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Posted by ブクログ 2009年10月04日
誰かを愛する事
愛して愛してどうしようもなくなる事
愚かな事
えげつない事
切ない事
めくるめいて悦ばしい事
秘めて苦しい事
官能にうちふるえる事
そんな事のひとつひとつが、
研がれた美しいナイフのように
体の細部を突いてくる
野生の獰猛のごとく
体中をすばやくめぐる
情事のごとく耽溺しぬきた...続きを読む
30代に森瑶子に夢中になった。新刊が出るのを待って貪るように読んだ。この本はデビュー作だから絶対読んだと思いながら読み進み「うんうん、この男と女のやりきれないばかりの心理描写」に懐かしさが込み上げてくるのを感じる。続けて何冊か読んでみよう。逆に今の若者がこれを読んでどんな感想を持つか聞いてみたい。
Posted by ブクログ 2018年05月17日
結婚生活が不幸だ、もう女性としての賞味期限が終わる、とそんな理屈で夫以外の男に簡単に抱かれる女性が出てくる二編。こういう情念は理解できるし、別に夫側の視点じゃなくて彼女たちの情人側の視点で読めばいいのに、どうしてもなんかそうできずにしっくりと読めなかった。結婚を選んだ2人がすれ違っていく心理描写がと...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年05月03日
表題作の「情事」のほか、「誘惑」を収録しています。
「情事」は、夫がいるにもかかわらず、レイン・ゴードンという男性に惹かれ、彼にも激しく求められる洋子という女性の心情を描いています。「誘惑」は、夫婦の間に深い溝が生じたまま、夫の実家に帰ることになった妻の物語です。
どちらの作品も、イギリス人の夫...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年08月13日
森瑤子さんは、私が読書を始めた頃すでに売れっ子作家になっていたけど、年齢的に大人の恋愛ものというジャンルに手が出ず、読まないうちにお亡くなりになってしまった。
年齢を重ねて、恋愛ものも好んで読むようになり、今になって読んでみると、作品の空気がバブルの頃といった感があるものの、表現は繊細だし、関係が醒...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
ねっとりと甘い。
心にささった棘からじわじわ膿がでてくるような
大人のけだるい甘さが漂っている。まだ腐りきってない濃厚で
でも鼻をそらすことのできない芳香。
ふと主人公の年代が自分とばっちりとかぶっているのに
気づいて愕然とする。こう展開のは、「大人」な空間故だと
思っていたのに、気がつけば自分もそ...続きを読む
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