前作『子供はわかってあげない』で鮮烈デビューを果たした田島列島、
待望の新作!
前作以上の盛り上がりと言いますか、巷での絶賛ぶりに
正直、若干あまのじゃくな気持ちを抱きつつ読みました。
読み終わった今、
あまのじゃくだった自分を殴りたい気持ちしかないです。
個性豊かな住人たちとのボロアパートでの暮らし、
というめちゃくちゃ王道なシチュエーションに
訳アリ臭プンプンな年上のお姉さんに淡い想いを抱く主人公、
そしてエキセントリックで可愛い女装キャラ…
ファンを惹きつけてやまない小ネタにも
さらに磨きがかかっています。
内緒にしていたことがうまく内緒にできていなかったり、
言わなきゃいけないことをいつまでも言えてなかったりする
ちょっと間抜けで可愛い人々が
これからどう変わっていくのでしょうか。
謎めいたタイトルも気になります!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
スカートの澤部さんがお薦めされていた。
登場人物たちの会話劇が秀逸。
各章のタイトルにもいちいちクスッとさせられる。
シリアスなテーマなのにポップに描かれている、大人の漫画。
装丁も好み。
いつまでも手元に置いておきたいと思った作品。
Posted by ブクログ
物語の始めが唐突で、何?ってなったけど、この、何か知ってそうに話しかけてくるのに、私何も知らないけど大丈夫?みたいな感じがクセになってしまう感じ。
高校一年で家族の黒歴史を知ってしまった直達。
全て抱え込んでまだ癒えない傷を抱いたままの榊さん。
漫画家になったお母さんの弟。
モテモテのクラスメイトのお兄さん。
すぐ出張でどこかへ行っちゃう教授。
なんか高校生活がドキドキワクワクっていうよりも、大人たちとの共同生活の方がめっちゃ人生経験積めるね。
淡々とした絵と、淡々とした主人公と、なんかワーワー言ってる伯父さんと、本当これはクセになる。
早く続きが読みたい。
ストーリー内容と絵の雰囲気
ストーリー内容と絵の雰囲気がよくマッチした佳作である。やや重ための家族関係を扱うストーリー展開であるにも関わらず、少しとぼけた感じの絵柄の雰囲気と拾い猫の無邪気な行動が重たさを和らげ、よくできたホームドラマのような感じを作り出している。
Posted by ブクログ
生きるってむずいな。流されるままは楽なように思えるけど、ときどき不安になったりとてつもなく苦しくなったりするもんだと思っちゃう。
なんかすごいんだけど、うまく言葉にできない。
タイトルがすごく印象的で、どんな思いからつけたのか気になった。
1巻の表紙だと榊さんと直達くんが全く別の方をみって、背景も全く違う。3巻ではお互い正面を見て表情や背景から力強さを感じる。
ミスタームーンライトがかわええ!
