検索結果

  • シニカケ日記
    4.0
    更年期だと思って不調をほったらかしてたら死にかけた! 今のあなたは元気なのではなく、ただ、今は死んでないだけかもしれない。 「シモの毛は剃っておいたほうがいい」 「気になる不調は胡麻麦茶では誤魔化せない」 「四十代は正真正銘、中年です」 「夫の携帯番号はもしもの時には覚えていないもの」 「パンティーライナーの在処を男は知らない」 「悪意は健康な人の心に宿る」 「もう会いたくない人には会わなくてもいい」 「綺麗になるなら病気だって儲けもの」ーーなど 五十路になって初めて極楽浄土の扉を叩きかけた観音さんが病気後綺麗に生まれ変わって悟った「今気づいておいてよかったこと」
  • すきもの
    3.3
    1巻1,980円 (税込)
    令和版 阿部定伝説! !女は、愛した男を殺し、その局部を切断し逃亡した。セックスをしないと、私は生きていけないのです。女性器をもつ者たちの苦痛と苦悩を描いた長編怪作
  • エロスの記憶 文藝春秋「オール讀物」官能的コレクション2014
    3.3
    小説誌の雄『オール讀物』編集部がお贈りする、文藝とエロスの豪華絢爛コラボレーション! 近年オール讀物が掲載した、性とエロスの香り漂う創作や特集記事を再編集し、一冊にまとめたのがこの『エロスの記憶』です。まずは創作。小池真理子、桐野夏生、村山由佳、桜木紫乃、林真理子さんの女性作家陣が妍を競う一方で、野坂昭如、勝目梓、石田衣良、山田風太郎という重量級の男性作家陣も、練達の筆でときに熱く、ときにねちっこく性を描きます。 特集記事は、女優の岸惠子さん、サッカー元日本代表監督フィリップ・トルシエ氏、池田満寿夫・佐藤陽子夫妻といったバラエティ豊かな人選。渡辺淳一×弘兼憲史、東海林さだお×鹿島茂など対談も充実。「飛田新地の『写真屋』」(井上理津子)、「『フランス書院』の秘密」(北尾トロ)など、性の深淵に肉薄するルポものも満載です。 かつて小説雑誌が全盛だった昭和40年代、その一翼を担ったのが他ならぬ官能特集でした。それから半世紀近く経ちましたが、いかなる世であっても男女の仲に秘められた情理を描くのが小説の真髄。本書には、歴代オール讀物編集部がエロスの深淵を追求してきた、その熱気が横溢しています。『エロスの記憶』、どうぞお楽しみください!
  • 指人形
    3.2
    あなたは知らない。私の指がなにに使われているか―。団鬼六賞大賞受賞第一作「おばけ」を含む、女流官能小説家・花房観音の、止めどないエロスと隠微なユーモアに満ちた傑作官能短編集。
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。
    3.2
    絶対にあの人がほしい。何をしても、何が起きても――。今もっとも注目される女性作家・窪美澄、千早茜、彩瀬まる、花房観音、宮木あや子の五人が「略奪愛」をテーマに紡いだ、書き下ろし恋愛小説集。
  • 花びらめくり
    3.9
    1巻539円 (税込)
    「誘ってきたのは奥さんです」「私は犯されました」「妻と部下は、悦びあっていました」。不貞の現場でせめぎ合う間男、妻、夫それぞれの“真相”(「藪の中の情事」)。あなたからの贈り物は、左腕でした。私の体を知り尽くすその手は、何度でも快楽の波を呼び起こす(「片腕の恋人」)。物語に感応し溢れ出る一片、また一篇。団鬼六賞受賞作家があなたの欲望の蓋を開ける艶やかな官能短編集。
  • わたつみ
    3.7
    海を臨む片田舎。京子は映画制作という職を失い、その憎しみの故郷に帰ってきた。 シングルマザー、主婦、サブカル女etc.……町に暮らす女たちは、様々な男と交わり、田舎の人間関係は地獄の様相を見せる。 京子は這い出ることができるのか? 性と生とめぐる壮大な人間ドラマを描いた傑作長編。 <解説>東良美季
  • 鬼の家
    3.0
    桜子の名前にちなんでその屋敷は建てられた。千本通のすぐ近く、桜の古樹が佇む空き地の前に。 しかし、かつてこの地には人喰いの鬼がいたという。そんな伝説をなぞるように奇妙な男女が現れて、平穏で退屈な屋敷の日々は狂いだす—— 心を蝕む欲望の恐ろしさを捉えた妖美な連作怪奇譚。 〈解説〉黒木あるじ
  • 花祀り
    3.4
    桂木美乃は、京都の老舗和菓子屋『松吉』で京菓子職人の修業をしていた。ある夜、主人の松ヶ崎に連れて行かれた一軒家。座敷では都中の旦那衆が待ちかねていた。「男を知らん女なんぞ、一流にはなれしまへん」。男たちの目に曝され羞恥で硬直する身体に、松ヶ崎の繊細な指が纏わりつく……。『女の庭』で京女の性を描ききり話題となった著者、幻のデビュー作! 第一回団鬼六賞大賞受賞。
  • 愛憎マンション ~秘密の逢瀬~
    -
    1巻330円 (税込)
    週末を過ごすためのセカンドハウスとして購入したマンション。初めてそこで過ごした夜、薫は夫とベランダで熱い官能を交わす。だがある日、管理人のイケメンから声をかけられる。「初めて見たときからいいなって思っていたんだ」。若くてきれいな彼がなぜ私を……? 薫は夫の目を盗んで、彼と甘く激しい逢瀬を重ねるようになるが、あるとき、そのマンションで過去に起こった凄惨な事件を知って……。
  • 愛の宿
    4.2
    もし、あの夜、あのホテルに泊まらなければ――。 ある夜、ラブホテルに偶然泊まり合わせた男女の性愛の営みを、官能と情念の名手が描き出す短編集。 京都の繁華街にひっそりとたたずむラブホテル。土曜日の夜、逢瀬を楽しんだカップルたちは、翌朝、思わぬ理由でホテルに足止めされる。 不倫、初体験、出会い系、元恋人との再会……、それぞれの理由で身体を重ねた女と男だが、予期せぬ展開に本音と嘘が露わに……。 解説・逢根あまみ ※この電子書籍は2016年4月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • あいみての
    -
    1巻110円 (税込)
    板野は50歳のバツイチサラリーマン。出張で京都に来ている。サポート役として同行したのは45歳の野坂由貴子。人付き合いをしない女性で、長い髪の毛をひっつめて眼鏡をかけ、化粧も薄い。今まで結婚したことはないらしく、色気も男の気配もなく、地味なおばさんという印象しかない。板野もこれまで用事以外のことを喋ったことがなかった。しかし、京都育ちの彼女がサポートしてくれたおかげで仕事は早く終わった。何となく2人で夜の北野天満宮へ梅を観に行き、そのまま食事をすることに。いろんな話をした2人は、料理屋で梅酒を楽しんだ。すこし酔ったのか、由貴子の頬は少し赤く染まり、京の言葉が時々混じるようになって、それが可愛らしく見えた。自然な形で2人は一夜を共にする。旅先での過ちで終わるはずが、板野はそれからも由貴子が気になってしまい……。
  • 愛欲と情念の京都案内 魔の潜むこわ~い街へようこそ
    3.3
    平安京は魔から守るために四神に囲まれた土地を選んでつくられたというが、その魔の正体は人間の欲望ではないか? 怨念、嫉妬、呪い、縁切り……現役バスガイドであり、京都を舞台とした「情」の絡み合う作品が人気の著者が、「人間の情念がうずまく、怖い京都」の歩き方を案内する。転ぶと3年以内に死ぬといわれる三年坂。凄惨な地獄が描かれた絵馬が無数に並ぶ矢田寺。昔、処刑場だった三条河原。この水を飲ませると相手との縁が切れるという鉄輪の井戸。あの世とこの世をつないでいる一条戻橋。ある皇后の亡骸が朽ち果て白骨になるまで晒されたという帷子ノ辻。京都最大の魔所であり、宮崎駿氏が「もののけ姫」の着想を得たという志明院。死んだ女が子どもを育てるために飴を買いにきたという幽霊飴の店。人を串刺しにしている形だという説もあるみたらし団子……。京都の深みにますます惹かれる著者初の書き下ろし新書を電子化。

