感情タグBEST3
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人というものは弱いものだ。命の儚さもそうだが、義理(犬神の権三)や人情(むかしなじみ)にほだされて道を誤ってしまう。平蔵が見出して密偵となった二人の明暗。「消えた男」の最期も悲しいものがある。それらとは趣向が変った「追跡」が面白い。盗賊を追う平蔵~平蔵を追う剣客という構図が、まるでコントのようにくるくると回り畳みかける。まさか狂剣客が振り回した刀の犠牲になったのが……の落ちには笑った。
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1巻から読み始めて、気付いたらもう10巻。
今回収録されている話は、
「犬神の権三」、「蛙の長助」、「追跡」、「五月雨坊主」、「むかしなじみ」、「消えた男」、「お熊と茂平」の七篇。
このうち二篇で、平蔵の密偵になった者が死んでいる。レギュラーの密偵になるのは難しいようだ。
個人的には、雨引の文五郎はもう少し活躍してほしかった。
「蛙の長助」にて、長助が「生きているうち、せめて飲み食いだけは好きにしたい」と願う一節がある。これは結構大事なことだと思った。現代は様々なモノであふれている。コレクターやマニア向けのアイテムも山のように存在し、その購入と維持に大金をつぎ込んでいる。これにより、文化水準が向上、ないしは維持されるという面もあるだろう。しかし、所有者が亡くなった時、棺桶に入れられるものは知れているし、その意思を継ぐ者がいなければ、せっかく蒐集したモノもバラバラになってしまう。だから、これは考えようだが、あまりモノに執着しすぎず、美味しいものを食し、日々充実させた方がいいのかもしれない、と思ったりした。ある程度の年齢になると、残りの食事回数を意識するようにもなるのかもしれない。
読んでいて我ながらしょうもないことを、と思ってしまったこと。「むかしなじみ」に登場する彦十の昔馴染みの盗人「網虫の久六」について、その人物描写を読んでいたら、ベニー松山著『小説ウィザードリィ』に登場するホビットの忍者“ハ・キム”を思い出した。子どものような矮躯で、身軽だという久六。足の裏に毛が生えていたら、間違いなくホビットだ。
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ぽつぽつ読んでいる鬼平シリーズももう10冊目。
「犬神の権三」鬼平が見込んで密偵に加えた雨引きの文五郎の裏切り。義理人情に駆られ、捕らえられた元盗賊仲間を脱獄させた文五郎だが…何ともやりきれない結末だった。
「鬼の平蔵」が「本所の銕」に戻る瞬間が好き。おまささんとおしげさんの百合シーン(?)もあったりで、鬼平犯科帳に死角なし。
「むかしなじみ」も同じようなストーリーで、彦十お前もか…!となったけど、こちらは密偵たちが一丸となり、未遂に終わる。よかった。
「消えた男」生真面目な佐嶋のキャラが良い。高松繁太郎も鬼平という理想の上司の元で密偵として腕を振るってくれることを期待したのにあっさり殺されてしまい、残念。
「お熊と茂平」お熊ばあさんが なかまに くわわった!
今後の活躍を期待しております。
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鬼平犯科帳 10巻。
あっという間の10巻目。
今回は、切ない物語が多い。
「犬神の権三」の雨引の文五郎、「五月雨坊主」の善達、「消えた男」の高松繁太郎。。。
そして、彦十も、お熊も、平蔵さんをとりまく人たちは、みんな、情に熱い。
類は友を呼ぶ。というところか。
(友ではないけれど。。)
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「犬神の権三」、「蛙の長助」」、「追跡」、「五月雨坊主」、「むかしなじみ」、「消えた男」、「お熊と茂平」の七話収録。なかでも、「むかしなじみ」では、相模の彦十が古くからの知り合いだった盗賊の網虫の久六から盗みを持ち掛けられ・・・。
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ホームステイしていた家になぜかあった本。あまりに暇で読んだところ、日本に帰ってきて1巻から集め始めるほどはまりました。食べ物の描写がおいしそうで好きです。
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「犬神の権三」文五郎退場。
「蛙の長助」元盗賊借金取り
「追跡」狂人に刃物
「五月雨坊主」忠吾危なかった
「むかしなじみ」彦十危なかった
「消えた男」不憫な元同心
「お熊と茂平」お熊、密偵にな
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鬼平犯科帳シリーズは、「〇〇の〇〇」と、盗人や密偵がやたら多く出てくる感じがします。ちょっと食傷気味w。「鬼平犯科帳 10」、2000.7発行、7話。第2話の蛙の長助と第7話のお熊がお気に入りです。
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鬼平犯科帳 (10)
密偵・彦十さんが昔の知り合いにほだされそうになる「むかしなじみ」。
キレ者与力・佐嶋さんの過去の部下が登場する「消えた男」。
この“過去エピソード系”二篇をはじめ、今回も安定のラインナップです。
異色だったのが狂人剣客が登場する「追跡」。鬼平さんが頭のおかしい剣客に追い回されて、リアルに困るという、シュールな仕上がりとなっております。
「お熊と茂平」は、あの毒舌・お熊婆さんが大活躍し、鬼平さんの仲間に加わる事に。今後のお熊さんの活躍が楽しみです。
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平富は、川魚料理で知られている。先ず、そぎとった鯉の皮の酢の物。同じく鯉の肋肉をたたいて団子にし、これを焙ったものへとろみのついた熱い甘酢をたっぷりとかくまわした一皿など。
池波先生の小説は奥が深いですね。目に見えてきそうな料理の描写です。
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犬神の権三
蛙の長助
追跡
五月雨坊主
むかしなじみ
消えた男
お熊と茂平
「犬神の権三」の雨引の文五郎に始まり、しっとりとしたエピソードが多かった。