640円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人間を「近代的」な責任ある主体として前提する刑法は、「歴史的・伝統的」/「高度資本主義的」重層システムの社会のなかで大きく揺らいでいる。頻発する「わけのわからない」犯罪が示す基底を、フッサール現象学を援用して把捉する。

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  • 女装の聖職者ショワジー
    4.0
    1巻2,640円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 神に仕える聖職者にして女装者、全財産を失うほどの賭博狂にしてフランス文学史に名を残すアカデミー・フランセーズの会員だったショワジーとは何者か? サド侯爵の先駆者ともいわれる謎と魅力に満ちた数奇な人生をたどる。

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  • シャーロッキアンへの道 登山口から五合目まで
    -
    1巻2,640円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 百年以上にわたって読みつがれてきた魅力の源泉を求めて-。物語を知りつくしたガイドによるホームズ・ワールドのキーワード出典のデータベース。

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  • 写真の孤独 「死」と「記憶」のはざまに
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ジャコメッリ、古屋誠一、オノデラユキ、野口里佳、太田順一、石内都…。見る者の心を動かし、奪い、突き放し、温める写真を撮り続けている作家の作品が語るテーマ性を丁寧に読み解き、作品に浮かび上がる「生と死」「記憶」を照らす。

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  • 司馬遼太郎とその時代 戦中篇
    -
    1~2巻2,640円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 司馬遼太郎とはどのような作家だったのだろうか。昭和という時代に生きた福田定一=司馬の「自分の戦争体験」とする記述と歴史的事実との詳細な対照を試み、語られなかった事実を検証することで、司馬の作家としての精神のあり方とその出自を明らかにする。

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  • 衛生展覧会の欲望
    4.0
    1巻2,640円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 近代日本が生んだ怪しげな空間──衛生展覧会。人体模型、寄生虫・細菌標本、病例標本、胎児標本などの奇妙きてれつなオブジェの数々とそれを見つめる人々。国民「啓蒙」の名のもとに設置された、衛生思想普及のための文化装置を読み解く。

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  • インド映画への招待状
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 歌い、踊り、そしてハッピーエンド。娯楽性・庶民性を徹底的に追求するインド映画のスタイルはなにから生み出されるのか-。多言語・多文化の伝統と、グローバルな政治が交じりあう異種混淆のハイブリット性が映画に与える影響を、貴重なポスター・写真を多数添えて探るカルチュラル・スタディ。

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  • 芹沢光治良の世界
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    1巻2,640円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 最期まで神について語りつづけた作家・芹沢光治良。その文学の源泉をさぐるため、ただ一人の愛弟子が芹沢の故郷を訪ねる。芹沢文学を読み解く重要な鍵である書簡集、ルポルタージュ、作品論の三部構成で芹沢の素顔に迫り、魂の遍歴をたどる。

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  • 唐十郎ギャラクシー
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 70年代の状況劇場から90年代の唐組・第七病棟まで、無数の星々を明滅させながら渦動し膨張しつづける銀河系(ギャラクシー)・唐十郎の演劇世界を観測し、精神宇宙に身を漂わせる──。

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  • 芸術の空間 造形芸術の言語への道
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 理論による芸術からの空間の剥奪に抗して──。彫塑性や色彩感という、概念の一般性のなかに包摂しえない個別的なものを、それ自体として把捉し、芸術の空間そのものが設定している運動のあり方を再考する。美学の因習からの脱却。

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  • 働く/働かない/フェミニズム 家事労働と賃労働の呪縛?!
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 家事労働と賃労働とのダブルバインドのなかで、フェミニズムは「働くこと」それ自体がはらむ問題を見据える地平に立った。資本と男たちとによる搾取からの解放の道をめぐっての論争、対論、働く女たちの現場からの発言の集成。

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  • 子どもの権利と学校図書館
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    1巻2,750円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 子どもを主体にした学習環境の確立が求められる学校教育のなかで、学校図書館が果たすべき役割とは? 生涯学習の基盤を整備し、あふれる情報に対する処理能力を育成する場としての学校図書館の変遷をたどり、今後のあり方を考察する。

