【感想・ネタバレ】三国志 第二巻のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

同書の一巻を読めば、自ずと手にとってしまう。そんな作品だと思う。

宮城谷昌光氏の作品は、この三国志が初めてでしたが、お気に入りにの作家さんになりました。

0
2011年02月25日

Posted by ブクログ

後漢末期にはいり、外戚、宦官の専横など
じわじわと熱が上がってゆく感じがします。この巻の終りのほうで、
曹操、劉備、孫堅などの著名な人物たちが、登場します。
壮大なプロローグが終わり、ついに本編が始まるというかんじ。

0
2009年10月04日

Posted by ブクログ

ようやく2巻の終わりになって、曹操や劉備、孫堅が登場。
長かったけど、ここまでの宦官による横暴な政治や、黄布賊が巨大化した背景、幼帝・無能な帝が続いた歴史がよくわかった。
長すぎる序章だったけど、とても大事な情報が詰まってました!
これで三国志がもっと面白くなりそう。

0
2022年08月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この巻は延々と後漢王朝の腐敗が書かれています。
外戚が横暴をきわめたかと思えば、次は宦官です。

なぜ本来は何の権限も持たない宦官が、権力を持ち財産を増やしてゆくことができたのかと言うと、梁冀が、気に入らない皇帝を次々と亡き者にしていったから。
皇太后の兄であるのをいいことに、好き勝手に権力をもてあそび、人の命を奪ってきた梁冀から皇帝の命を守ったのが宦官たち。
桓帝・霊帝は宦官たちこそを信頼し、心ある臣下の言うことに耳を貸さない。

宦官も、最初は純粋に皇帝の命を守っていたのだろうけれど、大量の褒賞が彼らを狂わせたともいえる。
皇帝からしたら、ほんの感謝の気持なのだろうが、受け取った方は、「もっと」「もっと」となってしまった。
そして歯止めがきかないまま、手段を選ばず蓄財に走り、それをとがめる者たちを誣告し陥れ殺してしまいます。

宦官たちの悪事に気づかない皇帝の無能ぶりはさておき、何度も何度も国を憂いて皇帝に上申する清廉で能力のある官僚たちが殺されていきますが、それでも官僚不在では国が回りませんので人材を募ると、有能な人々が出て来るのです。
しかし、腐敗した朝廷に嫌気がさして野に下るか、宦官に陥れられて殺されてしまいます。
そしてまた人材を募ると…。
つくづく中国というのは大きな国であり、人材の尽きない国だと思いました。

100ページほど読んだところで、ようやく曹操誕生。
おめでとー!
最後の章でようやく黄巾の乱。
早々と孫堅は討伐軍に参加しますが、劉備は…。

”それよりも劉備が、討伐軍の将となるほどの盧植の下にいながら、師からは嘱目もされず、官途にも就けなかったということに問題があろう。”
結局学問は諦め、無頼の徒として当時は過ごしていたらしいです。

さて、桓帝がどうして官僚に重きをおかず、宦官を重んじたかと言うと、梁冀の横暴に対して多くの官僚たちは何も言わなかったから。
後漢王朝の開祖・光武帝の時は、知識の豊富な秀才である官僚は悪を正さない(流れに流される)ので、「頭がいい」ではなく、「忠義心」の熱い人物を官僚として採用していた筈なのだが、それでもいつの間にか善悪ではなく損得で行動する人たちばかりになっていたようだ。
これは、いつの世もそうなのかもしれないけど。

いよいよ次の巻からは知っている三国志。
どんな切り口で書かれているのか、楽しみ、楽しみ。

0
2022年03月02日

Posted by ブクログ

王朝の組織としての不健全さと機能不全が浮き彫りに。
梁皇后は善政を敷く気持ちがあったし聡明であったのに、何故兄の蛮行を見抜くことができなかったのか?身内だから目が曇ったのか、梁冀がずる賢かったのか。