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  • 葵上
    -
    1巻110円 (税込)
    壺井光太はカルチャーセンターを運営する会社に勤める40歳。2年前、15歳も年下の妻・葵と結婚した。彼女にとって光太は初めての男だった。幼いところはあるけれど、若くて美しい妻との生活に何の不満もない。だが、そんな光太の気持ちが一変する出会いが訪れる。仕事をキッカケに能面作りをしている未亡人・美耶子と知り合ったのだ。45歳の美耶子は料理が上手く、上品で教養のある女性に思われたが、実は男性器が好きで好きでたまらない淫乱だった。やがて2人は体を重ねる。クンニやフェラをいやがる妻とは違い、美耶子は汗臭い光太の肉棒に喜々として舌をはわせ、アナルを舐めると可愛らしい大きなあえぎ声を出す。「もう……我慢できひん……」。あそこをグショグショにした彼女は自ら着物の帯を外し、いつもそれで腕をしばってほしいと哀願してくるのだ。光太は美耶子との快楽の世界に溺れていくが、妻との間に子供ができて……。
  • イケメン坊主と淫らな修行
    -
    「淫らな方ですね―そんな女性を極楽往生させるのも我々のつとめなのです」栄徳はそう言って、顔を彩音の股の間にぴったりと密着させた…結婚まで考えていた恋人に別れを告げられ、ひとり傷心旅行に来ていた京都の寺で、彩音はまるでこの世の人ではないかのような、清廉なオーラをまとっている美青年僧に出会う。栄徳に宿泊を許されたお寺の本堂で、湯あみを終えた彼女を待っていたのは、礼節のあるうら若い美僧たちだった!

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  • イケメン漫才師のいけないツッコミ!
    -
    ―客席の皆が、いやらしい姿を見ているよ。下から突かれて、じゅるじゅるにお汁を垂らして腰をふってよがりながら、男を咥えて離さない、どスケベなマネージャーを―奈由は二十四歳になる新進のお笑い兄弟コンビ、ナルオとトキオのマネージャーだ。ある日、テレビのレギュラーをちらつかせるディレクターに身体を奪われそうになる。そこを、救ってくれたナルオとトキオ…俺たちはそんなことをマネージャーにしてもらいたくないから…

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  • 偽りの森
    3.2
    京都下鴨。老舗料亭「賀茂の家」の四姉妹には美しく悲しい秘密があった。不倫でしか男を愛せない長女、夫の性欲を憎む次女、姉を軽蔑する三女、父親の違う四女……。騙し合い、嫉み合い、薄氷の上で均衡を保つ四人の女。しかし――「お義兄さんやから、寝たんやで」。その一言が偽りの家族を破壊する。嘘をついているのは妹か、罠を仕掛けたのは姉なのか。
  • 色仏
    4.5
    江戸末期の京都。僧になるため上京した烏(からす)は、ある女に出会い仏の道を捨て、観音像を彫り始める……著者初の時代小説。 解説・雨宮由希夫 ※この電子書籍は2017年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • うかれ女島(新潮文庫)
    4.0
    お前の母親は淫売や――大和が小学生の時、母親は飛田新地から売春島に渡った。以来絶縁し二十年。島で娼婦、女衒として生きた母は、溺死体となって発見された。遺されたのは、四人の女の名前が書かれたメモ。保育所経営者、主婦、一流企業の会社員、女優……皆、島で体を売った過去があった。そのうちの一人に誘われ、大和は島へ向かう。母の死と女たちの秘密とは。衝撃の売春島サスペンス。(解説・酒井順子)
  • 鬼の家
    3.3
    京都の千本通りの側にある豪邸は、資産家の夫が愛妻のために建てたものだ。ある夜、行き倒れの男がやってきて、すべては狂いだす――。闇に蠢く影は、異形の者か人が生み出したものか。人間の本質を抉りだす恐怖譚。
  • 朧月夜
    -
    1巻110円 (税込)
    46歳の式田秀晃は式田楽遊トラベルの社長。年下の妻と2人の娘がいる。親会社は父が社長を務めていて、腹違いで1つ年上の兄がいる。秀晃は愛人の子だったが、母親が亡くなったあと、本妻の義母に育てられてきた。ある日、女の噂ひとつない兄が結婚することに。その相手と会って、秀晃は驚きを隠せなかった。かつての部下・野々宮月子だったからだ。以前は地味なタイプだったが、8年間の月日で、すっかり艶っぽい女性になっていた。彼女は36歳。艶のある髪の毛は緩いカーブを保ち、肩の下まである。よく見れば、丸くて低めの愛嬌ある鼻の形に見覚えはあるが、この女の瞳が切れ長で艶めかしいのは、昔は眼鏡のせいで気づかなかった。前かがみになった際にワンピースの胸元から見えた胸の谷間の白さに、秀晃は思わず目を逸らす。「あんな男にはもったいない」愚鈍な腹違いの兄に嫉妬を覚えた秀晃は月子と逢い引きを繰り返すが……。
  • 女坂
    3.2
    和歌山の田舎から京都の女子大に入学した水絵。そんな水絵に近づく美貌の上級生・日奈子。日奈子の魅力に誘われ部屋に行くと、日奈子は水絵からファーストキスを奪い、陵辱。そして最後に陰毛を剃り上げる。それは日奈子が水絵を自分のものになった「しるし」だった。水絵は日奈子から逃れられないのか? 初心な新入生と類い希なる美貌の上級生の欲望が絡み合うインモラルな性愛小説。
  • 女のあし
    -
    倉本は52歳の歴史研究家。カルチャーセンターで講師をしている。ある日、神社の境内で理想の足を持つ女性を目撃して見入ってしまう。格好のあか抜けなさが、足の形にも現れていた。そのふくらはぎはもっさりとしていて、洗練されていない。だが、太ももは肉付きがよく、ふくらはぎに筋肉がついて、少しばかりO脚気味なのがいい。細くまっすぐな足よりも、エロティックで欲情を誘う。倉本にとってまさに理想だった。偶然にもその女性……咲原葵は倉本の講義の生徒だった。彼女は半身麻痺の気難しい父親を介護しており、ずっと独身だという。足に見入られて、妻子持ちながら彼女と懇意になり、ついには肉体関係を持った倉本。葵は40歳なのに処女だった。裸になった葵は、細身で胸も小さかったが、下半身は肉付きがよく、ふれると柔らかく心地よかった。倉本はふくらはぎを愛撫すると……。

