【感想・ネタバレ】消された一家―北九州・連続監禁殺人事件―のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

購入済み

読むことを躊躇してしまう内容

あまりにも凄惨な事件であり、本当にこんなことがあったのかとにわかには信じられない。人はここまで悪魔となれるのか、どうやったらこんな心理状態になるのか、単に例外的な人間として片づけられない思いがした。
確かに緒方一家は不幸だったのかもしれない。しかし、現在のおれおれ詐欺に象徴されるように正直でまじめなひとたちが不幸な目に遭うという社会は、歪んでいる。
松永のような人間がこれからも社会に現れないように、出来るだけ社会が努力するしかない。
かつて、インターネット動画で生きている人間の首を切る残酷なものがあったが、この本は活字だけでも同じくらいのショックを受けてしまう内容である。

5
2013年11月30日

Posted by ブクログ

凄惨な事件。どこにでもいる普通の家族が肉体的、心理的な松永の支配によって、互いに殺し合いを始めると言う恐ろしい事件。最後まで読んで著者の豊田氏の言う通り順子の松永の支配から逃れ、人間的な心を取り戻しつつあることが救いだった。松永に反関しては全く反省がなく、恐ろしい人間だと思った。嘘だらけの人生

1
2020年05月06日

Posted by ブクログ

あの人が認めるはずはありませんが、人が死んでもいいという感覚だったのではないでしょうか。嘘ついて嘘ついて、嘘の上塗りをしていくと、あの人の中ではいつしか本当のことになるんです。『自分はやってない』と言い続けて、それが本当になってしまっている。あんな人間、二度と出てこないでしょうね。(P.78)

複数の人間を監禁し、自分は殺害を誘導するだけで、拷問を受けて苦しんでいる人を見て笑っている。言葉巧みに騙して監禁して殺す。天才殺人鬼。人格は人相に出るなんて言うけれど、松永を見るとそれも信じられなくなる。狭い風呂場で遺体の解体が行われていたなんてこの世の出来事とは思えない。

0
2023年06月02日

Posted by ブクログ

読んだ衝撃が強かったかな。
純子さんの量刑をどう思うかは難しい。
行われたことがあまりにも凄惨かつ人数も凄いので簡単に判断できる気はしない。
遺族だったらきっと許せないだろうし。
でも、その反省からくる全容解明への協力と贖罪の気持ちそのものは社会の一員としてなら人の再生として受け止めたいかなと思わせるものだったかな。
主犯に関しては最後まで人の道を歩くことを拒否した態度で残念。
極刑ですら生温いと思わせる人物だった。

0
2023年03月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【その男に命じられるまま家族は殺しあった】

日本史上最も残忍といわれるマインドコントロールによる連続監禁殺人事件のルポルタージュ。
※実際にあった事件なので、事件の内容ではなく、全体の構成の読みやすさ、著者のこの事件を通して読者に訴えたい事が伝わったかどうかで評価

当時、報道規制がかかる程の残忍な事件の内容が詳しく記されているので読むには覚悟が必要だ。
メンタル弱めの人は注意。

事件の発覚は監禁されていた1人が逃げ出したことだったのだが、もし逃げ出していなかったらどうなっていたか。
監禁は複数の集合住宅で行われていたのだが、通電による拷問、遺体損壊による匂いや騒音などでまわりの住人は気づかなかったのだろうか。
もし自分の身近でこんな事件が起きていたとしたら夜も眠れないだろう。

著者は裁判を幾度となく傍聴し、主犯と共に逮捕された女と面会をするなどしており、女の心境は読み取れるものの、主犯の男の一族が取材拒否しており、幼少期の家庭訪問も何かと理由をつけて断られていたため、どのようにしてサイコパスが生まれたかは謎のままだ。

男に会うまで女は普通の一般市民であり、殺し合いをした一家は中には元警察官や名士もいたというのだからマインドコントロールの恐ろしさは計り知れない。
実際、主犯の男の裁判中、男の発言で傍聴席から笑いが起こる程の口の上手さだったらしい。

現代もカルト宗教によるマインドコントロールやDVの問題は解決に至っていない。
この事件をより深く知ることで、マインドコントロールに負けない強いメンタルを持つ重要性、何かトラブルに巻き込まれた時助けを求められる環境作り、知識を身につける事の大切さに改めて気づかされた。


こんなひとにおすすめ .ᐟ.ᐟ
・ルポルタージュが好きなひと
・社会派が好きなひと
・社会問題に関心があるひと

0
2022年12月01日

Posted by ブクログ

これは実際あった事件なのか?こんな残酷な事が現実の日本で行われたのか?と疑いたくなるほどに残虐的で悲惨なドキュメンタリーだった。そして洗脳の恐ろしさを知る。

0
2022年10月04日

Posted by ブクログ

まず怖い。だけど読まずにはいられない。
それが最初の印象。北九州市で起きた一家殺人事件の真相に迫る作品。
自らは直接手を下さずに人を支配していく様は戦慄ものです。