曹操、袁紹、孫堅、董卓、劉備など、漸く知った名前が出てきた。
辺境で育ったからこそ中央の腐敗を冷やかに見ることができた董卓。
ヤンチャもしたけどやっぱり有能だった曹操。
孫堅といえば海賊退治。
意外とヤンチャで劉邦を意識するかのようなスタートを切った劉備。
楽しくなってきた。

0
2015年09月01日

Posted by ブクログ

後漢末の宦官の専横によって、政治が乱れ、黄巾の乱に至った経緯が克明かつ詳細に描かれている。ここまでが序章。お馴染みの三国志は、第3巻からか。

0
2015年05月18日

Posted by ブクログ

宮城谷版、吉川版、蒼天航路の3シリーズ併読の
「とことん三国志」、先行する宮城谷版の第2巻。

大帝国の長期政権はいかにして腐敗していくか。
マクロの視点では体制は「変わらないこと」で
自壊していくとなる。
ローマ帝国における共和制及び皇帝制の永き閉塞が
その象徴であろう。400年続いた漢帝国も同様だ。

宮城谷はそこにミクロな視点を持ち込む。
漢帝国の体制は内部は変わろうとして
何度も何度も「革命」をするのだ。

皇太后の外戚が暴政を行なえば、宦官が改革を断行する。
その宦官が虐政をすれば、外戚が誅殺を行なう。
すべては「大義」のための革命だ。

しかし、いつの世も、権力の魔力が大義を取り込むのだ。

巨大帝国であるが故、その権力の蜜は甘美であり、
人間の欲がそれを無視し続けることが出来ない。

何度もリフレインされる権力闘争からは
「人間は高潔であり続けることが容易ではない」
という方式が浮かび上がる。

能力のない世襲が生む皇帝支配。
その「長期政権の夢想」という盤上で
皇太后の外戚と宦官の間で繰り返される
革命のオセロゲーム。

革命のたびに、帝国は疲弊し、
皇帝の威信は揺らいでいく。
民衆の心は離れ、帝国以外の信心を求める。
宮城谷のミクロの視点から描かれることで、
太平道の発生理由が明快に示される。

最後に「正義」のための革命の歴史をまとめておこう。
他の三国志では、前史として無視されている貴重な記録だ。

・四代和帝のために宦官・鄭衆が外戚を潰滅
・暗愚な六代安帝の突然の死後を閻皇后の外戚が支配
・閻皇后の外戚による暴政に後の順帝が宦官を主体に革命
・順帝により殊勲の宦官孫程や曹操の祖父である曹騰に
 過去最大級の栄誉が与えられる。
 宦官が養子をとり、家系を継続させるようになる。
・順帝わずか30歳で崩御し、2歳の沖帝が即位。
 しかし沖帝がすぐに崩御し、順帝の血筋は絶える。
 さらに第10代質帝も外戚・梁冀によって毒殺される。
・曹騰の推挙で十一代桓帝が即位。
 しかし姉妹を皇后にした外戚・梁冀の暴政は続き、
 宮城を無視して自宅で政務を行なう。
 梁冀が漢帝国を決定的に堕落させる。
・外戚・梁冀の圧政を止めるべく桓帝は宦官・単超や
 孫程などが躍進。十常司の前提をつくる。
・桓帝に届けられた宦官の圧政を告発した上書を巡り
 第1次党錮事件が起きる。

0
2014年09月15日

Posted by ブクログ

組織が壊れるんじゃなくて、腐っていく(しかも緩急つけて)様子が描かれている。後半で曹操がついに登場。いつの時代の人も組織もその弱点で死ぬものだし、克服できない、気づかない事自体が資質なんだと感じた。三国志をひと通り読んでいる人向け。初めてだと面食らうかも。

