感情タグBEST3
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09法案をめぐる都市での対立。ボイルドが虚無に落ちるまでを描く。ナタリアの証言により明らかとなったオクトーバー一族の陰。そして、そのために次々と命を落としていく09メンバー。
都市によって殺されたと言える最愛の女性と仲間たち。それに抗うことができずに虚無へと落ちていったボイルド。ウフコックを眠らせることなく一緒にいたならば、またちがう展開もあり得たのではないか。と悲しくなってしまう終わり方だった。
マルドゥックスクランブルでは、イースターが最期の事件を簡潔にバロットに聴かせていた(事件関係者を片っ端から殺していった、と。)が、やはり、見方を変えればボイルドの行動も致し方ないところがあったのかな、とも思えた。
ボイルドがどんどん追い詰められていく過程が辛い。オクトーバー一族という歪で巨大な得体の知れない怪物に振り回された物語であったと感じた。
スクランブルと比べてスケールが大きかったけど、あくまでもボイルドの物語として終わったのがよかった。
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そもそもが難解なのに期間空けちゃったので理解できない部分が多々あった。当然だ。 あとがきのエピソードが狂人のそれで、やっぱこういう作品を産むのはそういう人なんだなあと納得しちゃった。
一回で理解するのは中々にムズい
スクランブルで詳しく語られなかったボイルドの過去。想像していた何倍も過酷でしたが、最後まで事件を諦めなかったボイルドの姿に感動した。またマルドゥックスクランブルを読みたくなった。
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体言止めの独特な文体がくせになる。もはや文章を読んでいるというより、スピーディーな音楽を聴いている感覚に。あまりにも酷い暴力、退廃、虚無を一気に吸収し、ちょっと茫然自失になる読書体験ができる。
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2巻までの疾走感が加速度を増して“墜落”へと至るヴェロシティ最終巻。SFもハードボイルドもまだまだ初心者の自分への佳き入門編であるマルドゥックシリーズ、スクランブルの前日譚であるヴェロシティは、自分をこの物語に惹き込んだスクランブルへと至るものとして十分に楽しめた。とはいえ、都市の拡がりを感じさせる「登場人物」の多さに苦戦。最終巻では物語の収束がやや駆け足気味で把握に苦戦。読後に残る疲労感は、物語の余韻だけではない。しかしこの疲労感を引き摺りながらも今すぐスクランブルシリーズを再読したくなる。
面白かった。
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第二部最終巻。書かれた真相が、ハードボイルド小説のようだった。同じシリーズでも、各部によって全然違う構成を作れるこの作者はすごい。
あらかじめ救いのないことが分かっている結末に向けて、凄いスピードで進んでいく最終巻だった。面白かった。
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■マルドゥック・ヴェロシティ3 ★★★★☆
ゆっくりと、力強く、黒く塗りつぶす。
まるで何も無かったように。
否、白でもう一度描けることを祈って。
(以下抜粋。○:完全抜粋、●:簡略抜粋)
○時間の長短による認識差異の問題だ。
動物的な認識において破壊は短時間で収束する現象だが、
植物的な認識でとらえても同じものだということがわかる。
二年間にわたって樹木が
コンクリートを破壊し続ける様子を撮影したものを、
一分間に縮めて見てみたまえ。明らかに爆弾と同じだ(P.100)
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新装版で再読。最終巻は疾走感が失速気味。カトルカールも最初の圧倒的な戦意から、本巻の09の反撃シーンでは生彩を欠く。再読ではあるが、殆んど忘れていて、なおかるスクランブルも完全版を再読しておきながら、また忘れているので、マノニクスに繋がるであろう各作品の細かい人物関係や伏線を読み説きながらであり、再読は再読なりに楽しめた。新装版ということで完全版の様な書き直しはないのかと思っていたが、文体は手を入れているらしいが、まあ正直、分からない。新装版の表紙の登場人物の挿絵が良いが、3作の鼠の相方は誰かと思いが、シザースの娘か?でも、2巻のカトルカールの顔が一番良い。それにしても話を忘れているので、本作はスクランブルの前日譚でありながらも後日譚であったことなど、すっかり忘れていた。拷問の司祭と固ゆでとの結末がシザースに用意されていたのかと改めて感心。シザースはスクランブルではなりを潜めているが、マノニクスでは登場することが約束されているが、どのような結末を迎えることになるのか、全く先は読めない。