感情タグBEST3
Posted by ブクログ
映画を初めて見て、違和感を感じてしまったので原作を読んでみたら、とても好みだった。そう!ホリーは永遠に手に入らないひと、掴めない自由さ!
それを悲しく思ったり淋しく思ったり切なく思ったりするのも、きっと凝り固まってるの 人の幸せなんて決められないのに 自由ってわるいこと?
なんだか、映画では「間違った考えを目覚めさせる物語」「ほらこれが愛だ、幸せだろう」ってのが押し付けられた感じがして。私の中のホリーが一瞬でホリーじゃなくなっちゃった。別の作品だと思って愛することにする
原作の中の「私」は「安住の地」に惹かれ、ホリーにもそういう場所ができるようにって願ってたけど、
自分はどうしてもホリー的立場に立ってしまうので何となく嫌だった。凝り固まってる。世間一般の考えっていうのかな おしつけてこないで
ホリーは自由な旅人なの 儀式的に一生一緒にいる誰かを決めて、優しさと暖かさと変わらない日常に拘束されて、その地に永遠に立ち止まるなんてつまらないし絶対イヤ 言い方悪いけど、心の底から
私が幼いから?
ホリーが捨てた猫は、最終的にその後他の人に拾われて、暖かそうな部屋で飼われてた ホリーとは対照的で、きっと彼女はこうなりたくないと思っているのではないかと感じる わたしもなりたくない
個人的に龍口さんの後書きも好きだった
Posted by ブクログ
ちょっと前に読んで、ブッククラブの7番目の男に献上してからしばらく経って再読の1冊。
表題作しか読んでなくて、あとに続く短編がこんなにすごいなんて聞いてない。
ティファニーはもうオードリーヘップバーンの映画のイメージが先行しちゃってるけど、主人公のホリー・ゴライトリーはもっとめちゃくちゃな女で自由奔放であけすけで揺るぎない行動規範を持ってるキャラクター。ニューヨーク、ライ麦畑でとご近所の舞台(マディソンアベニューとかレキシントンあたり)の社交界のなんやかやを売れない作家が描写してる構成がとにかくおしゃれ。初めて主人公の作品が掲載されたお祝いに飲むマンハッタン私も飲んでみたい。
最後麻薬仲介に関与してた罪で連行されるホリーが「猫に餌をあげてね!」って叫んだシーンが大好き。
でももうとにかくとてつもなく良かったのはホリーの兄フレッドが戦死したニュースを聞いて、ホリーが伏せった時の医者と主人公の会話。↓
------
「彼女の病気はただの悲しみなのですか?」
「悲しみがただの病なのですか?」
------
続く短編集は作家が変わったんじゃないかってくらい作風もシーンのトーンも違ってトルーマン天才やん...ってなった。
ティファニーみたいなニューヨークの話を描いたと思ったら黒人コミュニティが舞台になった話も描けちゃう。『花盛りの家』は恋の盲目性を描いてるって読みはまだ浅い気がする。
最高だった一文↓
------
恋をしたときってどんな気持ちになるわけ?と彼女は尋ねた。ああ、それはね、とロシータは目をうっとりさせて言った。まるで心臓に胡椒をふりかけられたような気持ちになるんだよ。
------
心臓に胡椒をふりかけられたようなって比喩がすごすぎて一回ページ閉じた。天才。
トニ・モリスンの「青い目が欲しい」を連想するような決して裕福とは世界から見た心情表現と日常描写がたまらんかった。
最後に収録されてた『クリスマスの思い出』は何で初読の時読まなかったんだろうって後悔するくらいの最高の短編。何度も読み返したくなるって言うよりは、読み終えると結構しんどいから次の日休みじゃないと仕事できなくなりそうなタイプの話。
61歳のおばあさん(年寄り老けてる感じがするのでおばあさん)と7歳の子供(少年というには幼すぎる感じはする)の2人の親友が毎年お金を貯めて11月末にフルーツケーキを作る。仲良い人に配るんじゃなくて「ルーズベルト大統領はクリスマスに私たちのケーキをテーブルに並べてくれるかしら」って思いながら作るのが、純粋混じり気ないピュアさでやられる。でも子供は成長するし、おばあさんは老いておく。お願いだからずっと2人が毎年11月末にフルーツケーキを作り続けられる世界があることを心底願っちゃう。
いい読書した〜!
