最近人気のお仕事系小説。知らなかった職業の裏側を知ることが出来たり、働く主人公に社会人として共感したり。本作もそんな系譜に連なる作品です。
優秀な経理部員・森若沙名子が、経理部を訪れる社員や彼らが提出する領収書などを通して、社内の問題や社員同士のトラブルを「イーブン」にしていくという物語。この森若さんの仕事っぷり、全ての会社員が羨むほどきっちり完璧で、読んでいるだけで気持ちいい……。ドジな主人公が失敗しながら成長していくストーリーを読むと主人公のミスにイライラして耐えられない派のみなさん、森若さんは信頼できる主人公です。あくまで「イーブン」にしたいというのが森若さんの美学なので、正義感を振り回すことがないというところも、控えめに言ってかなり推せます。
出てくるキャラクターたちも、経費でぎりぎりグレーな私物を購入する広報課長、私費を使ってでも会社に貢献して正社員になりたい契約社員、レジミスを謝らないアルバイトなどなど、「うわーあるある!」というリアルさ。友達の会社のトラブルを聞いているかのように「え、ありえない!」「この人怪しすぎ〜」と、思わず心のなかで相槌を打ちまくってしまいます。そして、読み終わった頃にはもう、森若さんが同僚かのような気持ちに。
そんな信頼の森若さんですが、恋愛の方は不器用でこじらせ気味。営業部のムードメーカー、山田太陽から想いを寄せられているのですが、この2人のラブ、なかなか進まない……。しかし、仕事は早くて迷いのない森若さんが、一つ年下の太陽からの好意に戸惑い、自問自答しながら亀の如き歩みでゆっくりと距離を縮めていくモダモダ感も風流というもの。
お仕事エピソードをスカッと読ませて、恋愛エピソードでムズキュンさせてくれる、1冊で2度美味しい作品です!
感情タグBEST3
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ライトな感じのお仕事小説?だけど、このシリーズを読むと、お仕事や生活をがんばろう!生きていこうって思える不思議。
いろんな人がいるけどみんなかっこいいからかな。
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10巻というより、10冊を総合しての気持ちが星5つです。森若さんの仕事や恋愛と(周りにはそう見えないかもしれないけれど)奮闘する等身大の姿に、共感したり、応援したり、、、あっという間に読み切ってしまいました。寂しい。まだまだ続いてほしかったです。ありがとうございました。
Posted by ブクログ
太陽さんとの関係が進展!プライベートも仕事も充実してる森若さん。
税務調査という、経理部の一大イベントに突入。
残業続きや慣れない仕事とプライベートでの悩み事が並行しているにも関わらず、仕事とプライベートで区切りを付けてる森若さんすごすぎる…
最後のエピローグで真夕も恋愛に発展しそう?な箇所もあって次回以降、他の登場人物の恋愛模様も楽しみです☺️
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税務調査とプロポーズ、ルーチンを愛する主人公に様々なイレギュラーがふりかかる。
しかし、それを好意的に受け止める主人公の変化が微笑ましい。
また、税務調査の受け答えなど、いかにも会社でありそうでリアルだが、どのようにネタを仕入れているのだろうか?
いつも通りの面白さ!
今回は税務調査で一冊終わるので、誰かのお仕事垣間見小説、という面が強いけれども、それはそれとしてしっかり森若さんと太陽くんの進展もあり。
森若さんのタスク思考は一貫してて、惚れ惚れします。いつも通りキャラが立ってる。同じ理由で麻吹さんも好きだな。
良い意味でこれまでと同じ、安心感のある一冊です。
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今回は天天に税務調査が入りてんてこ舞いの沙名子さん。それぞれの立場の正義があり、規模が大きくなるとそれこそ大変。大悟に正義の鉄拳を振り下ろされる事を期待したが
太陽との関係は会えないながらも進展。
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今回もおもしろくて、とても満足感の高い読後感を味わっています。
会社の中の人間模様だけに限らず、今回のテーマである税務調査の担当官の人間模様も丁寧に描かれていて、いろいろ感情移入できました。
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天天コーポレーション経理部OLの森若沙名子の日常を描くシリーズ。10作目となる本作も、4話と沙名子の同僚の真夕の視点で語られるエピローグで構成されている。
* * * * *
珍しくストーリーにミステリー要素はなく、本巻の核の1つになると思われた沙名子と太陽の結婚問題も、終盤にお茶を濁すかのように手短に語られただけでした。
けれど、物語全編を貫く「税務調査」の模様がハードで惹きつけられたし、最後の「手みやげ」のひと幕もリアリティが感じられておもしろかった。
普段は地味な部署と見られがちな経理部の、社の命運を背負った最前線での戦いを堪能することができました。優れたお仕事小説としての展開もなかなかいいものでした。
太陽と婚約した沙名子。喜ばしい(沙名子ファンとしては少し寂しい)話だけれどこのままオーラスに向かって物語は進むのでしょうか?