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  • 「読書の自由」を奪うのは誰か 「自由宣言」と蔵書選択
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    1巻2,860円 (税込)
    「図書館の自由に関する宣言」が1954年に採択されたあとに起きた3つの侵害事件――県立山口図書館蔵書隠匿事件(1973年)と富山県立図書館『図録』事件(1986年)、船橋市西図書館蔵書破棄事件(2001年)をあらためて検証する。 この3館の「図書館の自由」侵害事件は、国家や警察権力などの公権力の介入によるものではなく、図書館と図書館員自らが犯した侵害事件である。それだけに、図書館界は大きく揺れ、論議を尽くしながらも、対処の仕方にはいまもって疑問符が残っている。 ひとたび問題に直面すると、「自由宣言」の理念と組織構造との間には対立が生じ、どのように対応すればいいのかの合意形成が困難になる。 これからも「図書館の自由」を堅守するために3つの事件の実情に迫り、問題点の概要と教訓を導き出す渾身の論集。
  • ホストタウン・アーカイブ スポーツまちづくりとメガイベントの記録
    -
    2020年オリンピック・パラリンピック東京大会の際、海外のアスリートや関係者と地域住民が国際交流を図ったホストタウン事業。1998年の長野オリンピックの際の一校一国運動や、2002年のサッカーワールドカップの際の各国代表チームの事前キャンプ時の住民との交流事業などに着想を得たこのホストタウン・イニシアティヴという計画は、世界に類を見ない日本独自の取り組みとして、全国で展開された。 スポーツを通したまちづくりにも直結するホストタウン事業の基本知識、ホストタウン事業に取り組んだ自治体の活動状況、コロナ禍がホストタウン事業に与えた影響、オリ・パラ後の活動状況、そして、ホストタウン事業の成果の全体像を多様なデータから明らかにする。 スポーツ振興、スポーツ合宿、多文化共生、経済交流などの特徴をもつホストタウン事業のほか、行政が主導したタイプ、民間と協同したタイプなどの事例をレポートして、ホストタウン事業に登録した全自治体の取り組みを一覧表にもまとめた、国際交流の全記録。
  • 中国の死神
    4.0
    中国の死神である「無常」。寿命が尽きようとする者の魂を捉えにくるこの冥界からの使者は、日本では無名だが中国ではよく知られた民間信仰の鬼神である。冥界と密接な関係をもつ廟で盛んに祀られ、その信仰は中国にとどまらず台湾や東南アジア各地にまで広がっている。 「白と黒」のペアで存在することが多い無常は、謎の高帽子をかぶったり長い舌をダラリと垂らしたりと、強烈な視覚イメージで中国人のあいだに根づいている。だがその一方、無常がいつ、どの地域で、どのように誕生して現在に至るのか、なぜ人々は死神を拝むのか、そうした無常信仰に対する客観的な考察はこれまで十分になされてこなかった。 本書は、2年半に及ぶ中国でのフィールドワークに基づきながら、無常の歴史的変遷を緻密にたどり、妖怪から神へと上り詰めたそのプロセスや背景にある民間信仰の原理を明らかにする中国妖怪学の書。貴重な写真をフルカラーで130点以上収録。
  • 時間に抗う物語 文学・記憶・フェミニズム
    -
    1巻2,860円 (税込)
    ジェンダーや階級などの今日的な視点から、暴力をめぐる小説や思想を読み解くことはいかに可能なのか。他者の痛みを描く文学を介して、私たちがそれらの経験を分かち合うことはできるのか。 戦前のアナキズム思想やフェミニズム、プロレタリア文学、戦後の大江健三郎や井伏鱒二、井上ひさしの作品などを「暴力をめぐる記録/記憶」として読み解く。そして、「歴史」「戦前・戦後」などの時間の視点からそれらの作品や思想に介入し、批判的に検証する。 それらの実践を通して、女性への差別や抑圧される身体、歴史の語りとホモソーシャル、異性愛主義体制の再生産、戦争の記憶など、暴力やジェンダーの問題を私たちの目の前に出現させる。忘却に抗い、痛みの経験や暴力の痕跡を分かち持つための想像力を呼び起こす文学研究の成果。
  • バウムクーヘンの文化史 パン・料理・菓子、越境する銘菓
    -
    いま日本では、菓子店やコンビニなどで、様々な種類のバウムクーヘンを気軽に食することができる。中央に穴が空き、「年輪」に見立てられるユニークな形状のこの菓子は、いつ歴史に登場して、どのように発展してきたのだろうか。 ドイツでの文献をもとにパンや料理、菓子の間で行きつ戻りつしながら形作られてきたバウムクーヘンの来歴を明らかにし、19世紀から20世紀の初頭にドイツで菓子の王と称されるようになるプロセスについて考察する。さらに各時代のレシピや焼成法を史料から読み解きながら、当時の素材や形状、色、味についても丁寧に紹介する。加えて、第一次世界大戦を期にもちこまれてから現在まで、独自の発展を遂げた日本のバウムクーヘンにも光を当てる。 「パン職人と焼き菓子」「宴会料理との関係」「年輪の誕生」など、バウムクーヘンをめぐるエピソードをふんだんに織り込みながら、多くの人々に愛されるバウムクーヘンの歩みをたどる異色の文化史。歴史的に貴重なレシピの和訳や図版も多数所収。
  • フランス柔道とは何か 教育・学校・スポーツ
    -
    フランスは柔道の強豪国として知られている。オリンピックでのメダル獲得数も多く、その高い競技力と競技人口の多さ、事故の少なさなどから、日本で柔道先進国として紹介される。だが、イメージで語られることが多く、フランス柔道の実態や教育との関わりは日本でほとんど知られていない。 本書ではまず、フランス柔道の現在を紹介する。柔道クラブのエピソードからひもとき、競技人口や指導者数などの実情、学校教育や課外活動との関わり、フランススポーツ界での柔道の位置づけを丁寧に概説する。そのうえで、日本の講道館柔道とはまた違った柔道を確立した歴史的な歩みをたどり、洗練されてきた指導法や昇段試験などの制度、教育方法も通時的に検証する。 日本における柔道と教育との関係を確認したうえで、日仏を比較し、教育を基軸にするフランス柔道のありようと日本の柔道が抱える問題点を明らかにする。
  • 洋裁文化と日本のファッション
    3.0
    NHK連続テレビ小説『カーネーション』『とと姉ちゃん』『べっぴんさん』で注目を集めたように、戦後日本の洋裁文化に対する興味と関心がますます深まっている。 洋裁文化は、女性たちが自分の着る洋服を自分たちの手で作る技術を中心とした文化だったが、単にその実践だけにとどまらない、教育やマスメディア、さらに都市環境をも含み込んだ独特な社会構造を構築した。1940年代後半から60年代半ばまでの間に一気に形成され、そして消滅した洋裁文化は、戦後日本のファッション文化の基盤を作り上げ、「消費者」の形成にきわめて大きな役割を果たした。 一般的な戦後史や文化史だけではなく、ファッション史や大衆史からもこぼれ落ちる洋裁文化の実態を、デザイナー、ミシン、洋裁学校、スタイルブック、洋裁店、ファッションショーなどの事例から立体的に描き出す。そして戦後の洋裁文化を、「民主化の実践」「消費社会の促進」という視点から再評価する。
  • 〈音楽の国ドイツ〉の神話とその起源 ルネサンスから十八世紀
    -
    1巻2,860円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 〈音楽の国ドイツ〉というイメージが誕生する前、ドイツ人が非音楽的民族と呼ばれ周辺国から蔑視されていたルネサンス期を始点に、ドイツの「国民音楽」創設を目指したドイツ語オペラ運動が盛衰する18世紀前半までを追い、〈音楽の国〉神話の起源を明視する。
  • 民謡の発見と〈ドイツ〉の変貌 十八世紀
    -
    1巻2,860円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 18世紀ドイツでは「混合趣味」の音楽が全盛だったが、19世紀にそれは否定され、民謡の「発見」を契機に「固有で根源的なドイツ音楽」が希求されるようになった。民謡がドイツ民族の精神的基盤となるまでのドラスティックな歴史のうねりを追う。
  • 絶対音楽の美学と分裂する〈ドイツ〉 十九世紀
    -