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10年経ってるってのはあると思うけど、
重たい内容だけど読むのがつらくないのは
絵柄とキャラクタの作りが上手いからかな。
守られているうちは対応な関係にはなれないと。
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高1の直達と26歳OLの榊さん。互いの両親の秘密を知ってしまった榊さんは、それでも直達に普通に接しようとする。それが大人の振舞いだから。だが、実は直達もこの秘密を既に知っていて、1巻のラストではある決意を榊さんに示す。そしてこのことが、物語の展開を方向付けていく。
直達が決意に至ったのは、同居する教授の(かなり強引な)アシストが大きい。けれど、これを直達が受け止めきれたのは、大人として必死に振る舞う榊さんの痛みを彼が感じとれていたからだろう。「暴れたいのは榊さんの方だろうな……そんなことがあって それでも 俺に『お帰り』って言ってくれたんだな」と。
それにしても、第1話冒頭の榊さんの無表情。結末を知ってから目にすると、色んな思いが去来して、こみ上げるものがあった。
買ってよかった
テレビで紹介されていて、レビューの評価も上々だったので全3巻まとめ買いしました。
買ってよかったと思います。随所の小ネタに笑えます(世代が変わると印象も変わるかもしれませんが、私はツボにはまりました)。
Posted by ブクログ
web試し読みでは「???」で続き期待してなかったのだけど、なにこの混乱!素晴らしいな!「子供はわかってあげない」を信じてよかった!(微妙に失礼発言)(試し読み、牛丼まであったっけ…あったろうな…)
Posted by ブクログ
淡々とじわじわ面白い。話自体は決して明るくはないのにキャラクター達の言葉のセンスに何度もクスッと笑ってしまいました。とても独特の雰囲気があり読んでいて心地良かったです。主人公達の状況はなかなかヘビーな筈なのに、話全体の緩い雰囲気…不思議な漫画だな〜。
Posted by ブクログ
いやぁ、最高だね、今回も。モノローグと登場人物の心理との間の表現しない余白が、凄く読者の想像を掻き立てる。コレは前作「子供はわかってあげない」でもあったけど、より切れ味が上がって来てると思う。講談社はこの人を大事に育ててほしいわぁ。
Posted by ブクログ
素直すぎる直達くん
クールすぎる榊さん
怪しいけど善良なおじさん達
高校一の美少女楓ちゃん
女装の兄貴くん
ツボにハマるゆるいギャグをはさみつつ
ゆるやかに物語りは進行し、
10年前の出来事が明らかになってくる
そのことに10年間捕らわれている人
何も知らず、そこへ飛び込み、
意図せずして物語りを大きく動かしてしまう人
いろんなことあって、
最後に捕らわれの心が浄化される
ああ
今気がついた
これは夢幻能に通じる世界だ
表現形式は全く違うんだけど
不思議な共同生活ものですね
主人公の男の子が通学の事情でおじの家に居候するのですが、ここがある種のシェアハウスになっていて、ちょっと奇妙な同居人がいますね。
中でも最初に関わりを持つ榊さんと主人公は因縁浅からぬものがあって、過去を振り返ればドロドロしそうなものではあるんですが、絵柄や作風、軽妙な会話などでもそういう雰囲気にはさせていませんね。
どういうところに着地する作品なのでしょうかね。
Posted by ブクログ
もっとギスギス、ドロドロした展開にも出来そうですが、登場人物たちの緩さがいい感じに深刻さを減らしてくれている。1番しんどいのは千紗さんやけど、それを一緒に背負うことが出来るのが、高1というものまた難しい。
いい作品
奇妙な因縁に結ばれた男子高校生とOLの淡々としたシェアハウスライフを描いた第1巻。
主人公の熊沢直達は高校進学を機に学校から近い母方のおじの家に世話になることに。
しかし叔父には同居人の若い女性がいた。
彼女かと思ったらなんとルームシェアをしていたという叔父。
しかも彼は漫画家だった。
その女性、榊さんはO Lをしているらしい。
淡々としているが優しい彼女に少し違和感を感じる直達。
ある日、他の同居人達とバーベキューパーティーをした日に榊さんが同居人の教授と話している内容に驚く。
それは直達の父親と榊さんの母親がW不倫の末に駆け落ちしたという衝撃的な事実だった。
不倫した2人に対して嫌悪感を持っているものの子供の直達には関係ないと言いつつも彼の言動に責めるところがないのが逆に感情の落とし所が見つからない様子の榊さん。
帰省した直達の様子に違和感を感じたのか父親が叔父の家を訪ねたことから2人は嫌な再会をしてしまう。