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  • 女の旅
    -
    小説家。人妻。五〇歳。 旧赤線街、ストリップ、ラブホテルーー日本全国の色街をひとり彷徨い、男と、セックスと、女の生き方を問う。 情念のハードボイルド・エッセイ。 <目次> なんば・・・ずっと男が怖かったのだということを、女性とセックスして思い出した。 広島・・・・人生は思い通りにならない。けれど、それが不幸だとは限らない。 渡鹿野島・・あんたたちだって、セックスしてんだろ? セックスして生まれてきたんだろ? 加太・・・・セックス、性欲は私にとっては自分の人生を破壊した罪悪だった。 岐阜・・・・彼女は誰のものにもならないまま、あるとき、永遠に皆の前から消えてしまう。 十三・・・・当たり前に「若い女」を享受している人たちとは、違う世界に生きているから。 彦根・・・・社会からこぼれ落ちた、まっすぐ生きられない人間ーーそれは、私自身だった。 六本木・・・痛めつけられたい、虐められたい、支配されたい。好きな男になら、何をされてもいいと思っていた。 五条楽園・・赤は女の色だ。毎月血を流す度に、そう思う。子も産まぬのに、まだ、血を滴らせている。 山形・・・・死の匂いが漂う場所で、自分が生きていることを確かめているのだろうか。 生駒・・・・人前に出ることは、傷つけてくれと言っているようなものだと、たまに考える。 小倉・・・・善と正義を掲げ、それに外れた人々を糾弾する声がネットや実社会にも溢れていて、しんどい。 梅田・・・・いっそ、そうして誰かに殺されるほうが、自死を選ぶより楽な死に方だと思っていた。 道後・・・・私の「幸せ」は、世間が言う「女の幸せ」ではないかもしれないけれど。 別海・・・・どうしてあんな醜い女が男たちからの金で働かずに生きられるの。 渋谷・・・・四十歳なんて、水の中で息を止めるように、一瞬だけ我慢して、乗り越えたらよかったんだよ。 姫路・・・・私は長い間、ラブホテルでしかセックスをしたことがなかった。 城崎・・・・暗鬱な日常から自分を救ってくれるのは、セックスだけのような気がしていた。 比叡山・・・愛や恋などではなく、ただ、男が必要だ。 鳥辺野・・・「女」として生きていたいから、男という存在への執着が強くなる。 別府・・・・「運転手とバスガイドって、デキてるんですか?」どうせなら、一回だけでもやっときゃよかったな。 芦原・・・・踊り子の裸は、女の人生が浮き彫りになる。だから私は、若くない踊り子のステージを見るのが、好きだった。 宮津・・・・私は、底辺なのだ。人としても、女としても、劣等生だというのを、思い知らされた。 長崎・・・・この世に、「女」であることで金銭を得たことがない者が、どれだけいるのだろうか。 高知・・・・背徳的な欲望を持った人間は、逃げ場を失って、どこに行けばいいのだろう。どうやって生きればいいのか。 恐山・・・・若い頃は、死にたいと思わない日はなかった。けれど私は図太く生きながらえてしまい、五十歳を迎えようとしている。 甲子園・・・人は弱い生き物だ。様々な鎧を纏って心身を守り、生きている。 飛田新地・・多くの人が、必死に取り繕っているだけで、正しく生きてはいないのだ。 祖谷・・・・私だって、綺麗な若い女だったなら、AVに出たかった。 熊野那智・・ああ、死後の世界はこんなふうに闇しかないのだと思った。地獄も極楽もない、ただの闇。 福島・・・・セックスでしか癒されない、セックスでしか救われないものが人にはある。 浅草・・・・めんどくさい「女」という性を捨てきれず、あがきながら、私は年を取る。 ーーーーーーーーーーーーーー ◉プロフィール 花房観音(はなぶさ・かんのん) 1971年兵庫県生まれ、京都府在住。2010年『花祀り』で第一回団鬼六賞大賞を受賞しデビュー。官能小説やホラー小説、エッセイほか執筆活動の傍ら京都観光のバスガイドを務めている。
  • 女の庭
    3.4
    恩師の葬式で再会した五人の女。近況を報告しあううちに、教室で思いがけず見たビデオの記憶が蘇る――。先生と濃厚なセックスをしていた、あの女は誰だったのか。互いに互いを疑いながら、女たちは今日も淫らな秘め事を繰り返す。不倫、密会、出会い系……。秘密を抱える腹黒い女たちと、それを監視する窮屈な箱庭、京都。重ねた嘘が崩壊する時、女たちの本性が放たれる。
  • 怪談実話コロシアム 群雄割拠の上方篇
    -
    花房観音、入江敦彦、森山東、宇津呂鹿太郎、伊計翼、中山市朗。関西=上方を中心に活躍している6名の怪談作家がしのぎを削る、文芸バトルロワイヤルが開幕。関西を舞台に、ナンバーワンをかけた頂上決戦。
  • 神さま、お願い
    3.7
    こんなはずじゃなかったのに――京都は下鴨神社近くの暗い神社。学業成就、縁結び、家内安全、商売繁盛…日夜一心不乱に手を合わせる女たちの花びらを一枚めくりあげれば、脈打つのは滴る蜜か、どす黒い血か――!?
  • 画面の中の淫らな『私』
    -
    1巻330円 (税込)
    自分と似た顔の女がどんなセックスをするのか――それを見た徹がどんなことを自分にしてくるのかという期待と好奇心。私って、変態なのかしら・・・。5人の男たちに犯されるAV女優・メイナを観ていたはずなのに、気が付けばここは白いスタジオで・・・・・・。
  • 京都 恋地獄
    3.0
    野心的な女性作家が愛したのは、女癖が悪く、夢を追い続ける映画人だった。彼との思い出が色濃く残る古都で、作家は幽霊が見えるという墓守娘の話に耳を傾ける。それは情念と欲望が絡み合う壮絶な愛の物語だった。 ※本書は二〇一三年十月に小社より刊行された単行本『恋地獄』を改題し、文庫化したものが底本です。
  • 京都三無常殺人事件
    3.3
    1巻605円 (税込)
    船岡山で女の死体が発見された。京都府警の若き刑事・田村は捜査の最中、口は悪いが美しい土産物屋の未亡人・月寺松葉と出会う。古き時代に風葬地だった蓮台野、化野、鳥辺野の「三無常の地」で起きる殺人事件。松葉の助けを借りながら真相を追う田村が、事件の果てに見出した慟哭の真実とは!? 京都の名所も満載。多様な魅力に彩られた連作ミステリー!
  • 京都に女王と呼ばれた作家がいた 山村美紗とふたりの男
    3.0
    一九九六年、日本で一番本が売れた年、帝国ホテルで執筆中に山村美紗が亡くなった。二〇〇冊以上の本を出しベストセラー作家と持て囃された〝ミステリの女王〟。華やかな活躍の陰で「文学賞を獲りたい」という強烈な劣等感を抱いていたこと、公然の秘密と噂された作家との関係や夫の存在など、秘められた謎は多い。文壇のタブーに挑むノンフィクション。
  • 祇園まつり
    -
    1巻110円 (税込)
    祇園祭の季節が来るたびに、39歳の片桐省吾は一人の女性を思い出すのだった。大学時代、初めて祭に繰り出した際に偶然会った、今城ふみ香という女。同じサークルだったものの、それまでほとんど接点は無かった。浴衣が似合うふみ香に誘われ川岸を散歩すると、突然キスをされた。ただそれだけで、その後彼女と会うことも無かった。一体、あの行為は何だったのか。祭の夜、20年ぶりにふみ香と再会した省吾は、あの時の口づけの理由を聞いて……。
  • 義士まつり
    -
    1巻110円 (税込)
    42歳の矢崎啓太は京都在住の気ままな一人暮らし。恋人を作らないのは、一人の女性の存在があるからだ。佐野亜里--当時から想いを寄せていたが、結局告白できずに終わった中学校の同級生。そのまま淡い記憶として留まるかと思われたが、偶然にも啓太の職場の同僚・真野の嫁として再会することになった。自分の初恋の相手が、身近な人間の妻になっている。その事実にショックを隠せない啓太。それから10年の時が経ち、何となしに見物に行った“義士祭”で、またもや亜里と出会って……。
  • くちびる遊び(新潮文庫)
    3.5
    「女の匂いをさせては、獣が来ます」山奥の宿坊。妖艶な僧が、手で舌で、私の体を清めていく――(「女禁高野」) 妻よ、俺の顔に跨(またが)ってくれ。潤みに塗(まみ)れたその尻で、潰してくれ(「悦楽椅子」) 先生は、私の髪で先をくすぐられるのが、たまらなく好きでしょう?(「みだら髪」) 狂おしいほどに疼(うず)き、したたり、吐息が漏れる。団鬼六賞作家が男と女の心の秘部を押しひらく、欲情短編集。
  • 首塚
    -
    森裕士は46歳。7年前に大手新聞社を退社し、フリーの記者になった。新聞社時代の先輩で、議員秘書になった横里龍一が政治家の不正を秘匿し、自殺した事件の真相を追っている。大手町にある平将門の首塚で、京都からやってきた彼の妻・横里響子と会うことに。彼女は40歳で、結婚する前は祇園のクラブでホステスをしていたらしい。花の刺繍が施された青いワンピースの上にカーディガンをひっかけ、日傘をさしている。肩の上に揃えた髪の毛はまっすぐで、年齢よりも少し若く見えた。化粧が薄く、切れ長の目と小さな唇で地味な顔立ちなのに拍子抜けした。先輩の死について詳しく聞こうと、2人で酒を飲んだが、彼女はアルコールに強いようだ。それでも話す言葉が柔らかい京都弁に変わる。「親密な人にしか、京都の女は本音は話せへんねん」と潤んだ瞳で見つめられた裕士は……。

