【感想・ネタバレ】氷川清話 付勝海舟伝のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年07月25日

自分の勝海舟に関する知識は「咸臨丸でサンフランシスコに行った」,「西郷隆盛との会談で江戸城の無血開城に合意」ぐらいしかなく,維新後の表舞台での活躍もないため,印象が薄かったのだが,すごい人だ,この人は.僕は自分の不明を恥じているところである.貧乏旗本に生まれたが幕府に登用され,何度も幕府を頸になりな...続きを読むがらも,幕府が難局に陥れば何度でも呼び出され,上の西郷との会談では幕府の全権として新政府に対する.日本を内線の混乱から救い,維新後に旗本らが路頭に迷わなかったのは勝個人の功績であるが,維新では幕府側は敗者なので,こういった事実は表には出てきにくい.何せこの人が何かに勝ったわけではないから.勝はある段階で幕府を見限っており,日本としての将来しか見ていない.おかげで旧幕臣からは裏切り者とののしられるわけで,本人も人に嫌われていることを自覚しているのだが,日本のためにやっているという信念があるので,批判には我関せずである.
自分のように勝海舟についての知識がない人は,まず,付録の「勝海舟伝」から読むと良い.

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年11月21日

勝海舟についての本。

坂本龍馬、西郷隆盛などの明治を切り開く時代が好きなら、勝海舟という人物も知っている人は多いだろう。

坂本龍馬と西郷隆盛を繋げた人物とも言われている海舟だが、その考えは「近代国家」をヨーロッパで実際に観た男のスケールの大きく、軸がしっかりした考えがあった。

この本を読み終え...続きを読むて感心したことの一つは、海舟は本当に知人が多かったということである。自分の人脈を上手く活用し、外国との交渉も他の人よりも信頼を得てやってのけた。

また、江戸城無血開城の裏には、様々な計画が考えられており、江戸の
街に火をつけた時に、如何に人民を逃がすかという案も準備していたことには驚いた。

勝海舟の視点で語られる坂本龍馬や西郷隆盛も、この時代好きには面白く読める本であった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年05月03日

維新後30年、赤坂氷川町の勝邸にて晩年の勝翁が語った談話録。
 勝海舟といえば小学生の頃に伝記を読んだり、司馬遼太郎の龍馬伝などでまぁ、知識はあったと思っていたけれど。その器の大きさ、先を読む慧眼ぶり、そして死をも恐れない剛胆さ。あらためて天下の大事を成した人物というものの凄さを知りました。また人物...続きを読む評にも長じていて、明治人が小粒になってきたのを嘆きながらも、「だいたい人物というのはそうそう出るものではないよ。100年にいっぺんくらいなものさ」と飄然していたり。なんというか、爽やかなんですね。何事にも頓着しない。良寛さんの「死ぬる時節には死ぬがよく候」といった風情でしょうか。

 外交の考え方などは結構現代の政治にも通じるところがあって「日清戦争でシナを負かしたけれども、これで浮かれているようではしっぺ返しを喰うよ」なんて随分先を読んでいたりします。

 こんな政治家が現代にいて欲しいと思うのは詮無いことだとは分かっているのですが……ねぇ。

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