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本質を見抜くタフな主人公
本のタイトルだけでなく「殺人事件のうち親族間によるものが55.0%」という冒頭の内容にも衝撃を受けた。家族は心の支えになれるはずだけれど、外から見えないぶん闇も抱えやすい。そんな家族に真っ向から向き合って、本質を見抜いて接する、主人公の方のタフさに畏敬の念を覚えます。
親になる事が怖くなります。
どの事例も親は良かれと思って育てはずなのに悲惨な現実・・子供も親も周りも苦しんでいる・・だのに何もできない・・このままなら殺人事件を起こしそうな子供・・タイトルにあるように「子供を殺してください」と願う親・・しかし、その親も問題を抱えている・・救いのない現実は胸を締め付けられます。
家族の闇を映す作品
家族は安心安全みたいなのが長年刷り込まれているけど、そうではない家庭もたくさんある。
家庭内暴力、引きこもり、虐待、病気(先天、後天性含む)に貧困
その安心安全で守られ近隣も当事者もそうは思っていない。
自分もネグレクトを受けた側で近隣は知ってて目をつぶってました見て見ぬふりをしていました
子供のSOSにですら大人はこれです。
悲鳴や泣き声が聞こえてても自分の保身に走ったのです。
家族って何なんでしょうね経験上疑問でしかなりません
それにメスを入れ、真正面からぶつかってていく主人公かっこいいです。
家族って誰もが知らず知らずのうちに信仰してるカルトだと思ってます。
あの作品の…
いわゆる「漫画ファン」の方であれば、その多くが御存知であろう「マトリズム」の作者さんによる作品です。
毎回、あの「怒りの目」というのでしょうか。独特の、なんともいえない眼光が、毎回のように描かれます。
すべての精神疾患を抱えた人が、みな、社会的な問題を起こすわけではありません。
しかし、やはり、現実には、ほかの疾患と比較すれば、そういう人が多いのもまた…
なんらかの「外圧」により、被害者として、罹患する人、そこから、加害者になる人、さまざまです。
物語の「主人公」は、医者でもなく、役所の人でもなく、民間企業として、相談から入院まで、幅広く対応する事務所の主宰者さんです。
対応、できればいいのですが、それに至らないケースも、往々にしてあり、それもリアルに描かれています。
主人公は、50代前半から半ばにかけてのようで、高校生時代に、学校近くの「病院」で、鉄柵のむこうから、こちら側の世界を絶望的に眺める集団との「出会いとふれあい」から、この事業を始めるきっかけになったエピソードなどを見ると、
当時は、もう「座敷牢」のような環境で(病院により事情は異なっていたと思いますが)、今は、かなり「改善」されたのだなと思います。
主人公は、まだ「ひよっこ」のスタッフひとりを雇用しているだけで、たったふたりで、というか、ほぼ実質的にはひとりで、じつにさまざまな事情を抱えた当事者と家族に接していきます。
時には、昔からまったく進歩していない「名医」とされているダメ医者や、疾患を負った時点で我が子を不要物として扱う、社会的には地位の高い親とも、また、それらの弁護士等とも、対等に、それ以上に、渡り合うのは、相当のメンタルの持ち主なのだろうなと思います。
某SNSアプリで、この作品を知りましたが、毎回、1話ごとに設定されているコメント欄では、さまざまな立場からの(当事者、家族、医療関係者、そういう方々に部屋を貸す不動産管理業の方など)意見が挙がっています。
惜しむらくは、千件以上の「いいね」がつく「ベストコメント」に、100件近くの「反論投稿」がされるなど、その見解の違いから、時折、かなり激しい「中傷」合戦があることですかね。
それもまた、この疾患の「奥深さ」ゆえか…
ぜひ、ご一読を。
精神科移送業務はホント行政の盲点なんだよね。本人に病識のない場合が多いから親はじめ周りがおかしいってわかっててもなかなか医療に繋げられない。この漫画はそういう難しさを書いている
今、多く事件が起こっている中でこの本を読んで気をつけようと思った。
自分の経験では計り知れない思想を持っている人たちがいて、その人たちに遭ってしまった際、どう対処すればいいのか考えさせられた。