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  • 恋地獄
    3.2
    「俺は死んだら幽霊になって、あなたの傍に行くよ。あなたにとり憑いてあげるから。そうして、あなたは俺の物語を書く。」そういい遺して死んだ恋人。京都は寂しさに寄り添ってくれる街だと引越してから気づいた。私は、性愛の物語を書く作家。今取り組んでいるのは「幽霊の物語」だ。私は幽霊が見たいのだ、会いたいのだ。私は幽霊が見たくて、京都という街にやってきたのだーー。死が横たわる墓場のような街へ。地獄へつながる井戸のある家へーー。大ヒット作品『女の庭』で話題をさらった、第一回団鬼六賞大賞受賞作家・花房観音が書き下ろす、官
  • 恋塚
    3.3
    恋は地獄、恋は人を殺す。「恋したい」なんて、もう言えない。女が本当に知りたい「性」と「生」。--藤田香織(書評家)風俗嬢に堕ちた教え子と潔癖な教師が逢瀬を重ね、“魔所”といわれる古寺を訪れる「鳴神」、再会した幼馴染みとのセックスに籠絡され、夫殺しに荷担する不倫男の末路「恋塚」。性と愛の地獄に嵌まり、時には生死を顧みぬ男女の業を、団鬼六賞作家が生々しくも艶やかに描く傑作六編。 「恋したい」なんて、もう言えない。恋は地獄、恋は人を殺す。 女が本当に知りたい「性」と「生」。--藤田香織(書評家) 醜悪で滑稽な恋をする者たちを嗤う連中の腹の中は、恋に狂う人間たちへの羨望で満ちている。恋で死ぬ―これほど我儘な幸福を味わえることはないのだ。--花房観音 風俗嬢に堕ちた教え子と潔癖な教師が逢瀬を重ね、京都の“魔所”といわれる古寺を訪れる「鳴神」、再会した幼馴染みとのセックスに籠絡され、夫殺しに荷担する不倫男の末路を描く「恋塚」。性と愛の地獄に嵌まり、時には生死を顧みぬ男女の業を、団鬼六賞作家が生々しくも艶やかに描く傑作六編。
  • 好色入道
    4.0
    「行きなはれ、極楽浄土へ――」 性愛小説の女王が圧倒的熱量で描く、人間の業と欲望 市長選挙間近の京都。美人ジャーナリスト・東院純子は、保守派のスキャンダルを探るため怪僧・秀建(しゅうけん)に接近するが、政財界の大物が集う秘密の館で身も心も裸にされてしまう。快楽、復讐、裏切り、支配――人間のあらゆる欲と業を巻き込みながら、選挙戦は大波乱の結末に! 読み出したら止められない“魔物”のような痛快エンターテインメント! 解説/中村淳彦
  • 呉服屋の兄弟に脱がされて ~誘惑の着付け教室~
    3.0
    「布の中に隠された女性の美しさ、それを教えてさしあげましょう」―浴衣の色っぽさと着物姿の上品さを身にまとうため、青井由真が向かった着付け教室は「綾乃川呉服店」。雪彦と明彦のイケメン兄弟が手とり足取り教えてくれ始めたのだが…「綺麗な足ですね」雪彦はそう言って由真のぎゅっと閉じられた足の膝に唇を寄せる。明彦の両手は蜘蛛が這うように、膝から太ももへとあがっていく…恋人を見返すハズの教室には淫香が充満して―。

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  • ごりょうの森
    3.7
    平将門、菅原道真、崇徳天皇、井上内親王……古くから語り継がれ、恐れられてきた日本の「怨霊」をモチーフに、現代に生きる男女の情愛の行方を艶やかな筆致で描く官能短編集。 自殺した議員秘書の謎を追うフリー記者は、秘書の妻と大手町の将門塚で待ち合わせるが――(「首塚」)。 「京都の濃い闇の中から生まれ出た物語集」――東 雅夫(解説より)
  • ごりょうの森
    -
    高木幸次郎は50歳。京都で飲食店を経営している。行きつけの小料理屋で女将から紹介された女性が、死んだはずの女とうり二つで思わず息を呑んだ。白いエプロンをつけた彼女は、肩まである髪の毛と、見ただけでわかる滑らかな肌を持っていた。あの人……美也は自分よりも10歳年上。しかし、目の前にいる彼女は30代に見える。生きていたとしてもこんなに若いわけがない。名前は佐藤琴子。彼女はかつて愛した人の娘だった。彼女の母・美也は高木の父の愛人。高木は2人の関係を母親に告げ口し、全てをぶち壊しにしたのだ。その後、美也は亡くなっていた。狂おしいほどに求めた女性の生き写しと出会い、気持ちが抑えられなくなった高木は、妻子がいるにもかかわらず、琴子に溺れていき……。

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  • 失恋ツアーコンダクターの絶頂トラベル
    -
    海の見える豪奢な部屋に通されて最初に用意されていたのは、「ホルモン活性化」のマッサージ。アロマオイルが秘所まで滴り、男の指に甘いツボを捉えられると恥蜜が溢れ出し―「失恋 旅行」とキーワード検索をしていた菜々は「新しい恋を見つける旅」というサイトをある日見つけた。彼に別れを告げられ二ヶ月、思わず「参加」をクリックした―そして、夜。パーティではイケメン・ツアコンで彼女担当の岩崎と、男達が凝視する舞台で…。

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  • 地蔵まつり
    -
    1巻110円 (税込)
    故郷の京都へ久しぶりに帰省した45歳の新田浩人。ちょうど地元では夏祭りが開催されており、そこで幼なじみの朝子と再会することに。隣家に住むボーイッシュな中学生だった彼女は、25年の時を経て艶のある美熟女に変貌していた。なんでも半年ほど前に離婚して、親元のところへ戻って来ているのだという。数日後、お茶菓子を配りに隣家を訪ねた浩人。すると、縁側の方向から「ぁあ……ん」という悩ましげな声が聞こえてきた。息をひそめて近づくと、そこでは何と朝子がオナニーをしていて……。

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  • 時代まつり
    4.0
    雅やかで妖しい古の都、京都。彷徨う魂を鎮めるかのように繰り広げられる数多の「まつり」。再び出会うことを運命づけられた人々は囃子に誘われる。男を裏切った祇園の元・舞妓、理不尽な理由で結ばれなかった男女、ふたりの女とひとりの男の奇妙な三角関係……。褥で交わされた睦言が情念と打算を駆り立てる。「京おんな」の怖さ、切なさ、狂おしさに満ちた極上の官能短編集。
  • 寂花の雫
    4.0
    女将の前に現れた謎の男――第一回団鬼六賞作家が描く、美しき京の四季と性愛の極み! 京都大原の山里で一日一組しか客をとらない民宿を営む平本珠子は、夫と実父を交通事故で失って四年、たったひとりで生きてきた。そんな珠子の前に現れたのは、恋人と喧嘩をして男ひとりで宿に泊まることとなった羽賀九郎。羽賀から大原の案内をしてほしいと強引に誘われた珠子の心は揺れて……女の修羅と華を抒情豊かに描き切る性愛小説の傑作。