格馬新体制に不満を持つ古参の吉村・新発田ら部長級の動きは予断を許しません。また、大悟の昼行灯ぶりも妙に気にかかります。さらに、ザコキャラ・鎌本の様子も不気味です。
もうひと波乱もふた波乱もありそうな天天コーポレーション内部。クールビューティー・沙名子の活躍は、まだまだ見られそうだと思います。(願望です。)
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結婚に向けてExcelでタスク表の作成。
本当はやらなくちゃいけない、
っていうかやった方がいいんだろうけど、
やる人いないよね。
引くよね、太陽くん。
やっと森若さんのおうちに泊めてもらえるのに。
悪いけど笑った。森若さんらしい。
9巻から続けて読めると思ってなかった。
しれっと棚に挿してあって、秒で手に取った。
読めて幸せ。
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人気シリーズ10巻目。今回は税務調査。
登場人物の人間関係はもう頭に入っているので安定のおもしろさです。会社という組織で働くからには好きな人ばかりでいられないというのはあるあるですが、みんな欠点もありつついいところもある、という描写が上手いなー。沙名子さんあまり好きなタイプではないんだけど、どんどん可愛くなってますね^ ^ 真夕ちゃんが癒し。唯一嫌われ者の鎌本さんはどうなるんだろう笑
続きも楽しみです。
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ドキドキどぎまぎ読んでいるこっちまで浮かれる。
仕事とプライベートできっちり分かれてる対応がみていて気持ちいいのは相変わらず。
今後の生活がとても気になる!!
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沙名子と太陽がついに結婚に向けて進みだして終わった。
ついにというか、やっと!!
真夕は普段が付き合っていることすら知らないから、公にされたときにかなりショックなんじゃ?
今回もチラチラと出てくる美華さんが好きでした。
脳内再生は江口のりこさんで。
税務調査もなかなか興味深かった。
うちの会社にも来ないかなーなんて思ったり。
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ドラマが大好きで先月やってた再放送もやっぱり楽しくて、積んでた最新刊をやっと読んだ。
合併後初の税務調査と森若さんのプライベートでも進展ある今回。
経理部の皆さんにお疲れ様と言いたい。
そして太陽くんはやっぱりいい男だ。
このシリーズはさらりと読めて面白い。次作も楽しみ。
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プライベートがなくなる時期が描かれているので、胃がキリキリせずにさらっと読める巻。このシリーズは良い意味で裏切られた、安定した面白さがある。次巻も楽しみ。
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天天コーポレーションの税務調査が始まり、
経理部はその対応に追われている
合併したトナカイ化粧品の不正経理など
完璧に白ではないのでちょっとドキドキ
イレギュラーな毎日にお疲れの沙名子
もう一つの心配事は先日の太陽のプロポーズ
どの話もそれぞれ粒ぞろいに面白かった
登場人物がリアルにいそう
保身だったり、嫉妬だったり、、、
沙名子と太陽の関係がどうなっていくのかも楽しみ
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税務調査がずっと続く…
これまでの9冊を振り返る形で展開するので、自然と過去のシリーズを再読したくなる。
天天の一社員になって経理部をのぞいた気分になるのはこれまで通り。
森若さんと太陽の関係にも展開あってやっぱりおもしろかった。
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今回はで税務調査編。
中だるみを脱して絶好調な感じ。
自分が勤めていた時も税務調査官へのおみやげ、みたいなことをいわれてたけど、今の時代もありなんだね。
合併による膿が出せてよかったじゃん、森若さん!
