【感想・ネタバレ】水滸伝 五 玄武の章のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

楊志よ、永遠なれ。
あなたの志は楊令が引き継いでくれるよね。
私はこんなにかっこいい人たちに今まで出会ったことがないよ。石秀、周通。戦う姿にとても心を打たれました。どうしよう読み終わって一晩経っても二人のことを思うと涙が出てくる。本当に…。
魯達カムバもとても嬉しかったです。

林冲達が助けに来るシーンの胸熱っぷりといったらもう…。あとは、馬桂のやり口、きったねぇ。こんなこと許していいのかよ。最低だよ。(初の寝返りに心に暗影が落ちる私の図)

水滸伝の解説がとてもとても大好きでね、解説っていうか、「私と水滸伝」っていう題名の作文。笑
子供の頃に読んだ水滸伝と比べて北方水滸伝は整合が取れすぎている!と憤って(最高を叫んで)いた、志水辰夫さんの後書きが読んでてとても面白かったです。 

0
2022年01月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

まさに衝撃の一冊。

前巻で宋江を包囲し、魯智深の行方は知れず、楊志の妻子の存在が青蓮寺にばれた。
その全てがこの巻で動き出す。

古典文学に(古典を題材にした文学に)、ネタバレは許されないのかどうかわかりませんが、早々に主要登場人物が姿を消すということだけ記しておきます。
現在の視点だけで考えたらそれはとてつもなく大きな穴となりますが、長い目で見たら梁山泊の要を作る出来事になったかもしれません。
それは今後を読まないと分かりませんが。

ただ、その大きな喪失は確かに衝撃的ではありましたが、私が泣いたのはそこではなく。
喪失をもって敗北としないように、次に繋げるために必死で戦う遺された者たちの姿。
理性ではなく、本能でもない。
彼らが戦う意味は一体なんなのか。

“兵力、武装、指揮。あらゆる要素を考え、作戦の指示すら出す。頭の中には、いく通りもの戦の予想がある。しかしいま見る戦場は、予想したものとはまるで違っていた。剥き出しの生命が殺し合っているようでもあり、なにか非現実の、夢の中にいるようでもある。
戦の指揮とは、このすべてを現実として捉え、的確な判断をし、命令を出し続けることだ。戦場を、たとえ掌の上でさえ、再現できることだ。
執務室で考えている戦は、戦らしいものであり、戦ではなかった。”

0
2017年02月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

序盤のヤマ場。揚志の早すぎる最期。
青蓮寺の刺客100人以上に取り囲まれながら鬼神の如き闘いぶりで死してもなお倒れることのなかった揚志。
身を挺して息子を守った潘仁美。
再び両親を失い悲しみを抱える息子・揚令。

後半は胸を締め付けられる思いで一気読み。

0
2016年11月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

前半はいつもの水滸伝・・・

青面獣はどんなピンチも潜り抜けると思ってた。
水滸伝は同士が全員揃うまで誰も死なないと思ってた・・・


この5巻を読んで6巻以降を読んでいくのが怖いと思いました。
でも早く次を読みたいと思わされました。

北方謙三おそるべし!

0
2015年10月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ではまず恒例の各章のサブタイトルとその星が表す豪傑の名前の列挙からです。

地進の星: 出洞蛟・童威
地闘の星: 火眼狻猊・鄧飛
地会の星: 神算子・蒋敬
地空の星: 小覇王・周通

さて、ここまでの巻では梁山泊に集う(必ずしも梁山泊に籠ったわけではないけれど ^^;)豪傑たちはひたすら増える一方だったけれど、この巻ではとうとう亡くなる方が出てきてしまいました。  著者はどこかのインタビューか何かで「俺の水滸伝では人が死ぬんだよ」と仰ったらしいのですが、それにしても早いですねぇ。  

確かに官軍と戦いながらも同志がひたすら増える一方で108人が梁山泊に勢揃いという原典のプロットではあまりにもリアリティがなさすぎだけど、正直なところ KiKi は1つだけ疑問に感じてしまったことがあります。  それはね、原典では1人も欠けずに(晁蓋を除く)108人が勢揃いして、だからこそその108人が108星の生まれ変わりというお話になっているわけで、しかもその108星が道教の世界では結構重要だったりもするわけで、そんな宗教的なバックグラウンドを活かしたお話になっているのに、晁蓋より先に星の生まれ変わりの人たちが死んじゃっていいんだろうか??

