【感想・ネタバレ】鬼平犯科帳(四)のレビュー

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おまさの登場巻。
おまさにとって平蔵は少女の頃に大好きだった年上の男性。おまさの心の清らかで汚れない思い出に結びついている特別な存在なのでしょう。
平蔵にとっても可愛くいじらしい妹、やはり特別な存在。
二人には独特の絆がありますね。

#ドキドキハラハラ

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2022年02月06日

Posted by ブクログ

1~4の中で一番おもしろかった!
読めば読むほど、平蔵さんに惚れる。
そして、盗賊の美学みたいなものにロマンを感じる。
全部の話、おもしろかったなぁ。

本編とは関係ないのだけど…
私が読んだものが、1986年の版だったからか、解説を書いている方が奥様に対してだけれど、
「女には「鬼平犯科帳」の真髄は理解不可能である。女なんぞに何がわかるか。」
と書いていて、少しイラっとした。
でも、時代が時代だった!!と思い直す。
そんな昔の日本もしみじみと感じる本でした。

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2021年04月06日

Posted by ブクログ

鬼の平蔵に対する盗賊達の復讐の連鎖がこの物語の底流を流れているのだが、読者を飽きさせることのない筆致が凄いと思う。「密通」で妻方の伯父に対して仕掛けた場面での最後の一言がふるっている。「あばたの新助」の末期は哀れであった。「夜鷹殺し」の下手人である旗本を斬って捨てる平蔵。本巻解説にもあるとおり、人の世は白と黒に二分できるものではない。最下層の夜鷹であっても人の命に変りはないと思う平蔵。そして、恐らく平蔵が斬らねば、この犯罪は止まらなかったし、最悪御咎めなしとなったかも知れない。そんな含みのある結末であった。

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2017年09月05日

Posted by ブクログ

時代小説。鬼平シリーズ4。短編8作。

「霧の七郎」「五年目の客」「密通」「血闘」「あばたの新助」「おみね徳次郎」「敵」「夜鷹殺し」

江戸に戻り再び火付け盗賊改方に任ぜられた平蔵。
平蔵の長男・辰蔵や妻・久栄の伯父天野彦八郎など、平蔵の身内の者が関わる事件が多い。
あと、平蔵を慕ってやまないおまさが登場。「血闘」以降、「夜鷹殺し」など密偵として働くことになる。

連続して読まないと人物関係の把握が少し難しいが、適度な補足もあり次第に鬼平の世界へ引き込まれていく。

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2013年11月30日

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この前、多分初めて鬼平をテレビで観ました。今だから、じっくり観ることが出来るのかもしれません。若い時は黒か白かどちらかはっきりしていないと許せない気持ちでしたが、今は灰色もありだと思っているし、むしろ灰色のことの方が多いということも分かっています。だから、鬼平いいです、とても。
悪いことをした人にも救いがあるというか、罪を犯したことは悪いけれども、それを裁くことが良いとは限らないという柔軟な始末のつけ方がかっこいい!平蔵の周りの人間も、そんな平蔵だから慕っているというのを強く感じた巻でした。

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2013年09月19日

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収録されている話は、
「霧の七郎」、「五年目の客」、「密通」、「血闘」、「あばたの新助」、「おみね徳次郎」、「敵」、「夜鷹殺し」の八篇。
この巻で「おまさ」と「大滝の五郎蔵」が登場する。
TV版を散々見ていたせいか、「おまさ」は梶芽衣子のイメージ。これはピッタリな配役ではないかと思った。
事件の年代は話ごとに前後するため、年表が欲しくなる。
「夜鷹殺し」は「切り裂きジャック」を想起させる。
巻末の解説、必要だろうか。女性には鬼平の良さはわからぬ、と決めてかかる書き方は70年代ではまだ当たり前だったのだろうか。

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2013年05月25日

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霧の七郎
五年目の客
密通
決闘
あばたの新助
おみね徳次郎

夜鷹殺し

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2010年11月05日

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我らがミューズ、おまさが登場の巻。

【霧の七郎】見かけによらない凄い剣士が出る
【五年目の客】勘違い女に気づかぬ男
【密通】久栄さんの伯父ってサイテーね
【血闘】おまさ登場、大ピンチ
【あばたの新助】悪い女にひっかかる部下
【おみね徳次郎】二兎を追う者、一兎は得られた
【敵】五郎蔵、嵌められる
夜鷹殺し】江戸の切り裂きジャック

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2022年07月29日

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霧の七郎
五年目の客
密通
血闘
あばたの新助
おみね徳次郎