    1巻2,860円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 19世紀ドイツは、ついに自他ともに認める〈音楽の国〉へと上り詰めたが、国家統一をめぐる覇権争いは〈ドイツ音楽〉の理念をも引き裂くことになった。「絶対音楽」をめぐる不協和音から近代ドイツのナショナル・アイデンティティが孕む捻れを照射する。第37回「サントリー学芸賞」受賞。
  • 表現のエチカ 芸術の社会的な実践を考えるために
    -
    芸術家は、なぜ、自らの表現を発表することで社会に何かを知らせようとしたり、自らの表現を歴史化しようとするのか。 いまや世界中で一般的になっているインスタレーション、ミックスドメディア、パフォーマンス、インプロビゼーションなどの現代芸術特有の表現形態、さらにはトリエンナーレや芸術祭などのプロジェクト型の芸術活動なども、「行為の芸術」としてのインターメディアという考え方を基本にしている。いわゆる現代美術は、「行為の芸術」の社会実験としての役割を果たしてきた。だからこそ、政治、経済、科学技術、福祉あるいは環境とも関わらざるをえない。 本書は、「行為の芸術」としてのインターメディアを出発点として、「芸術とは何か」「芸術が存在する世界とは何か」という問いと向き合った論考である。とりわけ、同時代芸術で発揮されているさまざまな表現の実践を、エチカ=倫理の観点から論じる。
  • 苦学と立身と図書館 パブリック・ライブラリーと近代日本
    -
    1巻2,860円 (税込)
    いまでこそ「自習」する場所として活用されているが、公共図書館はいつ・どのようにして勉強・独学の空間になったのか。明治期からの近代化のなかで、勉学の情熱を抱えた青年・女性たちに果たした図書館の役割とは何だったのか。 明治初期の唯一の無料公開図書館である東京書籍館の成立と展開をたどる。そして、音読の禁止を背景にして、弁護士・医師・教員の資格試験の勉強空間として図書館を使う利用者が増えたことを掘り起こす。一方で、図書館での独学を軽んじる社会的な風潮もあり、そういった独学をしていた専門学校や社会人経験を経た大学入学者に対して差別があった事実も指摘する。 加えて、雑誌「成功」から当時の社会的な成功のあり方、独学と立身出世の関係を読み解き、学歴社会への移行も描出する。 これまで正面から取り上げられてこなかった「図書館と勉強」をめぐる独特な文化を掘り下げて、近代日本の風俗や社会的な感性も浮き彫りにする。
  • 図書館・まち育て・デモクラシー 瀬戸内市民図書館で考えたこと
    -
    1巻2,860円 (税込)
    民主主義社会を維持するためには、知る自由、学習する権利が絶対的な基盤である。そのデモクラシーを支えるのが図書館だ。とくに公共図書館は、市民にもっとも身近な教育施設として、書物や資料、情報を集積し、著者それぞれの知的営為を持ち寄った場である。 多くの人々の興味・関心を「持ち寄り」、利用者は世界中の本から自身の気づきを「見つけ」、わかる喜びをほかの人と「分け合う」。図書館は市民の〈知りたい〉を支え、情報のナビゲートを通じて主体性の確立を促す。そして、地域の情報ネットワークの中心となって人々に等しく寄り添い、まちの連帯と文化的な発展に寄与していく。まちの活性化の鍵は図書館にあるのだ。 構想段階から市民が参加して新しく作り上げた瀬戸内市民図書館は、2017年に「ライブラリー・オブ・ザ・イヤー」の大賞に輝く。その館長として図書館と地域の発展に貢献した著者が、自身の図書館員としての体験談を交えながら、地域の住民一人ひとりが主役になって作る現代の公共図書館像を描き出す。
  • 公共図書館を育てる
    -
    1巻2,860円 (税込)
    公共図書館は、そもそも何館あるのか。 47都道府県立が約60館、市区立が2,600館、町村立が620館で、全国に合計約3,300館ある。 市区町村の約77%が公共図書館を設置しているが、町村部の設置率はかなり低く57.6%でしかなく、これが全体の数字を押し下げているのが現状だ。 これを人口比でみると、日本は4万人に1館、アメリカはその倍の4万人に2館もある。 2005年には人口の48%が図書館を使っていたが、14年には34%にまで下降している。 こうした現状を踏まえ、公共図書館を増やすにはどうしたらいいのか、利用者の縮減を押し止めて図書館を使いやすくするためにはどういう施策があるのか――、を具体的に検討して提言する。 解決策の一部としてAIを使った図書館資料の管理や利用者誘導、さらに経営規模のあり方を検討し、身近な公共図書館が十分な情報資源を提供できるようになっているのかどうか、コミュニティとつながるだけのサービスポイントになっているのではないか、も指摘する。 さらに、財政難を逆手に取った岩手県の成功例や図書館が変わることで地域を変えた栃木県の実例、図書館蔵書検索サイトを使った横の連携を当事者が語る。 加えて、市民の意向を踏まえて専門的なリーダーシップを発揮した新たな図書館、心地よい空間として世界的にも有名なデンマークとフィンランドの2つの図書館を紹介して、大きなヒントを示している。
  • 図書館を語る 未来につなぐメッセージ
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    1巻2,860円 (税込)
    公立図書館の現職/元館長や図書館学の研究者、図書館の新設プランナー、什器メーカー社長、学校図書館関係者たちが、社会のインフラとしての図書館のあり方を対談・鼎談・座談で縦横に語り合う。 「図書館内部でのコミュニケーションの工夫」「図書館員の研修」、あるいは「図書館は生き残れるだろうか」というシビアな課題、「地域活性化サービスはどうすればいいのか」「IT時代の図書館のあり方」、さらには「公共図書館とボランティア」や「小・中学校との連携」などテーマは次々とあふれ出てくる。 話題はさらに、「図書館のビジネス支援サービスの課題」や「今後の図書館の展望」「図書館員に望むこと」など尽きることがない。 もちろん、利用者にとって「使いやすい図書館」のためにはレファレンス・サービスの充実は不可欠で、サービスの位置づけや課題を現場の図書館員がしっかり学ぶことができる事例も提示する。 未来をつくる子どもたちが使う学校図書館に求められる機能とは何か、あるいは各地で図書館をどうやって始めるか、館内を使い勝手よくするために什器・設備のメーカーはどういうプランを考えているのか、など、図書館界だけではなく、利用者にとっても未来が明るくなる発言集である。 著者一覧 山崎博樹[知的資源イニシアティブ(IRI)代表理事]/伊東直登[松本大学図書館長]/淺野隆夫[札幌市中央図書館]/齋藤明彦[元鳥取県立図書館長]/竹内利明[ビジネス支援図書館推進協議会会長]/齊藤誠一[千葉経済大学短期大学部]/原田隆史[同志社大学大学院総合政策科学研究科教授]/神代 浩[量子科学技術研究開発機構監事]/中山美由紀[立教大学兼任講師]/岡本 真[アカデミック・リソース・ガイド(arg)代表]/木原一雄[キハラ代表取締役]
  • グローバル人材とは誰か 若者の海外経験の意味を問う
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 国際的な産業競争力を向上するために「内向き志向」を改善して海外に目を向け、語学力やコミュニケーション能力、主体性をもつことを期待される若者=グローバル人材。近年では、文科省や経産省がその育成に力を注ぎ、経団連が必要性を訴えている。 留学も含め海外に渡る若者は現在でも多いのにもかかわらず、行政や企業が強く求める「グローバル人材」とはいったい誰なのか。 海外滞在経験をもつ若者ともたない若者へのインターネット調査と、カナダやオーストラリアに実際にやってきた若者へのフィールドワークを組み合わせて、「普通の若者」にとっての海外経験の意味をすくい取り、期待される「グローバル人材」とのズレに、階層やジェンダーという、「若者の意識」だけには還元できない問題があることを明らかにする。そして、「グローバル人材」といった特権的な人材層の育成だけに目を向けるのではなく、若者のキャリア形成の多様性を確保しながら、若者に広い視野を与える環境づくりの必要性を指摘する。
  • 探偵小説と日本近代
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 科学的な言説と大衆的な不安とが交差するなかから誕生した探偵小説は、時代をどのように表象してきたのか。近代文学の探偵小説的なるものの系譜を追いながら、魔的で奇怪な物語空間を縦横無尽に論じ尽くす論考集。

