和風ファンタジーの題材としてすっかりおなじみの陰陽師。そのブームの火付け役であり、9月に市川染五郎・市川海老蔵らによる歌舞伎座公演も決定したのがこの「陰陽師」シリーズです。
平安時代の天才陰陽師、安倍晴明。その親友で音楽の才能豊かな源博雅。この二人が鬼や生霊など様々なものの怪にまつわる怪異を解き明かしていくこの物語。映画のような派手なアクションはほとんどなく、彼らは問題の怪異の原因となった人の業を探り、ものの怪達を納得させることで怪異を見事に解決していきます。
この物語の大きな魅力は、主人公二人の掛け合いが格別に面白いこと!
厄介事を頼まれ困り果てた博雅が、二人で酒を酌み交わしながら晴明に解決を依頼するのですが、その軽妙なやり取りに、自分も仲のよい友人と庭を眺めながら、美味い肴片手にお酒を舐めたくなる事間違いなし!
美しくも怪しい平安時代の余韻から抜け出せなくなりそうな不思議な物語です。
感情タグBEST3
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シリーズ6冊目
虫めづる姫君、露子姫が魅力的
現代ぽい子、研究者向け?
探求心
大きな目、化粧しない、眉毛抜かない、お歯黒しない
19歳
また出てきてほしいなぁ!
。。。。
名前を呼ばれて返事してしまったら、そこに縁という呪が結ばれてしまう
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いやあ……博雅よ。お前、どんだけ晴明のこと好きなんだ。で、晴明もな/笑。
「博雅よ、そのような真っ直ぐな目で人を見るな」
「俺が見ると困るのか」
「困る」
わかってやれよ、博雅!!!!笑
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このシリーズの「間」がとても好き。そしてこの「間」が作り出す雰囲気がとても好き。
あいかわらず、安倍晴明は端然とし、源博雅はオタオタとしている。ここに、今回は賀茂保憲が登場するのだが、今後もちょくちょく出てきそうである。しかし、ここに登場する陰陽師は、みんなシニカルな性格だ。たしかに、熱血な陰陽師は頼りなさそうだけど。
「むしめづる姫」も登場したが、まさにナウシカだな、この姫は。今回は、「むし」が登場することが多く―足のないヤツらがとくに―、読みながら心臓がぞわぞわしてしまいました。
さまざまに発生する妖しい事件は、どれも「もののあはれ」でいっぱい。もしかしたらこのシリーズ、現代の仏教説話かも。
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はまってしまい、シリーズ連発して読んでいます。
晴明の屋敷の簀子の上で酒を酌み交わす二人を想像してしまいます。いつもは濡れ縁が多いかな、えっ、ところで濡れ縁って何?とかいろいろ調べたりして、楽しく読んでいます。晴明の陰陽師としての能力、博雅の楽の才能、それらが一つになって問題を解決するところ、いいですねえ。
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気持ち悪くて幻想的。肉を食いながらも満たされない首から下がない生首。人間はそういうものなような気がする。ってとこが人の性の確信をついててよい。
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野村萬斎の映画の印象が強かった陰陽師。
何となく読んだ1冊だったけど、思ったよりも読みやすい
読んでいて蟲や妖のゾワゾワした気持ち悪さだったり
晴明の庭の幻想的な雰囲気が想像できて面白かった。
シリーズが揃ってるわけではないけど、とりあえず手元にある陰陽師を読んでいこうと思う。
映画の陰陽師が好きな人、妖怪の類の話が好きな人は好きそう。
むしめづる姫がお気に入り
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軽い気持ちで一冊目を読んで以来、はまっている陰陽師シリーズ。
今回も面白かった♪
中でも「むしめずる姫」が気に入りました。
道満が登場する話、好きだなぁ。
悪役のようでありながらも、実は根は優しいという道満のキャラクターが良く表れているなと思います。
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いつもの短編。
登場人物がちょっと増えたかな。
蘆屋道満がレギュラーに近くなってる感じ(笑)
あと賀茂保憲がいい感じなキャラだった。この先もちょくちょく出てきそう。
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陰陽師シリーズ。
集中的にシリーズを読破しているところですが、全然飽きが来ず、いつまでも読んでいけそう。
