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「行きなはれ、極楽浄土へ――」 性愛小説の女王が圧倒的熱量で描く、人間の業と欲望 市長選挙間近の京都。美人ジャーナリスト・東院純子は、保守派のスキャンダルを探るため怪僧・秀建(しゅうけん)に接近するが、政財界の大物が集う秘密の館で身も心も裸にされてしまう。快楽、復讐、裏切り、支配――人間のあらゆる欲と業を巻き込みながら、選挙戦は大波乱の結末に! 読み出したら止められない“魔物”のような痛快エンターテインメント! 解説/中村淳彦
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Posted by ブクログ
初出 2016年の単行本 松浦シオリのカバーイラストが欲しくて文庫を購入。 京都市長選挙を舞台にした、人間の欲を問う物語。 好色文学などではなく、ある意味社会派かも。 京都市長選に立候補する京大卒のジャーナリスト各務原は、京都の暗部を浄化して国際都市化することを目指すが、今の京都を守ろうとする勢...続きを読む力がたちはだかる。 既得権益をを持つ保守勢力なのだろうが、その辺は触れられず、秘密の館で性の饗宴に集う仲間として、怪僧秀建が表に出てくる。 彼は不細工で貧しく底辺の人間であるとするが、説法で人気が出てテレビタレントになり、女性たちを極楽へ逝かせることを楽しみとし、人間の欲望を肯定している。 各務原を尊敬する元女子アナでジャーナリスト純子は秀建を探るために接近するが、逆に館で大勢に見られながら彼に極楽に送られ、プライドもズタズタにされるが、秀建に惹かれ各務原とのセックスに失望する。 京都の闇=セックスというやや短絡的な争点の大がかりな討論会は、各務原の妻も秀建に絡め取られて味方になっていたというトンデモ展開で秀建側の候補が優勢となり、選挙で勝利する。 秀建のキャラが強すぎて、社会派になりきれないが、観音さんの言いたいことはわかる。
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