【感想・ネタバレ】水滸伝 十五 折戟の章のレビュー

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ネタバレ

危局の15巻。ひとまずしのいだけれど。
感想です。

呉用は冷たくなりきれないから、逆にみんなに冷たいと言われるのか、泣いちゃう
66ページにして2人死んだ。10人とか死んだらどうしよう。。。

…ここでメモを取るのを一旦諦めました。

宋清、楽和、穆弘、李応、欧鵬、朱武
梁山泊の豪傑達は仲間の死を受け入れ悲しみながらも前に進み続ける、私も一読者としてそうありたいと思っていた。けど、やっぱり無理みたい。悼ませて。

宋清と楽和は守らなければいけないものを守り通した。宗清、ひとりの女を思い続けながら戦ったその志は異端なんかちゃうよ。立派な生き方でした。楽和が歌うところをもう見れないのが寂しくて、厳しい戦いの間で楽和が歌う姿が大好きだった、姿が見えなくても、本から音が聞こえなくても。
穆弘は最後まで死なないと思ってた、どうしてかな、強くて、強くて、目玉を取り出してしまうくらいの男々しさがあるのに弟思い、家思いで。後もう少しだけタイミングがずれていれば。そうは思ってしまうけど穆弘は勝負に勝った。勝った上での死。こんなに尊い死に方は他にはない。
李応、李応ーーーー!!!ずっと杜興に守られて生きて、やっと自分の意思で梁山泊に入った李応。でも最期は一番危ない役目に自分も名乗り出て、志を絶ってしまわないように生ききった。李応と杜興のコンビが大好きなの、杜興は悲しむけどもう大丈夫よね、きっと。だって二人の絆は死だけで破れるようなものじゃないでしょう。
欧鵬、戦い抜いて、最期には花栄を守ろうとした姿に胸を打たれました。何より花栄の憤怒を見て「すげえもんを見た」って言って死ぬのって最高だな、と。最期まで守ろうとした人がめっちゃ強いの絶対嬉しい。
朱武が最期に宿元景とやり合って動きを止めたから花栄が射止められたんよね。花栄に足りないものを自覚させて本物の隊長にしたのは紛れもない朱部やった。お疲れ様でした。

李俊カッコいい李俊李俊李俊
穆弘が趙安を殺せんかった代わりに李俊が!あーーー!!!!かっこいいーーー!!!!!!!
水軍の戦いのドキドキっぷりは読んでて苦しかった。
あと、顧大嫂が強すぎて笑っちまうくらいかっこよかったな。大胆綱渡り計画を考えた宣賛も堪らんかった……

生きる者、死ぬ者、戦いを諦めない者、ちょっとのんびりしている者(魯達!)、本当にたくさんの人の志と気持ちと行動で勝利した戦い。失ったものは多いし、ここから先どうなることやらではあるけどまた立て直していく梁山泊を見るのが楽しみ。

張横が張順一家のことを、順、敬、平って呼んでるの愛しすぎんか?

楊令が石秀からもらった致死軍の刀を張平に貸すところで泣いてしまった。こうやって志と魂は受け継がれていく……

最後に……
王英×扈三娘、おめでとーーーーー!!!!!!!
辛い中にもめでたいことはあるー!!!!!!!!
子をなせーーーー!!!!!!!!!!!

解説コーナー
解説の方も仁義なき戦いの出演者を水滸伝でたとえようとしていて笑ってしまった。私はBTSで同じことをしているので。オタクはみんなそうするのかも。

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2022年02月08日

Posted by ブクログ

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穆弘と楽和が死んでしまってとても悲しい巻。
他にも好漢が次々に命を落としていって切ないけれども、負傷から立ち直る人もいたりしていろんな人生が織り交ざっているなと思いました。
欧鵬の花栄を守って死んでいくシーンはすごく印象的。

そして、楊令がめっちゃ成長してるし、張平はめっちゃいい子だしで次世代の成長がとても楽しみにもなりました。

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2013年09月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

まずは恒例の各章のサブタイトルとその星が表す豪傑の名前の列挙からです。

天英の星: 小李広・花栄
地煞の星: 鎮三山・黄信
地遂の星: 通臂猿・侯健
天損の星: 浪裏白跳・張順
地察の星: 青眼虎・李雲
地奇の星: 聖水将・単廷珪

前巻から引き続き梁山泊は官軍と総力戦を繰り広げています。  ここまで「やる気的」にも「実力的」にも散々の描かれ方をしてきた官軍ですが、やっぱり正規軍には正規軍の強みがありました。  相変わらず「やる気的」には梁山泊軍の方に歩があるとは言え、物量的にも人材的にも豊富な補給を受けられるうえに、少なくとも上に立つ将軍たちの質がこれまでとは雲泥の差に変貌を遂げている官軍です。  しかもその官軍を裏方で支えている青蓮寺も力を増し、ついでに李富や聞煥章も経験値を積んでいます。  こうなってしまうといくら少数精鋭の英雄豪傑を抱え、一兵卒に至るまでの士気の高さに勝る梁山泊軍と言えども消耗戦に陥っていきます。

そんな消耗戦の必然・・・・・と言えば必然ではあるものの、今回の梁山泊 vs. 官軍の戦では戦死者の数が夥しい。  それらの死者たちの最期が美しければ美しいほど、壮絶であれば壮絶であるほど、根っこのところで死を美化することに抵抗を覚えずにはいられない KiKi はある種の恐ろしさみたいなものを感じる読書体験になりました。

