【感想・ネタバレ】三国志 第五巻のレビュー

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Posted by ブクログ

この巻でもこれまでのペースで歴史を追う感じで、ここまでこの三国志を読まれた方なら、恐らく納得の内容かと。

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2011年02月25日

Posted by ブクログ

素晴らしいの一言。

正史ベースのこの細かさ。聞いたことない名前もちらほら出てきて、ワクワクが止まらない。
何よりも少しずつバラけていた糸が紐になって縄になっていくような、そんな感覚を確かに感じる面白さ。

時代が方向性を示しだしています!


随分とこの巻に入ってから読みやすくなった気がする。
操周辺が多かったせいだろうか?

いや、しかしオモシロい。
あまりに細かいので、初めて三国志を読む人には名前を覚えるという点でハードルが高いが、それでもいつかトライしていただきたい。

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2010年11月03日

Posted by ブクログ

5巻は孫策の独立から官渡ぐらいまで。正史ベースなので誇張表現が少ないのがいいです。なかなかいろんな武将、文官がでてきて三国志好きにはたまりません!特に軍師の書かれかたがよかったです。

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2010年10月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

いよいよ曹操の時代となっていきますが、曹操が周囲を従えてぐいぐい前に出ていくわけではありません。
彼は実によく周囲の意見をよく聞くのです。
そして人を見る目があります。
敵の将を捕虜としても、有能な人材であれば官職を与えて仕事を任せます。

曹操の瑕疵は2つ。
出身が宦官の家であること。
当時の有力者の中で曹操を忌避する人の理由は、これが一番多いように思います。
そうそう自身は宦官ではありませんし、仮にそうだったとしても、曹操が私腹を肥やすことはないでしょう。
ただ、感覚的に宦官は嫌、と思われていたのです。

もう一つは、そうです、父の仇を討つために、徐州で大虐殺を行ってしまったこと。
庶民はこちらに拒否反応を覚えたようです。
テレビも新聞もない時代、どこまで情報が広まっていたのかはわかりませんが。

これを除くと、勉強を怠らず、情報の大切さを知り、嫡男を亡くしたため別れることになった奥さんにも生涯礼を尽くし、軍律厳しく…ちょっといいところしか見つかりません。

対する袁紹
”生まれながらに人を使う立場にいる人は、学問の力を必要としない。学問の力とは、けっきょく人を知る力である。それが袁紹にはない。”

”強大な武力をもって世論を弾圧しても、その世論は伏流水のごとく地下で路をつくり、やがて合流し、岩をも動かし、山をも崩す力をあらわす。それほど世論には力がある。袁紹と劉表にはそういう意識が欠如しており、特に袁紹は軍事の成功で世論を動かすことができると誤解している。”

官渡の戦いで大敗を喫したことから、みるみる人材が離れていってしまった袁紹。
というか、聞きたい意見以外は聞く耳を持たないという姿勢が、自ら人材を遠ざけることになってしまったわけですが、最終的には病死です。
心身ともにダメージが大きかったのかもしれません。

劉備は戦に負けそうになると逃げ、頼った先を裏切っては逃げ、未だ大した業績を上げてはいません。
とにかく妻子も配下も捨てて、身一つで逃げてしまうので、ついに関羽まで置いてきぼりにしてしまいます。
曹操は関羽を重用したいと思いますが、関羽は劉備に忠義を尽くします。

”これほどの傑人を棄てて逃げた劉備は、関羽に甘えているともいえる。(中略)最大にその器量を発揮することのできる職と場を与えることが、主としての愛である。”
劉備はどうも感情というか愛情が希薄な気がします。
喜怒哀楽の激しい中国の人にしては珍しいですが。

さて、若くして才能を現わした孫策の周りにも人材が集まってきます。
”団体や組織が活気を帯びると、まったく無関係であった外の異能をひきつけもするが、もともと内部にあった才能が急成長するということもある。”

しかし、若いがゆえに苛烈であったその戦いぶりのために敵も多く、一瞬の隙を突かれて孫策はその短い一生を終えます。

曹操が傍にいることによって帝は、そして後漢王朝はその命を繋いでいるのですが、帝自身は曹操のせいで窮屈な思いをしていると感じていたのでしょう。
曹操を殺せ、と密詔を出します。
同じように家臣のせいで窮屈な思いをしていた徳川慶喜は、それでも勝海舟を殺せ、とは言っていなかっただけ賢いのでしょう。
いや、もしかして言ってたのか…?

