【感想・ネタバレ】香乱記(四)のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

韓信の騙し討ちをはじめとした漢の譎詐は、斉の視点から見ると、項羽の暴虐にも増して淀みを感じさせる。楚漢戦争を第三の国・斉の側から書くことで、地理的に隔てたところから見るというだけでなく、人々のあり方を歴史の高みから捉え直すという構造になっているのが面白い。
劉邦は、本質を見抜く目は持っているものの、あくまで偽善のひととして描かれており、その対極にある田横の清々しさが際立って感じられる。史書にもあらわれる田横とその客たちの最後は、悲しく壮絶ながらもやはり美しい。

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2018年02月19日

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