片岡義男のレビュー一覧

  • 洋食屋から歩いて5分
    いきつけの喫茶店に入って、いつもの席につきコーヒーを飲む。日常の何気ない、けれどそれがきまりになっているらしい律儀さで、ほぼ毎日のルーティン・ワークになっている。そんな店で飲むいつものコーヒーのような味わいの一冊である。

    エッセイ集と呼ぶのだろう。短いものなら四ページほどの散文が33篇集められてい...続きを読む
  • 木曜日を左に曲がる
    久々の片岡義男の短編。
    近著ということで、最近はどんな風かなと思ったが、
    いい意味でも悪い意味でも変わらずの作風。
    でも、そこがいいなと個人的には思う。

    バイク・コーヒー・写真・・・
    安心して読める安定感。
  • 階段を駆け上がる
    よい箇所もよい印象にはならない何か。
    男女間の軽はずみなやりとりが小説自体をつまらなくさせているのか、漂う色気がたとえ古臭くともその味や匂いは感じられるはずで、しかし少なくともこの短篇集においては悉く空振りし、全体的に安っぽく思えた。これは読み手の問題かもしれないが、上司にたいする反応に困る感じだっ...続きを読む
  • 階段を駆け上がる
    片岡義男さんの小説はあいかわらず無邪気すぎるくらいに平和だ。

    道尾秀介著『光媒の花』の直後に本書を読んだので、余計に、何事もない平穏さが際立ったようだ。

    片岡さんの小説は、初めての方が読むとどう思うのだろう?

    いつも、そんな疑問が頭を過ぎる。私自身は片岡さんの小説作法を気に入っているし、これま...続きを読む
  • 階段を駆け上がる
    数年ぶりに、筆者の本を手にしました。
    離婚したり、独身だったり、現在置かれている立場はそれぞれだけど、どの人も羨ましいくらいきれいな中年生活を送っています。
    男も女も。
  • 彼のオートバイ、彼女の島

    さすがに古すぎた

    時代背景や登場人物の行動指針があまりに昭和過ぎてついていけませんでした。
    「女のこ」って呼称がもう鳥肌ものの気持ち悪さ笑
    大学生のふりした老人のイメージが最後までついて回った。
    すみません。