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  • 情人
    3.8
    笑子が神戸で被災した日、母親は若い親戚の 男・兵吾と寝ていた。男に狂った母、知らぬ顔 の父、引きこもりの兄、職を失った自分――。 悲惨な現実から逃げるように、笑子は結婚し 東京へ。しかし子供ができず、家庭にも確か な居場所を作れない。そんな中、兵吾と再会。 日常に背を向けて情交に溺れてゆく二人を 3・11の激震が襲う。生き場なき女の物語。
  • ずっとあなたのそばにいるから
    -
    1巻330円 (税込)
    由里は9年間付き合った男と死別した。永遠に続くと思っていた恋だったのに。元彼の会社の同僚の徹とはその告別式で出会った。徹の細やかな気遣いに心も身体も許すようになり、結婚の約束をする由里。けれど、絶頂に達するとき、亡くなったはずの元彼の顔が浮かぶのだった・・・・・・。
  • 節分まつり
    -
    1巻110円 (税込)
    42歳の作家・田所朝夫が描くのは主に恋愛小説。ヒロインは決まって色白で長い髪を持つ和装が似合う女性ばかり。モデルは学生時代に恋い焦がれていた同人仲間の朝野結子だ。朝夫は取材のため、久しぶりに京都を訪れる。そこで結子と再会。夫は交通事故で亡くなり、今は未亡人となっていた。彼女は朝夫が描いた作品の熱心な読者で、自分がヒロインのモデルになっていたことにも気づいていた。「着物の女と寝たことないんちゃう?」と、まるで誘うように自ら着物を脱ぎ始める結子。小説の中で何度も抱いてきた純粋な“ヒロイン”の淫靡な姿を目の当たりにした朝夫は、興奮を抑えきれなかった。ビショビショになった彼女のアソコからあふれ出す愛液をすすり始め……。
  • そこびえ 上
    -
    1~3巻110円 (税込)
    東京の小さな出版社に勤める46歳の北本雅治は、大晦日に京都を訪れた。本来なら家族で過ごす時期であったが、どうしても出席しなければならないパーティがあったのだ。しかし当日になって、そのパーティが突然中止となる。暇になった雅治は京都の八坂神社にて開かれる「をけら詣り」を見学しに行く。そこで、ふとしたことから真砂という30歳半ばの着物姿の美女と知り合い、「今から家に来ない?」と誘われるのだった。雅治を部屋に招いた真砂は、自ら着物の帯を解いて脱ぎ始め……。

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  • 七夕まつり
    -
    1巻110円 (税込)
    大学時代から京都に移り住んだ笹原は、場末のスナックで牧村彩音と知り合う。和服が似合う清潔感溢れる年下の彼女に惹かれて、肌を重ねるようになった。いつしか結婚を意識するようになるが、両親の激しい反対に遭い、2人は離ればなれに。笹原は転職して東京に戻り、別の女性と結婚。愛娘をもうけた。数年後、京都出張の際に足を伸ばした映画館で、偶然にも人妻となった彩音と再会する。それから年に1回、七夕の夜に逢い引きをするようになった。しかし、妻に彼女の存在がバレてしまい、笹原は別れを決意する。最後の夜。まるで織り姫と彦星のように、笹原と綾音は互いの体を慈しみ、激しいセックスを繰り広げていき……。
  • たまのこし
    -
    朽木朝雄は49歳のデザイナー。ミュージシャンを目指して上京してからは実家と没交渉だった。その後、夢に破れて結婚し、子供もいたが、今は離婚して独り身だ。昨年、父が70歳で亡くなった。父は朝雄の母が亡くなったあと、年が離れた後妻の珠世と結婚した。父の葬式で初対面した年下の継母に呼び出され、朝雄は今宮神社にやってきた。彼女は現在42歳。藤色のワンピースの上にブラウンの薄手のコートを羽織っている。肩の上で髪の毛を切りそろえており、ワンピースのスカートの裾から、黒いタイツにつつまれたふくらはぎが見えた。年齢よりも幼く見える。美人というより、丸顔で愛嬌があり、可愛らしい雰囲気だ。改めて話してみると、珠世はミュージシャンを目指していた学生時代の朝雄を知っていて、初恋の相手だったという。「ずっとこうしたかった」と彼女に激しく求められて……。

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  • 超怖い物件
    3.7
    古民家を買った男は、なぜ家の中にある氷室のことが気になってならないのか(宇佐美まこと「氷室」)。自殺した妹の部屋が、しばらく後に訪ねていくと、元通りに復元されている(神永学「妹の部屋」)。家の中に真ん中にある座敷牢は、誰を閉じ込めるためのものだったのか(黒木あるじ「牢屋」)。その家は、何か変だ(平山夢明「ろろるいの家」)。 当代随一の作家たちが紡ぐ、「超怖い」物語。
  • 鳥辺野心中
    3.0
    中学校教師の樋口は、ある女生徒の母の死をきっかけに、彼女と急接近をし、やがて愛を告白される。 その思いを拒みきれずにいた樋口だったが、周囲に流されるまま同年代の女性と見合い結婚をする。 女生徒とは関係が途絶えたはずだったが……。 京都・鳥辺野を舞台にあぶり出される男と女の業を描いた傑作長編。 〈解説〉角田龍平
  • 鳥辺野心中
    4.0
    1巻1,320円 (税込)
    「この坂で転ぶと三年以内に死にます」京都東山・三年坂の言い伝えが現実のものに。樋口が女子校の教師になって二年目の夏、教え子・音葉の母親が自殺する。このとき放った一言、そして5年後の再会により、樋口の人生は音も立てずに崩れていく。男のずるさ、女のこわさ、エゴイズムを描き切り、生と死をあぶり出す衝撃作!
  • 同級生はAV男優!? ~カメラの前で感じちゃった~
    -
    えっ?? 嘘っ!! 玲奈は、息を呑んだ。――鈴森君?? 何で??――画面の中で女優に潮を吹かせていた「男優」は、間違いなく、玲奈が知っている男だ。高校時代、真面目だった彼に会いたくて、偶然を装いサイン会に出かけた彼女は「男優」の一輝に誘われる。訪ねた先の事務所では……極上のAV性技と、後輩の持つビデオカメラが待っていた!

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  • どうしてあんな女に私が
    3.4
    作家の桜川詩子は、醜い容姿がコンプレックス。それなのに、デブスな春海さくらは男達を手玉に取って、女神扱い。さくらを題材に小説を書くため詩子は、彼女の友人、母親など四人の女を取材するが――。“どうしてあんな女に私が負けるのか”。一人の醜女に人生を狂わされた女達の怒りと焦りが決壊する時、この世で最も醜い女の戦いが始まる。
  • 濡れ深泥
    -
    1巻330円 (税込)
    人材派遣会社で事務員をしている35歳の美奈子は、夜中に帰宅するためタクシーを使った。自宅は京都の深泥池の近くのマンションだ。帰宅の最中、美奈子は運転手から深泥池で女を乗せると、客はいなくなり、後部座席が濡れているという怪談を聞かされる。その後、帰宅しようとした美奈子は昔好きだった人によく似た男性に迫られ、一夜を共にする。しかし、目覚めると男がいたはずの場所はぐっしょりと濡れていた……。
  • 猫が啼く部屋で、彼は私を抱く
    -
    1巻330円 (税込)
    隣の住人はうら若き美男子だった。最近では猫の声が聞こえると、隣のワタルさんの顔を思い浮かべて淫らな想像にふけってしまう。いつしか隣の男と関係を持つようになり、ワタルの猫となった私が見たものはーー。
  • 萩の寺
    -
    1巻110円 (税込)
    「沢倉蒼」こと田中勉は53歳の小説家。30歳の頃に脱サラして官能小説を書き始めた。妻に愛想を尽かされ、今は独り身。2年前に京都に移住して時代小説に挑戦し、『萩の寺』を上梓した。本を売るために書店回りをしたが、SNSで有名なアイドル書店員には素っ気ない態度を取られる。肩を落とした勉に声をかけてきたのが店員の葉月沙苗だった。彼女は長い髪の毛をうしろでくくり、カーディガンとジーンズで眼鏡をかけていた。化粧は薄く、身体は太っているほどではないが肉付きはよくて、抱き心地がいいかもしれない。色気はないが、実際の行為になるとこういう女を豹変させるのが面白みがある……などと勉は勝手に分析してしまった。39歳の彼女は官能小説家・沢倉蒼のファンだった。必死に本を宣伝してくれた沙苗に惹かれた勉は、人妻と知りながら逢瀬を重ねるが……。
  • 果ての海(新潮文庫)
    -
    階段の下で息絶えた男。愛人の鶴野圭子は、全てを捨てて逃げることを決めた。出会い系で知り合った元ホストの鈴木の伝手で整形し、美貌と偽名を携え福井の芦原(あわら)温泉へ。だが仲居やコンパニオンとして働く中で厄介な人間関係に巻き込まれ、頼りの鈴木も音信不通となった。東尋坊での自死が頭をよぎるが、圭子には生きて逃げ続けなくてはならない理由があり――。女の生き様を描く傑作サスペンス。(解説・原武史)
  • 半乳捕物帳
    3.3
    半七ならぬ、“半乳”親分登場! 江戸の町はおっぱいが救う!? 性愛小説の女王が放つ、艶笑時代小説! 神田の岡っ引きの娘・お七は、昼は茶屋の看板娘、夜にはぷりぷりした乳房を衿元から覗かせ江戸の事件を追う、人呼んで「半乳親分」。同心の兵衛に頼まれ、江戸の女たちを虜にしている色坊主・丈円を追い江戸城大奥に潜入するお七だが、童貞将軍も巻き込んで事態は思いがけない展開に!?
  • はんなり刑事
    -
    阿野咲彦は45歳のフリーライター。ストーカーに被害届を勝手に出され、警察に取り調べられる災難に見舞われる。その時、担当した婦警の美しさが印象に残った。肌が白く切れ長の目で、好みのタイプだったなと阿野は思った。後日、祇園のバーで友人と飲んでいると、偶然、彼女と再会する。名前は雪乃。警察官であることを隠して舞妓をしていたのだ。雪乃は31歳。若草色の着物を身に着け、髪の毛を結い上げている。婦警の制服姿では華奢な印象はなかったが、着物を着ていると細身に見える。後日、取り調べのお詫びとして誘いを受けて意気投合。そのまま阿野の家に来てくれた。戸惑いながら初めて女性の着物を脱がすと、雪乃のほうから唇を合わせてくる。京言葉の彼女から激しく求められた阿野は、花の芽に吸いつく。後ろからが好きだという雪乃が自ら尻を突き出してくると、阿野はバックから責めて……。