「むしめづる姫」の露子姫がやっぱりイイ。途中の芋虫描写はちょっと、、、と思ったけど、彼女のキャラは素敵。また出てきてくれるといいな。賀茂保憲も今後、レギュラー化してくるのかしら。道満とはまた違った意味で、こちらもちょっとお騒がせな感じ。悪気がなさそうなだけに、晴明も苦手としているのかな。どんどんキャラが増えていくので、シリーズ読みが楽しい。
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相変わらずの二人。この雰囲気が大好き。
無残なシーンもあるが、『むしめづる姫』の月光の中を舞う蝶の羽を持った式神や、『呼ぶ声の』の月光と舞い散る満開の桜など、美しい情景の描写は読んでいて心が澄む。
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時々、岡野陰陽師を読んでいると、夢枕陰陽師から、遠く離れたところにきたなぁと思います。
でも、ときどき、やっぱり原作、さすが原作と思わせる話がきっちりあってよいですねぇ。
人物の取り扱い方、特に陰陽師の術者関係は、道満にしろ、保憲にしろ、かなり扱い方が両陰陽師の中で違っているのですが、なんか、作品中の人物の韜晦の仕方とかは、ときどき、ドキッとするほど似ていたりします。
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『陰陽師』短篇集五冊目にあたる巻。
「怪蛇」
「首」
「むしめづる姫」
「呼ぶ声の」
「飛仙」
の五篇が収録されている。
「首」はおどろおどろしく不気味な雰囲気が出ていて好み。
「首」より、安倍晴明の師である賀茂忠行の、息子・賀茂保憲が登場する。
面倒くさがりの怠惰で、あっけらかんとした性格の様子。
黒い猫又を連れている。撫でられている猫又がかわいい。
「呼ぶ声の」で保憲は晴明の所で酒を飲むのが気に入ったと言っている。
今後も彼が登場するのか楽しみ。
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お気に入りの陰陽師シリーズ☆読んだのはこれが4冊目。
『むしめづる姫』に出てくる、露子姫のキャラがとっても好きでした♥清明と良い仲になってくれないかな♪
いつもどおり清明と博雅のかけ合いも絶妙で今回は、『呼ぶ声の』の中の初めの方のかけ合いがかわいすぎてツボでした(笑)
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いつも通りの感じが心地いい。美しい情景が目に浮かぶようだ。このシリーズの安倍晴明は有能すぎて読んでて安心感がある。ドキドキすることはないが、難しく考えることもないのでサラッと読める。
露子姫と黒丸はどうなったのかが気になるなぁ。
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なんか、すっかりこなれてきて、展開がワンパターンというか。それが悪いって話ではないけれど。
なんかとりあえず晴明と道満がたわむれて、あとは酒飲んでるだけ~みたいなかんじが、何ともまったり。
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再読。6巻目。
道満の他に保憲、露子という登場人物が増えていく巻。
こんなアクの強そうな人物たちに囲まれて博雅は大変そうだなあ(笑)。
でも博雅はそんな人たちと読者である私たちを繋ぐ架け橋みたいな人物なんだと思う。
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シリーズ第六作目にもなると、
初めの方に出た作品達を読んだ時に感じたワクワク感や
感動を同じように得る事はなかなか難しく、
ファン達には、長年愛読し続けたからこそ感じてしまう
「物足りなさ」、なんてとんでもなく
贅沢な悩みがおまけについてくる事となる。
しかし、この「陰陽師」シリーズには、
息の長いシリーズだけに与えられる深み、
円熟味が増してきたように思うのは私だけだろうか。
著者夢枕氏の筆は益々月の光の如く冴え渡り、
自宅の庭で、安倍晴明と
その友人源博雅の交わす会話は、
巻を重ねる毎に益々味わい深く、
面白みのあるものになってきたと思うし、
登場当時、かなり不気味なキャラで
敵役要素が強かった蘆屋道満は、
最近は段々と人間味が増し、
なかなか話が分かり、可愛げある親父になっている。
「むしめづる姫」の露子姫、
「首」の賀茂保憲と
新たな登場人物も加わり、
虫をこよなく愛する、「ゴーイング・マイウェイ」なお姫様や
いかにもひとくせもふたくせもありそうな
晴明の師の息子であるこの男が、
今後どのような華やスパイスを添えてくれるのか
とても楽しみである。