この KiKi の Review では冒頭で108のお星さまと豪傑の名前の一覧表を各巻・各章のサブタイトルに合わせてご紹介しているわけだけど、実はこの108星の中に晁蓋に該当する星はありません。  初期の梁山泊は晁蓋の力によってまとめられていると言ってもいいほど最重要人物の1人であるにも関わらず、梁山泊に豪傑108人が揃う前に戦死してしまうために108星には含まれないということになっていたはずなんですけどねぇ・・・・・。

まあ、現代日本には108星な~んていうのは文化的にもまったく浸透していないわけだし、北方さんもそんな文化的な背景へのある種のオマージュとして各章のサブタイトルにのみこの108つのお星さまを登場させている・・・・っていうことなのかもしれません。

さて、この巻で亡くなってしまったのは以下の3名です。

天暗星: 青面獣・楊志
天慧星: 拚命三郎・石秀
地空星: 小覇王・周通

周通さん、出てきたと思ったらすぐ死んじゃったよ・・・・・ ^^;

原典には出て来ない体制側の裏の仕事請負人とも言うべき青蓮寺の暗躍による最初の被害者が宋建国の英雄・楊業の末裔である楊志、そして続くそれに続く大掛かりな掃討の第一段が楊志が籠っていた二竜山で、楊志亡き後の二竜山の大将2人が山寨を守るために戦死という筋立てには説得力があったけれど、それにしても全19巻もある中でこの第5巻でいきなり戦死者が出てくるのはかなり意表をついていました。

初読の時にはひたすらビックリ仰天で「え?!  ええ~?!」と開いた口がふさがらなかった KiKi だけど、今回は筋を知っていたからという以上に「楊家将」 - 「血涙」 - 「水滸伝」 - 「楊令伝」 という一連の流れを考えてみると、ここで楊志が亡くなるのは言ってみれば「楊令伝」への布石とでも言うべきものであることがよくわかります。  

「楊令伝」への布石は養父・楊志の死とそれを見つめていた幼い楊令という画のみならず、遼国に潜入し、女真族との呼応を画策していた魯智深がそれに失敗し、鄧飛の活躍により救出されるという物語にもひっそりと忍ばされているあたりも、なかなか憎いねぇ・・・・・(苦笑)

もう1つちょっと感心してしまったのは、遼国から救出された魯智深がその逃亡の際に自ら切り落とした腕が化膿しちゃって生死の境を彷徨うことになった以降のお話です。  結局、安道全に腕全体を切り落とされちゃうことになるわけだけど、何とその切り落とされた腕を魯智深と林冲は食べちゃったという・・・・・。  そのシーンだけを想像するとグロテスクというかシュールに過ぎると感じるわけだけど、原典の水滸伝には「食人肉」の話があっちこっちに出てきているから、言ってみればその名残みたいなものがこの「片腕を食べちゃう話」なのかなぁ・・・・と。

前巻で発生した2つの不穏な空気のうち、宋江絡みの大戦の方は何とか凌ぎ切った梁山泊だけど、楊志と彼の副官2人を失った二竜山を何とかしなくちゃいけません。  とりあえず林冲に一時的に任せることにしたみたいだけど、林冲さんは組織を束ねて方向性を示すマネージメントタイプというよりは誰かに示された方向性へ向かうために力技で活路を開くゲリラ・スタッフタイプ。  要するに大将というよりは遊軍に近いところで力を発揮するタイプです。  そろそろヘッドハンティングが必要な雰囲気をプンプン漂わせながら第6巻へ進みます。

0
2013年08月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

三人の死。北方氏は、108人の英雄をあえて全員生かしておかなかったのだ、どんなに強くても人は死んでしまう。ここまでで一番哀しい巻だった。

0
2013年06月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

宋江を助けるために、皆が力を合わせて戦った。林冲の登場がすごく格好良かった!
最初はもう少し人間臭かった気がするけど、魯智深が人間離れしてきている。
楊志の妻子に何かあったらめないかもって、前巻のときに思ったけど、まさか…。
涙なしには読めなかった。

0
2015年10月28日

「歴史・時代」ランキング