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  • 聖地への旅 精神地理学事始
    -
    1巻2,860円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 はるか神話の時代から、かわることなく生命を育みつづける世界各地の聖地を訪ね、封印された聖なる時空を、おのれの身心をとおして現出させる。聖と俗、死と再生に思いをはせる聖地巡礼の記録と記憶。

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  • 恐怖の臨界 ホラーの政治学
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ゴシック小説の登場以来200年のホラーの歴史は、「恐怖・脅威にさらされた人間」=「犠牲者」という表象をとおして、個人・身体・社会生活に対する権力作用を浮き彫りにした──。恐怖と快楽、欲望と抑圧の理論的臨界点をさぐる。

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  • 匂える園
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 馥郁たるエロス、めくるめく悦楽──抱腹の艶笑譚、珍無類な体位論、性器の異名、性医術の数々でおりなす性愛学アラベスク。微に入り細をうがつ、16世紀アラビアが生んだ驚異の古典、中国の『素女経』などと並ぶ世界三大性典の一書。

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  • 知識人の責任
    3.5
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 知識人とは誰か。人々との関係はいかにあるべきか。知識人が負う責任とは何か──。ベトナム戦争から連続するアメリカの戦争政策を批判して戦争と知識人の関係を問うチョムスキーの政治哲学の原点。浅見克彦、上野俊哉らの知識人論も所収する。

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  • 邪悪な文学誌 監禁・恐怖・エロスの遊戯
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 夢野久作、ハンス・ハインツ・エーヴァース、マゾッホ──異端作家らの邪悪な脳髄から紡ぎ出される、美と戦慄を引き起こすための精妙で密やかな策略。ときにコラージュ的に、ときに「想像力の濫費」を思わせるほどに分析した斬新な文学論。

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  • 癩者の生 文明開化の条件としての
    -
    1巻2,860円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 癩者という形象を包囲する政治体の言説配置──。そのうとましくも凡庸な、しかし強大な力の生成を背景にした空間を読み解き、そのなかでの「癩者の生」に向けられた視線のなかに日本の近代化の質を再考する新鋭の論考。

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  • 三浦哲郎、内なる楕円
    -
    1巻2,860円 (税込)
    代表作の『忍ぶ川』を始めとして、肉親や故郷を題材に作品を書き続けた三浦哲郎。その文学世界には郷里・青森と東京とを行き来する「楕円形」の空間が存在する。三浦の故郷を実際に歩いて肌で感じた経験を作品群の読解に結び付けて、「楕円」をキーワードに、「血」「風土」「宿命」などの文学の本質に迫る。

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  • 族の系譜学 ユース・サブカルチャーズの戦後史
    3.5
    1巻2,860円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 太陽族からみゆき族、暴走族、アンノン族、クリスタル族などの「族」の系譜をたどり、オタク、渋谷系、コギャル、裏原系へという「族から系への転換」を見定めて、若者文化の変容を照らし出す戦後史。

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  • 写真家・熊谷元一とメディアの時代 昭和の記録/記憶
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 戦争から敗戦、高度経済成長期という時代の流れのなかで、徹底してアマチュアとして長野県で人々の生活を撮り続けている熊谷の熱いまなざしを、聞き書きを交えて描写する昭和の異貌。

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  • 公文書をつかう 公文書管理制度と歴史研究
    -
    1巻2,860円 (税込)
    国民共有の知的資源である公文書。知る権利や説明責任を保障し、記憶や記録を未来に伝えていく必要性が求められているいま、二〇一一年に施行された公文書管理法の制定過程をていねいに検証し、公文書利用者・歴史研究者の立場から公文書管理制度の今後を展望する。

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  • 刑法39条はもういらない
    4.5
    1巻2,860円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「精神障害者」の犯罪責任を免除する刑法39条。その起源を刑法史にさぐり、「理性的な人間像」と対立する「非-人間としての精神障害者」という論点を浮き彫りにする。精神鑑定が情状酌量の手段でしかない現状もふまえ、責任能力を認めないのは「精神障害者」を「人間」と見なしていないと鋭く批判し、刑法39条の廃止を主張する。

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  • エマニュエル・ムーニエ、生涯と思想 人格主義的・共同体的社会に向かって
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 サルトルやカミュと共に生き、リクールの思想に深く影響を与えたムーニエ。人格主義とアンガージュマンを掲げて思想誌「エスプリ」を創刊し、「自由と責任」「共同体」を求めて時代に抗した実践者の実像を描き、いまこそ再読されるべき思想的な意義を説く。

