感情タグBEST3
Posted by ブクログ
文語口語違いの問題かもしれないが「てよだわ言葉」に違和感を感じるし
難易度でというなら濃淡度とか高低度とかいうべきでないかとか
どおでも良いことを思うくらいことばにこだわっている感じの文章と
当たり前で無垢な願いが、彼の本質だ。
サクラダリセット。聖なる再生。正しい方法での、世界の改変。
を衒い韜晦なく実行しようとするだけでなくしてしまうという内容が
奇妙な「透明な」味わいという名前の味である
作品全体を通してみると「マンガの(重要)『封神演義』みたいな」ファンタジーバトル小説なのだが
そうでない変なところに入っているという異で
『円環少女』などと同じく中高生向け娯楽小説であるライトノベルという場だからこその
まこと貴重な作品である
Posted by ブクログ
シリーズ完結。数々の伏線がきれいに消化かされてすごかったです。ケイが、時間の巻き戻った春埼に記憶を思い出させるために起こした行動で、泣いてしまいました。名前の由来とか、わざわざ相麻と話をしたりとか。初めてケイが泣くのは春埼のためなんですね…。みんなの能力がうまいこと組わせて使われてて気持ちよかったです。問題が必ずしもきれいに解決したわけではないけれど、そこがまたいいのだと思います。みんなでこれから、咲良田をよりよくしていくのでしょう。
相麻とケイ、春埼の関係も、なんとかなってよかった。
小説の最後の文章、わけもわからず涙が出ました。スケールの大きな話でしたが、結局は、二人の女の子と一人の男の子の物語だったんだなと思いました。
春埼がリセットした間の耳目ことを思い出して、ケイに語るシーンは、すごく、よかったです…回りくどくて不器用で素直じゃなくてややこしい二人がしあわせになってよかった。春埼とケイの成長があたたかったです。これから相麻がしあわせになれますように。
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ついに最終巻。一気に読み終えてしまった。
今までに出てきたキャラクターがみんな出てきて、そのキャラクターたちの能力を組み合わせて使ったりして、ハッピーエンド。
どうやって能力を忘れさせないようにするのかと思ったらまさかの盲点。
完全なハッピーエンドとはいえない部分もあるにはあるけど、面白かった。
ベイビー、グッドモーニングもそのうち読んでみよう。
Posted by ブクログ
ついに最終巻。読み終えたあとは気持ちよさと、もう終わりなんだというさみしさがあった。
今回は能力による部分は少なく、一人一人の内面的な話が主だった。なのでワクワク感はあまりないかもしれないが、言葉がキレイで読んでいて気持ちが良かった。
Posted by ブクログ
果てしなく綺麗な、少年と少女の「祈り」の物語でした。
早く続きが読みたいけれど、読み終わりたくない。
そんな矛盾した気持ちを抱きながら、読み進めていました。
最終巻は一番分厚いですが、一番早く読み終わってしまったように思います。
咲良田の能力についての問題の結論と、ケイと春埼と相麻の関係への終止符がいかに打たれるかが気になって仕方がありませんでした。
ケイと浦地。二人は似ているけれど相容れない。
二人の思いの果てにあるのは常に優しさで、どちらが正しいとは決められない。そんな平行線からどう脱出するのか。
二人の心理戦にはページをめくる手が止まりませんでした。
そして、ついにケイと春埼と相麻の関係に終止符が打たれます。
どう足掻いてもケイの一番は春埼であるという事実は揺らがない。
それでも彼のために自らを傷つけてきた相麻菫の行く先は、幸せとは言いがたいけれど、きっと明るい未来があると祈っています。
長々としてしまいましたが、結論としては、この作品、作者に出会えて良かったという事です。
次回作も期待してます。
Posted by ブクログ
端正な美しい小説だった。それは物語がすべて結末に向かって見事に収束しているせいでもあるが、なによりも誠実に生きることを志すキャラクターたちをリリシズムな文章で描き上げていることが一番大きいと思う。
デビューから完結までは一気に駆け抜けて、この素敵な物語をプレゼントしてくれた作者に深く感謝する。
Posted by ブクログ
やはり物語の終わりは、楽しみでもあり、寂しくもある。ただ、「サクラダリセット」に出会えたことは、途方もなくありがたいことだった。
よく似ている二人。ちょっとだけ違う二人。それぞれの結論には、正しいも間違っているもない。ただ、一つ違うことは、ケイの結論のほうが高い次元にあるということだ。弁証法的に管理しようとしたのだ。
