小前亮のレビュー一覧

  • 銀河英雄伝説列伝1
    30年以上前に愛読した小説が今だアニメ化され、漫画化され広く愛され続けるのは感慨深い。その上に新作トリビュートまで出版されるとは!
    6作のうちでは石持浅海さんの作品がいちばん銀英伝ぽくもあり、かつ作者ならではの持ち味もありよかった。
  • 劉裕 豪剣の皇帝
    中国・南北朝時代の宋の皇帝、劉裕一代記。

    剣の力だけを頼りに成り上がり、ついに皇帝までたどり着いてしまった劉裕。戦場での彼の強さは、ベルセルクのガッツの傭兵時代を思い出しました。理想や野望の下に戦っているわけでないけども、いつの間にか組織を率いる立場になってしまった。
    信じるものは、自分のみ。とい...続きを読む
  • 残業税
    「設定モノ(特殊な設定を一個思いついただけで、あとは、それを取り巻くストーリーを紡いだだけ)」にしては面白かった。残業税の設定よりも調査官の設定が絶妙。ケンオウさんの人間ドラマになっていて、もはや残業はどうでもいい。「過労が悪」という大前提が、違和感なく読めて楽しめるが、読み終わって冷静になってみる...続きを読む
  • 銀河英雄伝説列伝1
    【収録作品】小川一水「竜神滝(ドラッハ・ヴァッサーフェル)の皇帝陛下」/石持浅海「士官学校生の恋」/小前亮「ティエリー・ボナール最後の戦い」/太田忠司「レナーテは語る」/高島雄哉「星たちの舞台 」/藤井太洋「晴れあがる銀河」
  • 銀河英雄伝説列伝1
    これはオリジナルを読んでから読むべきだった。
    これだけでもわかるけど原作での人々の関係を理解した上で読めばより味わい深くなったはず。
  • 銀河英雄伝説列伝1
    良い意味で、銀英伝本編のキャラたちの印象は変わらないので、おすすめですね。
    個人的には、艦隊戦の描写が見事だった「ティエリーボナール最後の戦い」! 読んでるうちに、本編を読み返したくなりました(素直な読者)
    そして、もっと読みたかったのが、最後の「晴れあがる銀河」。ラストが、ここからが思い白いんじゃ...続きを読む
  • 三国志姜維伝 諸葛孔明の遺志を継ぐ者
    自分の中での姜維の評価が著しく下がった一冊。(^^;
    なんか、融通が利かない上に身勝手なだけで国を滅ぼした人っていう描かれ方なんだけれど、そういう印象を受けるのは作者の意図通りなんでしょうかね?
    作者オリジナルのキャラクターは好印象なだけに、特にエンディングのあたりなんかもちぐはぐな感じでした。
  • 銀河英雄伝説列伝1
    銀英伝トリビュート。執筆陣が豪華。
    やっぱりヤンの若いころのお話とかがすきだなあ・・・。
    「士官学校生の恋」が気に入った。
  • 李世民

    唐の始祖ゆえに

    李世民は唐の実質上始祖ゆえ、期待したのだが、読者によっては毀誉褒貶があろうと思われる。シナの歴史的英雄ゆえ瑣末でもよいからきいたことのないような蘊蓄がほしかったが。
  • 中国皇帝伝 歴史を動かした28人の光と影

    28人で一冊は多すぎたのでは?

    著名な皇帝たちがオンパレードという感じだが、一冊の本では当然仔細まで十分には表現できない。それゆえ初心者向けのシナ歴史としてはお勧めできるかもしれない。
  • 残業税
    残業税という発想が面白い。現実の労働問題や法律の問題にも触れていて勉強になった。私たちが意識せず歩いている道も税金が無ければ整地すらできないんですよね。税務署のかたには感謝です。矢島の奥さんがまともな人で良かった。
  • 残業税
    1話目は「ちょっと・・」と思ったけど、2話以降どんどん良くなって、最終話では心地よいカタルシスも感じました。小前亮さんの作品は以前「姜維」だけ読んだ事があって歴史ものの作家さんだと思ってたので新鮮でした。
  • 三国志姜維伝 諸葛孔明の遺志を継ぐ者
    いつも宮城谷先生の本を読んでいるのですが、比べると少し物足りない感じが否めません。

    時間の進みが早くて、あっという間に10年。その間に何があったのか、全くといっていいほど無いんですよね…。
    もちろん史実を重視するなら仕方のない面もあるとは思うのですが、小説として読んでいるのでもう少し物語が欲しかっ...続きを読む
  • 残業税 マルザ殺人事件
    残業は善か悪か。前回の残業税に続いての第二段。労働者から残業をした分だけ税金を取る。これにより企業も生産性を重視して、ブラック企業が淘汰される。景気も良くなると言う制度。
    殺人事件はおまけの要素かなと思う。
    働き方改革と言われるけど、結局は抜け道ばかりだし経営者のような強い方を見てしまう。国滅びて企...続きを読む
  • 残業税
    全五話となっているが、一話完結型ではなく、なだらかにつながっている。
    残業税のコンセプトはフィクションだが、実在する組織や「三六協定」などの記述、ひいては実在の企業をモデルにしたかのような設定もあいまって、読み進めるごとに現実の話に思えてしまうように、巧妙に描かれているなと思った。
  • 知の孤島
    忽然と消えた自殺者の遺体。
    何故彼は自殺したのか。
    誰が彼の遺体を隠したのか。
    そもそも本当に自殺だったのか。
    捜査のために大学を訪れた堅田と日比野は関係者に事情聴取をしようとするが、大学総務部の芳村によって監視されながらの聴取となってしまう。
    あらかじめ決められた台本を話すように、関係者たちの証言...続きを読む
  • 宋の太祖 趙匡胤

    北宋は日本と特異な関係の王朝

    この著作は北宋の開祖で初代皇帝となった趙匡胤の物語だ。

    ただ日本ではこの人物があまり人気がないばかりか有名でもない。そもそも北宋自体が歴代のシナの王朝の中で、領土的にも小さく、また軍事力も弱いため歴代北方民族に侵攻されては敗北をつづけていたという、いわばパッとしない王朝故是非に及ばずかもしれな...続きを読む
  • 李巌と李自成
    明朝を滅ぼすと予言された十八の子(李という漢字を分解したもの)2人を主軸の主人公に、万里の長城の外にいる次の統一王朝清の皇帝ドルゴンとその異母弟ドドを脇の主人公に配した、中国史小説。

    時系列に沿って淡々と進んでいく話は面白いものの起伏にかけてる感じがして、時々ダレる。キャラクターも定型にはまってい...続きを読む
  • 知の孤島
    特殊なスローガンを持つエリート大学。入学が許されれば未来の成功は約束される。
    しかしそこでは自殺者が絶えない、らしい。
    そして起きた自殺者の遺体消失事件。
    はたしてそれは自殺だったのか?
    徐々に大学の隠された秘密が明らかになっていく。
  • 李世民
    唐の太祖、李世民を主人公にした中国歴史小説。660Pと大ぶりな割に登場人物と物語が大きすぎて薄っぺらいイメージになってしまってるのが残念だなぁ。

    小さい章立てで戦や歴史上の事件を次々と描いていく手法は「ここんとこの話もうちょっと掘り下げて読んでみたい」と思う事仕切り、一人一人の登場人物達もそれぞれ...続きを読む