東浩紀のレビュー一覧

  • 父として考える
    父になったら、子供の成育環境には嫌でも興味がわきますわな。しかしあの宮台真司がねぇ、と思いながら興味深く読めました。公立小中高を出た公立至上主義としては、共感する点が多かった。
  • ゲーム的リアリズムの誕生 動物化するポストモダン2
    大まかに前半が理論的な内容で、ゲーム的リアリズム自然主義的な読解に対する環境分析的な読解等が説明される。後半が環境分析的な読解による具体的な作品批評、という構成。
    後半により、かなりクリアに色々理解できた気がする。俺はこの本で主に取り上げられている類の小説、ラノベとか舞城王太郎は殆ど読んでなくて、数...続きを読む
  • セカイからもっと近くに 現実から切り離された文学の諸問題
    インパク知 6・7

    自分たちだけの閉じられた世界(想像界)と、それを破壊するどうしようもない力(現実界)が短絡し、社会や政治など、本来であればふたつをつなぐもの(象徴界)への言及がない――「涼宮ハルヒ」などに代表される「セカイ系」の作品が抱える、「社会とのつながりのなさ」に、作家はどのように対抗し...続きを読む
  • ゲンロン0 観光客の哲学
    "Author mentioned that we were separated in globalism - Libertarian - and nationalism - Communitarianism, and we lost concrete ties in our world. Howe...続きを読む
  • 現代日本の批評 2001-2016
    批評が忘れ去られようとしている世の中で、その忘れ去られようとしている過程を年代ごとに紐解いていき、悲観論で終わるわけでなく、時代の空気と格闘し、「観客=外部のアイデンティティ」の復興を模索する。まさに文中で東さんも述べている通り、スポーツと同じ構造だと思った。当事者性ばかりがクローズアップされるが、...続きを読む
  • ゲンロン0 観光客の哲学
    難しいが、読者に振り返ってくれて親切な文章。観光客が世界を変えられるか?まだまだこの理論は発展途上です。
  • ゲンロン0 観光客の哲学
    東浩紀は『弱いつながり』以来2冊目だったので、弱い~の続編的な目線で読んだ。2017年の人文書としてはかなり読まれた1冊で、目を通してみると著者の熱量がうかがえる。わかりやすく丁寧な文体で書かれながらも、今の時代を憂い行動を起こそうというような焦りを感じる。これがゲンロンカフェなどを精力的に展開しよ...続きを読む
  • ゲンロン0 観光客の哲学
    ゲンロン0 観光客の哲学 東浩紀 genron

