感情タグBEST3
これは!
死の恐怖を克服する方法は、一人にしないことだ。
医者にはできない。時間がない。
痴呆老人に対する医療の対応と同じだ。
医療は患者との絆を育てない。
薬を与えるだけだ。
痴呆高齢者に対して、福祉施設や病院の中に、寄り添う方法を実践し、着実な効果をあげてそうだと思われるものがある。
死ぬ時まで、みんなに見守られたい。
病院の個室は嫌だ。家に帰りたい。
同情心と差別感情
一部ご紹介します。
・「精神障害というのは、人と交わる事の障害なんです」
・「私、気づいちゃった。先生、かわいそうな人が好きなんでしょう?障害があって親に受け入れてもらえない赤ちゃんとか、癌で治る見込みがなくて苦しんでいる人とか、先生、かわいそうな人が好きなだけなんでしょ。
…私、かわいそうだよ。好きな人がいるんだけど、その人、私のことなんか好きじゃないの。付き合っている人がいるのに、その人は私と向き合ってくれないの。先生、私、かわいそうだよ。
…ちゃんと見てよ、私のことちゃんと見てよ!」
・「先生、あなたは患者をかわいそうな人たちだと思っているんじゃないんですか?弱くてかわいそうな患者たちを、正義の味方である自分が守ってあげている、と。その感覚こそが差別と呼ばれているものなんですよ。
差別とは、誰かを蔑む事だけを言うのではありません。あなたは患者を守ろうとしている。これもある意味差別です。
つまり、あなたは患者を自分より弱い人間だと思っている。偽善ですよ。患者を差別しているのは、あなたです」
「…っ。じゃあ、あなたのように、他人に気を使わないのが正しいっていうんですか!」
匿名
この巻から読んでも大丈夫
この9巻から最終巻までは精神科の病棟の話です。私はこの章が一番心に刺さりました。どれだけ経っても初めて読んだ時の衝撃が抜けません。この国に生きるなら、これを読んで損はないはずです。個人的には漫画を損得で考えたくはないのですが、この作品に限っては、読んでおけば必ず勉強になります。実利的にも、もちろん精神的に豊かになるという面においても。これは私の主観ですが、精神病・医療・社会問題だけでなく、少しでもこの社会に生きづらさや疑問を感じていたり、弱者が搾取されているように思ったりする人なら、求めている作品だと思います。