とても表現しにくい
んー、ある意味では怖い話だけど、その一言には括れない内容だし、安易な言葉にまとめると齟齬が生まれそう。センセーショナルなタイトルだけど、決してお涙頂戴やエンタメに当て嵌めたようなものじゃないし、スッキリもさっぱりもしない。ただそこにある事実に対し何を思いますか、という問題提起に近いかも。
一つだけ言えるのは、こういうことがあると知っていることで変えられることや変えずに済むことがあるとは思う。
こわい
歪んだ親子関係が破滅へ向かっていく、まさに生き地獄。私は子供がいないので寂しいと思うことはたまにあるが、この漫画のような悲劇の可能性がない分、まだ幸せなのかも知れない。
あぁ…
悲しいけど、なんかとてもよくわかると言うか…。
親は子の幸せを願ってる事は確かなんだと思うのですが、その方法や、親が思う幸せと子が思う幸せの違いもあるし…。
親の見栄や世間体で押し付けられ、子のこころが壊れてしまう…という、決して少なくない悲しい現実を改めて感じました。
子供を殺してくだという親たち
もしも、自分の子供なら、どうするだろう。統合失調症の人が私の以前団地の隣に住んでいた。私は、子供が小さくて夜すぐに寝てしまうし、薬品なんて怖くて家に虫除けすら置いてなかったのに、ベランダから薬品まいてるだの、私が隣人を付け回してるとか言われ、かなり怖い思いをした。実体験があるから、この本の親の気持ちも分かってしまう。日本社会は、あまり目立たないが、精神疾患の人が沢山いるのは事実だと思う。
親の心、この心
精神科医は千差万別であるが、それ以上に親が子にどれだけ真剣に向き合うかで、子の回復度合いに影響すると思いました。社会的にステイタスのある親ほど、子の病状を入院させ隠そうとする悲しい事実を垣間見ました。
世界の闇
何とも言えない理不尽で解決策の見えない問題。
この漫画を読むと、日本の中で起きているいろいろな事件が見えてくる。
ドキュメンタリータッチで描かれていることが真実味を帯びる。
読んだ後味は良いものではない。
悲しい話
自分が育てた子供を「殺して欲しい」と願ってしまう親の心とそうなってしまった背景を思うと凄く悲しいですね。親子ともども壊れてしまう前に救いの手が差しのべられたら良いですが、なかなか難しいですよね。
敢えて書きます
「深い話」「悲しい話」、そういう点で高評価をしている方が多いとは思います。
が、敢えて書きます。
私はこの作品を読んで、心に響きませんでした。
それは、原作者が問題。
まず、巻末の原作者自身のコラム。
自分の事を「俺」と書かれています。
なぜなのか?
このマンガの1巻が発売されたのが2017年。
1968年生まれの作者は既に49歳のハズです。
それで一人称が「俺」。
原作者を検索し、色々調べてみました。
派手な見た目、公式ブログや講演会のパンフレットでも、両手をポケットに突っ込んで仁王立ち。
自身の生い立ちの話では、少年時代の武勇伝を語るかのような内容。
そして、今のブログ・HPでは、SNS等ありとあらゆる手段を用いて、自己PRに余念がない。
こういう人、私の身近にも実際にいます。
が、このやり方はやはり私には受け入れられない。
信用できないんですよ。
3巻にある「史上最悪のメリークリスマス」を読んでよりそう感じました。
さもすごい出来事かのように書かれていますが、「親や他人を殺す寸前の人」と比べてどちらが壮絶か?
少なくともいち読者の私には、この話の主人公より、他人に危害を加える寸前の人の方が危険に感じます。
もちろん、「敢えて見て見ぬふりをしていた親の責任」という意味では、他の例よりも重いのかもしれないですが、煽る表現でよりすごさを増そうとしているだけじゃないのかと感じてしまいました。
もちろん、私は原作者本人を知りません。
実際に会って話をしてみれば、本当に真摯に依頼者と患者の事を考えており、世間に実態を知ってもらうために敢えて道化を演じてアピールしているという可能性もあります。
が、少なくともざっと作品を読んだ限りでは、それよりもマスコミ等をうまく使っての自己・自社PRに必死な方という印象を受けてしまいました。
このコメントに批判的な読者も多いと思います。
が、敢えて率直な感想を書かせて頂きました。