萌えいづる

萌えいづる

473円 (税込)

2pt

3.8

京おんなのエロスは業が深い――『女の庭』で話題騒然の団鬼六賞作家が贈る、現代版・愛欲の「平家物語」。京都にある平家物語ゆかりの小さな寺には、参拝客が想いを綴るノート「忘れな草」があった。悲しみを抱えて、ひとり訪れた女たちは、誰にも言えない秘密を書き残す。結婚前につきあっていた男との営みが忘れられない女(第一話 そこびえ――祇園女御塚)、年下の男とのフェティシュなセックスに溺れる女(第二話 滝口入道――滝口寺)、仲が良いはずの夫から突然離婚を切り出された女(第三話 想夫恋――清閑寺)、愛人の座を奪われ孤独に生きる女(第四話 萌えいづる――祇王寺)、子どもを亡くし離縁した夫と身体を重ねる女(第五話 忘れな草――長楽寺)……濃厚なエロスと、深い悲しみが心身に刻まれた女性たちの運命のゆくえを、古都を舞台に抒情豊かに描く、感動の官能小説。

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萌えいづる のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    2015年、46冊目は花房観音女史の官能短編集。平家物語とそれにまつわる京都の地を絡めた、全伍編。

    序:昭和五十年代のある女性の手記(?)。

    そこびえ:男性への従属願望が強い女性の物語。
    展開は容易に予想できた。官能度は高め。

    滝口入道:年下の男とのフェティッシュな関係に溺れる女性の物語。

    0
    2015年10月07日

    Posted by ブクログ

    前の男との営みが忘れられず、一度だけよりを戻し妊娠してしまう女。 深く愛し合った年下男の親に辱めを受け別れさせられる女。仲良く暮らしていると思っていた夫から、他の女と結婚したいと告げられる女。妻子ある男を他の女に奪われ、後に男も亡くなり、行き場のない抱く女。花房さんの作品は、いつも最後には前向きにな

    0
    2022年10月22日

    Posted by ブクログ

    平家物語の悲劇の女性たち、建礼門院徳子、祇園女御、横笛、小督局、祇王と仏御前を現代の女性たちの悲劇に重ね、そのゆかりの寺を訪問するというロマンティックな展開が、それぞれがエロティックな描写の展開に及ぶという何ともオシャレな小説。そして最後の第5章では長楽寺の「独白ノート」に25年前から何人かの女性の

    0
    2021年06月28日

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