0
2022年01月22日

Posted by ブクログ

こんな、サイコパスが世の中に実際にいることに震え上がる。

最近サイコパス的な犯罪増えてはいるが、このケースはどれにも当てはまらない残虐性がある。

途中で止めようと何度も思いながら、読み進めた。好奇心と、気持ち悪さとの闘い。

こういう記録は必要だろう。別の視点からの本もあれば読んでみたいとも思う

0
2022年01月21日

Posted by ブクログ

こんな事件あったんだ、という軽い気持ちで手に取りましたが、凄い内容でした。

規模は小さいですが、私の父親もこういうタイプの人間なので、支配の手口はどこも似たようなモノだと思いました。

0
2021年02月23日

Posted by ブクログ

こんなにも残虐な事件が自分が生まれ育っている時に裁判が行われている事を知って驚いた。
酷すぎて読み進めるのが難しいかもしれないと思った所もあったが緒方の裁判での心情の変化などを読み進めているとやるせない気持ちが出てきてとても悲しくなりました。
事件の詳細をよく理解できてよかったです。

0
2020年09月01日

Posted by ブクログ

金を搾り取り、利用価値がなくなったら保身の為に殺す。欠陥人間ですね。

2020年4月現在、首謀者の死刑はまだ執行されてない様。

0
2020年07月16日

Posted by ブクログ

この事件に興味があり、ネットで概要を調べたのち本を購入。なので何とか読み切れた…。淡々とした書き方で何が起きたかが分かりやすく、事件について知るにはぴったり。

0
2020年06月07日

Posted by ブクログ

淡々と事細かに卑劣な事件、裁判の内容が書かれている。フィクションなのに受け入れきれない自分はまだ正常なのか。こんな所業、松永は本当に人間なのか。

0
2024年03月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ノンフィクション小説のはずだが、内容が非現実的すぎて途中からフィクション小説のつもりで読んでしまった。洗脳されていたから罪はないという主張もわからなくはないが、最後緒方さんを擁護した部分は少し残念に感じてしまった。

0
2023年09月17日

Posted by ブクログ

小説ではないので、どのように評価し、レビューを書いたら良いのか、非常に難しいです。

恐ろしい、という言葉では全く足りない、現状に起きた事件だということを受け入れるのが困難なほど、常軌を逸した事件。

この事件を丹念に調べ、専門的な知識を挟みながら
(心情的な意味ではなく)読みやすく書き上げた著者はすごいな、と思います。

2014年37冊目。

0
2022年09月21日

Posted by ブクログ

興味本位だけで読むのは難しいかも。
映像よりも文の方が想像力が掻き立てられるために、とても胸糞悪く気持ち悪い
でもこれはノンフィクションであるから、途中で止めるのは何だか不甲斐ないと思い使命感に駆られて最後まで読んだ
こんなにも酷く残虐的なことが長く続き、それでもやはり逃げれなかったのは精神を操る知能がある犯人だったからなんだろうな
無知は怖いけど、博識なことも向きが変われば武器になりかねないから物凄く恐ろしい

0
2022年06月20日

Posted by ブクログ

めちゃくちゃ詳しく書いてあるので内容はキツい。だけど一気に読んでしまった、、、。有名な事件だから知ってる人も多いと思うけど、ノンフィクションが好きなら確実に読むべき1冊。他のコンテンツで観るよりはるかにリアルでゾッとします。

0
2022年05月21日

購入済み

恐ろしい事件

 恐ろしい事件。本書を読めばその事件の経緯は概ね辿ることができる。
しかし、あとがきで作者自身が「虚しさ」と述べているように、主犯の人物がなぜこのような
生き方になったのか、どうしてここまでの残虐性を有するに至ったのか、といった疑問には
正直何一つ迫れていない。やたらと弁の立つ「怪物」を常識とか社会規範とかいったもので
秤に掛けようということ自体誤りなのかも知れないが。
 良かったのはあとがきで、作者と、共犯である女性とのやり取りや手紙の内容などが
記されていること。ここにわずかな救いを感じた。

0
2021年10月28日

Posted by ブクログ

あまりに現実離れしていてグロテスクで、俺はフィクション小説を読んでいるのか、と途中錯覚してしまった。

面白い、という表現は良くないのだろうが
最後のページまで読む手が止まらなかった。

0
2021年05月25日

Posted by ブクログ

5年ぶりに再読。
当時読んだ印象と変わらず、胸の底から醜悪な気持ちが湧いて出てくるような読後感。
この凄惨な事件が実際に起こってしまったことに対する恐怖と、犯人の底の見えない闇の深さにただただ驚かされる。