Posted by ブクログ
オードリー・ヘップバーンがホリー役を演じる映画の方は観たことがなかったが、確かに彼女は小説版のホリーのような汚さやふしだらさ、危うさが感じられる人ではない。もしも映画をリメイクする際はホリー役をマーゴット・ロビーに演じて欲しいと思うのは私だけだろうか。(マーゴット・ロビー好きの一意見)
この話は映画版『ティファニーで朝食を』でイメージされるような綺麗なストーリーではない。が、確かに名作であったと思う。イギリス文学とはなんとなく異なり、主人公やホリー、ジョー・ベルなど、様々な登場人物のその時々の“感情”が読み取りやすいものだったように感じる。
ホリー・ゴライトリー。こんなにも危うく愛らしい女性が身の回りにいたとしたら、誰しも叶わぬ恋をしてしまうだろう。女の私でさえレズに目覚めてしまいそうなので。
Posted by ブクログ
昔観た映画のヘプバーンの印象が強いけど、それはさておき自由奔放なホリーが魅力的。性的なやらしさを全く感じないのは何故か。
表題含む4篇がおさめられている。どれも軽やかでテンポの良いストーリーだが、少し哀愁が漂う。カポーティの他作品を読んでみたい。
Posted by ブクログ
やぁっと読めた。
近くにいたら関わり合いになりたくないタイプのイケすかないオンナ。こういうのが好きね、オトコは。
だけど、小説になれば魅力が光る。
弱音を見せない彼女が心をさらけ出せる人にいつか出会えますように。
再読9/20/23
短編も面白かった。
『ダイアモンドのギター』は『ショーシャンクの空』を彷彿とさせられた。
また読もうと思う。
Posted by ブクログ
言わずと知れた名作である表題中編をはじめ、カポーティの描くまばゆいイノセンスがふんだんに詰まった4編の中短編集。
表題作については、私の狭い読書経験ではあるが、世界屈指の恋愛小説であり、世界一の失恋小説だと思っている。
その他の小説も珠玉であるが、その中でも特に「クリスマスの思い出」はカポーティの良心を煮詰めて固めてピカピカに磨き上げた、涙がこみ上げてくるくらい無垢な作品である。
カポーティの持つゴシック様式の文体は村上春樹と大変相性が良く、徹頭徹尾、どのページを開いてもきらきらと輝くような文章が並んでいる。
疲れたときに何度でも読みたい。誰にでもおすすめできる名作。
Posted by ブクログ
うだつが上がらない作家志望の僕目線だから、ホリーがとびきりキュートに映るのだろう。撫でてたら爪を立てて足軽に逃げてしまう猫のようだ。傷つきながらもこんなに自分の思うままにできるだろうか。どの肩書きにも枠組みにも染まらないホリーであるとことは、あと2ヶ月で19歳になる彼女がもつ、ひとときの瑞々しさがもたらすものであり、いずれ変化するものなのだろう。いずれにせよ、ホリーに愛された猫のように、どこかであたたかく幸せに暮らしていて欲しい。カポーティは素晴らしい作家なのだろうけど、村上春樹訳を読める私は幸運だ。
Posted by ブクログ
4.8
表題の『ティファニー』はポールオースター『偶然の音楽』を読んだ時以来の感動があった ストーリーはもちろん上手くまとまった都会的で洗練された素晴らしいものだし、なんと言っても文体が、その言語感覚がちょっと普通じゃ考えられないくらい優れている 僕の冷静であって内に籠った情熱みたいなものに不思議と共感できて、ホリーゴライトリーの愛嬌はやはりしっくりと腑に落ちる いつか原文を読みたいし、翻訳も一年に一度の頻度で何度でも読みたい
他の『花盛りの家』『ダイヤモンドのギター』『クリスマスの思い出』も、カポーティの荒さや不安定さ、それでいてまとまりが良くて心地がいい終末観が存分に發されていて素晴らしい一冊だった!