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  • アジア、旅と身体のコスモス
    -
    1巻2,860円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 韓国・中国・バリ・南インド──そこでは呪術、舞踊、祝祭、芸能、雑技などがうずをまき、比類のない豊かな身体表現が多彩な光を放っている。芸と技と人にふれながらアジア各地をめぐる、旅の情趣にあふれた私的フィールドノート。

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  • 写真的記憶
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 写真は何を写し撮り、何を撮らなかったか? 流動化する時代とかかわり、みずからを孤絶に追いやる決意とともに表出する言葉──この10年の若手からベテランまでの写真と対峙し、その彼方に時代を見据え、状況に耐える姿勢を鍛錬する同時代批評集。

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  • グローバルな物語の時代と歴史表象 『PACHINKO パチンコ』が紡ぐ植民地主義の記憶
    -
    在米コリアンのミン・ジン・リーの小説『パチンコ』とそれを原作にした「Apple TV+」のオリジナルドラマシリーズ『PACHINKO パチンコ』は、海外で大きな反響を巻き起こし、ドラマは第2シーズンが2024年に公開を予定している。 本書は、『パチンコ』が描く1910年代から80年代までの在日コリアン家族の波乱に満ちた人生を読み解くことで、戦前から戦後までの日本の風景、在日コリアンの苦難や差別、物語に通底する植民地主義の暴力性や記憶を掘り起こす。 また、『パチンコ』の歴史表象や在日表象から、日韓の歴史認識問題、歴史修正主義の台頭、グローバルなメディア市場で歴史が物語として流通するポリティクスを検証する。 表象にとどまらず、生産・消費・規制・アイデンティティという5つの文化の回路からドラマ『パチンコ』を精緻に分析して、東アジアでの歴史対話とコミュニケーションの新たな可能性を指し示す。
  • オカルト番組はなぜ消えたのか 超能力からスピリチュアルまでのメディア分析
    3.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 1974年の超能力ブームに始まり、ユリ・ゲラー、ネッシーや雪男、80年代から90年代にかけてのノストラダムス、矢追純一のUFO、心霊写真、霊能力者・宜保愛子、そして2000年代のスピリチュアル・ブーム……。 1958年の「テレビ放送基準」以来、「迷信は肯定的に取り扱わない」と定めているにもかかわらず、なぜオカルト番組は熱狂的な支持とバッシングの渦のなか続いていたのか。 「謎」や「ロマン」を打ち出し、視聴者が半信半疑で楽しむエンターテインメントとしてオカルト番組が隆盛を極めたことを掘り起こす。そして、スピリチュアル番組へと移行して「感動」や「奇跡」の物語へと回収されることで、オカルトの内実(真偽)が問われ、終焉へと至った歴史的なプロセスを明らかにする。
  • 関西フォークとその時代 声の対抗文化と現代詩
    3.5
    1巻3,080円 (税込)
    ベトナム反戦運動や学生運動を背景に、社会批判や反戦のメッセージを込めた関西フォークは、多くの若者を引き付け、強い支持を得た。1969年の新宿駅西口広場でのフォークゲリラにつながる関西フォークはどのように現れ、どのような人々が関わり、何を表現し歌ったムーブメントだったのか。 本書では、関西フォークの歌詞と現代詩との関わりに着目して、岡林信康、高田渡、松本隆、友部正人などのフォークシンガーの音楽実践を「ことば」を中心に描き出す。そして、歌い手をサポートした片桐ユズルや有馬敲らの文学者・文化人の活動やその意義にも光を当てる。 関西という地でフォークソングを歌い新たな表現を追い求めた若者たちとそれを支えた文化人の交流の場として関西フォークを位置づけ、「声の対抗文化」として評価する。関西フォークの音楽性や文学運動としての側面を検証する研究書。片桐ユズルへのインタビューも収録。
  • 図書館員の未来カリキュラム
    -
    急激な変化を続ける情報環境に対応し、これからの時代を生き残るために図書館員には何が求められるのか。 「これからの図書館の役割」「そのために必要な知識とスキル」をテーマに毎年開催しているワークショップ「図書館員の未来準備」。その講座内容をもとに、それぞれの分野で新たな地平を切り開いている執筆陣がそろい、「図書館のDX(デジタルトランスフォーメーション)」「新たな図書館情報サービスの展開」「地域への貢献」の3つを柱に、未来を担う図書館員が身に付けておくべき知識やスキルを伝える。 Web-APIの技術を取り入れたウェブサービス、国内外の図書館でのAIなどの活用事例、図書館蔵書からウェブ上のあらゆる情報源への視座の転換、国内でも広がりを見せているメーカースペースやファブラボといった第三の学びの場の試み、2022年の法改正で一躍話題になった図書館と著作権法をめぐる問題、まちづくりと図書館の関係、地域や学校との連携などの10のトピックを取り上げ、日々の業務に役立てるための学びの指針を示す。 付録として、2023年にアメリカ図書館協会が「図書館員が職務を遂行するために必要不可欠な知識・スキル」として発表した「ALAコア・コンピテンス」の翻訳を所収。
  • 戦時下日本の娯楽政策 文化・芸術の動員を問う
    5.0
    ダンスホールの閉鎖やレコードの検閲、「健全」な娯楽の推奨などに顕著なように、満洲事変期からアジア・太平洋戦争期に至る戦時期には、政治や経済だけではなく、文化や日常生活が総力戦体制に組み込まれ、統制されていた。 帝国議会や各種委員会の議事録、文部省、内務省、警視庁、内閣情報部(のちの情報局)の資料、新聞報道などの歴史的な史料やエビデンスを丹念にたどり、国民精神総動員運動や厚生運動の内実、決戦非常措置要綱の狙いや背景などを解説しながら、戦時下の娯楽政策の全容と変遷を明らかにする。 統制や制約、あるいは自主規制や忖度などが入り交じるなかで、音楽・映画・演劇・文学・美術など、日常に欠かせない娯楽が戦争に否応なく動員され、ダンスホールやカフェなどの飲食業が転廃業や従業員の解雇を余儀なくされた実態を浮き彫りにする。
  • 派遣労働は自由な働き方なのか 転換期のなかの課題と展望
    -
    1巻3,080円 (税込)
    労働人口の減少などを背景に、職務を軸にした雇用が広まりつつある現在、派遣労働者はジョブ型雇用の代表格である。「自由な働き方」というイメージもある彼/彼女たちは、どのような思いで働き、自身のキャリアと向き合い、ライフコースを歩んでいるのか。派遣労働を取り巻く困難や課題はどこにあるのか。 大きな転換点になった2015年の労働者派遣法の改正で掲げられた派遣期間の制限見直しやキャリアアップ措置、待遇の改善などの実態を、派遣労働者40人や派遣元事業主などへのインタビュー、1,650人へのウェブ調査を組み合わせて明らかにする。 そして、雇用の安定やキャリアの向上が必ずしも実現しておらず、給与や雇用形態で不安を抱えながら働くことを余儀なくされている現状をあぶり出す。同時に、男女間の格差やハラスメントの実態、コロナ禍での「被害」も浮き彫りにする。 5年に及ぶ調査から派遣労働の実情を照らし出し、それを通して正社員の労働実態や多様な働き方の可能性も検証する。
  • 女性と闘争 雑誌「女人芸術」と一九三〇年前後の文化生産
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 モダニズムと左翼思想が隆盛する一方、恐慌や戦争によって不安定な時代に突入した1930年前後。男性の知識人や表現者の活動がこれまで注目されてきたが、同時代の女性たちもまた、多様な闘いの声を上げていた。    1928年から32年まで発行された雑誌「女人芸術」に集結した女性知識人やプロ・アマを問わない表現者に光を当て、彼女たちの自己表現、階級闘争、フェミニズムとの複雑な関係を浮き彫りにする。 東アジアにおける展開も視野に入れ、文学・批評・論争などの文化実践、また政治運動における表現活動をとおして、女性の闘争主体/文化生産者としての一面を明らかにする。
  • 妾と愛人のフェミニズム 近・現代の一夫一婦の裏面史
    3.8
    1巻3,080円 (税込)