次回はいよいよ結婚へゴー。
でも一緒に暮らすのがめんどくさいってアラフィフの考え方じゃない?って思ったけど。
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背表紙の『結婚は、個人戦から団体戦に移行するということ。』は名言。結婚相手を選ぶときはほんとコレだし、2年付き合って益々好きになれる彼氏がいるって、森若さんは運がいい! 今回は税務調査が入り、いつも正す立場の経理部門は正される立場に。森若さんにとって初体験でありながら、落ち着きと臨機応変さに風格が備わってきた。人生に余白が出来てきたから結婚にも踏み切れたのかもなぁ。どんどん幸せになってほしいわ!
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調査官は、警察か、営業か。
すんごい大事件が起こるわけじゃないけど、毎回面白い。
沙名子は太陽が好きだなぁ。遂に結婚かぁ。でも実際結婚するまではまだまだ大変そうだ。
会社のみんなに知られる時が楽しみだ。みんなどんな反応するだろう。
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税務調査とプロポーズ回でした。
税務官って調査期間中は調査先に常駐するんですね。詳しくないので初めて知りました。
重たい話になるかと懸念していましたが、そこはライト文芸としての匙加減を変えずに、読みやすくも読み応えがあって良かったです。
お仕事もの小説って、中身で詳しく説明されるよりも自分から疑問点を調べて知識を深めるほうが好きなので。
そういう意味で、公は「税務調査」と私では「プロポーズ」の二本柱にした構成は好きでした。
仕事とプライベートの両輪で進んでいく、多くの人にとっての人生。
どちらか一方が欠けても解決しても、それで終わりではないんですよね。
次巻は結婚にまつわるタスクを「済」にできるといいなあ。
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天天コーポレーション税務調査、今回のメインのはずが切れ味悪い税務官過ぎて、ストーリーよりもそちらが気になった(物と金の動きを抑えるのは初歩なので、ラストの森若さんのリークは要らない気がする)吸収合併したトナカイ化粧品には以前から不満があったのも分かるけど、調査官にヒントを与える森若心理も少し疑問をもったし、勇さんの消化不良の態度も気になる(本作も匂わせが多発してきた気がする)
で、太陽くん、「結婚しよう」からの行動が不満だぜ・・・言わせたな
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税務調査が入って、大変なコーポレーションそれも無事に終わって、太陽と紗奈子の2人の関係もいよいよ面白くなって来た.この2人は中々じれったいけど面白い
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経理のことを何も知らないので、いつも軽く勉強になる。税務調査って時間かかるんですね。
2人の関係が今後どうなるのか、沙名子は周りにどう打ち明けるのかが気になる。
そろそろシリーズも終わりなのかなー?といった雰囲気。
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シリーズ最新作。
今回は〈天天コーポレーション〉に税務調査が入る話と、前作からの森若・太陽の関係進展の話を軸に進む。
税務調査をする国税局は『警察なのか営業なのか』という話だが、わたしが読む警察物はこの理論で言えば『営業』なので、結局国税局も警察も『営業』ということになるのだろうか。
〈天天コーポレーション〉のようにきっかりきっちりした経理部員揃いの会社ですら、様々な解釈の違いでグレーな処理がある。
ましてや元〈トナカイ化粧品〉に至っては過去の作品からして怪しさ満載。どうなるのかとハラハラしたが、その結果は。
意外だったのは〈トナカイ化粧品〉は社員が固い絆で結ばれた家族的な会社なのかと思っていたら、そうでもなかったということ。人の思いも考え方も価値観も人それぞれだった。
国税局の人間もそれぞれ。もっと腹黒い人がいるのかと思ったが割と常識的な人たちだった。杉原をもう少し深堀して欲しかったように思う。
相変わらず営業部の鎌本のねちっこさが気持ち悪い。このままエスカレートすると次作あたりで大爆発が起こりそうで怖い。
そして森若と太陽の関係がついに…というのはシリーズを追いかけてきた者としてはホッとするが、途中喧嘩腰な感じもあってハラハラしてしまった。
そして最後に太陽に突きつけたタスク表には笑ってしまった。実に森若らしい。
次が完結編になるのだろうか。真夕ちゃん目線のエピローグも好きだったので、真夕ちゃんのエピソードももう少し読みたい気がするが。