    読み始めは屁理屈かと思いきや
終わりに近づくほど面白くなる

    始めの内は進まず何度かバカバカしくなりながらの
    二章の終わり頃までの感想は
    混沌の中のリアリティーと言うプロセスを明確に見せてくれる内容であった
    哲学が根源性を追求するものだとすればこの物...続きを読む
  • 戦争する国の道徳 安保・沖縄・福島
    かつては犬猿の仲だった小林よしのりさんと宮台真司さんに東浩紀さんを加えた3人の鼎談本です。題名通り安保・沖縄・福島について徹底的に安倍政権批判をしている本ですので好き嫌いが別れると思います。
  • セカイからもっと近くに 現実から切り離された文学の諸問題
    新井素子と法月綸太郎はよくしらなかったがきちんとどんな人か踏まえての話なので問題はなかった。おもしろい批評だと思った。動物化するポストモダン1&2と併せて都合三冊読んだことで、現代のアクティブな文学に関しては随分と見通しやすくなると思う。時代とリンクしているのでわかりやすいし。古くなる前に読んだほう...続きを読む
  • ゲンロン0 観光客の哲学
    SNSや観光、テロ、二次創作など現代に溢れている内容に哲学的な視点で書かれているところが斬新で、本書の魅力だと思う。哲学初心者の私にもとても分かりやすい内容で、その辺の難しそうな哲学本より、スラスラと内容が頭に入っていきやすかった。この本をきっかけに、哲学について勉強しようと思った。
  • ゲンロン0 観光客の哲学
    今我々が生きているこの時代を様々な立場の人が論じていますが、哲学者は今の時代をどのように捉えているのか、昔から興味深かったのですが、本書は東氏なりの一つの現代社会に対する一つの解釈とその方向性を出してくれたのかなと思います。
  • ゲンロン0 観光客の哲学
    政治に他者に関わることなく引きこもって自らの欲求を追求して暮らすことが可能な動物の時代。神も国家もアイデンティティの拠り所として機能せず、グローバルリズムを否定するためにテロリストでさえふわふわした浅薄な理由で(動画を見て)生まれる。テクノロジーとグローバル化により均質になっていく世界で、数々の哲学...続きを読む
  • 弱いつながり 検索ワードを探す旅
    高城剛さんがよく言っている「アイデアと移動距離は比例する」という言葉、それに少し通じるようなお話。
    テーマは身体性。最近感じていた問題意識に近い。
    自分の身体が感覚装置として、受信機として、正しく機能するためにメンテナンスしておく必要があるし、どんどんと物理的に移動したり、人に会い、新たな環境や刺激...続きを読む
  • クリュセの魚
    内容もさることながら、巻末の飛先生の解説が素晴らしすぎてうなりまくった。好きなテーマの作品なので楽しく読めたが、東先生の「弱いつながり」を読んでから読むと、更に理解が深まるしにやっとさせられる気がする。
    必然という言葉は私はちょっと怖いので、苦しく感じる箇所もあったけど、人間の魂や意識について、民族...続きを読む
  • 「戦後80年」はあるのか――「本と新聞の大学」講義録
    本のタイトルにあるように、日本に今後戦後80年は
    くるのかという議題で、現政権を中心に批判する
    下記の講義集
    内田樹氏ー比較敗戦論
    東浩紀-本と新聞と大学は生き残れるか
    木村草太-集団的自衛権問題とはなんだったのか
    山室信一-戦後が戦前に転じるとき
    上野千鶴子-戦後日本の下半身
    河村小百合-この国の...続きを読む
  • 弱いつながり 検索ワードを探す旅
    あるお方から紹介されて購入。
    平易な言葉で書かれていたので、こういった分野の書籍はほとんど読まない私でも概ね理解できました。
    何度か読み直したい書籍です。
    まとめ方が難しいですが、検索ワードによって見えてくる世界が変わること、その検索ワードを見つけるには旅が有効であること、その旅での偶然の出会いは弱...続きを読む
  • 弱いつながり 検索ワードを探す旅
    普段何気なくネットで検索する行為は、自分の志向を反映し、情報はある意味好きなものしか見ていない。本書では今後ますます進化していくインターネットとの正しい付き合い方が述べられる。
    より深くネットを活用するためにリアルからきっかけを作ることが大切でリアルの刺激こそネットを最大限に活用を変化させ、結果的に...続きを読む
  • 一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル
    面白い。
    わりと論旨はわかりやすくて、ルソーが昔語ったようわからんものだった「一般意志」は、現代のICT革命を経て可視化された。それを政治に活かしていったら面白いんちゃうん?て感じかな。
    ルソーの一般意志って「人間は真理に自然とたどり着ける」みたいな人間への信頼感が根底にはあると思ってて、2.0では...続きを読む
  • 戦争する国の道徳 安保・沖縄・福島
    感情と論理は、対になる概念なのだろうか。
    「感情的にならず論理的になれ」とか。「お前は理屈っぽい人間だから人の感情が理解できないんだ」とか(これはあまりにも暴論か)。
    感情と論理を対概念として、オルタナティブの様に扱う人は多い。

    しかし、本書はそれを否定する。感情は論理を規程しうる、ということから...続きを読む