0
2021年01月24日

Posted by ブクログ

現実に起きたことなのかと、疑いたくなるほど悲惨。ミルグラム実験とはまた別の、服従のかたちを見た。相手の心理を巧みに操り、支配下に置いていく松永の手口は、まさに天才的。厳格で世間体を気にする義父や、元警官で、正義感の強い義弟をも懐柔してしまうところなど、その鮮やかとさえ言えるやり口に驚く。一度術中にはまれば、もう後は転がり落ちるだけだ。自分が緒方一家の立場に立ったとき、抗える自信はない。

今回の著者の取材と裁判の過程で、緒方の犯行の経緯はほぼ明らかになったのだろう。松永の恐怖による支配のために、行われたものと。ただ、著者も見たがっていたように、松永の心理や本性は不明のままだ。サイコパスというのは間違いないのだろうが、彼の本質が解明されないと、再発を防ぐのは難しいのではないかと思う。それとも、サイコパスに対して打つ手は、自分のような一般人の防衛手段はないのだろうか。気になった。

0
2021年01月16日

Posted by ブクログ

DVで女性を奴隷化し、その家族も巻き込んで一家7人を家族同士で殺して遺棄させた事件のノンフィクション。

映画『冷たい熱帯魚』の元となった「埼玉愛犬家連続殺人事件」を彷彿とさせるが、こっちは殺害・解体・遺棄を全部他人にやらせているところがなお恐ろしい。

犯人の松永太という男は監禁・拷問の本をよみあさって知識を付けたらしいが、ただ女を口説くのと酒を飲むのが好きなだけの男で、全然魅力を感じなかった。

暴力によって奴隷化された家族が、自分の肉親たちを次々と殺害して解体したこの事件を知ることで、同じような状況(ほぼないと思われるが)を打開するための知識を得られると思う。

死刑判決が出た松永太に、一刻も早く死刑が執行される事を望みます。

0
2020年12月26日

Posted by ブクログ

これは溜まらん。どこのセリフだったか忘れたけど、こいつには死すらも生ぬるい。たとえどこかしら落ち度があっても、許せんもんは許せんけど、被害者一家は、完全に運が悪かったとしか言えない案件。本件が恐ろしいのは、その残虐性のみならず、運が悪い誰もが被害者になり得るという絶望感かも。

0
2020年04月07日

Posted by ブクログ

誉田哲也「ケモノの城」のモデルになった
現実に起きた事件のルポルタージュ。
現実に起きた?信じられない。

0
2020年03月06日

Posted by ブクログ

 「大人1人と子供を含む一家6人が監禁され殺害された」というニュースが流れ、しかも犯人の1人が、一家の長女であり、被害者は、彼女の父・母・妹・甥・姪だったというこの事件。その異常さの割に、は報道されることが少なかったのだが、「一体どうしてこんなことが?!」と、主犯とされた犯人の名前だけが頭に焼き付けられていた。その名前から、事件のことをネットで調べ、もっと深く知りたいと、この本を読んだ。
 内容のあまりの凄惨さゆえに、報道の自主規制が敷かれていたことも初めて知った。自主規制してしまうほどの、内容であることにももちろん納得がいった。繊細な人にはこの本を読むことをお勧めできない。が、しかし、人間がどこまで残忍になれるか、人は他人によってどこまでコントロールされるものかということは知っておくべきだと思う。
 さすがにここまではいかずとも、信じられないようなことが、ごくごく身近に起きている。仕事柄、DVによるコントロールで、考える力をなくした人たちの数の多さに驚く今日この頃。あらためて、考えさせられた。
サイコパスを作り上げる要因は何だろうか? それに巻き込まれないためには、何が必要だろうか? こうなると、やはり『教育の見直し』が最も効率的であるように思う。 その方法は専門家にゆだねるとして、少なくとも、「こういう状態(情動麻痺等)になることがあるのだ」ということ、「こういう場合はどこに逃げるとよい」などは、知識として持たせておくべきで、それはsin・cosなどよりも数万倍も必要かつ重要な知識だと思った。

0
2020年01月19日

ネタバレ 購入済み

楽しかった

こんな、残虐な事件は女子高生コンクリート詰め殺人、以来です。

身の毛もよだつような、怖い事件です。

特に、ミキサーで遺体を解体してドロドロにして捨てたと。
怖すぎです。おぞましいです。

主犯の永井は、本当に、ことば巧みに人を騙すのが得意ですね。

あんなのに、いつ、こっちが引っかかってもおかしくないような気がして、自分もこの事件の被害者になりうることだな、とおもいました。

永井は、顔もまあまあ、イケメンだったし、結婚をちらつかせると、貢いで挙げ句の果てには監禁されてしまう女性がたくさんいたのも、驚きですね。

作者は、何を伝えたかったのか??


