【感想・ネタバレ】騎士団長殺し―第1部 顕れるイデア編(下)―(新潮文庫)のレビュー

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ネタバレ

スバルフォレスターの中年男は何なのか?
私との関係をどう考えればいいのか?
騎士団長(イデア)はどう絡んでくるのか?
秋川まりえの肖像画はどうなっていくのか?
免色と秋川まりえの距離はどうなっていくのか?
秋川まりえと妹の魂はどんどん絡まっていくのか?
ユズは今の流れのまま宿痾に負けて去っていくのか
フォレスターの男に殺されるのか?
雨田具彦が騎士団長殺しに込めた本当の思いはわかるのか?

第二部が楽しみ。

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2024年05月19日

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肖像画家である「私」の生活する家に騎士団長が出現。荒唐無稽なようでいて違和感がないところが村上春樹ワールドの真骨頂。謎の隣人の免色の爽やかな奇人変人ぶりが明らかになっていくくだりも面白い。

高橋一生が声色と口調を使い分けて見事に全ての登場人物を演じ分けている。

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2023年09月17日

購入済み

素敵

長編を今まで文庫版のリアルな本で購入していた。
引っ越しするたびに持って行き、日焼けや経年劣化のたびに買い換えたり、文庫にしたりしていたが、
こうして電子書籍で、村上さんの好きな本をいつでもどこでも持ち出せるのは、とても幸せ。

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2023年05月31日

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揺らぎのない真実より、揺らぎの余地のある人生を選択する。
その揺らぎに我が身を委ねることを選びます。

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2023年05月14日

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ネタバレ

鈴の音の謎を解くため前巻の最後に土を掘り返した主人公と免色。その後のある夜、主人公の前には騎士団長の姿を模した「イデア」という存在。
不思議な喋り方をする不思議な存在の「イデア」。
さらに免色は主人公に自分の娘かもしれない女の子の肖像画を描いて欲しいとお願いをする。

「イデア」が出てきたことによりファンタジー感が出てきた今作。この後どういう風に展開されていくのかがとても楽しみ。

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2023年03月25日

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騎士団長殺し第1部下巻。
裏山にある穴をみつけ、掘り起こしたところから始まる。本書で追求されているのは、イデアという言葉で表現されているけれど、ぼくのことであり本質といってもいいだろう。それが絵を描くということで表現されていて、その人がその人であることを理解するために主人公はデッサンし、時にはクロッキーを使い、チョークで黒板に描き、油絵で描く。絵を描くという行為が何かをそこに止めようとする行為であり、それは動画や写真より時にその人そのものを掴むことができている。ただし、絵とは目にみえたものそのものであって、その背後にあるものであったり、それが意味しているものでもない。それがイデアからのメッセージだ。一方で、「騎士団長殺し」の絵はメッセージ性を持った絵とされていて、それは何かを伝えようとしていると主人公は考えている。
物語は何かに誘導されているような形で、進んでいく、それは免色の過去、雨田氏、スバルフォレスターの男、イデア、あるいはその総体としての歴史なのかもしれない。

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2023年02月11日

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この回はイデアというプラトンからの語源が元に作品が進んでゆきます。 なるほどなという言葉の使い方には言葉の使い方を多く学べた気がします。

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2023年01月02日

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久々に小説を紙媒体で読んだ。若い頃(二十代)に読んだ著者の作品の印象とまた違った受け取り方ができて良かった。改めて紙の本で読書するっていいなーと思えた。

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2022年01月28日

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ネタバレ

少しずつ明らかになってくる私の周辺。雨田具彦は何故騎士団長殺しを描いたのか。激動のウィーンで何を見て、どのような秘密を抱えて日本に帰国したのか。
免色は何のために豪勢な白い家に住んでいるのか。


ぼくもぼくのことが理解できればと思う。でもそれは簡単なことじゃない。
私が家を出て、唯一関係を持った女は柚だったのか。私を絵にするんじゃない。私をこれ以上絵にするんじゃない!と語りかけてくる白いスバルフォレスターの男は私だったのか。

 

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2022年01月04日

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ネタバレ

・鏡の中の自分はただの物理的な反射にすぎない。
・大事なのは無から何かを創り上げることではあらない。諸君のやるべきはむしろ、今そこにあるものの中から、正しいものを見つけ出すことなのだ。
・真実が時としてどれほど深い孤独を人にもたらすか
・私は揺らぎのない真実よりはむしろ、揺らぎの余地のある可能性を選択します。

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2021年10月27日

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第1部(上)よりこの(下)のほうが物語が動いていて一気読みした。日本の古典やアリスやオペラや世界の歴史や…いろんなものが混ざりあっている。まさに村上春樹。今後の展開が楽しみな終わりかた。早く続きが読みたくなる。
ただ村上春樹の本なので、「のちのちこの登場人物死んでしまうのでは…」なんて不安になってしまったりもするんだよね。さて、第2部(上)を買いに行かなくては。

