トルーマン・カポーティのレビュー一覧

  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)
    オードリー・ヘプバーンの映画で有名な「ティファニーで朝食を」だけれども解説で村上春樹が述べているように舞台設定は類似しているけれど、別もの。読んでいてホリーのイメージはオードリーとは全く異なるし、主人公も異なる。むしろこの小説からよくあの映画になったなと思う。ティファニーもそうだけれど、この短編集は...続きを読む
  • 遠い声、遠い部屋
    村上春樹の新訳によるトルーマン・カポーティのデビュー作。カポーティについては学生時代に主要な作品を読んだ気がしていたのだが、本書は未読だったために、新鮮な気持ちで読むことができた。

    本書は親に見捨てられて親戚に育てられた少年が、父親からの連絡によってその元へと戻るシーンからスタートする。このように...続きを読む
  • 遠い声、遠い部屋
     久しぶりの圧倒的な読書体験。アメリカ文学に浸れる至福の時間。独特の比喩を用いた言い回し、個性豊かな奇妙な登場人物たち。古きアメリカのディープサウスの描写が素晴らしい。翻訳者を忘れて村上春樹の新作〜それも中期の頃の特別に面白い長編〜を読んでいるようだった。
     すらすら読めないので何度も読み返したり、...続きを読む
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)
    イオンで夕食を。
    (ただの買い出し。)


    米国版『人間失格』
    もしくは米国版又吉直樹。

    っぽいと思いました。

    先に出てるのこっちだろうけど。

    何処へ行っても、どこででも逞しく生きていけると思います。

    ホリーにしてもティコにしても逃げるの鮮やかだよなー笑
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)
    「ティファニーで朝食を」より
    短編3本の方が良かった
    狂言まわしの作家が
    脳内では
    村上春樹氏になってしまった

    アメリカのある時代の
    風俗風景を
    たくみに描写した作品

    新潮文庫の100冊2023
  • ここから世界が始まる―トルーマン・カポーティ初期短篇集―(新潮文庫)
    名前を聞いたことはあるけど、作品を読んだことがなく、これが初めて読んだもの。

    短いのにどれも後先を想像せずにはいられない。
    どれも話に夢中になったけど、この4つが好き。好き、というか頭に残った。

    分かれる道、これをジェイミーに、ルーシー、こここから世界が始まる

    ここから世界が始まる、はタイトル...続きを読む
  • ここから世界が始まる―トルーマン・カポーティ初期短篇集―(新潮文庫)
    『8歳で作家になった』と言ったと言われるカポーティは、16歳の時に『ニューヨーカー』で雑用の仕事をしていて、21歳の時にO・ヘンリー賞を受賞。恐るべき子供(アンファン・テリブル)と注目を浴びて社交界デビューするけど、51歳の時に書きはじめたみかんの遺作『叶えられた祈り』で社交人の秘密にしたいことを暴...続きを読む
  • ここから世界が始まる―トルーマン・カポーティ初期短篇集―(新潮文庫)
    ハーパーリーの幼馴染で、”アラバマ物語”の”ディル”はカポーティがモデルだと知ったのがカポーティの本に興味を持ったきっかけ。
    代表作の冷血をまだ読んでいないのだが、先にこの、”ここから世界が始まる”を読んでみた。
    若い時、なんならまだ高校生のときにこれらの短編のいくつかを書いたとは、作家になるべくし...続きを読む
  • ここから世界が始まる―トルーマン・カポーティ初期短篇集―(新潮文庫)
    習作とのことだが、十分作品に仕上がっていると思わせる短編ばかりで、やっぱり天才と言われる人は違うんだなぁ…と思いました。こんな作品を十代で…と考えると、すごいとしか良いようがありません。
    面白いです。
  • ここから世界が始まる―トルーマン・カポーティ初期短篇集―(新潮文庫)
    Outside of society

    村上春樹が解説で書いているように天才作家の天才的習作という表現がぴったり。

    全部を一気に読むのがもったいなくて何日もかけて読んだ。翻訳された海外文学を敢えて原書も読んでみようと思う作品はそんなには多くないけど、これは原文でも読んでみたいと強く思いました。
    ...続きを読む
  • ここから世界が始まる―トルーマン・カポーティ初期短篇集―(新潮文庫)
    単行本でも読んでいるが、この度文庫になったのでまた読んだ。少年少女の硬質な部分、寂しさ、みたいなものを書かせるとこの人は比類ないな。帯に「泣けるカポーティ」とあるのだが、それがよくわからない。どのへんが泣けるのか?

     いい話のようだけどどうもそれだじゃない変なモヤモヤの残る『分かれる道』『水車場の...続きを読む
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)
    表題作は映画化で有名だけれども、映画とは人物設定も時代背景もその他諸々も全く違う話。

    映画もすごく良かったし、主演をオードリーに据えた時点でああいう風に変えざるを得なかったのはわかる。けど、訳者あとがきにあるように、原作もいいので原作通りの映画を私も見たいですぞ。

    【ネタバレっぽい】
    化粧室に行...続きを読む
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)
    映画を先に見てしまったけど小説版の結末のが好みだと思った
    こういう人間は思い出のままでいてくれるのが1番なのかも

    『クリスマスの思い出』が1番好き ケーキ作りの描写がいい
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)
    オチを期待しない
    美しい文章を読む
    村上春樹の後書きをよんで一つの物語になった感が半端ではない
    また読み直そう!
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)
    何者にもとらわれず、自由に自分らしく生きていくことも大変だなぁと感じた。広すぎる空で1人で飛ぶことは空虚だという表現が印象的だった。オシャレなカフェでカプチーノでも飲みがら読むには最適な本だった。
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)
    中々小難しく咀嚼しきれているとは言えない。
    ホリーゴライトリーという自由奔放・天真爛漫なヒロインの華やかなる社交界とぱっとしない主人公との接触。
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)
    ホリーの純真無垢というか天真爛漫、自分に正直で真っ直ぐなところ、自由奔放さが素敵だと思いました。最後のネコの話で、「失くしてからしか大切なものだと気づかない」のだと痛感しました。
    面白くて素敵な話だった。
    読んでから、初めて映画を見たけどオードリーヘップバーンがほんとに素敵。ホリーにピッタリ。
    原作...続きを読む
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)
    ティファニーで朝食を
    題名に惹きつけられ読んでみた。1938年くらいのニューヨークが舞台で売れない小説家の主人公と綺麗な容貌で男を魅了する駆け出し女優のホーリーが主な登場人物で話が進む。全体として何が言いたいのかはよくわからなかったが読みやすくはあった。ホーリーがマフィアの連絡係として捕まったとき結...続きを読む
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)
    プレミアムカバーで、ティファニー色のカバーに変更されていたのがあまりにも可愛くてつい購入。

    映画は以前にテレビでやっているのを断片的に見た程度だけど、小説はオードリーヘップバーンのイメージとは異なるので驚いた。どちらかと言うと、マリリンモンローのイメージ。

    「ティファニーに入ると落ち着く。」
    ...続きを読む
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)
    映画があまりにも有名な表題作の中編1つに加え、
    短編3つからなる作品。
    あとがきで、訳者の村上春樹氏が述べられているとおり、「ちょっとした古典」という表現がしっくりくる。どの話も、少々儚さがある終わり方をする。
    性格に難ありで天真爛漫なホリーゴライトリーのような美女が近くにいたら、惹かれてしまう男子...続きを読む