中村桂子のレビュー一覧

  • いのちのひろがり
    この本では、人間や昆虫、哺乳類、魚類などが互いに様々な影響を及ぼし、その形に合わせて進化し、今の状態になっているとあった。それについて僕は確かに動物の進化にはほかの種類の生き物の影響が大きくかかわっていると思うが、それと同じぐらいに自然環境も動物の進化にかかわっていると考える。例をあげると、キリンは...続きを読む
  • やわらかな遺伝子
    「生まれは育ちを通して」という著者の主張を証明するためにページを重ねた本。これは一見当たり前のように感じますが、それをあらゆる取材を通してウイットに富んだ内容も適宜入れながら読み物として成り立たせる能力はさすが「マット・リドレー」という印象。日本タイトルは「やわらかな遺伝子」ですが、これは訳者が「生...続きを読む
  • 「ふつうのおんなの子」のちから 子どもの本から学んだこと
    孫引き。
    『あしながおじさん』より、主人公ジューディの言葉。
    「大事が起これば、ふるいたつことができます。また、心を押しつぶされるような悲しいことにもふるってあたることができます。けれども、毎日のつまらないできごとに、笑いながら当たっていくには・・・それこそ勇気がいると思いますわ」
  • 二重らせん
    以前ケンブリッジに住んでいたこと、そしてホリエモンの本で本書が紹介されていたということで、読んでみました。
    クリックとワトソンがDNAの二重らせん構造を思いついた場所が居酒屋イーグルとガイドブックなんかには書かれていたので(そして店内にはプレートも飾られている)、てっきり二人がここで議論をしていてピ...続きを読む
  • いのちのひろがり
    今いるいきものたちは長い年月をかけて枝分かれしてきた。
    もともとは同じ。
    いいことが書いてあるんだけど、子供はわかるかなあ?
  • 二重らせん
    今世紀最大の生物学史上の成果といわれるDNAの二重らせん構造発見に至る、若き科学者による感動のストーリー。青春ドラマのような面白さに小説のようにのめり込むとともに、諦めることなく自分の好きなこと、大切にしていることに突き進む若きワトソンの姿勢から学ぶことは多い。
  • やわらかな遺伝子
    「生まれは育ちを通じて」
    自分を産んだ親とか育った環境は、今の人格にどれだけ影響しているんだろう、ということが知りたくて読んだ一冊。
    自分の理解としては、「遺伝子により決定した素質が胎児期を含めた幼少期の育ちの環境で強化されていく、強化期間は設定されておりそれを過ぎると固定される」ということで、「...続きを読む
  • 二重らせん
    最近読んでいたいくつかの本で、この二重らせんが紹介されており、手に取ってみた。DNAの構造を発見した、科学者のうちの一人である、ワトソンによって、その構造を発見するまでのストーリーが本人主役で語られている。

    自分自身は、化学は全然と言っていいほど知識がないのだが、印象に残ったのは、構造を検討すると...続きを読む
  • やわらかな遺伝子
    生まれか、育ちかというテーマをもとに、遺伝子と環境が行動に及ぼす影響について、生物学史に沿って、理論を展開していく。なかなか頭に入らない部分もあるが、遺伝子を経由として環境の影響を受けるのということが理解できた。
  • 「生きている」を見つめる医療 ゲノムでよみとく生命誌講座
    けっこう前に買った本。
    学生時代は理系科目に興味がなく、社会人になって働き出しても
    科学や医学には、環境からも自分からも、まったく関わらない。
    なのになぜか買った本。

    私という人間。その設計図といえる遺伝子。
    そんな人間の遺伝子の大本であり、源といえるゲノム。
    そんなゲノムとはなんぞや? というと...続きを読む
  • 科学者が人間であること
    自然科学の分野に限らず、社会科学の世界でも同じことが言えるのではないかと思う。
    専門分化が進むと、全貌が見えにくくなり、何のための学問であるのかを「人間学」として振り返り自問する。
    ただ、商業ベースに乗らないこともあり、それが社会に理解されたとしても進歩と捉えられることはないのだろうと思う。
  • 科学者が人間であること
    著者もあとがきで記しているが、あたりまえのことしか書いていない。あたらしいことも書いていない。「科学者は科学者である前に人間でなければならない」と繰り返し主張している。
    実際は、研究者の世界も「経済効率優先で科学技術はそれを支えるもの」となっている。現代の世界観は要素還元から成立しているが、要素のみ...続きを読む
  • 科学者が人間であること
    科学者ではない自分は、「科学」をどう受け止めるか、という点を中心に読んだ。

    また、科学者の社会的役割についての筆者の見解もよかった。


    前半部は読みやすく、後半部は少し読みにくかった。
    再読・精読したい。
  • 二重らせん
    副題の「DNAの構造を発見した科学者の記録」とありますが、科学的競争が本当にリアルで読みやすくおもしろかったです。ただ、科学的知識がもっとあれば、理論的説明の部分の本質も読めておもしろかっただろうなと感じました。
  • 「生きている」を見つめる医療 ゲノムでよみとく生命誌講座
     生まれてから死ぬまで、ライフステージを考える医療を、ゲノムがどのようにはたらき、生きていることを支えているか、ゲノムのはたらきをどう助けるかとう立場から見る。
     一人の人間のゲノムは生きものの全てとつながっており、長い間続いていく生命の1つとして自分を感じることにより、視野が広がり心が拡がる。
     ...続きを読む
  • 二重らせん
    門外漢には理解できない部分は多々あるが、科学の世界がどのようなものかがわかって実に面白い。

    印象的なことは、それぞれが競争したり、時に敵対的になったとしても、根っこのところには皆、すばらしい発見に感動する素直な心を持っており、ライバルの発見であっても称賛するというところである。

    ねたみや恨みはど...続きを読む
  • 二重らせん
    とてもノンフィクションとは思えないノリで色々とぶっちゃけていてすごい本。これだけ主観的かつ率直に書かれていると潔いというか、むしろこのくらいでないと自伝なんて出す意味がないのかも。とはいえエピローグで登場人物全員に対してのフォローは入るし、他人だけでなく自分のことも良いこと悪いこと含め書き綴っている...続きを読む
  • 二重らせん
    ノーベル生理学・医学賞を受賞したワトソン博士による、DNAの構造を解析するに至るまでのドキュメントです。野心がぷんぷん匂ってくるような回想録になっています。あけすけな発言で物議を醸した本でもあります。
  • 生きもの上陸大作戦 絶滅と進化の5億年
     約5億年から4億年前の間に生物が陸上へと進出した事件が起きた.本書はその事件の主人公たちがどのような進化を経たのかを,化石の記録や現在の生物のDNAに刻まれた情報を読み解きながら解説している.情報がわかりやすく整理されており,また,読みやすい文章である.
     本書は,植物,昆虫,そして脊椎動物と,上...続きを読む
  • 生きもの上陸大作戦 絶滅と進化の5億年
     とても装丁がきれいで,生物学・進化史学の面白さを一般に広めてくれるものと大いに期待できる新書.著者から贈られてきた.僕の和文総説から図を引用してくれている(動物の染色体進化の図).