    夫婦関係に不和を生じさせる存在、倫理にもとるものとして現在ではタブー視されている「愛人」や、かつて「妾」と呼ばれた人たちは、どのような女性だったのか。 フェミニズムの分野で「妾」や「愛人」が議論の対象にされてこなかったことに疑問をもった著者が、明治期から2010年代までの「妾」と「愛人」にまつわる「読売新聞」や「週刊文春」の記事分析と文学作品の読解を通して、時代ごとに形作られた社会的イメージの変遷をたどっていく。 森鴎外や尾崎紅葉の小説に描かれる近代男性の妾囲い、有島武郎と波多野秋子などの大正期に新聞紙上をにぎわせた知識人の愛人関係、太宰治「斜陽」で「道徳革命」を成就させる戦後の愛人、「嫉妬する妻」による刃傷沙汰事件、「おいしい生活」を望む女性たちの間で流行した愛人バンク、政治家の「女房役」やハイクラス男性のビジネスパートナーとしての愛人、2000年代以降の政治家のスキャンダルのなかで性的に消費される愛人像などを取り上げ、近・現代日本に現れる「妾」と「愛人」像と、その評価を詳細に検討する。 一夫一婦制度が確立した明治期以降、ときに「純粋な恋愛の遂行者」として近代知識人に称賛され、ときに「眉をひそめられる不道徳な存在」として排除された女性たちの存在に光を当てるフェミニズム研究の裏面史。
  • 落語と小説の近代 文学で「人情」を描く
    -
    江戸期から明治期にかけて、大衆芸能である落語は小説にどのような影響を与えたのか。落語は西洋近代とどのように出会い、どのように向き合ったのか。 三遊亭円朝の「怪談 牡丹灯籠」「怪談乳房榎」「真景累ヶ淵」「錦の舞衣」のほか、三遊亭円遊、快楽亭ブラック、談洲楼燕枝など、同時代に活躍した噺家による落語も議論の俎上に載せて、明治期の物語の様相や「人情」の語られ方を丁寧に読み解いていく。 これらの議論を通じて、言文一致をめぐる問題、坪内逍遥の「人情」論を再考するとともに、小説が落語に翻案されるプロセス、物語が小説・落語・講談などのメディアを越境する諸相を分析し、日本近代文学研究、アダプテーション研究の新たな地平を示す。
  • グローバル・アニメ論 身体/アーカイブ/トランスナショナル
    -
    いまやグローバル・メディアとして成長したアニメーション。世界の多くの人々にとって、アニメは単なる娯楽にとどまらず、アニメをめぐる、あるいはアニメに触発された学術的知見が着実に蓄積されている。 国内外の研究者が参加した国際会議では、「声」を中心にしたアニメの音響的側面と、アニメ表象の成立に欠かせない絵コンテや原画などの「アニメ中間素材」の物質的側面を主軸に、これまでのアニメ研究では扱っていない領域について野心的な発表と討論を重ねた。 アメリカ、スペイン、台湾、シンガポール、フィリピン、韓国、日本――。各国・各地域のアニメをめぐる状況に、従来の日本のアニメ研究が見過ごしてきた3つの問題意識から迫る。 ①国を超えて変容する声と映像=国や地域を超えて横断し変容する声と映像の実態を記述し、考察するアプローチ ②多様な身体に作用する声と映像=大人から子どもまで、多様な受容者の身体に作用する声と映像の実態を記述し、考察するアプローチ ③異なる素材が示すアニメの現場と仕事の形態=アニメ中間素材を物質として保存するだけでなく、時空間を横断する存在としての活用を目指すアプローチ 新しいアプローチの実践を目指す刺激的で国際的なアニメ研究の成果。
  • 〈こっくりさん〉と〈千里眼〉・増補版 日本近代と心霊学
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 1970年代のオカルトブームによって広く知られるようになった心霊現象の数々。現在では多様なメディアがこれらのアイテムを物語に取り込み、消費している。では、これらを束ねる「心霊」という解釈格子は、はたしてどこからやってきたのだろうか。 明治半ば以降、一気に広まった不思議な遊び「こっくりさん」、人々を熱狂させた催眠術、透視をめぐる論争を巻き起こした千里眼事件を掘り起こし、それらに通底していた心霊学と科学の相克を描き出す。 「信仰」「迷信」「心」と「科学」のあわいに発生して、多くの人々の耳目を引いた明治期のオカルト現象から、日本の近代化の一側面を照らす怪異研究の古典を復刊。千里眼事件の再検討や大正期の催眠術の受容、「こっくりさん」の戦後を扱った論考を増補し、東雅夫氏による解説も所収する。
  • 東京オリンピック1964の遺産 成功神話と記憶のはざま
    -
    1964年の東京オリンピックは、戦後日本の復興を象徴し、高度経済成長と一体となった「世紀の祭典」として語られてきた。その語りは、日中戦争によって返上された1940年「幻の東京大会」の悲劇性との対比で、国民に感動と誇りと活力を与えた成功譚として記憶されてきた。 東京が三度招致した東京2020オリンピックは、新型コロナウイルスによって延期になり、国民的な批判を浴びながら、史上初、無観客で開催された。悲劇性を抱えた2つの東京大会のはざまで、1964年の東京オリンピックは、唯一、正常に開催されたオリンピックになった。 本書は、1964年の東京オリンピックの遺産の正負両面を具体的な事実にもとづいて掘り下げ、脱神話化を試みる。開催に反対する世論、オリンピックをめぐる政治家の思惑、文学者たちによる批判、地方都市での受け止め方、学校での関連教材の配布や観戦動員、パイロット選手の記憶、音楽や踊りなど身体を通したオリンピックの経験に光を当てる。 そして、1964年の東京オリンピックの遺産を通して、東京2020オリンピックの意義をあらためて検証する。 中京大学スポーツミュージアムとも連携して、当時の資料が閲覧可能に。スマートフォンやパソコンを通して、1964年を追体験できるスポーツ・デジタルアーカイブの新たな試み。
  • 中野重治と朝鮮問題 連帯の神話を超えて
    -
    1巻3,080円 (税込)
    戦前にはプロレタリア文学運動に身を投じ、共産党員や政治家としても活躍した作家・中野重治。中野の著作は、天皇制との闘争や転向など、共産主義運動との関連で批評されてきたが、中野が敗戦後から晩年まで取り組んだ朝鮮問題の実態や全体像は語られてこなかった。 中野が書いた戦後のテクストにおける朝鮮や在日朝鮮人の言説を丹念に読み込み、安保闘争や浅間山荘事件、東西冷戦などの社会的な事件・状況を踏まえながら、彼の朝鮮認識の変容と実像を明らかにする。 植民地主義やナショナリズム、転向、親日/反日、民族的連帯など、朝鮮や在日朝鮮人をめぐる諸問題に誠実に向き合い、それまでにない連帯のありようを模索した中野の思想的・政治的な実践が示す可能性を浮かび上がらせる。
  • コティングリー妖精事件 イギリス妖精写真の新事実
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 コティングリー妖精写真は、1917年と20年にイギリスのコティングリー村に住んでいたいとこである2人の少女フランシスとエルシーが野外で出会った妖精の姿を撮影した不思議な写真である。公表されるやいなや真偽が話題になり、「シャーロック・ホームズ」シリーズの作者アーサー・コナン・ドイルなどを巻き込んで、当時のイギリスにセンセーションを巻き起こした。 この事件の調査に関わった神智学者エドワード・L・ガードナーが所有していた鞄が、100年を経て海を渡り、日本にやってきた。その鞄に入っていた貴重な新資料――「2人の少女と妖精」の5枚の写真プリントやネガフィルム、未公開の写真、手書きの手紙・文書などをフルカラーで紹介する。 資料の詳細な解説に加えて、社会的・文化的な背景や心霊写真との比較、写真にだまされる「楽しみ」を論じる論考も所収して、妖精写真から人々の感性や時代性を浮き彫りにする。
  • 一九六四年東京オリンピックは何を生んだのか
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    1巻3,080円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 高度経済成長と重ね合わせて、強烈なまでの成功神話として記憶される1964年のオリンピックだが、はたして成功に満ちあふれていたのだろうか。64年大会の遺産は日本をどう変えていったのだろうか。 本書では、スポーツ界と都市という2つの視点から、成功神話の陰にある語られない実態に迫る。第1部では、スポーツの情報化、指導者と根性論、女性スポーツの大衆化など、スポーツ界への影響の大きさを史料から掘り起こす。第2部では、メガイベントが作り出した道路整備とその影響、都政との関係性、大阪万博や新潟震災から見る東京など、インフラや政治、地方格差の問題を検証する。 2020年大会への過剰な期待や歓迎ムードとは距離を置き、ネガティブなものも含めて64年大会の遺産に正面から対峙して、インパクトを冷静に見定める。
  • 歴史と責任 「慰安婦」問題と一九九〇年代
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    1巻3,080円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 冷戦が終結し、日本軍「慰安婦」問題が鋭く問われた一九九〇年代、それは世界中で迫害と暴力の歴史が見直され、その責任が問われだした時代だった。この時代を総括し、正義と真実の立場から新たな和解への道を切り開く行動提起の書。