シリーズとして格好がいい。無駄なく、ブレずに、結末を向かえた。聖なる物語の結末を。読み返すごとにあちこちに散りばめられた物語のカギを見つけては楽しめる、素晴らしい作品でした。
Posted by ブクログ
彼らの能力やその根源となった想いというのは、欲望や願望と言うこともできるかもしれないけど、やはり祈りという言葉が一番しっくりきます。
大切な人のために、ただひたすらに純粋に祈り続けられる彼らは、やはり物語の主役足り得る強さや魅力に満ち溢れています。
なるべく濁りのないクリアな言葉を読者に届けようとする、初巻から一貫している作者の姿勢が非常に印象的で、
この作者の一読者で本当によかった、と思わせてくれました。
これからもできるだけ多くの言葉を私たちに語りかけて欲しいものです。
Posted by ブクログ
前半は前の巻から続く、咲良田に能力を残すか消すかの話で、後半は相麻菫と春埼美空の物語って感じでしたね。
いやー相麻ファンとしては、心からの幸せを願っていましたが、まあ落としどころとしては、こんなもんでしょうねー
ま、でも一応全員救われたと見て良いのでしょう。
本シリーズは女の子は確かに沢山出てくるけど、萌え方向なものは一切なくて、最後まである意味硬派なつくりで楽しめました。
古いけれど、NHKでやってたSFドラマみたいな感じかな。
作者様、本当にお疲れ様でした!
Posted by ブクログ
サクラダリセット最終巻。
この本はライトノベルに、はまったキッカケでもあるので最終巻は読んでいて感慨深いものを感じた。
この本を読んで感じたことは、当たり前のことなんだけど物語がページをめくるたびに終わりに近づいていくなと言う事だった。何を当たり前のことをと思う方もいるかもしれないけど、本当に一つ一つの要素を順番に拾っていき読んでいる途中に「これはここに来るわけだ」とか納得しながら読んだ。なんだかパズルのような作品だったなと思う。
後書きにも書かれていたけど、この作品は現在のライトノベルの主流の要素をあまり取り入れていない。でもそれがこの作品のいいところを作っていると思う。少なくとも私は、今まで読んできたライトノベルの中でこの作品が一番好きだ。
この作品らしい終わり方だったと思う。挿絵の入れ方も今までに無い感じでとても良かった。
最後までこの作品を読めたことをうれしく思う
Posted by ブクログ
完結編。
透明感のある雰囲気、文章は相変わらず素敵です。
しかし、シリーズの最終巻、完結編ということで、なにかと複雑、というかなんというか。
話としてはひたすらに、共依存な三角関係というか、互いに互いを思いあうがゆえにすれ違うというか、つきつめるとシンプルではあるんですが。
良くも悪くもライトノベルっぽい冗長な語り口になってしまったのはちょっと残念。
Posted by ブクログ
評価:☆4.5
サクラダリセット最終巻。
カラオケボックスでのケイたちと浦地たちとの駆け引きには手に汗握った。
これまで出会った人たちの能力を合わせてラスボスに対抗するっていうのは燃える展開!
ケイを信じて行動すると自分の意思で決めた春埼。
行動はこれまでとそんなに変わらないけど、確かな変化がそこにある。
悲しい選択をした相麻もケイに救われたのかな・・・。
浦地の父の能力を猫に移すという解決策は釈然としなかったけど仕方ないかなという気もする。
伏線も綺麗に回収してるし、良い最終巻だったと思う。
当初は自分に合わないと評したし、今でもそうだとは思ってますが良い作品だと思います。これが評価されるのは分かる。
そしてケイはこれからも言い続けるのだろう。
「春埼、リセットだ。」
ただ、幸せを願うために――。
Posted by ブクログ
いろいろ考えさせられるお話ではあったけど、
全体通して、とてもきれいな終わり方。
ケイの名前のところが、個人的にはすごく好きです。
7巻で1つのお話という感じ。
もう1度、1巻から読み返したくなった。
Posted by ブクログ
ついにシリーズが完結した。待ち望んだようでいて、淋しくてしかたがない。
彼らの美しさはなんなのか。彼らの祈りはなんなのか。
傷ついて傷つけて傷つけられてそれでも祈る物語。優しさという我儘を、祈り続ける物語。
これほどまでにラノベらしくて、これほどまでにラノベでなくてはならない物語は他にはない。読み終えてなお、彼らへの愛おしさが胸をつく。
これは悲劇のハッピーエンド。
彼らの未来に幸あれ!