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  • ひいなまつり
    -
    1巻110円 (税込)
    バツイチ46歳のサラリーマン・矢田は、つい先日京都営業所に転勤となった。京都で働くメンバーは五人。この中の一人、柳野原という男が厄介だった。風采の上がらないタイプで、とにかく仕事ができない。さらに矢田を苛立たせるのは、そんな彼の妻である華也子が、30代の超美人だということ。よほど夜の営みが充実しているのか。そう考えていた矢先、仕事帰りに華也子とばったり会う。彼女は矢田の瞳をじっと見つめ、いきなり手を握りしめてきた。「独りで家におるのが寒いねん――温めて――」【※本作品はブラウザビューアで閲覧すると表組みのレイアウトが崩れて表示されることがあります。予めご了承下さい。】
  • 人妻ゆえに
    -
    1巻110円 (税込)
    50歳の藤堂武彦は久しぶりに故郷の京都にやってきた。10歳年上の兄・智彦の還暦パーティーに出るためだ。兄は父親の後を継ぎ、和装小物や手ぬぐいを手掛ける会社の社長をしている。一方、武彦は京都を離れて北海道に居着き、フリーのカメラマンをしていた。これまでずっと実家を避けてきたが、今回は兄が強引に話を決めてしまった。ホテルにチェックインすると、「お久しぶりです」と声をかけられる。現れた女は、青みがかった紫のワンピースの上に、白いカーディガンを羽織っている。かつて長かった髪は肩のところで揃えられていて、少しふっくらしたように見えるが、切れ長だけど丸い目、コンプレックスだと言っていた薄い唇は変わらない。別れた時は25歳だったから今は45歳のはずだが、若く見えた。彼女……志津子は兄嫁。かつて武彦と愛を語り合い、毎晩のように求め合った相手だった……。
  • 肥満女のかぎりない欲望
    -
    1巻330円 (税込)
    夫とのセックスにマンネリを感じていた沙知は、ある日家の前で倒れた太った女を拾う。汚れた体を洗ってやるうちに、いたずら心で性感帯を刺激したところ、太った女睦美は快楽に貪欲な女だった。元から太めの女が好きな夫も加わり、睦美との3Pで再びセックスを愉しむようになった沙知だが、夫と睦美の距離がどんどん近づいていることに気づく。
  • 秘密の時間~淫らな残業~
    -
    1巻330円 (税込)
    私の身体は昼間からほてっている。仕事に集中するふりをしながら、彼との淫らな睦みあいを思い浮かべるのは、私を村八分にしている同僚たちに対して爽快な気分だった。「ああ、もう待ちきれなかったの」「その机に手をついて、お尻をだして」彼の舌が、私のひくつく秘裂を舐めあげた。
  • 秘めゆり
    4.0
    「私と夫、どっちが気持ちいい?」  男と女、女と女が秘める恋 京都の手作り市で知り合った美しい女性から誘われ、深い関係を結ぶ妻。女性同士の恋にのめりこむが、彼女とは意外な繋がりが(「秘めゆり」)。15年間一途に既婚男性とつきあってきた私。とうとう別れを切り出す日がやってきて――(「雪の跡」)。万葉集から岡本かの子まで、恋の和歌を題材にとった、抒情とエロスに満ちた、性愛短編集。 「からみつくような情念は、まさに著者の真骨頂」――及川眠子(作詞家)解説より
  • 秘めゆり
    -
    1巻110円 (税込)
    西沢百合子は42歳の主婦。25歳の時に俊彦と結婚した。夫は子供を欲しがったが、30歳の時に百合子が子供のできない体だと発覚。それから距離ができて、セックスレスが続いている。しかし、百合子は男性経験が少なく、セックスが好きではなかったのでちょうどよかった。それからは趣味でアクセサリーを作るようになる。たまに手作り市で販売もしていた。ある日、手作り市で「素敵ですね」と女性から声をかけられた。ショートカットがよく似合う、切れ長の目で色の白い女だった。ノースリーブのブラウスの袖から伸びた腕はほっそりとしているのに、豊かな胸のふくらみが目立つ。人見知りの百合子だったが、彼女……7つ年下の中根桃花とは話が合った。知り合って2週間後、桃花の部屋で自然と2人は抱き合い、キスを交わす。今まで体験したことのないぐらい百合子のあそこは濡れていた。私は男の人よりも女の人のほうが好きだったんだ。そう実感した百合子は……。
  • 美人祈願
    3.0
    あの人と結ばれますように―― 祈りとエロスの物語 夫に浮気されたから、もっと美しくなりたいと美人祈願で知られる河合神社を訪れた女(「美人祈願」)。 お酒の神様・松尾大社で、酒屋の女店主と出会った男(「酔いの宮」)、仕事に恵まれるよう手を合わせる売れないタレント(「芸能神社」) ――願いを込めて京都の神社を訪れる男女の出会いと、情愛の行方を艶やかな筆致で描く、官能連作短編集。 解説/木村寿伸
  • 美人祈願
    -
    香坂純也は50歳の独身デザイナー。趣味の神社巡りをしていると、日本画から抜け出したような美人を見かた。切れ長の目は閉じられていたが、長いまつ毛は離れたところからでもわかる。色白でふくよかな頬は柔らかそうで、厚めの口紅は赤身がかったオレンジで塗られていた。うしろでまとめられている髪の毛と、うなじに張り付くおくれ毛が色っぽい。紺のストライプのワンピースのスカートが風にふわりとなびいていた。視線が合いそうになり、慌てて逸らした時に、動揺して御朱印帳を落としてしまう。彼女はそれを拾ってくれた。そうして出会ったのが42歳の人妻・三崎麻也だった。夫の浮気が原因で家を飛び出し、ひとり旅をしているのだという。もう恋愛をするなんてないと思っていた純也だったが、自然に麻也と惹かれ合う。何度も体を求め合い、激しいセックスを重ねていくが……。