夜鷹殺し

「敵」大滝の五郎蔵と舟形の宗平が火盗改方の密偵に。
「夜鷹殺し」自分の身を省みないおまさが切ない。

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2018年09月15日

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冴えない浪人だった。
小男で醜男、だが滅法強かった。
長谷川平蔵の息子の辰蔵が出会った浪人に持ち込まれた殺しの依頼は…。
 /霧の七郎

客の金を持ち出し逃げた女。
五年後、別の生活をしている女の前に現れた男の狙いは…
 /五年目の客

平蔵の妻の叔父から持ち込まれた秘密の依頼。
屋敷の男が金を持ち出し逃げ出したという。
屋敷を見張る平蔵の部下たち。
 …という捜査物かと思ったら、一人の女を巡って三人の男の本性があらわになるというお話でした。
 /密通

平蔵の女密偵おまさが捕えられた。
荒屋敷を見張る平蔵。
出てきた男、身のこなしに寸分の隙がない、相当の手練れどもだ。
おまさを救うため一人忍び込む平蔵。

この時代に寄る辺ない女が生きることの厳しさ、そして強靭さ。
…しかしやっぱり”そうなる”よなあ…orz
 /血闘

平蔵の同心、佐々木新助は地味でよき家庭人だった。
だった、のだ。茶屋の女に骨抜きにされるまでは。
女は盗賊の一味。弱みを握られた新助は盗賊たちの手先となるしかなくなり…。
 /あばたの新助

男と女の情愛駆け引き。
だが彼らはそれぞれ別の盗賊の一味だった。
相手の何を知るか、どこまで執着するか、そして相手を殺せるか…。
彼らの動きを捕えた平蔵の捕縛劇も絡みあう人間模様。
 /おみね徳次郎

平蔵の朋友左馬之助は盗賊一味の隠し宿を見つける。
新たな波に押し流されそうになる老いた盗賊の張り通そうとした意地。
 /敵

江戸の闇に蠢く辻斬り、無残に殺され遺棄される夜鷹の死体。
夜鷹殺しと捜査はおざなりになる。
しかし平蔵は動く。夜鷹の命だからと言って軽んじて良いものではない…
 /夜鷹殺し
19世紀末あたりに倫敦あたりであった事件が元かな?

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2017年11月25日

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鬼平の日常を、数多く読むということに、さながらその時代に呼吸するというテーマパークのような効用がありそうだ。

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2018年10月14日

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鬼平犯科帳第4巻。
この巻の平蔵さんは、人情味が増している。
「密通」「あばたの新助」の采配には、じんわりと暖かいものを感じる。
「血闘」では、平蔵の身が心配でヒヤヒヤした。
物語なのに、出てくる人全てが、自由に江戸の街を動いていて、本というよりも、映像を見ている感覚になる。

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2017年02月21日

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相変わらず読みやすくて面白い。さすが時代を越えて愛される作品。会話や決闘の流れが気持ちよく、すとんと情景が入り込んでくる不思議さがある。

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2016年09月22日

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鬼平シリーズの第四巻。一度、火付盗賊改方をやめた平蔵が再登場しなければならない江戸の治世。
8編の中から平蔵の誠が感じられます。

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2016年08月01日

Posted by ブクログ

今回も一気読みしましたー。
この四巻は女性を主人公にした章が多かったです。
私のお気に入りの忠吾はあまり姿見せなかったので、面白さは全巻より劣ったけど、それでも勢いがあって楽しかった。

やはり平蔵さまの義理人情が深いところは相変わらずで、ますます惹かれるわ。

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2015年11月08日

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火付盗賊改の密偵たちそれぞれのキャラクターも大体つかめてきてより面白くなってきました。今回仲間?になった上杉謙蔵やおまさや五郎蔵もすごくいいキャラで、とくに平蔵を慕うおまさがいじらしくてたまりません。
登場人物を忘れてしまわないように次々読みたいけど急いで読むのは勿体無いのでやっぱりじっくり読んで行こうと思います。
「あばたの新助」で自分の密偵たちの中にスパイがいることに心を悩ませて、その事実を最後まで自分の胸にしまっておいた鬼平さんの懐の深さが染みて、本当にこんな上司の下で働けたら幸せだろうなぁと思いました。
今日たまたまCSで鬼平の再放送がやっていたので見ていたら、中村吉右衛門じゃなくて丹波哲郎が鬼平さんやっててびっくりした。
あとがきで紹介されていた「食卓の情景」も読んでみたい。

