中村桂子のレビュー一覧

  • こどもを野に放て! AI時代に活きる知性の育て方
    贈呈された本で課題として読みはじめたが、対談形式で読みやすく話も面白かった。

    が、表題が適当かというと微妙なところ。

    養老氏との対談こそ幼少期の自然とのかかわりと大切さを主眼において話されてるが、他2人に関してはどちらかというと自然と人間というテーマになっていてこどもは関係ない。

    あ、これネタ...続きを読む
  • こどもを野に放て! AI時代に活きる知性の育て方
    表題が「子どもを…」なので、もっと子育て、子どもの成長環境に視点があると思ってしまった。
    対談者の子供時代の話はあるものの、現在に当てはめられる具体的な指標はこの表題に集約されています。
    編著者である春山慶彦さんが、文中で「自分の生業として美しい風景・風土をつくり、人間だけでなく多くの生き物が住みや...続きを読む
  • 科学者が人間であること
    今まで読んだ本とは異なる雰囲気でとても楽しめた。具体的な例で中村桂子さんの主張がより明確に伝わり、納得できる部分も多くあり、共感できた。普段は便利な世の中で生き、なかなか気づかない「生きものとしての感覚」についても改めて自分の五感を用いて判断し、責任を持つことが大切と分かった。最新の科学や数字に頼り...続きを読む
  • 二重らせん
     読後に調べたら、本書の内容は現在でも論争になっているらしい。1番の栄誉をとった人間が書いた本だから、鵜呑みにするのは危ないかもしれない。
  • 老いを愛づる 生命誌からのメッセージ
    期待したほどの読みごたえではなかったが、新書なのでわかりやすく書いたのだろう。
    老いるとは、衰えではない。これからの世代に生きやすさや幸福、学びの意義を伝えていくことが年寄りの務め。

    老人論ではなく基本は生命倫理観であり、戦争反対、公害、エコロジー、内容は多岐にわたる。暇潰しに読むには適切な量。
  • 科学者が人間であること
    言葉は優しいが、厳しい問いかけである。「役に立つ」研究への「選択と集中」が、何をもたらしているのか。研究者が本来持つべき資質とは。
  • 「ふつうのおんなの子」のちから 子どもの本から学んだこと
    科学者中村桂子氏、子どもの頃読んだ「あしながおじさん」や「ハイジ」など、児童文学の古典ともいえる作品から世の中について考えます。子どもの本のガイドなどと思ってはいけない。世界のありよう、現実としての諸問題、本の中のふつうの女の子たちから考えさせてくれます。

    中村さんは、本当に素敵だ。
  • 二重らせん
    DNAの「二重らせん」構造は、1953年、分子模型を構築する手法を用いてジェームズ・D・ワトソンとフランシス・クリックによって提唱されたものである。二重らせん構造が明らかになったことによって、遺伝がDNAの複製によって起こることや塩基配列が遺伝情報を担っていることが見事に説明できるようになり、その後...続きを読む
  • 生きもの上陸大作戦 絶滅と進化の5億年
    46億年前の地球誕生後、生暖かい海で単細胞生物が生まれ、やがて植物に。
    捕食者から逃れ、生きていく場所を求めて海から陸へ、更には空へと居住空間を広げて来た生物。
    その進化と上陸の過程。

    植物・昆虫・脊椎動物が、お互いに関係し合いながら生まれた見事な生態系。
    それによって生かされている人間。
    母なる...続きを読む
  • 科学者が人間であること
    科学は数値化し、そして死物化する。数値化を否定すると科学のいろんなところが問題になるが、そうではなくて死物化を問題にする。
    研究者であっても人間であり、人間はまた生きものである、という、当たり前ではあるのに何か忘れられたようなことを、もう一度取り戻せ、ということを再三訴える本。キーワードは「重ね描き...続きを読む
  • 科学者が人間であること
    最初の方は、あまり印象に残らず一般的なことになってしまっている。中盤から具体的な記載で面白くなってくる。ただ、和辻の「風土」の引用など、現在の多様化の世界ではどうかな?というような引用もある。
     卒論に使うのは難しく、随筆として読むのがいいであろう。
  • 科学者が人間であること
    大風呂敷を広げておられるので、最初は何が言いたいのかよくわからなかった。
    最後まで読み進むことで、また、生命誌科学館の試みを読むに至ったところで、ようやく著者の意図しているところ、著者の活動がぼんやりと理解できる。
    音楽家が演奏という形で我々に身近なものになるように、科学もまた奏でることで、誰にとっ...続きを読む
  • 二重らせん
    DNAが二重螺旋構造であることを発見しノーベル賞を受賞したうちの一人、ジェームス D ワトソンが、その発見の経緯を書いた本。研究者間の競争と協力、人間模様。