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2022年04月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

私の知識が及ぶ範囲で2点の誤謬があった。
今更述べるまでもなく宮城谷昌光のファンだからこの『三国志』を読んでいるのだが、この誤謬は残念に思う。
━━━らしくない━━━
のだ。

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2017年05月26日

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派手な面々が退場する。
呂布は董卓暗殺の鮮やかさがあるから、どんどん精彩を欠いていく姿を見るのが苦しい。そんな呂布に従った陳宮はただひたすら曹操を嫌っていたという解釈が好き。
決断力に欠ける袁紹、この人も後年残念になるパターン。対比して、そじゅの潔いこと。
孫策は一瞬のきらめき。振り向かず前だけむいて突き進んだ結果、暗殺という形で生を終えてしまった。えっていうか小覇王の活躍あれだけ??フォローしてくれる誰かがいてくれたらなあ……

宛城そして官渡。
荀彧、荀攸、郭嘉、程昱ら能臣の活躍もめざましく、人材バンク曹魏の様相。徐晃とか張コウとかかくとかも集まってきた。
宛城に鄒氏なんて出てこない、けれどこの戦いはやっぱり心が痛くなるんだ。

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2016年01月30日

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正史ベースの三国志。
天下分け目の官渡の戦い。
曹操の非凡さは言うまでもないが、のらくらしているようで生き抜いている劉備も凄い。

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2014年03月28日

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第5巻では三国志前半のクライマックス、華北の覇者を決めた官渡の戦が描かれる。曹操は袁紹を破り、漢の皇帝をも掌中に治め、天下の第一人者に躍り出る。

殷の紂王は徳を失い、新たに徳を備えた王者が求められた、と孟子は易姓革命を定義した。司馬遷は更に一歩進めて、秦王朝の失徳は当然として、戦に長けた項羽よりも人を惹き付ける魅力のある劉邦の方が王者に相応しいとした。陳寿もその構図を継承していて、名門のアドバンテージを抱えながら人を活かしきれない袁紹と、酷薄だが有能の士を登用しリーダーシップを発揮する曹操を、鮮やかに対比させている。

曹操はかつて中原と呼ばれた地域を制覇し、次は南方、劉表の荊州へ目を向けるのだろう。三国志の面白いところはそこから話が単純には進まないところ。負け続けた劉備も次第に不思議な徳を放ち始め、関羽、張飛に加えて趙雲を得ながら南方へ向かう。真の天下人に相応しいのは誰か、陳寿の問いかけは続く。

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2013年07月07日

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呂布、公孫瓚、袁術らが歴史の舞台から去って行くなど、徐々に淘汰されていく。そんな中、曹操は袁紹にも勝ち、天子を迎え入れる。不思議なのは、この物語でも作者が曹操に語らせているが、つかみ所の無い劉備だ。それほど頭が良いわけでも、武将として優れているわけでも無いのに、なぜか生き残り、大物視されている。この後、どう描かれていくのかが楽しみ。

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2011年08月07日

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風は季節によって変わるということを本当に分からせてくれるのは豊富な経験であり、積み重なった年齢である。何度も死地を素足で踏破した曹操には密かな矜持がある。献帝にはかつての皇帝にはないしぶとさがあり強運というが、それをはるかに超越したものを具有しているのが曹操であり、人徳の清々しさに激しく打たれるものがあった。三国志演義には書かれていない、あるいは故意に隠されたものが本書では洗いざらい描出されている。脈絡のなかったものがしっかりつながったといった興奮を味わわせてもらった。歴史の真実に触れ純粋な感動をおぼえた。

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2013年12月01日

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