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2021年07月12日

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村上春樹の文章は比喩が多く独特。例えば、水を飲んで眠気が覚めるような誰でも知っている感覚を、「体の隅の方に雲の切れ端のように居残っている眠りの残滓を追い払った」と表現している。そういった言葉が登場人物の人格に合わせて語られるので、ひとつひとつの文章を丁寧に楽しんで読んだ。

この物語の大きなキーワードとして絵画、特に肖像画がある。主人公は絵を描くのは言葉ではなく線や形や色で相手を理解し解釈するためだと言っており、言葉にはできない思考や情熱や感覚を絵の中に表現することができる芸術家はすごい武器を持っているんだなと思った。

3巻もどんな物語が待っているのか、とても楽しみだ。しかし物語の展開以上に、村上春樹の新たな表現に出会えることを楽しみに思っている。

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2021年02月02日

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面白かったけど、本気の入り込みまではいけずなかなか村上ワールドの読後感は得られませんでした。とりあえず2冊目が終了で後半に期待です。

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2024年05月12日

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ネタバレ

騎士団長!まさかこういう展開になるとは。
でも、かわいくて現れるのを心待ちにしてしまう。
ガールフレンドが面倒くさくて苦手なタイプ。
免色も優しい老人のイメージだったけど、ちょっと恐怖を感じる瞬間もあったり。
この巻では急展開はなかったものの、まだまだ謎だらけ。

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2024年02月25日

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免色さんが穴に入ってあっちとこっちの境界線のくだりとか、後半の雨田さんの戦争下で体験してきたであろうことが『ねじまき鳥クロニクル』を思い起こさせる。白いスバル・フォレスターの男(僕?)が女を絞め殺そうとする場面なんかは『ダンス・ダンス・ダンス』の五反田君を感じた。
今までの作品が色々と現れているのかもしれない。
免色さんの娘と思われる秋川まりえとどうなっていくのか、騎士団長殺しの意味などまだまだ分からないことだらけで続きが気になる内容でした。

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2024年01月16日

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身長60センチの騎士団長って生後3ヶ月の息子と同じ身長笑。
アリスといい祠といい風穴といい穴好きだよね。
何の入口なのか出口なのか分からないけど。
モデルになった女の子もおじさんに性の悩みを吐露しちゃうなんて、変わらずみんなぶっ飛んでいておもしろい。

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2023年10月17日

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騎士団長はじめ、登場人物の背景が徐々に明らかになります。「肖像画を描いて欲しい」から始まった免色氏の企ては一体どこへ向かうのか、離婚が決まった元妻ユズとの関係はどう進むのか、次巻の展開に期待です。

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2023年09月12日

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前巻で怖かった鈴の音も、騎士団長の登場によって急にコミカルな親しみやすさすら感じ始めた。
騎士団長の話し方に何とも愛嬌を感じる。
この先、免色や騎士団長との関わりを通して何らかの命題を追求するような展開になっていくのだろうか。
続きが楽しみだ。

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2022年11月26日

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 主人公と免色との仕組まれた不思議な縁から物語は不思議な展開へと繋がっていく。例えばそうしたストーリーテリングであったり「騎士団長」の正体であったり、なぜそういう発想になりそうした表出になるのか摩訶不思議。ほか作品と比べると事象の説明が丁寧で早い段階で諸々回収しながら進んでいる気がするが、第2部に続く。

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2022年05月07日

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半分読み終わった。
ようやく話が動き出してきた。
奇妙なキャラクターも登場して、ここからどう話しが展開していくのだろう。

後半が楽しみである。

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2022年02月06日

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あらすじ
妻との離婚話から自宅を離れ、友人の父親である日本画家のアトリエに借り暮らしすることになった肖像画家の「私」は、アトリエの屋根裏で『騎士団長殺し』というタイトルの日本画を発見する。
アトリエ裏の雑木林に小さな祠と石積みの塚があり、塚を掘ると地中から石組みの石室が現れ、中には仏具と思われる鈴が納められていた。
日本画と石室・鈴を解放したことでイデアが顕れ、さまざまな事象が連鎖する不思議な出来事へと巻き込まれてゆく。

感想 村上春樹らしい小説。娘の母とどうなったかな。

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2022年01月14日

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2~3冊目は話がどこに向かって進んでいるのかがわからなかったせいか、中だるみ感があったが、4冊目で話が急に展開して、楽しくなった。

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2021年12月24日

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ネタバレ


「二度考えるよりは、三度考える方がいい、というのが私のモットーです。そしてもし時間さえ許すなら、三度考えるよりは、四度考える方がいい。ゆっくり考えてください」

「大胆な転換が必要とされる時期が、おそらく誰の人生にもあります。そういうポイントがやってきたら、素速くその尻尾を掴まなくてはなりません。しっかりと堅く握って、二度と離してはならない。世の中にはそのポイントを掴める人と、掴めない人がいます。」