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  • 顔あげて現場へ往け
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 書くことの重さをひきずりながら、それでもなお「現場」に赴こうとする者たちに、取材・調査のあり方と、それを言葉として紡ぎ出す心得を説く。「場」の可能性を最大限に引き出し、読み手との往還を回復するための処方を模索する書。

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  • 東アジア歴史認識論争のメタヒストリー 「韓日、連帯21」の試み
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    1巻3,080円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「従軍慰安婦」問題や靖国問題、竹島(独島)問題、教科書問題など、東アジア、とりわけて韓日の歴史認識をめぐる対立はますます激化している。この局面を打開して真の和解をめざすために、韓日の有志が4年間、真摯な討論を重ねてきたシンポジウムの成果をまとめる。

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  • オルガンの文化史
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    1巻3,080円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 明治期の日本にオルガンを導入した宣教師と、その音に魅了された若き音楽家や技術者たち-。膨大な資料を丁寧に読み解き、西洋音楽導入の機軸となったオルガンの歴史をたどる。

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  • 〈支援〉の社会学 現場に向き合う思考
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 犯罪被害者、被災者、介護職、保険制度の利用者、認知症、障害者…。困難を抱える当事者とそれを支える人々の経験を、どのようにすくい取ればいいのか。それぞれの現場に向き合ったうえで、回復や解決を安易に叫ぶのでもなく、現実から目を背けるのでもなく、制度から排除される人々に寄り添うことがいかに重要かを明示する。