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夢枕獏の陰陽師 竜笛ノ巻を読みました。ご存知、陰陽師のシリーズの文庫最新刊です。平安時代を舞台にした安倍晴明と源博雅が主人公の怪異譚です。今回の短編の中では虫めづる姫のエピソードが一番面白く感じました。気持ちの悪い真っ黒い芋虫が育つ様子と、それがさなぎから孵化する様子の描写は綺麗な絵画のようでした。
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平安陰陽師伝奇ファンタジー第六巻。短編五編を収録。本巻の内容は奇怪方面に全振りで、ひとの情念の機微みたいものの描写は少なかったなあ。個人的にはそっちの方が好みなんだけど。
それにしても、"むしめづる姫"のラスト、半人蝶もらっても困るだろ。お父ちゃんおろおろしちゃうよ笑
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文庫版シリーズ第6弾。今回はふたたび短編集となります。
今回は、『堤中納言物語』の「虫愛づる姫君」をもとにした話が含まれています。幻想性が感じられる美しい締めくくりのシーンが印象的でした。
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☆3.8
「ゆこう」
「ゆこう」
そういうことになった。
「首」は怖かったなぁー(TmT)ゾォーっとする感じ。
虫愛ずる姫は、どうなるんだろう、どうなるんだろうって最後までドキドキでした。でもさわやかに終わってよかったーーー!!
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「むしめづる姫」の露子姫が、どうしても金子みすずさんのイメージと重なる。
純粋などうして?が多くて、何でも呼び名をつけて自分のものにしてしまう。
気がつけば自然と周りは巻き込まれていて、でも誰からも愛される存在。
今後、露子姫と黒丸の話の続きもどこかで描かれていくらしいので、楽しみである。
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いつもながら、安部晴明の活躍は見事ですね。安倍晴明、陰陽師というと、なんとなく、オドロオドロシイ感じがしていたのですが、このシリーズは違いますよね。ちなみに、私はオドロオドロシイ感じも好きなのですが・・・。
毎回、話の最初に、源博雅と一緒にお酒を飲んでますが、いつも風流でいいシーンですね。
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ずっと気になっていたので、読めてよかった。
めっちゃ面白い!って感じではなかったのだけど、このシリーズは読破しておきたいかな。
軽く読めるのもいい。
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表題のとおり,陰陽師・安倍晴明の活躍を描いた短編集第5弾。
武士の源博雅とのコンビは映画化もされている有名な設定だが,
なぞに挑むホームズとワトソンのように良い味を出している。
晴明のライバルとして登場した蘆屋道満に続き,
晴明の師の息子である賀茂保憲が登場する。
古語を交えながら読みやすく平易な文章で書かれており,
平安文化も巧みに織り混ぜられていて楽しめる。
個人的には「むしめづる姫」,「呼ぶ声の」が良かった。
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賀茂保憲、本格参戦です。飄々とした感じが晴明とも道満とも違っていて、この話の術者の中では今のところ一番お気に入りかも知れません。「むしめづる姫」の露子姫は、メインキャラになれそうな雰囲気なのですが・・・・・・今後また登場するのか楽しみです。「飛仙」に登場する、天足丸とは違う万病薬が凄く欲しいです。飛べなくても良いからその薬が作れるようになりたいです、ご老人。
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とある晩、安倍晴明の師・賀茂忠行の息子保憲が訪れ、晴明に厄介な一件を頼み込んだ。それは―。藤原為成が一条六角堂で妙な首に憑かれてしまい、命も危ういので助けてやってくれぬか、というものであった。源博雅とともに為成の屋敷へ向かった晴明は…。「首」の他、都の闇にはびこる悪鬼、怨霊たちと対峙する全五篇収録。
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相変わらずの二人の掛け合い、いつも同じような感じなのに飽きないのが不思議です。虫愛づる姫は、実際の古典の文献を確認した後によむととても面白い♪