Posted by ブクログ
「ティファニーで朝食を」映画を観てなかったから小説を先に読んでよかった。ホリーという複雑なキャラをほぼ会話だけでここまで描けたのは、やはりカポーティという天才しか出来ないことだと強く感じた。読んでるうちにマリリン・モンローが浮かんできて、映画もモンローが演じたらよかったと思った。凄い作品なので強くお勧めします。
Posted by ブクログ
映画しか観ていなかったら、ヒロインがオードリー・ヘップバーンで想像するようなものとは全く異なるので、最初はびっくりするかと思います。原作は自由でありつづけようとする人間を描こうとし、映画は原作の持つおとぎ話的な面を美しく映像化したものではないかと思います。どちらも古典となるくらいに大成功しているわけで、やはり原作の持つ力がすごいのでしょう。あと翻訳者である村上春樹氏の解説が素晴らしいです、トルーマン・カポーティの人物像、原作の解説など、氏のカポーティ愛がよく伝わるとともに、作品の理解を大いに深めてくれます。
Posted by ブクログ
ホリーの台詞がすごい
本当にこういう人を見たことがないと書けなさそう
ホリーの人物造形が深い 故郷を探してる
戦争も影を落とす
あと、射手座っぽい
岡崎京子っぽい
カポーティはゲイなのにレズビアンとか外国人には厳しいんだなと思った
Posted by ブクログ
無垢さとその喪失がジーンと残るお話たちだった
物事の見え方と表現の仕方も好きだった
"レモン色の日だまり"
--
私が泣くのは大人になりすぎたからだよ
人がこれまで常に目にしてきたもの、それがまさに神様のお姿だったんだよ。
私はね、今日という日を目に焼き付けたまま、今ここでぽっくりと死んでしまってもかまわないよ
Posted by ブクログ
本当は表紙がオレンジのものを読みました。
見つからず、こちらで登録。
まず久しぶりに、ヘップバーンの映画を見て
いいなぁ
ってなって、本を手に取りました。
国や時代が違うお話って、少しずつ習慣とかが違って、私は没頭しにくい。
題名のものは、それを感じながらでも楽しめたのですが、後半の短編集は、嬉しい誤算で
めちゃめちゃ一気読みでした。
想像力を掻き立てられる感じで、ドキドキでした。
村上春樹の後書き?も興味深くて、読後感は最高でした。
Posted by ブクログ
名作と名高いので読んでみました。村上春樹が翻訳していたせいか、すごく村上春樹っぽい小説になっていて笑った。主人公のホリーゴライトリーの人生や性格は面白かった。序盤、またこういう女性に惹かれるバカな男の話か面白くないなーと思ったけど後半からはそうでもなくて、自由に自分の生きたいように生きる強い女性の話だった。ホリーが幸せだったのかは謎だが、誰にも縛られない生き方は尊敬する。そういう女に憧れてしまう男の気持ちもちょっとわかった。
Posted by ブクログ
オードリー・ヘプバーンの映画で有名な「ティファニーで朝食を」だけれども解説で村上春樹が述べているように舞台設定は類似しているけれど、別もの。読んでいてホリーのイメージはオードリーとは全く異なるし、主人公も異なる。むしろこの小説からよくあの映画になったなと思う。ティファニーもそうだけれど、この短編集はインセンスがテーマと言ってもよく少年少女の心を残して無垢なんだけれど、現実のなかで齟齬が生じてもがいているという感じ。そしてそれは徐々に失われていく。
必ずしも楽しめたかというとそうでもないけど、いい小説であることは間違いない。
Posted by ブクログ
イオンで夕食を。
(ただの買い出し。)
米国版『人間失格』
もしくは米国版又吉直樹。
っぽいと思いました。
先に出てるのこっちだろうけど。
何処へ行っても、どこででも逞しく生きていけると思います。
ホリーにしてもティコにしても逃げるの鮮やかだよなー笑
Posted by ブクログ
「ティファニーで朝食を」より
短編3本の方が良かった
狂言まわしの作家が
脳内では
村上春樹氏になってしまった
アメリカのある時代の
風俗風景を
たくみに描写した作品
新潮文庫の100冊2023
Posted by ブクログ
遅まきながら初めて読んだ。
ホリーは村上春樹作品に出てくる奔放でキラキラ輝く女性キャラクター(達)となんだか似ていたような気がする。(本作が村上春樹訳であることも関係している?)
個人的にはダイアモンドのギターが好きだった。先日に刑務所のリタヘイワースを読んだばかりでなんだか勝手に期待してしまったのだが、本作ではそううまくいかず、現実を感じた。
あとがきに書いてあったが、イノセンスの儚さ、切なさが胸に迫る感じ。
アメリカ文学、もう少し勉強してみたい。
次は冷血を読みたい。
Posted by ブクログ
【印象に残った一文】
「そうね、それが普通かもしれない。でも私としては普通より自然になりたいんだ」(p.81, 『ティファニーで朝食を』)
Posted by ブクログ
何者にもとらわれず、自由に自分らしく生きていくことも大変だなぁと感じた。広すぎる空で1人で飛ぶことは空虚だという表現が印象的だった。オシャレなカフェでカプチーノでも飲みがら読むには最適な本だった。
Posted by ブクログ
中々小難しく咀嚼しきれているとは言えない。
ホリーゴライトリーという自由奔放・天真爛漫なヒロインの華やかなる社交界とぱっとしない主人公との接触。
Posted by ブクログ
ホリーの純真無垢というか天真爛漫、自分に正直で真っ直ぐなところ、自由奔放さが素敵だと思いました。最後のネコの話で、「失くしてからしか大切なものだと気づかない」のだと痛感しました。
面白くて素敵な話だった。
読んでから、初めて映画を見たけどオードリーヘップバーンがほんとに素敵。ホリーにピッタリ。
原作とは少し違った話だったけど、原作読んだ後だからこそ楽しめた!