直達のほどよくいい子な所が榊さんの気を穏やかにしきれない所や、同居人と甥っ子の関係を知らないおじさんの言動の面白さがよかった。
続きが楽しみ。
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一時的に下宿した叔父の家がシェアハウスで、
住民の一人は母が主人公の父親とダブル不倫して
母親失踪して心に傷を負っている。
それでも子供は関係ないと、主人公に普通に接してくれている優しい彼女。
色々事情を知って悩む主人公。
ある日何も知らずに父がシェアハウス先に訪れ、彼女と鉢合わせ、お盆を投げて怪我をさせる。
叔父と彼女の関係がギスギスしてしまい、見かねた周りの住人が色々情報をオープンにしたことにより自体が動き出す。
もう知らないフリはしたくない。
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世の中には人間関係において、たくさんの知っていること、知らないことで溢れている。
伝えるべきこと、伝えないでおくべきこと。相手を思いやる為、自分を守る為。
人間関係を複雑にしているのは相手を慮る気持ちなのかもしれない。でも、その気持ちがなければ誰も救われない。
クスッと笑って考えながら読めるので楽しい。
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やわらかな空気感と細かい言い回しがとても楽しくて面白い。言葉にならないモヤモヤを描くのほんとに上手い。オチは好みが分かれるかなぁ。もじたんていが出張出演
Posted by ブクログ
高校進学を機に、おじさんの住むシェアハウスにやってきた直達は、父親についての「ある秘密」を偶然知ることに…。穏やかな絵柄で、お話もゆるやかに流れていくけれど、水面下ではみんなモヤモヤした「想い」を抱えている。自分に惑い他人を思いやり、揺れながらも紡がれていく生活が、危うくも優しい空気を醸し出していきます。キャラクターたちも魅力的で、ちょっとしんどいけど、心地よい雰囲気の作品です。
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いやあ、今回の田島先生の作品は、グサッときますねぇ、心に。敢えて、踏み込まなくても、いいのではと思うところに、突っ込んでいらっしゃる。
しかし、長い人生では、そういうことも必要になる。きっちり、向き合って、自分のやりたいように行動することの難しさったら、ない。榊さんも、直達くんも、生きてるよ。
ストーリーの良さは、これまでの作品を知る方なら、言うまでもない、昔ながらの良質な連続ドラマを読んでいるようで、台詞や言葉遊びも素晴らしく、登場キャラクターは、ニゲミチ先生、泉谷兄妹、教授、ミスタームーンライト等々、皆さん、いいキャラしてます。
読んでて、笑ったり、悲しかったり、緊張したり、怒ったりと、これだけ、いろんな感情が沸き上がる漫画も珍しいのではと思います。
それから、なんといっても、榊さんの問題の行動ですよ。久々に、漫画読んで、ゾクゾクとしましたが、そりゃそうするわと。デリカシーがないこと。グッときましたね。
Posted by ブクログ
会話やモノローグがすごい素敵で詩的で言葉にならない。
俺がいなければこの人の肩が濡れるとこはなかったのに
とかなんて繊細な作品なんだって思った
Posted by ブクログ
わたしはニゲミチ先生みたいな人と結婚したいだけなのに…
榊さんが言った「職場でいちばん可愛くて性格悪い女と結婚する」がああ〜…って感じで声だして笑う
漫画も小説も映像も、セリフを声に出して読みたくなるものは良い作品だと思ってる。これもそうです。
Posted by ブクログ
「ギャグセンがツボ」というのは一番に信用していいことだと思ってる、漫画も、小説も、人も。
題材?としては明るくはないんだけど大体常に声上げて笑ってしまった。いちいち言葉の選び方と間が面白い。というかツボ。
主人公が居候することになった叔父さんの住む家はいろんな変わり者が住んでて、その中の一人のお姉さんは主人公の父親の不倫相手の子どもでした、って話。
いくらでも重くできるんだけど全然重くない。だけど温度が高いわけでもない。平熱。平熱でするするっとしてる。読みやすい。つまずくところがない。不快なところもない。
ツギハギ
絵柄もストーリーも個性があるようでないです。
色んなジャンルを問わずたくさん漫画を読んできた人は
なんかどこかで見たような既視感を覚えると思います。
絵柄、ストーリー、演出が
それぞれ別の作品からもってきたツギハギって印象です。