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  • 読解レヴィ=ストロース
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    現代思想に一撃を与えたレヴィ=ストロースの思想を私たちはどのように受容し、解釈し、援用したのか。導入期から拡散期、そして新しい読解期である現在までの重要論文で思想の核心を提示し、影響の過程や格闘の軌跡を追体験する。

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  • スポーツする文学 1920-30年代の文化詩学
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 大正から昭和初期、モダニズムと大衆文化の時代-。新聞や雑誌、ラジオ、レコードなどのメディアを介して、文学とスポーツはそれぞれの最前線で交錯した。レトリックと身体が衝突し、神話とアスリートが握手をかわす“文学とスポーツのアリーナ”を物語や表象などから多面的に分析する。現代に続くスポーツをめぐる文化の配置図のルーツは、ここにこそある。

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  • 淡島千景 女優というプリズム
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 映画・テレビ・舞台とスターとして最前線で活躍を続ける淡島千景。一年間に及ぶインタビューを通じて宝塚時代の思い出、映画人の横顔、出演作品のエピソード、そして自身の半生を語る。

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  • 現代フェミニズムのエシックス
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日本軍性奴隷制を裁く「女性国際戦犯法廷」の意義とアクティビスト松井やよりの思想性を振り返り、再評価する。「法廷」を経て今後より明確に把握されるべきマイノリティなどの視点をふまえながら、現代のフェミニスト・エシックスの可能的地平を切り開く。

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  • 脱暴力へのマトリックス
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 暴力をどのように引き受け、その連鎖を断ち切るのか。南京・台湾・群島・ヴェトナム・沖縄の「暴力の表象/表象の暴力」の痕跡をたどり、戦争が跳梁するこの時代にジェンダーやフェミニズムの視点から暴力の循環を断つための実践的可能性を展望する。

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  • 戦後思想のポリティクス
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 既成の戦後論/民主論/占領論は何を語らないのか──。いま・ここの構造的暴力に抗うために、敗戦後という時空間、ジェンダーというまなざし、東アジアという問題領域を照射し「戦後」を歴史化して、戦後思想の政治性を射抜くフェミニズム文化批評。

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  • 解体される子どもたち 少年犯罪の政治学
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    1巻3,080円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 学校・家庭・社会というシステムが子どもたちにしいる「抑圧」と、解き放たれたいと願う子どもたちとの接点に生じる危機的空間。そこに多発する少年犯罪と教育政治学の構造連関をあますところなく照らし出し、根底的な批判を加える。

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  • 少年犯罪論
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    1巻3,080円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 非社会化し内向化する子どもたちの心とからだの危機、いじめ、リンチ、殺人などの少年非行・犯罪──。事件・現象の現場からの報告と論理との接合、そのあいだの往還の試みを介して事の本質へと迫り、子どもたちの現在と未来を測定する。

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  • 生かされてあるいのち
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    1巻3,080円 (税込)
    戦前・戦中・戦後を背景に、数奇な運命を精いっぱい生きてきたアカネの半生。作家・芹沢光治良の弟子であった作者が恩師に捧げる自伝的長篇小説。

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  • 病い論の現在形
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    1巻3,080円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 近代的身体像は、医学の近代化によって誕生した──。文学・哲学・音楽から宇宙論まで、病と生命に向けられたまなざしの連鎖を解析し、病を取り巻く言説の現在、病気という文化/文化という病気を臨床する。いま、何が病んでいるのか──。

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  • ニーチェの遠近法
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ニーチェが残した無数のアフォリズム──この独特の表現形式の意味と言語的可能性を模索し、伝統的哲学とは異なる「認識」と「遠近法」を求めた哲学者の横顔を浮き彫りにする。ニーチェ哲学の内容と形式を問い直した創意あふれる論考。

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  • 日本の国号
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    1巻3,080円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「日本」国家は、いつごろ成立したのか?内外の史料を博引旁証し、古田史学をはじめとする諸学説の批判的検証を通し、古代国号の変遷と「日本」国号公定の時期を探る、驚異の古代史新論。

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  • 写真、「芸術」との界面に 写真史一九一〇年代─七〇年代
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 福原信三、野島康三、中山岩太、安井仲治、中平卓馬……。1910年代から70年代までの激動期を生きた写真家の視線は、写真に時代の痕跡を追い求め芸術との界面を滑走する。それぞれの時代の社会状況を見定めながら、60点の写真から彼らの感性を探る写真史。

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  • 「死の美学化」に抗する 『平家物語』の語り方
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    1巻3,080円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 七百年の時空を超えて『平家物語』は、死を美学化するものとして享受されてきた。能や歌舞伎、国語教科書の教材、小説・マンガと形を変えながら-。その固定的な視点・読み方を脱構築して、「常識」を打ち破るものの見方を得る題材としての『平家物語』の可能性を示す。

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  • 熊野学事始め ヤタガラスの道
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「長寛勘文」、ヤタガラス、天狗、修験道、古典文学、一遍上人、八幡信仰、説話──。世界遺産・熊野にまつわる古今の文献を渉猟し、熊野信仰や熊野地史に関する先行研究を幅広く引用・紹介しながら、熊野学の道筋を提示する。熊野を読み解くための文献案内。

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  • 精神遅滞児の臨床 原因・脳・心理・療育
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    1巻3,080円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 精神遅滞児とその家族のケアには、小児科医だけではなく、教育・心理・福祉・保育・看護・リハビリテーション・行政など、多くの職種とのかかわりが必要である。それぞれの専門領域を超えた連携をつくるために、診断・治療から療育までを平易に解説する。

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  • 死の衝動と不死の欲望 脳死・自殺・臨死の思想
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 身体を機械化し、死を真空化する近代医療の彼方にあるものは何か? 東洋医学・心理学・哲学の知見を交差させ、自殺の心理と死の瞬間の意識を照射し、死の意味を解読する。死と生の欲望に引き裂かれた人間存在の限界についての考察。

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  • 阿部昭の〈時間〉
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    1巻3,080円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「父と子」を主要テーマにした阿部昭。父と彼を貫く共通項は「昭和」という時代の子たるを逃れられない事実──一つの戦争をめぐる時代の光と影。阿部昭の文学を「内なる時間」「過去」の発見のドラマとして跡づける、阿部昭論の逸品。

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