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  • 美僧侶サマと淫らな修行~極楽への甘い導き~1
    5.0
    望むものを与えてさしあげるのも私のつとめなのです。さぁ、ご一緒に極楽浄土へ――付き合っていた彼氏にフられた彩音は傷心一人旅に。縁結びで有名なお寺があると同僚に勧められたからだ。ちょっとした不注意で何者かにぶつかった彩音はハッとする。こんなに美しい僧侶を見たことがない……悪いことは重なるようで、自分のヘマでホテルの予約が取れていなかったことに気付いた彩音はベンチでしょんぼり。困っているところに昼間の僧侶が!栄徳と名乗るその美僧侶は、困っている人を助けるのも御縁、と言い彩音をお寺に招く。お風呂を勧められた彩音がゆったりと疲れを癒しているとまさか!?栄徳が入ってきて彩音にマッサージを始め……
  • 藤壺
    -
    1巻110円 (税込)
    36歳の桐原源治は独身の高校教師。女子高生に興味はなく、成熟した熟女が好きだった。そんな源治の前に好みの女性が現れる。同じく教師をしていた父の再婚相手である藤乃だった。3歳年上の彼女は色白で艶やかな肌とふっくらとした胸元が印象的。唇はぽってりと厚みがあって、切れ長の目も美しい。どうやら父の教え子らしい。彼女の顔は、写真の中でしか見たことのない幼い頃に亡くなった母とよく似ていた。源治は藤乃のことを「おかあさん」と呼ぶようになる。が、どうしても女として意識してしまう。ある日、父親が旅行に行ったため、源治は藤乃と2人きりに。一緒に酒を飲んだが、彼女の汗で濡れたうなじに目が釘付けになった。胸の谷間を見てしまい、欲情を必死に押し殺す。しかし、藤乃にはバレていた。「ずっとうちのこといやらしい目で見とったやろ?」源治の肉棒から我慢汁が出ているのを確認した藤乃が、それをずっぽりと口にくわえて……。
  • ヘイケイ日記
    3.0
    40代。溢れ出る汗、乱れる呼吸、得体のしれない苛立ち……。心身の異変を飼い慣らしながら、それでも女を生きていく。いくつになろうが女たるもの、問題色々煩悩色々。綺麗な50代をなぜ目指さないといけないのか、死ぬまでにあと何回「する」のか、グレイヘアを受け入れられるか。更年期真っ盛りの著者が怒りと笑いに満ちた日々を綴る「女の本音」エッセイ。
  • ぼたん寺 上
    -
    1~3巻110円 (税込)
    香夜子は京都の長岡京市で小料理屋を営んでいる。かつて祇園のクラブで働いていた45歳の彼女は、年齢を熟した色気と媚びという武器に変える術ぐらい知っている。パトロンたちに男が喜ぶテクニックも教え込まれている。男とのセックスも好きで、男がいないと生きている気がしない。性に奔放な香夜子はこれまでの人生で何度も男を寝取ってきた。今日のお客もその1人。単身赴任で京都に来たという妻子持ちの男を誘惑し、自宅に連れ込むと、その大きな肉棒を堪能した。フェラをしながら指で輪を作って動かすと、男は泣きそうな声を上げる。後ろから突かれると、香夜子はあまりの気持ち良さに涙まで流した。しかし、男は知らない。その家に香夜子の夫・覚馬がいることを。仕事もせずに酒ばかり飲んでいる覚馬は、かつて妹の沙良から寝取った男だった……。

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  • まつりのあと
    4.0
    妹の結婚式のため平安神宮にやって来た野島高志は、20年前に婚約破棄をした早希のことを思い浮かべた。以来、会うこともなかったが、ふと近況が気にかかり、今も京都に暮らす早希の妹・真希を訪ねる。そこで彼は思いも寄らぬ真実を知り……。(「戻り橋」)恋や情念が盛り上がった後に漂うそこはかとない寂寞感。欲望の向こう側に広がる儚い人間模様が描き込まれた連作短編集。
  • 摩天楼のケモノ
    -
    1巻330円 (税込)
    上司との不倫がバレ、横浜支社から都心の高層ビルの事業所に異動になった結衣子。不倫相手との濃密な夜が忘れられず欲求不満な日々を過ごしていたある日、結衣子はある噂を聞く。この高層ビルには、超絶テクをもつ「ビル男」が住んでいる――だがその正体は誰にもわからない。結衣子は究極の快楽を求め、ビル男を捜しはじめるが……。
  • 蜜の香りのする緊縛部屋
    -
    1巻330円 (税込)
    気が付くと両足を大きく開かされ全裸ですべてをさらけ出したまま縛られていた。目隠しされているから見えない。ふいに乳首が男の舌でなめられ、丁寧に体をいたぶられる・・・。
  • 視られている――呪われた残業
    -
    1巻330円 (税込)
    「今日は部長の席で、しようか」下半身をつなげたまま、向かい合う。誰かに見られている気配が背後から迫ってくる。冷たい風のような・・・。「視てるわよ」ふいに聴こえた声。え?誰?
  • 紫の女
    3.5
    なぜ“誰かの女”に欲情するのだろう? 性愛小説の女王が描く、現代の『源氏物語』。「源氏物語」をモチーフに、禁断の関係におちてゆく男女の情愛の行方を艶やかな筆致で描く、粒ぞろいの官能短編集。若い部下に妻を寝取られたことを知った夫は、部下にある命令をし(「若菜」)、客を誘惑したタクシーの女性運転手には、秘められた過去が(「夕顔」)――古典に新たな命を吹き込んだ、7つの欲望の物語。
  • 紫の人
    -
    1巻110円 (税込)
    式島龍二は1年前、京都で八つ年下の幼馴染み・黒崎早紀子と再会した。彼女は母の従兄弟の娘で、昔はよく家を行き来していた関係。早紀子が小学生の時に彼女の両親が離婚し、遠くに引っ越してそれっきりになっていた。積もる話を語り合った2人。聞いたところによると、彼女は17歳の時に30歳年上の美術評論家と結婚。やりたい放題の夫は他に愛人を作り、子供がいない早紀子は15年間も不自由なカゴの中に入れられているという。あの頃少女だった早紀子が大人になり、仕草が艶っぽく、心惹かれた龍二。彼女が不憫で仕方なかった。そして1年ぶりに京都で再び会うことに。早紀子は薄い紫のワンピースのスカート姿で、ほっそりとした足が見えている。顔は相変わらず美しく、目鼻立ちが小づくりで、日本人形のようだ。30歳を過ぎている人妻なのに少女の印象があった。龍二は募った思いをぶつけ、彼女と身体を重ねてしまう。妻子を捨ててまで、龍二は早紀子を救おうとするが、彼女には淫乱な裏の顔があって……。
  • 萌えいづる
    3.8
    京おんなのエロスは業が深い――『女の庭』で話題騒然の団鬼六賞作家が贈る、現代版・愛欲の「平家物語」。京都にある平家物語ゆかりの小さな寺には、参拝客が想いを綴るノート「忘れな草」があった。悲しみを抱えて、ひとり訪れた女たちは、誰にも言えない秘密を書き残す。結婚前につきあっていた男との営みが忘れられない女(第一話 そこびえ――祇園女御塚)、年下の男とのフェティシュなセックスに溺れる女(第二話 滝口入道――滝口寺)、仲が良いはずの夫から突然離婚を切り出された女(第三話 想夫恋――清閑寺)、愛人の座を奪われ孤独に生きる女(第四話 萌えいづる――祇王寺)、子どもを亡くし離縁した夫と身体を重ねる女(第五話 忘れな草――長楽寺)……濃厚なエロスと、深い悲しみが心身に刻まれた女性たちの運命のゆくえを、古都を舞台に抒情豊かに描く、感動の官能小説。
  • やすらいまつり
    3.8
    「やすらい花や――」春の京都に響く踊り子たちの掛け声、囃子(はやし)と笛の音。玉村修(たまむらおさむ)はかつて過ごした地にやって来た。決して拭(ぬぐ)えぬ罪の意識を抱えながら。残酷なほどに運命を変えた女に再会するとも知らず……(「やすらいまつり」)。京都の祭りの裏側で激しく燃えさかる欲望の炎。京女の情念と男女の愛憎を、艶やかに優美な筆致で描いた表題作含む6編の官能短編集。
  • 夕顔
    5.0
    1巻110円 (税込)
    三好明人は47歳。今日は出張で久々に京都へやってきた。仕事の予定は明日からなので今日は観光しようとタクシーに乗り込むと、運転手が女性だった。彼女の名前は日野由布子。京都弁が心地良く、元バスガイドらしく丁寧に京都を案内してくれた。華奢な身体は運転手の制服よりもバスガイドの格好のほうが似合うに違いない。丸顔で、目も鼻も小づくりの品のある顔立ち。年齢は39歳と聞いたが、私服ならもっと若く見えるかもしれない。実家で母と一緒に暮らし、小学生の娘を育てているという。彼女を気に入った明人は夕食に誘う。指定された和食屋に現れた彼女は昼間とまったく違う雰囲気だった。小さな白い花がちりばめられている青地のワンピースを着ていて、胸が思ったよりも豊かであることに気づく。昼間は束ねていた髪は下ろされていた。化粧も直してきたのだろう。塗られた口紅は赤く、肌の白さを際立てている。惹かれ合った2人は自然に夜を共にする。感じまくる由布子をシックスナインで責めると、対面座位で突きまくり、そのまま中へ……。
  • 雪の跡
    -
    1巻110円 (税込)
    松原椿は25歳のデザイナー。人間関係が苦手でこの歳になるまで処女だった。京都をひとりで旅していると、高校時代の恩師・三木原と再会する。彼一回り年上で、高校3年生の時の担任だった。椿の悩みを聞いてくれた三木原に処女であることを告白するが、「昔から綺麗な子だなと思ってたから、意外だ」と普通に受け止めてくれる。2人は自然とその日の夜に結ばれた。彼は「肌が白くて美しい。柔らかくて抱き心地がいい、男にとっては最高の女だ」と褒めてくれた。それから15年――。椿は40歳になった。三木原には同級生の妻と大学生の娘がいるが、椿はずっと愛人のまま。彼以外の男を知らない。フェラチオも教え込まれた。女の喜びを知り、乳房が大きくなった。人間関係への苦手意識も薄れた。それでも別れを決意した椿は最後に……。