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2021年11月23日

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キャラ設定は1Q84とよく似ている。
人妻を定期的に抱くおっとりした主人公は、天吾。
几帳面でスマートだが、なにかを企んでいる免色さんは、戎野先生。
ミステリアスな美少女の秋川まりえは、ふかえり。
騎士団長の喋り方がチャーミング。

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2021年02月28日

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第1巻で、これからきっといつもの村上春樹のように非現実的に展開していくんだろうな、と予想したところが意外と現実的な展開を見せた第2巻。


ファンタジー要素はあるけれど、不気味さを漂わせながらまだ地に足が着いているという感じ。
免色という人物は、ごく普通の人間なのかもしれないと思い始めた。


このまま現実的な方向性で行くのかもしれないと思いつつ、さらなる飛躍した展開を期待。

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2023年07月08日

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ネタバレ

肖像画家の「私」は、友人の父で、有名な日本画家の別荘に住むことになる。しかし、夜中になると外のほこらから鈴の音が聞こえるようになる。
そこで、同じく山の中に住む免色(めんしき)さんと一緒にほこらを開けることになった。
開けてみると、そこには何もなかった。ただ鈴があるだけだった。

免色さんの絵。とうとう書き終わった。しかし不思議な声がした。その声のおかげで白髪を加えて書き終えた。緑色で素敵な絵だと思うけど、声が聞こえるなんて怪しい。

免色さんは石碑の中に入り蓋を閉めてほしいと言う。どうかしている。それを本当にする主人公もどうかしている。

「私」が放浪していた時。20代の女性と肌を重ねあった。こんな都合の良い人なんかいるもんか。男性の勝手な希望や想像や欲望が書かれているように感じる。

不思議な声の正体は、騎士団長殺しの団長の姿をした小さな生き物だった。自分は「イデア」だという。時間の感覚もない。自分を免色の食事会に連れて行って欲しいという。

免色さんの絵の完成を祝い、夕食に招かれる。素晴らしいカクテルや食事。本当に素敵で、私もいただいてみたいと思うほど。

そこで、新たにお願いごとを受ける。絵画教室のあきかわまりえは私の子供かもしれない。家に呼んで肖像画を描いて欲しい。そこに立ちよりたいという依頼だった。高精度な双眼鏡を持ってのぞいていることも知る。そんなことをされていると知ったら、もうでていくけど!

次巻に続く。

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2024年04月10日

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第1部完結。2冊目は急展開を迎えることなく過ぎた気がしたこでこの評価にした。それでも第2部が楽しみになる面白さ。

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2024年01月04日

Posted by ブクログ

(以下、全4巻通じてのレビュー)

過去作との共通点というか、焼き直しのような点が少なくない。
雑木林の石室は『ねじまき鳥クロニクル』の井戸を彷彿とさせるし、地下の世界へ迷い込む件りや、第二次大戦での暴力、夢の中での性行といった要素もいくつかの作品で出てきている。
秋川まりえのキャラクタは、『ねじまき鳥…』の笠原メイと『1Q84』のふかえりのブレンドのようにも思えるし、「免色」は『色彩を持たない多崎つくる…』をどうしたって連想してしまう。そもそも、彼のような、どうやって暮らしているのかわからないとんでもないお金持ちってキャラも、村上作品には必ずといっていいほど登場する。

この小説で、新規性があってユニークなのは、主人公が絵描きを生業としていて、絵を描くプロセスや絵描きの頭の中を、小説の表現として見事に結実させているところ。これには感心させられた。

特に前半部分のオカルトっぽさの発揮も村上春樹にしては珍しい。深夜に鈴の音が聞こえるあたりは背筋が冷たくなる肌触り。「白いスバル・フォレスターの男」のサスペンス性も印象深い。

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2023年06月11日

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村上春樹版『グレート・ギャツビー』。
村上春樹的要素が随所に出てきて、近作では感じられなかった初期作品的なユーモアがある。そういう意味ではほかの近作よりも面白い。

もちろん、「向こう側」へ行ってセックスをする。
(村上春樹の小説にセックスは付きものだが、今回はその割り合いが多かったんじゃないだろうか。
個人的な体感としては、ストーリーの半分くらいはセックスをしていたように思う。)

音楽家(主にジャズとクラシック)の名前がたくさん出てくる。

主人公の画家が語る作品製作論は、そのまま村上春樹の小説執筆論なのだろう。

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2022年07月04日

Posted by ブクログ

免色は何者なのか。言葉の裏の思惑は何なのかが気になる。
次の話へどうなっていくのか気になる終わり方で続きが気になる。
ただ、やはり自分的に村上春樹さんの文章は長ったらしく感じて苦手だ。

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2022年04月04日

Posted by ブクログ

上巻があまり入ってこなかったものの、半ば義務的に続きを読みました。
一応展開があってこの後どうなるのー?と、ちょっと面白くなってきた感はあります。
(しかし話の長さから、後に第2部上巻途中で心折れることになる)

ストーリーの進みが遅いなぁー…というのが前作から引き続きの感想です。

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2021年06月03日

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