特に永井の、生い立ちとかもっと、たくさん、調べて欲しかった。
同級生の話とか、親戚の話とか。


永井は、本当のサイコパスですね。

0
2015年07月26日

Posted by ブクログ

『完全ドキュメント北九州連続監禁殺人事件』(著:小野一光)を読んだ後に本書を読みました。
比較すると、こちらは小説のような文体で書かれているので読みやすいですが、松永・緒方両名の生い立ちや″ワールド″時代の蛮行については掻い摘んで書いてあり、どちらかというと事件の異常性や残虐さを全面に押し出しているような感じがしました。

0
2023年08月20日

Posted by ブクログ

これ小説じゃないの?ってくらいひどい内容。

小説の殺人事件でもここまでひどくない。

大の大人がこんなに簡単に
洗脳されてしまうのかと
衝撃的だった1冊。

ある意味洗脳の要素が詰まってて
洗脳の教科書。

人間って環境や行動制限で
ここまで思考がおかしくなるのかと学んだ。

0
2023年07月29日

Posted by ブクログ

きつかった。読み切るの。しかしこんな事件起きていたなんて全く知らなかった。洗脳。どうしたらこんなに心が操られるのだろう。そういう状況になった時自分はどんな行動を取るべきだろう。何でこんなに簡単に人が殺せるんだろう。通電、寝かせない、ピラミッド、元警察官までこんなに騙されてしまうなんて。恐ろしかった。

0
2022年03月27日

Posted by ブクログ

読んでいて気持ち悪くなった。
虐待や暴力、殺人の様子を想像して気持ち悪いというのもあるけど、松永の飄々とした態度や平気で人の人生を弄べる異常な精神性に特に気持ち悪くなった。
ただ興味深いのは、もともと正常だった人たちが松永の支配によって虐待や殺人に加担したり、松永に従属するようになったりしたこと。
ここまで極端な例は稀だろうけど、精神医学的にもDVなどによる似た例はあるらしいから、こういった事例を知っておくことは価値があると思った。

0
2020年08月11日

Posted by ブクログ

元々はうしじまくんで取り上げられていたもの?から事件を知った。書かれてあるように報道があまりされて無いのか全くしらない事件だった。サイコパスっぽい人は周りにもいる。たぶんサイコパス。
にしても胸糞悪い内容。

0
2020年06月28日

Posted by ブクログ

なんでこんな本買ったんだろうと思うけれど、新潮45の文庫シリーズを意外と読破しているので、好きなのかもしれない。

タイトルの通り、北九州であった事件をテーマにしたもの。
とにかく酷い。グロい。えげつない。
世の中で一番怖いのは、やっぱり人間。

0
2020年03月09日

Posted by ブクログ

たかしげ 逢瀬を重ねた 懐柔 居丈高 詰問しながら殴打を加える バタードウーマン(DVの被害女性) 安全ピンと墨汁を使って 心的外傷をシステマティックに反復して痛めつける 死人に口なし 柳川市 一連托生の逃亡生活 JR小倉駅 競馬予想のビジネス 無頼漢気取り 事実関係証明書 身体への通電 亀の子束子 蹲踞の姿勢 肉が溶けてケロイド状になり、骨が見えていた。 絶対服従の奴隷を何人も従え 秩序型通電 大分県の湯布院 解離症状 暗澹たる気持ちになった 関門海峡 富士の樹海 門司駅 松永の巧みな誘導術 理事長の座を虎視眈々と狙っていた学習性無力感 倒錯的な心理段階に至ったようだ ナチス収容所 カポー 誰が聞いても荒唐無稽な死因だが 静美は皮下脂肪が多かったので、大腸を切断すると多量の便が出てきて、強烈な悪臭が漂った。 肉片を煮込む鍋に大量の茶の葉を入れたり、内臓を泥状にするミキサーに大量の生姜を入れたりといった処置がなされた。 オールP この種の供述は、枚挙に暇がない。いずれも法廷が寄席と化したかのように笑いに包まれた。 哀悼の意を表しますが 両被告は善悪のタガが外れた発案者と、その指示にひたすら従う忠実な実行者として、車の両輪と言える関係だった。 かつての『天動説』の信者みたいなものです 激しい徒労感に苛まれた 僥倖 岩波明 アーサー・ウィリアムズ 「私の解体方法はオリジナルです。魚料理の本を読んで応用し、佃煮を作る要領でやりました」 復讐するは我にあり サイコパス(精神病質) 情動麻痺 離人症 群馬県榛名山 永田洋子 酸鼻な犯罪

0
2019年06月08日

「ノンフィクション」ランキング