0
2014年09月15日

Posted by ブクログ

第二巻は8代順帝の死後から11代霊帝期の黄巾の乱まで。ようやく通常にいう三国志時代が始まる。ということは、後漢王朝は衰亡の道を辿っていく。

民衆が反乱するということは、政権の信頼が喪われたということであり、第二巻の前半は前巻に引き続き、宦官と外戚の暴欲比べのようなものが続く。党錮の禁に象徴されるように、官僚は常に権力者の暴戻の犠牲者であるかのように書かれているが、実態はどうだったのだろう。多分にプロパガンダを含むのではないか。

世の中が乱れ、遂に曹操や董卓、あるいは劉備の師である蘆植や、孫権の父である孫堅が、歴史の表舞台に登場する。

0
2010年02月21日

Posted by ブクログ

一巻から購入と思ったけど、前漢と後漢初期に詳しくないので二巻から購入
知っている名前が出てくると面白い
文庫版で早く続きが出るのを楽しみにしています

0
2009年10月04日

Posted by ブクログ

終わりのほうでようやく曹操やら劉備やらが出てきました。
小説にはまりこむ、という感覚はあまり持てないでいるけれど、三国時代に突入していく、政局やら時代の迷走ぶりがなるほど!という感じで頭に入ってきます。
静かに読み進めたい本ですが、現在のところ、文庫本はまだ2巻までしか出てないので、単行本を読んじゃおうかしら。

0
2009年10月07日

Posted by ブクログ

ここの後半でやっと曹操や孫権の名が出てきます。でもやっぱ黄巾の乱に至るまでの背景にはこれくらい長い物語が必要なのだな。世界史もこれくらい解説があればもうちょっと私の成績も良かっただろうに…でも記憶力ないから無理か。宦官VS外戚の歴史がよくわかります。

0
2009年10月07日

Posted by ブクログ

正史ベースの三国志いや後漢史。
曹操も登場し話がいよいよ馴染みのある舞台へと移ります。
ちなみに劉備の出番は少ないです。

0
2013年12月25日

Posted by ブクログ

いよいよお馴染みの英傑が登場し黄巾との戦いも始まった。これまで描かれていなかった人間関係も詳細に紹介されており、意外な史実に何度も驚きの声をあげた。終章最後には董卓も静かにその姿を見せる。後漢王朝の衰滅が刻々と近づいている。悪逆非道は宮城谷三国志ではどう描かれるのであろう。3巻の展開にすこぶる期待は高まる。

0
2013年09月22日

Posted by ブクログ

三国志は柴連三国志を昔読んだはずなのだがちっとも覚えていないので、初めて読むようなもんです。後漢末の混乱時期にやっとさしかかって、これから、という感じ。

0
2011年09月23日

Posted by ブクログ

二巻目の途中まで後漢末期の滅び行く様が描かれていて、ようやく曹操や劉備の話が挿話的に出てきた感じ。これまで、三国志はたくさん書かれているし、この作者らしいと言えばらしい始まり方。でも、三国志として面白くなるのは、まだまだこれからという感じか?

0
2011年01月11日

Posted by ブクログ

いったい、この宮城谷版三国志は、第何巻まで続くのでしょうかね。ようやく関羽、張飛という聞き覚えのある名前が出てきました。名前だけです。まだ活躍らしい記述もありません。劉備玄徳も、見かけの印象がこれまで読んだものとは違うような。。。

宦官対外戚の権力争い。逆境にある時は理想を掲げ、悪を倒すという図式が成立しても、権力側に立ったとたんに、すぐに理想を忘れて腐敗の汚濁にまみれてしまう。これをチェックすることもできない無能な皇帝。もう、これでもかと、くどいほどの繰り返しで、英雄登場までの舞台周りが整えられてきた。。。というのが本書の位置づけか。

しかし、中国というお国は、三千年の歴史の中で、とんでもない指導者たちが、国の民を目茶苦茶にしてしまったという歴史を、これだけさんざん繰り返してきて、学んだ挙句の結論が今の政権ということなんでしょうかねぇ?


(2009/3/10)

0
2009年10月07日

「歴史・時代」ランキング