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いよいよこの巻にて千利休が切腹をする。
「へうげもの」の長い物語の中盤でのクライマックスシーンは日本の茶道史における最も重大なる出来事でもある。
大名でもなければ武士でもない千利休が切腹を命ぜられる。
下剋上を自らが巻き起こしてきた秀吉は利休の成り上がりを恐れる。侘び茶という気高き精神世界においてもはや揺ぎ無い高みに就いた利休。利休を慕う大名たちが武門以外にも大きな価値のある世界観を見出してしまったことも切腹にいたる一因か。
それは本を読んで判断してください。
切腹の室に向かう利休が僕には敵対するやくざの組に単身殴り込む高倉健に見えて仕方が無かった。
へうげものである古田織部だが利休切腹に関わる行動は実にかっこよく描かれている。
日本の美の質が利休から織部に移行しようとしている。
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利休最期の茶席シーンは圧倒的。
介錯人古田織部の葛藤と決意に心うたれる。
後半は朝鮮征伐時代のストーリー。
歳をとった主要キャラの姿が見られる。
Posted by ブクログ
この巻の見どころは、見開き4ページ(!!)使ったあの場面。
裏表紙にも使われていますが。
妙な絵付け、高麗窯など登場してきて、そろそろ織部焼が出てきそうな雰囲気ですね。
Posted by ブクログ
武将であり茶人である古田織部を中心に、戦国時代〜江戸時代の人間模様を描いている。
織田信長、豊臣秀吉に仕えながら、千利休と出会い、茶の道を究める古田。
それぞれの武将の美学と生き様が特徴的に描かれていて、歴史物としても興味深い。
9巻では、茶の師匠である千利休との永遠の別れを描くクライマックス。
これから江戸時代に向けてどのように物語が動いていくのか、最後まで目が離せない。