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  • ゆびさきたどり(新潮文庫)
    4.0
    十年ぶりに再会した昔の男。年下の彼が、年を重ねた私を「変わらない」と抱き寄せる。久々の体の重みと秘部を這う舌の感触に、疼(うず)きも潤みも蘇り――(「枯れ菊」)。「ネクタイ目隠し」「ストッキングで両手拘束」親友チルがSNS に綴る“運命の彼氏”との情事にカオルは驚く。それはカオルが彼に教えた前戯であり、まだ彼との関係も続いていた(「オンナの友情」)。艶やかに溢れ出す極上欲情短編集。(解説・門賀美央子)
  • 酔いの宮
    -
    平川道彦は53歳。妻と別れてからは京都に流れ着き、半年前からスーパーの配送トラックの運転手をしていた。仕事に慣れてきたところで、若いアルバイトが入ってきたと退職を言い渡される。上司の田中に今後の身の振り方を相談すると、新たな雇い主を紹介してくれた。一ノ瀬酒店の女将・華絵だ。彼女は43歳。夫が亡くなってから、自分が店を継いで切り盛りしている。目じりに皺もあり、若くはないが肌の白い女だった。地味な顔立ちだが、それが和服に合っている。子供はおらず、夫亡き後は、舅や姑も看取り、今は1人だという。人手不足の酒屋を手伝うようになって半年が過ぎた頃、道彦は華絵とお酒を飲むことに。お互いの境遇を話し、意気投合する2人。寂しさを埋め合うように、体を重ねる。華絵の白い肌を前にして、久々の興奮を覚えるが、何気ない彼女の言葉で、自信を失って中折れしてしまい……。

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  • 黄泉醜女
    3.8
    婚活連続殺人事件で死刑判決を受けた「さくら」は、稀代の醜女として世の注目を浴びた。 そんなさくらはなぜ男たちに「女神」と崇められ、求められたのか? 事件のノンフィクションを書こうと周辺取材を始めた42歳の女流官能作家と36歳の美人フリーライター。 さくらが男たちを殺めた真相を探っていくなかで、どす黒くほとばしっていく嫉妬と劣等感。 日本神話に登場する黄泉の国の鬼女「黄泉醜女」はさくらのような女なのか、それとも自分なのか。
  • 楽園
    -
    1巻660円 (税込)
    京都には「楽園」がある。ーー華やかな四条通りから南へ鴨川を進むと現れる五条楽園と呼ばれるその一帯は、かつて男が女を抱きに訪れる場所だった。白い壁のアパート「楽園ハイツ」に住む6人の女たちの間で交わされる疑いと焦りと嫉妬が決壊する時、女たちが行き着く先は天国か、はたまた地獄か。京都を舞台に女たちの性と生を描き続ける著者による女たちの人生讃歌。
  • ルポ池袋 アンダーワールド
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    魔都東京、異形の街で見た女、死、怪ーー。 SDGsと再開発の裏で起きる怪異と殺人事件。闇に集う娼婦と異常性欲者たち。ここは暗黒街か、黄泉の国かーー。 気鋭の作家ふたりが紡ぐ妖しくも猥褻なノンフィクション。 第一章 池袋の怪 心霊スポット/人斬り一族/江戸川乱歩の棲家 第二章 史上最高齢のSM女王様 異常が日常/聖水ショー/未来都市の住人/女の足の匂いを嗅ぐ 第三章 池袋の女 醜い女/首都圏連続婚活殺人事件/愛さないから愛される 第四章 変態ママと殺人事件 特殊性癖を語る場所/露出が好きな主婦だった/桶川ストーカー殺人事件/高齢化する変態たち 第五章 池袋の死 悲劇を巻き込む/四面塔の怪異/上級国民の暴走/無差別殺人/ひとりでは死ねないから 第六章 街娼は駅前に立つ 消えた立ちんぼ/SDGsの犠牲者/お掃除とフェラチオ/義父に襲われる/住民票もない 第七章 池袋の宿 ラブホテル/出会いカフェ殺人事件/売春の罪/若くない女の欲望/死にたいなら殺してあげる 第八章 埼玉県の植民地 東京の入り口/女子大生風俗嬢/東武東上線で乙女ロードへ/最低な生活/子ども部屋おじさん/ちゃんとした恋したい 第九章 池袋の疫 恐山/コロナとストリップ/売る女、買う男 第十章 東口と西口のあいだ 地下道/もう元の自分には戻れない/処女のピンサロ嬢
  • 若菜
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    1巻110円 (税込)
    50歳の春日信一は電子機器会社で部長を務めている。大学時代に学生結婚したが、2年後に癌で妻と死別。寂しさを埋めるために、風俗にハマってからは散々女遊びを重ねてきた。ある日、会社の社長に27歳の娘・三香子と結婚してほしいと頼まれた。彼女は愛らしい容姿で、育ちの良さからくる清廉さを感じさせた。そんな三香子を見て、断る理由もないと思った信一は結婚を承諾する。うぶな女を自分好みに開発しようと心をときめかせたが、三香子はセックスにあまり興味がないようで、何をしても反応が薄い。そんな彼女に失望した信一は浮気を繰り返していく。しかし、ひょんなことから妻が別の男と関係を持っていることを知る。三香子は普段とまったく違う淫乱な顔があって……。
  • 私を縛ってください 呪われたDVD
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    1巻330円 (税込)
    「お前は雌犬だ・・・!」その男の声を聞いただけで、私はぞくりとする。「こんなふうにされるのが大好きなんだろう?この雌ブタめ」バリトンの声。卑猥なセリフ。猛々しい男の性器。私の下腹部がじりじり熱くなる。私はこの裏モノ、無修正のAVの主演男優にすっかり虜になってしまったのだ。

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