ニューヨークに行きたくなりました
Posted by ブクログ
ティファニーで朝食を
題名に惹きつけられ読んでみた。1938年くらいのニューヨークが舞台で売れない小説家の主人公と綺麗な容貌で男を魅了する駆け出し女優のホーリーが主な登場人物で話が進む。全体として何が言いたいのかはよくわからなかったが読みやすくはあった。ホーリーがマフィアの連絡係として捕まったとき結婚する予定だったホセが彼女を助けずすぐ逃げ出しそれに憤慨するホーリー、主人公とホーリーが乗馬をして主人公の馬が暴走するのをホーリーが助ける場面が印象的。
花盛りの家
人気のあった娼婦のオティリーがロワイヤルという若者と恋に落ちた話。田舎に住むことになったオティリーはロワイヤルの祖母であるボナパルトから嫌がらせをされたり、ロワイヤルが木に縛ったりしてもロワイヤルのことが好きで許してしまう。木に縛られたオティリーは娼婦時代の同僚に助けられ元の街に戻るよう言われるも残ることを選択した。恋ってここまで盲目なのか。
クリスマスの思い出
いとこ同士である少年とおばあさんの話。二人は毎年クリスマスの時期になると知り合いに向けてケーキを作ったり、お互いにプレゼントを作ったりする仲。年は離れていてもお互い気心知れた友人で最後のシーンでおばあさんが死んだのち少年が凧を探すのはグッときた。老いた犬の存在もよかった。
Posted by ブクログ
プレミアムカバーで、ティファニー色のカバーに変更されていたのがあまりにも可愛くてつい購入。
映画は以前にテレビでやっているのを断片的に見た程度だけど、小説はオードリーヘップバーンのイメージとは異なるので驚いた。どちらかと言うと、マリリンモンローのイメージ。
「ティファニーに入ると落ち着く。」
最初読んだ時はピンと来なかったけど、
ティファニーは資本主義、アメリカの象徴。
自分が自由でいられるからかな。
あの時代の雰囲気が分かっていないと、
うまく読み取れないけど、
あの時代には今より女性の自由への渇望があって、
もっと自由に生きて良いんだと思わせてくれるのがティファニーだったのかな。
最後まで自由に生きたホリーは幸せなのか。
少し苦しそうな気もした。
Posted by ブクログ
映画があまりにも有名な表題作の中編1つに加え、
短編3つからなる作品。
あとがきで、訳者の村上春樹氏が述べられているとおり、「ちょっとした古典」という表現がしっくりくる。どの話も、少々儚さがある終わり方をする。
性格に難ありで天真爛漫なホリーゴライトリーのような美女が近くにいたら、惹かれてしまう男子は、現代でも変わらず少なくないのではと思いました。
Posted by ブクログ
オードリー・ヘプバーンの映画は観たことがなかったが、主演のイメージから可愛らしいラブストーリーを期待していた。しかし読み始めると、生きることに必死な当時の女性の生活を赤裸々に描かれており、イメージとのギャップにとても衝撃を受けた。主人公の女性に共感は出来ないが、このような生き方しかできない人たちは時代が変わった今でもいるのだろう。
Posted by ブクログ
あまり外国の本を読むのが得意でない私でも読み切れた。
表題作の「ティファニーで朝食を」に加え、3つの短いお話が収録された本。
1番印象に残ったのは表題作の「ティファニーで朝食を」。
一昔前の外国って感じが溢れてて、新鮮な気持ちになった。
セリフ部分が特に、日本以外の国特有の言葉遣いで、翻訳した村上春樹もさすがだな、と思った。
ただやはり横文字が多く、人の名前を覚えるのに少し苦労した。
Posted by ブクログ
ホリーの奔放さに振り回されっぱなしにされ、最終的には行方知れず。どこまでも自由。数多の男を右から左に流しながら生きる逞しさはピカイチ。
わたしとしてはこれだけ大変な人生だし将来的には幸せになっていてほしい。
短編は本人達が幸せならいいのかな、というようなお話など全体的にみんな生き方が逞しいです。