Posted by ブクログ
河野裕『サクラダリセット』最終第7巻。
終わった。よかった。
しばらく余韻にひたれるほどに。
たしかに媒体としてはラノベなんだけど、テーマとその取り扱いの繊細さは、
ラノベ作家のなかでも群を抜いてるとあらためて思った。
細部の描写、わたしがいうincidentのような「ロマネスクのかけら」が存分に含まれていて、
それが生まれては消え、ストレートな物語の展開と、
登場人物たちの(悪く言えばありがちでテンプレートな)「テーマとの格闘」をリアルなものにする。
これは今日、Twitter副垢でちょっと書いたことに関係しているし、
自分が書き手としても追求したいことのひとつだったりする。
そしてそれだけが、結局のところ、
「当たり前なこと、だけど難しいこと」を正しく伝えるってことにつながるのだと思う。
Posted by ブクログ
サクラダリセット見事完結!
最初の数巻は雰囲気を楽しむ小説かなーと思いながら読んでたんだけど、相馬菫が蘇った頃から物語が大きく動いて、素敵な短編を挟んで最後は街の未来を決める怒涛の展開。
大変面白かったです。
この作品の魅力は、ひねくれながらもずっと春埼のことを思い続けるケイのキャラクターだよね。
分かりづらいけど、一途なキャラってやっぱイイわ。
分かりづらいといえば、何考えてるのかよく分からないのがヒロインの春埼。
でもこの娘もちゃんと成長してるんだね。
お似合いの二人だと思います。
そうなると可愛そうなのが相馬菫・・・俺が貰ってやんよ!←
無事完結ということで、河野先生の次回作も期待してます!
Posted by ブクログ
本巻を読み終わってからの最初の感想は、なんと無駄のない物語であるのかということでした。
無駄のないというのは、既刊を振り返った時に、キャラクターの行動が全てこの巻での行動に結びつくように構成されていることです。不必要な登場人物がほぼ登場しないというのはある意味恐ろしいです。
本作はケイからの視点を中心に展開しながら、最後の最後でようやっとケイの本質を理解するところまで、全てがケイの物語といえるでしょう。ケイの行動が人を動かし、この結末を迎えたのだと思います。
ライトノベル作品では、テーマや流れがぼやけてしまうケースも多いのですが、本作ほど一貫していた作品は最近では珍しいのではないでしょうか。
Posted by ブクログ
ああ、終わってしまった。読み終えた後にまず感じたのはどうしようもない寂しさだった。彼らの歩む道をもう少し眺めていたかったと思ってしまう。ケイはこれからもたくさん悲しんで傷みを負うのだろう。多くの幸せを願い、途方もない道を歩み続けるのだろう。でも彼は1人ではないからきっと大丈夫だ。彼の掌に収まらないものはきっと、春埼が、相麻が、周りの人たちがすくってくれる。この世の中に全てが正しいことなんて存在しない。それでもその間違いごと、抱き締められるものを信じ、できるだけ間違いを良いものにできるように努めながら、進んでいくのだろう。
Posted by 読むコレ
最後まで世界観を壊さず筋を通し切った事に拍手。
人の心の内面世界を中心に進められる物語の場合、読者の共感を得る為に弱さや汚さを隠さずに表現する手法が最もオーソドックスなのだと思いますが、本作の様に敢えて強さや綺麗さと言った偽善的表現を前面に出し、弱さ汚さを偽悪的に留めるといった、ともすれば読者の違和感や反感を買いかねない作風を押し切るということは、非常に胆力の要る事なのだと思います。
しかし、そのお蔭で非常に澄んだ印象を崩すことなく読み切ることが出来ました。
自分に合う合わないは別にして大変心に残る作品でした。