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2016年03月28日

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やはり、江戸を舞台にした方が、鬼平のキャラクターが、
浮き立っていい。
鬼平が、どう判断するのかというところが、
鬼平の人柄というか、モラルがあって、楽しめる。

盗みは、リーダーによって、かなり、人となりが出る。
いぬとしての おまさの活躍が、鬼平への思いもあって、
危険なところまで、踏み込んで行く。
血闘での、犬の仕事。囮捜査としての夜鷹になる。
鬼平にためには、死をもいとわないというのが、
にじみでてくる。

おみね徳次郎のコンビは、お互いの素姓を知らず、
相性がいいことが、仇となる。
上杉謙蔵の腕は確かだが、外見で判断される。
そのことが、自分自身も浮かばれない。そんな悲哀がにじみ出る。

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2013年04月01日

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20120902 鬼平シリーズは登場人物が多彩で面白い。何度でも繰り返し読めるのはその時の気分で誰に感情移入するか変わるからかも。

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2012年09月02日

Posted by ブクログ

「あばたの新助」火付盗賊改方同心の佐々木新助が大泥棒の女房に色目を使われてつい気を許すと、そこにつけ込まれて盗人一味から脅され火盗改メの市中巡回日程を密告してしまう。
新助が仕事・女・金、責任と誘惑の中で揺れる姿は現代と何ら変わらず苦悩に満ちている。
そんな中、お頭の平蔵は最後まで部下の新助を信じ、不正が分かった後でも自分の中だけに収め、捕物で死んだ新助の活躍を讃えこそすれ、不正を表沙汰にすることは無かった。

平蔵の無念は大変なものだったろう。しかしいかに良い環境にいてもうっかり道を誤る事があるのも人と言うものかなぁ。

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2011年11月12日

Posted by ブクログ

新登場のおまささんが健気で好きです。霧の七郎と密通も意外な展開がきいて面白かった。毎度長谷川平蔵の粋なはからいにグッときます!

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2011年10月27日

Posted by ブクログ

盗賊にも善玉と悪玉があり、前者は密偵になることもある。黒白でわりきれない機微を味わえる。11.7.18

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2011年07月18日

Posted by ブクログ

鬼平犯科帳 (4)

諸事情により、4巻未読のまま、8巻まで読んでいたのですが、ようやく4巻を読めました。

密偵のおまさ、大滝の五郎蔵、舟形の宗平はこの巻から登場だったのですね。
特に、おまさの鬼平さんへの尽くしっぷりは、ある意味壮絶なものがあります。
鬼平さん率いる火付盗賊改方の検挙率(?)がずば抜けているのも、彼らのような有能で忠実な密偵達の活躍が大きいのだな・・。と思います。

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2020年04月12日

Posted by ブクログ

血闘。平蔵の密偵となり働くおまさ。
平蔵が酒に溺れていたとき、昔かたぎの盗っ人の忠助と意気投合。そのときの少女おまさは、平蔵の為ならばと一身をかけていろいろな情報を平蔵にもたらす。
そこまでするのか、というおまさと、密偵のため、命をかけて救出する平蔵。二人の信頼性がよくわかる大好きな一節。

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2019年06月11日

Posted by ブクログ

4巻まで読んだのでひとまず鬼平はお休み。
同じような物語が続くので、飽きないようにいろいろ工夫して読んだのだが、どれもうまくいかなかった。
ま、そのへんのところは今度ブログにでも書こうと思う。

ちょっと他のジャンルに浮気するけど、必ずまた鬼平に戻ってくると思う。

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2013年08月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この巻では、様々な理由で犯罪に手を染めてしまう侍を見つめる平蔵のまなざしが印象的だった。

『あばたの新助』
 平蔵の部下の一人が、女盗の色仕掛けに抗えず、盗賊の手助けをしてしまう。部下は、責任を取って女盗を捕え、自害しようとするが、盗賊達に殺されてしまう。火盗改メの一員が盗賊に手を貸すというのは前代未聞の御法度だが、平蔵は残されたも者達に配慮し、その部下を名誉の殉職として周りに伝える。

『夜鷹殺し』
 実直でまじめな侍が、悲しみと絶望と憎悪によって異常殺人鬼に変貌してしまう。その姿をみた平蔵は、「人のこころの底には、なにが、ひそんでいるか、知れたものではない」と言い、「ひょんなことで、このおれだとて」とまで言う。そして、そのような殺人鬼に対しても、その最期まで武士としての誇りを守るチャンスを与える。

 人間の弱さを認め、その死に様を無下にすることをしない鬼平の振る舞いに瞠目。

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2011年09月28日

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