感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2014年09月03日
30歳過ぎの既婚キャリアウーマンは、夫子が週末別荘へ行くのを狙って浮気をする。女として夫から見てもらえない不満から別の男へ走ってしまう。でも、夫子が一番大事であるからばれる前に別れてしまうが、その期間の愛情は激しく思う。これが本当の女心だと思う。
Posted by ブクログ 2009年10月04日
誰かを愛する事
愛して愛してどうしようもなくなる事
愚かな事
えげつない事
切ない事
めくるめいて悦ばしい事
秘めて苦しい事
官能にうちふるえる事
そんな事のひとつひとつが、
研がれた美しいナイフのように
体の細部を突いてくる
野生の獰猛のごとく
体中をすばやくめぐる
情事のごとく耽溺しぬきた...続きを読むい小説
忘れ得ない一冊
30代に森瑶子に夢中になった。新刊が出るのを待って貪るように読んだ。この本はデビュー作だから絶対読んだと思いながら読み進み「うんうん、この男と女のやりきれないばかりの心理描写」に懐かしさが込み上げてくるのを感じる。続けて何冊か読んでみよう。逆に今の若者がこれを読んでどんな感想を持つか聞いてみたい。
Posted by ブクログ 2016年01月28日
『情事』『誘惑』の二編。森瑶子さんを初めて読む。主人公が女性であり、女性目線であることがまた男性とは違う恋愛(浮気)感情を綴る。
登場人物がイギリス人である設定と美しい文章の表現が情景を一層浮世離れさせているのかもしれない。
Posted by ブクログ 2021年06月23日
うわ!処女作〜って感じ。森瑤子にもこんなたどたどしく小説を書いてた時代があったんだ。文体はぶつ切れでストーリーも一本調子で森瑤子の小説の中では面白くないけど、驚くのはここからメキメキと磨かれること。並の新人作家なら一本二本書き終えて力尽きることが多いのにね。あと特徴的な「胸が泡立つ」とか「粒子」って...続きを読む表現はこの時から使ってたのだなぁ。「誘惑」は終始雰囲気の悪い夫婦喧嘩であんまり。
Posted by ブクログ 2018年05月17日
結婚生活が不幸だ、もう女性としての賞味期限が終わる、とそんな理屈で夫以外の男に簡単に抱かれる女性が出てくる二編。こういう情念は理解できるし、別に夫側の視点じゃなくて彼女たちの情人側の視点で読めばいいのに、どうしてもなんかそうできずにしっくりと読めなかった。結婚を選んだ2人がすれ違っていく心理描写がと...続きを読むてもリアルで上手だった。特に「誘惑」では、なんだこの女って思える「情事」よりもとても良く描かれてると思った。しかし欧米人と結婚する日本人女性ってモチーフが好きな作家だなあと思った。面白かったんだけど、好きでは無い作品。
Posted by ブクログ 2017年05月03日
表題作の「情事」のほか、「誘惑」を収録しています。
「情事」は、夫がいるにもかかわらず、レイン・ゴードンという男性に惹かれ、彼にも激しく求められる洋子という女性の心情を描いています。「誘惑」は、夫婦の間に深い溝が生じたまま、夫の実家に帰ることになった妻の物語です。
どちらの作品も、イギリス人の夫...続きを読むを持つ美しい日本人の女性が、男たちの熱い視線を集めることができる残された時間を思いながら、別の男性にときめきを覚えるシーンを印象的に切り取って描写しています。
Posted by ブクログ 2015年09月14日
この当時としてはセンセーショナルだっただろうな・・・と察しますが、いつの時代も女性とはこんな気持ちになるのかなと感じます。
読み終えるとお腹いっぱいになりますが、背景の景色や描写のさわやかさに助けられます。
Posted by ブクログ 2015年08月13日
森瑤子さんは、私が読書を始めた頃すでに売れっ子作家になっていたけど、年齢的に大人の恋愛ものというジャンルに手が出ず、読まないうちにお亡くなりになってしまった。
年齢を重ねて、恋愛ものも好んで読むようになり、今になって読んでみると、作品の空気がバブルの頃といった感があるものの、表現は繊細だし、関係が醒...続きを読むめてきている夫婦の閉塞感が伝わってくる。
「誘惑」の夫婦は、ラスト修復の可能性が見えてきているけど、あれで本当に修復できるのか疑問を感じますねえ……。
「情事」「誘惑」とも夫がイギリス人で、やけに外人の登場人物が多いんだけど、それがこの作家さんの特徴なのだろうか?
Posted by ブクログ 2012年03月12日
女、それを持て余しながら生きていく事。
女としての盛りを過ぎた後、どう生きるか。
若い頃は自分が30代になる事すら100年後のように思えた。
欲望が沈んだ澱のようにくすぶり続ける30代。
女について書いた作品。
Posted by ブクログ 2009年10月04日
ねっとりと甘い。
心にささった棘からじわじわ膿がでてくるような
大人のけだるい甘さが漂っている。まだ腐りきってない濃厚で
でも鼻をそらすことのできない芳香。
ふと主人公の年代が自分とばっちりとかぶっているのに
気づいて愕然とする。こう展開のは、「大人」な空間故だと
思っていたのに、気がつけば自分もそ...続きを読むの領域にいる。
こういうシナリオが非日常に感じない
自分にちくんとする痛みを感じるのは、
この小説の主人公の気持ちがわかるというのは、
もうがむしゃらで青かった青春時代が終焉してしまったということだから。
でもね、会ったばかりの男がいくらスマートでも
美しくてもやんちゃでも、それを「愛」と言ってしまうのは
私は”逃げ”だと思うな。そういう状況に陥らせる
完全な大人になる直前のあせりを理解はしていても。
この種の甘さは飲み込めば飲み込むほど
乾いていくそういう種類のものだから。
週末に読む恋愛小説に、分別を知るつまらない(けど”良識的な”)
大和撫子をはなっから期待はしないけれど
(森瑤子だもの!)ぐらぐらと落ちる直前のところで、
はらはらさせながら最後のスパートにすらりともちこんだ
「誘惑」のほうが私は「情事」より好み。
やっぱりさ、女はいくらいい男でも簡単に寝てしまってはだめなのよ。
Posted by ブクログ 2009年10月07日
「情事」について。これが処女作っていうんだからスゴイ。どちらかというと2つ目の「欲望」が好き。
素直になれずにどんどん崩壊してゆく関係。そこに思わぬ悪魔のささやき。
欲望との葛藤〜結末まで、揺れ動く女性の心に切なくてもどかしくて、そして安堵。