何て言うか、次々と豪傑たちが倒れていく様を「さもありなん」と感じ、そこで「でも生き切ることができて良かったね」「こんな死は悲劇だしあなたの死ぬ姿なんて見たくはなかったけれど、悔いはないよね。」と受け入れてしまいそうになる自分を認識するたびに「いやいや、良くはないだろう、良くは・・・・・」と思うんですよね。

KiKi はね、ただ漠然と時を重ねるような生き方が嫌いな人間です。  そういう意味では「生き様」みたいなものに拘りが強いタイプであるといってもいいと自分では思っています。  と、同時に「死」というのは「生」の延長線上にある必然だとも思っていて、そういう意味では梁山泊の豪傑たちが「どうせ死ねば土に還る」とか「生き様とは死に様とほぼ同義」みたいなことを言ったり考えたりしている部分には頭では同意できる部分もあったりします。  それでも、この物語の中で豪傑たちが「志を持って意味ある戦いをしている。  その戦の中で死ぬのは本望」みたいなことを言うと心の中の何かが「いやいや、それは違うだろう」と感じずにはいられません。

KiKi は「人は誰もが何等かの役割をもって生まれてくる」と考えているタイプで、そういう意味では「志のために戦い、死ぬ」というのは「そういう役割」と割り切ってしまうこともできる考え方の1つだとは思うんだけど、それでもやっぱり「生死の判定を安易に下すこと」には抵抗を感じるのです。  本人が「ここで死ぬことができれば本望」と思うのはある意味個人の自由(?)だし、そうとでも思えなければ「無駄死に」以外のナニモノでもないとは思うけれど、少なくともそれを読者という立場で傍観しているだけの KiKi が「当たり前」と感じるのは間違っていると思わずにはいられません。  まして、「カッコいい」なんていう風に感じるのは論外です。

そういう意味では梁山泊と官軍、どちらの側であれこんな風に夥しい屍を累々と築くのはやっぱりどこか間違っているし(仮にそれが戦がなくても飢えやなにやで同じように屍が築かれるとしても)、早くこの戦に終止符を打ってほしいと願い続けて先を読み進めていた・・・・・そんな気がします。

結局この戦は宣賛によるかなりトリッキーな謀略によりとりあえず一段落。  でも、こんな手があるならもっと早くやって欲しかった・・・・・そう思わずにはいられませんでした。

さて、そんな中、やっぱりほっとできるのは「王進スクール遊学中」の楊令 & 張平のお話だったし、成長の跡著しい水軍預かり見習いの趙林のお話でした。  こんな戦の最中であっても生まれ出づる生命もあれば、成長中の生命もある・・・・・そんなそれこそ当たり前のお話に救われたような気分になったこと数知れず・・・・・。  その一方で戦でこそ命は落としそうもないようでも確実に生命の灯を燃やし尽くしつつある盧俊義の「私の死の使い道を考えてくれたら、ありがたいのだが」には胸を打たれました。  

盧俊義ほどのポジションにいる人間であればこそ生まれてくる「死の使い道」であることは百も承知だけど、そうであってもそれが考えようと思えば考えられる「死にざま」になる・・・・・それこそが本当の意味での「生き様とは死に様とほぼ同義」だよなぁと感じずにはいられませんでした。  さて、残すところあと4巻です。

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2013年08月23日

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前巻から引き続き全面対決!
大軍勢と圧力で追い詰めていく官軍。激しい攻勢に晒される梁山泊軍。さらに水軍の戦い、功城兵器の導入も。
目まぐるしい攻防で読む手も加速しまくり!
そして負傷者や女性・子供まで動員する宣賛の北京大名府制圧作戦。
戦場で命を散らす漢たち。着々と戦の準備を進める禁軍総帥・童貫。
最終決戦の足音が…。

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2017年02月08日

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巻が進むにつれて、梁山泊が負けるんじゃないかと不安になり、辛くなってくる。でも読み始めると止まらない。
この巻でも、大勢の人物が戦いで亡くなった。
最後の方に梁山泊を裏切るのか、ギリギリのところの人物が出てきたので、胃がきゅっとなった。馬桂のことを思い出した。

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2016年09月16日

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さすがは王進先生…。というか楊令、立派になって…!張平も立ち直ってきたし、子午山は梁山泊にはないといかん場所やね。子の成長を見守る気分だよ、
しかしなぜ晃蓋と2人並ぶとステキと言われた巵三娘が、ブ男の王英と結婚…!納得いかねえ!けど巵三娘のクール過ぎる感じカッコイー。

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2016年07月02日

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激しい戦と、そのあとのひと時の小康状態。そのシーンの切り替えが自然に書かれていた。
激しい戦の描写もさることながら、人にフォーカスをあて、丁寧に書かれているところが多くてよかった。張平が少しずつ大人になっていくのが好き。
死域をこえるもの、死んでいくもの、戦における人の運命を見られた。

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2015年04月11日

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“おまえには、どこか弱さがある。やさしさと言ってもいいであろうが…”

“冷たくなりきれないから、逆にみんなに冷たいと言われるのだ”

“すべてを最上に整えようという気持ちは、やさしさにほかならぬ。
もっと、下の者に任せろ。”

盧俊義が、呉用へかけた厳しい言葉が、とても印象深い。

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2012年11月24日

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